61 / 93
第5話 冒険者の日常
6.終わったら飲み会
しおりを挟む 数頭の馬と一台の馬車が暗い山道を駆け抜けていく。デール王国を出てから六日目の深夜。ギルの魔法のお陰で随分と早く進むことができ、既にアトラス王国の領土にいた。バルダス国王とカルディア王子を閉じ込めた馬車と共にひたすら走り続ける。
セインが先頭を走っていると、木々の隙間からチラチラと赤く光る何かを見つけた。気になったセイン王子は眉根を寄せ、良く見える位置に移動しながら馬をゆっくり止める。
「……アトラスが燃えている」
赤く光って見えたものは、見下ろした先にあるアトラス王国の王都にあった。
予想していた状況とは全く違う最悪の事態に、手綱を持つ手に力が入る。
「ジェルミア様! 馬車の速さに合わせては遅くなりますので我々は先に参ります!」
セイン王子は振り返り、ジェルミア王子に伝えた。
「いえ、私も参ります。バルダス等はハイドに任せる。我が国が起こしたこの争いは、私が止めなくては!」
その答えにセイン王子が頷く。セイン王子の合図の元、ギル、アリス、アラン、アルバート、ジェルミア王子の六名は急ぎ馬を走らせた。
◇
山を下り、王都の脇にある森を突き進む。街に近づくと大きな木々がなぎ倒されている拓けた場所に出た。そこには四名の兵士と子供が一人倒れている。よく見ると、隅に蹲って泣いている少年が一人。
セイン王子は直ぐにでもエリー王女の元へ向かいたかったが、子供を無視して行くわけにもいかず立ち止まった。
「ギル、アリス。ここはお前たちに任せた。後で合流しよう」
「セイン様! お一人では!」
アリスが慌てて声をかけるが、セイン王子は微笑む。
「私にはアランもアルバートも付いている。アリス、頼りにしている。頼んだよ」
「……はっ!」
アリスの返事を聞くと、四人はそのまま立ち去った。アリスは頬を仄かに赤らめながら、小さくため息をつく。二人は馬から降り、近くの木に馬を括りつけた。ギルは真っ黒な衣装に身を包んだ少年に近づき、アリスは倒れた兵士を確認しに行く。
「どうしたの? ここで何があったの?」
膝を抱えて蹲っている少年は何も反応を示さなかった。ギルは隣にしゃがみ込み、背中を優しくさすっていると、時々鼻を啜る音が聞こた。
ギルは似たような服装の少年が倒れていることと、少年から僅かな魔力を感じ、デール王国の魔力戦闘部隊の子供だと思った。
仲間が傷ついたことに悲しんでいるのか、自分のやったことを後悔しているのかはわからない。
だけど少年の心が傷ついていることは明らかだった。
「大丈夫だよ。俺は君に危害を加えるつもりもないし、責めるつもりもないんだ。もう、この戦いは終わる。君達はもう戦わなくてもいいんだよ」
戦争なんて、こんな小さな子供にさせていいことではない。
ギルは少年を包み込むように横から抱き締めた。細くて小さな体がびくりと震え、強張る。しかし逃げるそぶりも嫌がるそぶりもない。
そこへアリスが小走りに近づいてきた。
「ギル。もしかしたら間に合うかも」
「わかった」
ギルは少年から体を離し、両手で少年の顔を上に向かせた。赤く腫れた意志のない瞳がギルを見つめる。怯えてはいない。何もかも諦めた表情だ。
「君は彼らを助けたい? 仲間の彼も……兵士も」
僅かに瞳が揺れたがそれ以外には何も反応がない。
ギルは思わず少年をもう一度胸に引き寄せ、頭を撫でた。
「今までずっと辛かったね……。おいで」
手を取り、ゆっくりと引き上げると、少年はそれに合わせるように立ち上がった。言われるままに動くのは、日頃からそうやってきたからだろうか……。ギルは嫌な想像が過ぎり、小さく眉をひそめた。
アリスの案内で一番重症であろう兵士の前に、少年と並んで座る。
「あ、君の名前はあるのかな?」
