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第6話 その鎧、砕けるとき――
9.激怒
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水の中から、俺は舟に引き上げられる。
顔を上げれば、そこに見知った2人の顔――ステラとルビィが物凄い怖い顔でこちらを睨んでいた。
「ひえっ」
「おいヨーイチ……貴様、どういうつもりだ」
まずはステラからだ。
両手で胸倉の辺りを捕まれ、持ち上がる。
「ど、どうって……」
「何故! 私達を頼らなかったかと――聞いているんだ!」
問答無用で頭を殴られるし、痛くもないが――。
ステラは、魔力を込めてないのか殴る度に拳が血に染まる。
「だって魔道ギルドとか、ウチのギルドのみんなに迷惑が……」
「お前は! お前の身の安全を考えたらいいんだ! お前が世間とか気にしなくていい! そんなもの、問題が起こればマスターにでも責任を取らせればいい!」
そんな熱い叫びの間も殴られ続け――なんだか意識が遠のきそうになる。
「いや、全力でギルマスに投げんなや――」
「ど、どうしてここが……」
「ミルちゃんに教えて貰ったんや」
「そうです!」
よく見たら舟の操縦桿を握っていのはミルメルモだった。
「あの郵便屋は得意先でな――私に手紙が来る時は大抵緊急だからといって、朝に優先して持って来てくれたんだ」
「そしたら、水路の入り口でミルちゃんと会ってな、急いで舟を借りたんや」
「私のスライム操作魔法、どうでした?」
もしかして水路のスライムを操作して、高速艇の要領で津波を起こしてここまで来てくれたのか。
「バッチシや……先にステラが怒ってしまったせいで、ウチの怒るタイミング逃したなぁ」
そう言うと、ルビィは俺の肩に手を置いた。
「――まぁ、一生タダ働きで鍛冶屋通りの祭り手伝うことで勘弁したるわ」
「……勘弁して」
そんな事を言っている間に、守護者達は舟の甲板に上がってきた。
「ステラとルビィを確認、排除します」
「おう、アンタらか……ウチの友達、ボコってくれたんわ」
「仲間の、敵は――斬る」
2人が武器を構えると同時に、守護者達が一斉に飛び掛かった。
右から錫杖で串刺しにしようと突きを放つ2人の守護者。かなりの移動速度だ。
しかし、ステラの速度はそれを圧倒的に凌駕する。
「はぁッ!」
ステラが一瞬消えたかと思うと、甲板の先に居た――。
いつの間にか、右から飛び掛かってきた守護者の錫杖ごと腕を斬っていたのだ。
彼女の足元から、焦げ付いたような煙が見える。
「この速さ、ついに見る事が出来た」
左から飛び掛かってきた、2人の攻撃をハンマーで受けるルビィ。
「そんなもん!」
そしてそのまま押し返し、ハンマーで錫杖を打つ――すると、錫杖の金属が砂のように溶けたのだ。
「な、なんだ!?」
「さらに行くで!」
ルビィが砂を巻き上げるようにハンマーを振るうと、砂が鎖に再構成され、守護者2人を縛り上げた。
「これが再構成か――便利なスキルやな」
『ステラとルビィ。両者は祝福に目覚めたようです』
「凄いな……」
「うーん。何やら騒がしいのじゃ……」
俺の中からハナコが目をこすりながら出てきた。
どうやら治療は完了したようだ。
「ハナコ殿か、しかし!」
「ヨーイチ殿を捕縛するっす!」
スライム津波に飲まれた2人も復活したようだ。
舟に上がり、俺の方へ突っ込んできた。
「逆巻き、荒れ狂い、燃やし尽くせ――三重ニンジツ、アバレバチ!」
ハナコは両手で別々の印を構え、3属性複合忍術を発動させる。
「ぎゃあああ!?」
「キャアアアッ!」
目の前で突如起こった、土砂を含んだ火炎竜巻に飲まれ――2人は再び水路へと落ちていった。
どう見ても手加減と容赦のない攻撃だった。
「お前、元仲間でも容赦ないな」
