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現代もの
息子のようなお前が描いたエロ漫画で俺が抱かれているんだが
しおりを挟む息子を生んですぐに離婚し、実家に出戻った姉。
そのあとは仕事一筋になり、息子の英治を放置。
十四才にして俺が甥っ子の面倒を見ることに。
親が頼りにならず、しかたなくのことだが、世話をして成長を見守るうちに情が湧いて。
今は俺が三十才、英治は十六才。
複雑な家庭環境で過ごしながらも健やかに育って、俺を慕ってやまない英治は愛くるしい。
未婚なれど、彼を息子ように思い、慈しむのに幸せを噛みしめていたのだが。
日曜日、英治は部活、俺は暇をもてあまし、天気がよかったからベッドのスーツを洗おうと。
各部屋を回ってスーツを回収し、最後に英治の部屋へ。
布団をまくったところ、薄っぺらい本が。
筋肉質な男が顔を赤らめる絵が描かれて「それでも俺は・・・」と題名、そして英治の名前が記されている。
「漫画っぽいな?
それにしても絵がうまいなーさすが、俺の息子!」
感心してページをめくったなら硬直。
いや、だって一ページ目から男同士の性交が生生しく描かれていたから。
しかも、抱かれているほうのキャラは俺と顔が似ているし、細マッチョで色黒、腰のあたりに三つの黒子があるなんて特徴が一致ししているし。
「お兄さん、おっぱいおっきいね」と揉まれて「んあ、ああ、おっぱ、いわな、でえ・・・!」と恥じらって悶えているし。
たしかに俺も全身引き締っていながら、胸はせりだして、ゆるゆる。
どれだけ鍛えても筋肉がつかず、昔から目立ったから、幼い英治をつれていると「お乳あげるの見せろよお!」とよく、からかわれたもので。
そんな俺と体型が似たキャラは、胸を揉まれながら乳首を指で弾かれ、吸われて「やあ、はあう、あああう!」と射精しまくり。
「おっぱい気もちいいんですね、お兄さん」と相手は囁き、胸を愛撫しながら、自分のもっこりで濡れた股を擦りあげ、尻の奥を指でぐちゃぐちゃに。
「だめえ!しょんな、いっぺんにい!ああ、ああ、くう、あふうう!」とついには射精せずに絶頂を。
「はあ、お兄さん、エッチすぎ・・・育児にかまけて自慰もしていなかったの?
もしかして処女のうえ、まだ童貞だったり?」
読んでいる俺がぎくりとするような台詞。
漫画では顔を真っ赤にしたキャラが「ちが・・・!」と首を振ろうとするも、相手の巨根で突きあげられ「ひいああ!」と歓喜の声を。
容赦なく腰を強打しながら「ふう、お、お兄さん、ねえ、俺のものに、なってよ・・・」と切実そうに訴える相手。
あんあん腰を跳ねるも「らめ、らめえ、俺には、あいつがあ!」と口では頑なに抵抗する俺と似たキャラ。
「んくうう!は、はぐう、やらあ、あいつに、こんな、すがた、見せられ、なあ!あひいい!あ、あいつ、いる、以上、らめ、なのにい!おお、おおう!ら、らめえ、そんな、おっきいいの、もお、らめってええ!」
「あいつ、あいつって!くそお!」と激昂して中だしされ「ひゃひいい!」とあられもなく鳴いて潮吹き。
まだページがのこっていたが、ため息をついて本を閉じ、布団をもとに戻したならシーツを洗うのも中断。
まあ、エロ漫画を描いていること自体、いいとして。
どうして抱かれるキャラを俺に似せたのか、一方で「お兄さん」と呼ぶ相手はだれなのか、分からないあたりが空恐ろしい。
「本人に聞くわけにいかないし、今回は目をつぶろう」と保留にしたのだが、エロ漫画を読んだのが、英治にばれたよう。
その夜、夕食の席でずっと俺を睨んでいたもので。
ますます息子のような甥っ子の心境が知れないとはいえ「いつか漫画のとおりになるのでは」といやな予感がしてならなかった。
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