「……ニーキュ」
「ありがとう、ニーキュ。俺はギルだよ。よろしくね。じゃあ、彼の胸に手を置いてくれる? そう、それでいい」
名前があることにギルはほっとした。素直に置いたニーキュの両手に、ギルは右手を添える。
「俺が君の罪悪感を少しだけ軽くしてあげる。今からニーキュの魔力を使って彼を回復するよ。ニーキュが助けるんだ。いい?」
ギルは真剣な表情でニーキュを見つめた。
ニーキュにとって、罪悪感が何を意味するのかわからなかったが、助けられるのであれば助けたかった。動いて笑うところが見たかった。
「……はい」
ニーキュはギルの瞳をじっと見つめたあと、小さな声で返した。
「そっか……。少しクラクラするかもしれないけど頑張るんだよ。じゃあ、やるよ」
ギルが瞳を閉じ意識を集中し始めたため、ニーキュもそれに習って瞳を閉じた。
どうしてギルという人は泣きながら笑っていたのだろう。
だけど温かい人。
暖かい人は心が気持ちいい。
そんなことを考えていると、全身から流れる何かが両手に集まっていくのを感じた。それと同時に魔法を沢山使った時と同じように、力が抜けていく。
「………………ううっ……」
暫く経つと兵士から声が聞こえ、ニーキュはパッと瞳を開けた。兵士の青白かった顔が赤みを帯びている。
「よく頑張ったね。偉いよ」
頭を撫でられたニーキュは、驚いてギルの顔を見上げた。そこにあったのは笑顔だった。
初めてだった。
褒められたことなど一度もない……。
ニーキュの瞳から涙が零れた。今度は痛いわけじゃなかった。なのに涙が零れたのだ。
「でも、まだ終わっていないよ。まだあと四人。頑張れるよね?」
ニーキュは涙を袖で拭くと、大きく頷いた。
二人、三人とギルと一緒に兵士を助けると最後に残ったナンバー3の元へと進む。彼のダメージはそれほど大きくないようだった。ニーキュはナンバー3を見下ろした。ギルがニーキュに手を差し伸べてきたが首を振る。
「どうして? 助けたくないの? 君の兄弟のようなものだろ?」
「……きけん」
ギルは考えるような素振りを見せた後、アリスに視線を送った。
「あれね。ちょっと待って」
アリスは急いで馬に積んだ荷物から銀色の首輪を持ってきた。ギルはそれを受け取るとナンバー3の首に取り付けた。
「これで魔法は使えなくなったよ。それにこのお姉ちゃんは可愛いけど凄く強いから、何かあっても大丈夫」
ニーキュに優しく微笑むギルの横でアリスは顔を真っ赤に染めた。
「ちょっと! いちいち、その……可愛いとかって褒めないでくれる? ったくこの男は……。いい、ニーキュ。安心しなさい。私はニーキュも含めてここにいる皆を守ってあげるわ」
この女の人も笑顔だった。
外の世界は暖かい……。
凄く……凄く……。
「……はい」
ニーキュがナンバー3の側に座り、胸に手を置いた。
「ニーキュ。君も彼も大きな罪を犯したのかもしれない。だけど今の君の選択は正しいよ。少しずつ正しい選択を覚え、行っていけばいい。魔法も使い方次第で変わる。さあ、ニーキュの魔力で彼を救おう」
ギルもまたニーキュに寄り添うように手を置くと、回復魔法を施し始めた。
この時点で、ニーキュの魔力はほとんど空だった。
きっとこの人が魔力を貸してくれているのだろう。それを感じながら、ふらふらする体をなんとか保とうと力を入れた。
ナンバー3の顔色が良くなると、ニーキュは全身の力が抜けたように後ろに倒れる。しかし、土の上につくことはなく、後ろから優しく抱き留められた。
「ニーキュの力で彼らは助かったんだ。ありがとう」
ギルの胸の中にいるニーキュは、僅かに口角をあげた。
セインが先頭を走っていると、木々の隙間からチラチラと赤く光る何かを見つけた。気になったセイン王子は眉根を寄せ、良く見える位置に移動しながら馬をゆっくり止める。