「えっ、アレ誰だったのじゃ!?」
特に見てなかったらしい。
『ハナコの解析が完了――彼女の祝福は【3重以上の属性複合忍術】です』
正直よく分からないが、とにかく凄い祝福なのだろう。
守護者達を難なく撃退しか2人は船の端に立ち、恐らくまだ水路側にいるクロエを見下ろす。
「さて――そこで部下がやられるのを、見物か?」
「お前がコイツらの親玉かい」
俺は内部のケーブルで、装甲の無い部分に手足を作る。
戦闘はまだ無理だが、歩くことはできる。
「うわっ、兄ちゃんキモいのじゃ」
「キモい言うな」
俺もステラとルビィの隣に立つと、下には涼し気な表情のクロエが立っていた。
「真紅の閃光のステラさんと、鍛冶師のルビィさんですか――お噂通り、お強いですね」
「後はお前だけだ。来ないならこちらから行くぞ」
意気揚々としているのに水を差すようだが、俺は最優先事項を2人に伝える。
「ダメだ2人共――魔王が復活したんだ。ここから早く逃げないと……」
「「魔王!?」」
思わず2人はハモりながらこちらを見た。
クロエもそれに頷いた。
「えぇ、その通りです。しかし御方は復活したばかりで――少し休養が必要なのです」
「……その話を聞いたからには、黙って帰る訳にはいかないな」
「さすがステラさん……この国の王女様だけあって、勇ましいですね」
「「王女様!?」」
今度は俺とルビィがステラを見た。
王女様って……美人過ぎる冒険者だとは思っていたけれど、正直普段の行動はそこまで「王女」というイメージに沿っているとは思えない。
しかしステラは特に意に介していないようだ。
「――どこでそれを知ったかも、聞く必要があるな」
「あらっ、秘密でしたか?」
「いや。別に構わん」
ステラのノーモーションからの瞬速斬撃を、クロエは錫杖で受け止めていた。
「ッ!?」
「やはりお強いですね……ここは、彼に任せるとしましょう」
「待てッ!」
クロエは錫杖を捨て、胸元から巻物を取り出し、印を結ぶ。
「来なさい――クチヨセ=ジロウダイナン」
顔を上げれば、そこに見知った2人の顔――ステラとルビィが物凄い怖い顔でこちらを睨んでいた。
「ひえっ」
「おいヨーイチ……貴様、どういうつもりだ」
まずはステラからだ。
両手で胸倉の辺りを捕まれ、持ち上がる。
「ど、どうって……」
「何故! 私達を頼らなかったかと――聞いているんだ!」
問答無用で頭を殴られるし、痛くもないが――。
ステラは、魔力を込めてないのか殴る度に拳が血に染まる。
「だって魔道ギルドとか、ウチのギルドのみんなに迷惑が……」
「お前は! お前の身の安全を考えたらいいんだ! お前が世間とか気にしなくていい! そんなもの、問題が起こればマスターにでも責任を取らせればいい!」
そんな熱い叫びの間も殴られ続け――なんだか意識が遠のきそうになる。
「いや、全力でギルマスに投げんなや――」
「ど、どうしてここが……」
「ミルちゃんに教えて貰ったんや」
「そうです!」
よく見たら舟の操縦桿を握っていのはミルメルモだった。
「あの郵便屋は得意先でな――私に手紙が来る時は大抵緊急だからといって、朝に優先して持って来てくれたんだ」
「そしたら、水路の入り口でミルちゃんと会ってな、急いで舟を借りたんや」
「私のスライム操作魔法、どうでした?」
もしかして水路のスライムを操作して、高速艇の要領で津波を起こしてここまで来てくれたのか。
「バッチシや……先にステラが怒ってしまったせいで、ウチの怒るタイミング逃したなぁ」
そう言うと、ルビィは俺の肩に手を置いた。
「――まぁ、一生タダ働きで鍛冶屋通りの祭り手伝うことで勘弁したるわ」
「……勘弁して」
そんな事を言っている間に、守護者達は舟の甲板に上がってきた。
「ステラとルビィを確認、排除します」
「おう、アンタらか……ウチの友達、ボコってくれたんわ」
