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第5話 冒険者の日常
12.5 エリックのその後
しおりを挟むこれは後日談であるが。
エリックが虚弱なのは、ただ年中引きこもって英雄譚の本を読み漁り、昔から食が細いのに病(プラウス嬢と出会った頃)になってからは、さらに細くなり身体もあんな感じになったらしい。
「いやぁ助かりましたよステラ殿。ウチの息子も、アレから夜中に木剣持って振り回す発作も収まり、たまに外に出ては兵の前で強者の心得を説いているとか――」
「はぁ……お役に立てて光栄です。ソデック殿」
「なんでも貴女に頬を叩かれ目覚めたとか。いや、すまない。面倒な事を押し付けてしまいましたなハッハッハッ」
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これで一件落着といった所だろうか――と思っていたのだが。
「ステラさん! ボクはまだ貴女に教わらなければならない事がたくさんあります! さぁボクに痛みという恐怖をまた教えて下さい!」
「ヨーイチ、ジェイド。ちょっと数日くらい町の外へ冒険に出掛けようかじゃないか」
「あっ、待って下さいステラさん!」
エリックがステラを追い掛け回す姿が、しばらく続くのであった――。
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