「……アトラスが燃えている」
赤く光って見えたものは、見下ろした先にあるアトラス王国の王都にあった。
予想していた状況とは全く違う最悪の事態に、手綱を持つ手に力が入る。
「ジェルミア様! 馬車の速さに合わせては遅くなりますので我々は先に参ります!」
セイン王子は振り返り、ジェルミア王子に伝えた。
「いえ、私も参ります。バルダス等はハイドに任せる。我が国が起こしたこの争いは、私が止めなくては!」
その答えにセイン王子が頷く。セイン王子の合図の元、ギル、アリス、アラン、アルバート、ジェルミア王子の六名は急ぎ馬を走らせた。
◇
山を下り、王都の脇にある森を突き進む。街に近づくと大きな木々がなぎ倒されている拓けた場所に出た。そこには四名の兵士と子供が一人倒れている。よく見ると、隅に蹲って泣いている少年が一人。
セイン王子は直ぐにでもエリー王女の元へ向かいたかったが、子供を無視して行くわけにもいかず立ち止まった。
「ギル、アリス。ここはお前たちに任せた。後で合流しよう」
「セイン様! お一人では!」
アリスが慌てて声をかけるが、セイン王子は微笑む。
「私にはアランもアルバートも付いている。アリス、頼りにしている。頼んだよ」
「……はっ!」
アリスの返事を聞くと、四人はそのまま立ち去った。アリスは頬を仄かに赤らめながら、小さくため息をつく。二人は馬から降り、近くの木に馬を括りつけた。ギルは真っ黒な衣装に身を包んだ少年に近づき、アリスは倒れた兵士を確認しに行く。
「どうしたの? ここで何があったの?」
膝を抱えて蹲っている少年は何も反応を示さなかった。ギルは隣にしゃがみ込み、背中を優しくさすっていると、時々鼻を啜る音が聞こた。
ギルは似たような服装の少年が倒れていることと、少年から僅かな魔力を感じ、デール王国の魔力戦闘部隊の子供だと思った。
仲間が傷ついたことに悲しんでいるのか、自分のやったことを後悔しているのかはわからない。
だけど少年の心が傷ついていることは明らかだった。
「大丈夫だよ。俺は君に危害を加えるつもりもないし、責めるつもりもないんだ。もう、この戦いは終わる。君達はもう戦わなくてもいいんだよ」
戦争なんて、こんな小さな子供にさせていいことではない。
ギルは少年を包み込むように横から抱き締めた。細くて小さな体がびくりと震え、強張る。しかし逃げるそぶりも嫌がるそぶりもない。
そこへアリスが小走りに近づいてきた。
「ギル。もしかしたら間に合うかも」
「わかった」
ギルは少年から体を離し、両手で少年の顔を上に向かせた。赤く腫れた意志のない瞳がギルを見つめる。怯えてはいない。何もかも諦めた表情だ。
「君は彼らを助けたい? 仲間の彼も……兵士も」
僅かに瞳が揺れたがそれ以外には何も反応がない。
ギルは思わず少年をもう一度胸に引き寄せ、頭を撫でた。
「今までずっと辛かったね……。おいで」
手を取り、ゆっくりと引き上げると、少年はそれに合わせるように立ち上がった。言われるままに動くのは、日頃からそうやってきたからだろうか……。ギルは嫌な想像が過ぎり、小さく眉をひそめた。
アリスの案内で一番重症であろう兵士の前に、少年と並んで座る。
「あ、君の名前はあるのかな?」
「……ニーキュ」
「ありがとう、ニーキュ。俺はギルだよ。よろしくね。じゃあ、彼の胸に手を置いてくれる? そう、それでいい」
名前があることにギルはほっとした。素直に置いたニーキュの両手に、ギルは右手を添える。
「俺が君の罪悪感を少しだけ軽くしてあげる。今からニーキュの魔力を使って彼を回復するよ。ニーキュが助けるんだ。いい?」
ギルは真剣な表情でニーキュを見つめた。
ニーキュにとって、罪悪感が何を意味するのかわからなかったが、助けられるのであれば助けたかった。動いて笑うところが見たかった。