「仲間の、敵は――斬る」
2人が武器を構えると同時に、守護者達が一斉に飛び掛かった。
右から錫杖で串刺しにしようと突きを放つ2人の守護者。かなりの移動速度だ。
しかし、ステラの速度はそれを圧倒的に凌駕する。
「はぁッ!」
ステラが一瞬消えたかと思うと、甲板の先に居た――。
いつの間にか、右から飛び掛かってきた守護者の錫杖ごと腕を斬っていたのだ。
彼女の足元から、焦げ付いたような煙が見える。
「この速さ、ついに見る事が出来た」
左から飛び掛かってきた、2人の攻撃をハンマーで受けるルビィ。
「そんなもん!」
そしてそのまま押し返し、ハンマーで錫杖を打つ――すると、錫杖の金属が砂のように溶けたのだ。
「な、なんだ!?」
「さらに行くで!」
ルビィが砂を巻き上げるようにハンマーを振るうと、砂が鎖に再構成され、守護者2人を縛り上げた。
「これが再構成か――便利なスキルやな」
『ステラとルビィ。両者は祝福に目覚めたようです』
「凄いな……」
「うーん。何やら騒がしいのじゃ……」
俺の中からハナコが目をこすりながら出てきた。
どうやら治療は完了したようだ。
「ハナコ殿か、しかし!」
「ヨーイチ殿を捕縛するっす!」
スライム津波に飲まれた2人も復活したようだ。
舟に上がり、俺の方へ突っ込んできた。
「逆巻き、荒れ狂い、燃やし尽くせ――三重ニンジツ、アバレバチ!」
ハナコは両手で別々の印を構え、3属性複合忍術を発動させる。
「ぎゃあああ!?」
「キャアアアッ!」
目の前で突如起こった、土砂を含んだ火炎竜巻に飲まれ――2人は再び水路へと落ちていった。
どう見ても手加減と容赦のない攻撃だった。
「お前、元仲間でも容赦ないな」
「えっ、アレ誰だったのじゃ!?」
特に見てなかったらしい。
『ハナコの解析が完了――彼女の祝福は【3重以上の属性複合忍術】です』
正直よく分からないが、とにかく凄い祝福なのだろう。
守護者達を難なく撃退しか2人は船の端に立ち、恐らくまだ水路側にいるクロエを見下ろす。
「さて――そこで部下がやられるのを、見物か?」
「お前がコイツらの親玉かい」
俺は内部のケーブルで、装甲の無い部分に手足を作る。
戦闘はまだ無理だが、歩くことはできる。
「うわっ、兄ちゃんキモいのじゃ」
「キモい言うな」
俺もステラとルビィの隣に立つと、下には涼し気な表情のクロエが立っていた。
「真紅の閃光のステラさんと、鍛冶師のルビィさんですか――お噂通り、お強いですね」
「後はお前だけだ。来ないならこちらから行くぞ」
意気揚々としているのに水を差すようだが、俺は最優先事項を2人に伝える。
「ダメだ2人共――魔王が復活したんだ。ここから早く逃げないと……」
「「魔王!?」」
思わず2人はハモりながらこちらを見た。
クロエもそれに頷いた。
「えぇ、その通りです。しかし御方は復活したばかりで――少し休養が必要なのです」
「……その話を聞いたからには、黙って帰る訳にはいかないな」
「さすがステラさん……この国の王女様だけあって、勇ましいですね」
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しかしステラは特に意に介していないようだ。
「――どこでそれを知ったかも、聞く必要があるな」
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「いや。別に構わん」
ステラのノーモーションからの瞬速斬撃を、クロエは錫杖で受け止めていた。
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「待てッ!」
クロエは錫杖を捨て、胸元から巻物を取り出し、印を結ぶ。
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