「……はい」
ニーキュはギルの瞳をじっと見つめたあと、小さな声で返した。
「そっか……。少しクラクラするかもしれないけど頑張るんだよ。じゃあ、やるよ」
ギルが瞳を閉じ意識を集中し始めたため、ニーキュもそれに習って瞳を閉じた。
どうしてギルという人は泣きながら笑っていたのだろう。
だけど温かい人。
暖かい人は心が気持ちいい。
そんなことを考えていると、全身から流れる何かが両手に集まっていくのを感じた。それと同時に魔法を沢山使った時と同じように、力が抜けていく。
「………………ううっ……」
暫く経つと兵士から声が聞こえ、ニーキュはパッと瞳を開けた。兵士の青白かった顔が赤みを帯びている。
「よく頑張ったね。偉いよ」
頭を撫でられたニーキュは、驚いてギルの顔を見上げた。そこにあったのは笑顔だった。
初めてだった。
褒められたことなど一度もない……。
ニーキュの瞳から涙が零れた。今度は痛いわけじゃなかった。なのに涙が零れたのだ。
「でも、まだ終わっていないよ。まだあと四人。頑張れるよね?」
ニーキュは涙を袖で拭くと、大きく頷いた。
二人、三人とギルと一緒に兵士を助けると最後に残ったナンバー3の元へと進む。彼のダメージはそれほど大きくないようだった。ニーキュはナンバー3を見下ろした。ギルがニーキュに手を差し伸べてきたが首を振る。
「どうして? 助けたくないの? 君の兄弟のようなものだろ?」
「……きけん」
ギルは考えるような素振りを見せた後、アリスに視線を送った。
「あれね。ちょっと待って」
アリスは急いで馬に積んだ荷物から銀色の首輪を持ってきた。ギルはそれを受け取るとナンバー3の首に取り付けた。
「これで魔法は使えなくなったよ。それにこのお姉ちゃんは可愛いけど凄く強いから、何かあっても大丈夫」
ニーキュに優しく微笑むギルの横でアリスは顔を真っ赤に染めた。
「ちょっと! いちいち、その……可愛いとかって褒めないでくれる? ったくこの男は……。いい、ニーキュ。安心しなさい。私はニーキュも含めてここにいる皆を守ってあげるわ」
この女の人も笑顔だった。
外の世界は暖かい……。
凄く……凄く……。
「……はい」
ニーキュがナンバー3の側に座り、胸に手を置いた。
「ニーキュ。君も彼も大きな罪を犯したのかもしれない。だけど今の君の選択は正しいよ。少しずつ正しい選択を覚え、行っていけばいい。魔法も使い方次第で変わる。さあ、ニーキュの魔力で彼を救おう」
ギルもまたニーキュに寄り添うように手を置くと、回復魔法を施し始めた。
この時点で、ニーキュの魔力はほとんど空だった。
きっとこの人が魔力を貸してくれているのだろう。それを感じながら、ふらふらする体をなんとか保とうと力を入れた。
ナンバー3の顔色が良くなると、ニーキュは全身の力が抜けたように後ろに倒れる。しかし、土の上につくことはなく、後ろから優しく抱き留められた。
「ニーキュの力で彼らは助かったんだ。ありがとう」
ギルの胸の中にいるニーキュは、僅かに口角をあげた。
1
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
異世界辺境村スモーレルでスローライフ
滝川 海老郎
ファンタジー
ブランダン10歳。やっぱり石につまずいて異世界転生を思い出す。エルフと猫耳族の美少女二人と一緒に裏街道にある峠村の〈スモーレル〉地区でスローライフ!ユニークスキル「器用貧乏」に目覚めて蜂蜜ジャムを作ったり、カタバミやタンポポを食べる。ニワトリを飼ったり、地球知識の遊び「三並べ」「竹馬」などを販売したり、そんなのんびり生活。
#2024/9/28 0時 男性向けHOTランキング 1位 ありがとうございます!!

魔喰のゴブリン~最弱から始まる復讐譚~
岡本剛也
ファンタジー
駆け出しの冒険者であるシルヴァ・ベルハイスは、ダンジョン都市フェルミでダンジョン攻略を生業としていた。
順風満帆とはいかないものの、着実に力をつけてシルバーランク昇格。
そしてついに一つの壁とも言われる十階層の突破を成し遂げた。
仲間との絆も深まり、ここから冒険者としての明るい未来が待っていると確信した矢先——とある依頼が舞い込んできた。
その依頼とは勇者パーティの荷物持ちの依頼。
勇者の戦闘を近くで見られることができ、高い報酬ということもあって引き受けたのだが、この一回の依頼がシルヴァを地獄の底に叩き落されることとなった。
ダンジョン内で勇者達からゴミのような扱いを受け、信頼していた仲間にからも見放され……ダンジョンの奥地に放置されたシルヴァは、匂いに釣られてやってきた魔物に襲われた。
魔物に食われながら、シルヴァが心の底から願ったのは勇者への復讐。
そんな願いが叶ったのか、それとも叶わなかったのか。
事実のほどは神のみぞ知るが、シルヴァは記憶を持ったままとある魔物に転生した。
その魔物とは、最弱と名高いゴブリン。
追い打ちをかけるような最悪な状況に常人なら心が折れてもおかしくない中、シルヴァは折れることなく勇者への復讐を掲げた。
これは最弱のゴブリンに転生したシルヴァが、最強である勇者への復讐を果たす物語。

破滅する悪役五人兄弟の末っ子に転生した俺、無能と見下されるがゲームの知識で最強となり、悪役一家と幸せエンディングを目指します。
大田明
ファンタジー
『サークラルファンタズム』というゲームの、ダンカン・エルグレイヴというキャラクターに転生した主人公。
ダンカンは悪役で性格が悪く、さらに無能という人気が無いキャラクター。
主人公はそんなダンカンに転生するも、家族愛に溢れる兄弟たちのことが大好きであった。
マグヌス、アングス、ニール、イナ。破滅する運命にある兄弟たち。
しかし主人公はゲームの知識があるため、そんな彼らを救うことができると確信していた。
主人公は兄弟たちにゲーム中に辿り着けなかった最高の幸せを与えるため、奮闘することを決意する。
これは無能と呼ばれた悪役が最強となり、兄弟を幸せに導く物語だ。

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

王太子に転生したけど、国王になりたくないので全力で抗ってみた
こばやん2号
ファンタジー
とある財閥の当主だった神宮寺貞光(じんぐうじさだみつ)は、急病によりこの世を去ってしまう。
気が付くと、ある国の王太子として前世の記憶を持ったまま生まれ変わってしまうのだが、前世で自由な人生に憧れを抱いていた彼は、王太子になりたくないということでいろいろと画策を開始する。
しかし、圧倒的な才能によって周囲の人からは「次期国王はこの人しかない」と思われてしまい、ますますスローライフから遠のいてしまう。
そんな彼の自由を手に入れるための戦いが今始まる……。
※この作品はアルファポリス・小説家になろう・カクヨムで同時投稿されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる