76 / 115
シーズン2 異世界の繋がり
19話 大将とラーメンを売る(初日)4
しおりを挟む
「よお大将、繁盛してるみたいだな! ラーメンとオニギリ1つな!」
屋台にやってきたのは、店の常連である犬獣人のプルーだ。
いつもの作業服とは違い、革製のラフな格好をしている。
「おお、プルーじゃねーか! 合わせて銅貨8枚だぜ」
「――今日は土木ギルドの仕事仲間と一緒に来てたんだけど……ひとまずあっち食ってみてぇって行っちゃってて……」
「まぁ、あんだけ並んでたらなぁ」
大将の店は、もちろん盛況であった。
行列もそれなりに出来て、お客さんもそれなりに来てくれて、特に問題もなかった。
しかし、向かいで未知の調味料や具材をふんだんに使った油そばを提供する店がある――つまり相手のインパクトがより強かったのだ。
「やーん♪ ここの油そば、見た事もない美味しいソースたっぷりで美味しいー♪」
このように道行く人に分かりやすいように油そばを立ち食いしながらアピールするモナカの存在も大きいかもしれない。
ちなみに今度は女児服ではなく、冒険者風の格好だ。髪型もポニーテールに変え、さっきまでとは別人に見える。
「ちょっとあそこで食べてみるか」
「すげー美味しそうだな」
行列が行列を呼び、またインスタント麺を使う事で調理速度の短縮、濃い味付けでとにかく味のインパクトを強め、先行逃げ切りを狙う――思った以上に彼女はやり手のようだ。
「おっ、オダナカさんも協力してんのか」
「こんにちは、プルーさん」
俺はテーブルなどに放置された丼やゴミの回収、近場のテーブルは布巾で綺麗に拭いていっている。
正直調理そのものは慣れている人に任せればいいので、こういう裏方仕事の方が性に合っている。
「確か売り上げ勝負に負けたら嫁さん取られるんだろ。大丈夫なのかな」
「2日間しかありませんが……出来る事は試していきたいですね」
「あいよっ。親系ラーメンとオニギリ1つ!」
「おっ? なんかいつもと違って白いスープだな」
以前のトンコツラーメンから着想を得て、親方のラーメンは鳥白湯スープだったのでないだろうか――そう考えたのだ。
具材はエリンギにも似たキノコの佃煮、緑野菜、スライムの刺身、マモノ肉の厚切りチャーシュー。
麺はいつもより太く、麺の中の水を減らし伸びにくく、モッチリとした食感が楽しめる――。
「ズルッ、ズルッ――うめぇ! いつもと違ってスープも味濃いし、よく絡むな!」
「はい。オニギリと合わせると、それはもう美味しいですよ」
「……たしかに。なんかすげーオニギリが進むぜ!」
そういった反応を見てお客さんも興味を持ってくれてはいるが、やはり中々集客には繋がりにくいようだ。
屋台の方を見ると、次は子供を連れた3人組のようだ。
「いらっしゃい!」
「ラーメン2つとオニギリ3つ下さい」
「あいよっ。おっ、カンナ! そこの棚から、小さい器とフォークと匙持って来てくれ」
「分かったー」
俺もそれに合わせ、屋台の横に置いてある自前で用意していた小さな肘掛けとテーブルの付いている椅子を運んでくる。
「お子さん用の椅子もありますので、こちらでお待ちください」
「あ、すいません。ありがとうございます」
こういった子連れのお客さんも多いので、とにかく色々と気を付けなければならない。
……正直、これも集客に繋がっているとは考えにくい。
「それが俺のやり方だからな。お客さんとはやっぱ近いところで繋がっていたい。そこは曲げたくねぇ」
「まぁ大将のお店ですし、そこはお任せします」
しかしこのままでは差は開く一方である――。
と、考えながら列の整理を行っていた頃に、行列の中に凄く怪しい人物――それも複数人発見した。
1人目。黒いスーツ――それも仕事用ではなく、ホストクラブのキャストが着ているような派手なヤツである――を着て、オールバックにサングラスをバッチシ決めた、背の高い男性である。
その精鍛な顔つきには、もちろん見覚えがあった。
「……オルディンさん?」
「オダナカよ。今日の我は……そうだな、オデンと名乗っておこう」
冬の風物詩の料理と同じ名前を名乗った彼は、先日相談事に乗って無事解決したはずのオルディンだった。
「あっ、オダナカさん。お久しぶりです!」
「あらぁ。貴方が噂の人ぉ?」
2人目は同じように先日会ったばかりの赤髪の少年カルロス君と、3人目は全然知らない青髪の女性だ。
カルロス君はそこらの町の少年のような服装だが、女性はオルディンと合わせるように派手好きな金持ちみたいなコートを羽織っていて、こちらもサングラスを掛けている。
「私、オル――オデンさんの部下のネーティと申しますわ」
「これはどうも。小田中雄二郎と申します……」
「ふーん……普通ねぇ」
何が普通なのかは聞かないが、それより気になる事がある。
「こんな所でどうしたんですか?」
「どうもこうも。風の噂で、様々な食事を楽しめる祭りが開かれるというのでな……魔法で我らの認識や姿形はごまかしてあるので、そう警戒するでない」
確かにカルロス君の背中に翼は無いし、オルディンの耳もまた人間のモノと変わらないように見える。
思い返せばオルディンの耳も以前は尖っていたので、そういうエルフのような特殊な人種なのだろうか――。
「ここにオニギリがあると見たのでな……それに合う親系ラーメンというのも食してみたい」
「オレも食べてみたいです!」
「でも……なんだかあの2つの屋台から、少し殺気みたいなの感じるわぁ」
「ふむ、確かに。祭り騒ぎの中、物騒であるな」
「あー……それは」
宣伝用のビラを手渡しながら、ざっくりとした事情を話す。
「へぇ。愛するお嫁さんを賭けて勝負ねぇ」
「でもこういう決闘なら血も出なくていいと思います」
「それでぇ……もうお昼過ぎたけど、どんな感じなのぉ?」
「……詳しい事は売り上げの計上で出るでしょうけど、現状は……」
どちらの店からも行列は出来ているのだが、向こうはさらに長く回転率も高い。
それでいてこちらは1杯銅貨7枚に対して、向こうは5枚。こちらの方がやや高くあるものの、この行列の処理速度では大したアドバンテージにはならないだろう。
「芳しくないか」
「向こうはお客さんの興味を引くパフォーマンスもあるし、インパクトの強い味付けにしてあって……こちらも料理だけなら負けていない自信はあるんですけど……」
「ふむ。それはまず、味を見てみない事には分らぬな」
「じゃあ、また順番が来たらお声掛けします」
さらに列が他の店に迷惑になっていないか確認しながら整列して貰いつつ――再び見知った一団を見つけた。
「よお、オダナカさん。大将がなんか売り上げ勝負してるって聞いたから、とりあえずウチの奴らで暇そうなの連れて来たぜ」
『うーっす!』
ジョニー率いる海賊。もとい水軍の皆さんだ。
割と陸地からも遠いのにどうやって来たかは謎だし、それでも来てくれるだけでありがたいが――。
「お店は大丈夫なんですか?」
「今日は定休日にしてあるし、ぶっ飛ばせば明日の営業には間に合うだろ」
「えぇー。他の店でも食いたいっすよ!」
「……ちょっと市場も見てーから、少しだけだぞ!」
『あざーす!』
他にも店の常連さんの姿を見つけたり、出入りの業者さんの家族だという方々も見つけたり――なんだかんだ、大将の人徳のおかげでもあるだろう。
「さて、俺ももう少し頑張るか」
屋台にやってきたのは、店の常連である犬獣人のプルーだ。
いつもの作業服とは違い、革製のラフな格好をしている。
「おお、プルーじゃねーか! 合わせて銅貨8枚だぜ」
「――今日は土木ギルドの仕事仲間と一緒に来てたんだけど……ひとまずあっち食ってみてぇって行っちゃってて……」
「まぁ、あんだけ並んでたらなぁ」
大将の店は、もちろん盛況であった。
行列もそれなりに出来て、お客さんもそれなりに来てくれて、特に問題もなかった。
しかし、向かいで未知の調味料や具材をふんだんに使った油そばを提供する店がある――つまり相手のインパクトがより強かったのだ。
「やーん♪ ここの油そば、見た事もない美味しいソースたっぷりで美味しいー♪」
このように道行く人に分かりやすいように油そばを立ち食いしながらアピールするモナカの存在も大きいかもしれない。
ちなみに今度は女児服ではなく、冒険者風の格好だ。髪型もポニーテールに変え、さっきまでとは別人に見える。
「ちょっとあそこで食べてみるか」
「すげー美味しそうだな」
行列が行列を呼び、またインスタント麺を使う事で調理速度の短縮、濃い味付けでとにかく味のインパクトを強め、先行逃げ切りを狙う――思った以上に彼女はやり手のようだ。
「おっ、オダナカさんも協力してんのか」
「こんにちは、プルーさん」
俺はテーブルなどに放置された丼やゴミの回収、近場のテーブルは布巾で綺麗に拭いていっている。
正直調理そのものは慣れている人に任せればいいので、こういう裏方仕事の方が性に合っている。
「確か売り上げ勝負に負けたら嫁さん取られるんだろ。大丈夫なのかな」
「2日間しかありませんが……出来る事は試していきたいですね」
「あいよっ。親系ラーメンとオニギリ1つ!」
「おっ? なんかいつもと違って白いスープだな」
以前のトンコツラーメンから着想を得て、親方のラーメンは鳥白湯スープだったのでないだろうか――そう考えたのだ。
具材はエリンギにも似たキノコの佃煮、緑野菜、スライムの刺身、マモノ肉の厚切りチャーシュー。
麺はいつもより太く、麺の中の水を減らし伸びにくく、モッチリとした食感が楽しめる――。
「ズルッ、ズルッ――うめぇ! いつもと違ってスープも味濃いし、よく絡むな!」
「はい。オニギリと合わせると、それはもう美味しいですよ」
「……たしかに。なんかすげーオニギリが進むぜ!」
そういった反応を見てお客さんも興味を持ってくれてはいるが、やはり中々集客には繋がりにくいようだ。
屋台の方を見ると、次は子供を連れた3人組のようだ。
「いらっしゃい!」
「ラーメン2つとオニギリ3つ下さい」
「あいよっ。おっ、カンナ! そこの棚から、小さい器とフォークと匙持って来てくれ」
「分かったー」
俺もそれに合わせ、屋台の横に置いてある自前で用意していた小さな肘掛けとテーブルの付いている椅子を運んでくる。
「お子さん用の椅子もありますので、こちらでお待ちください」
「あ、すいません。ありがとうございます」
こういった子連れのお客さんも多いので、とにかく色々と気を付けなければならない。
……正直、これも集客に繋がっているとは考えにくい。
「それが俺のやり方だからな。お客さんとはやっぱ近いところで繋がっていたい。そこは曲げたくねぇ」
「まぁ大将のお店ですし、そこはお任せします」
しかしこのままでは差は開く一方である――。
と、考えながら列の整理を行っていた頃に、行列の中に凄く怪しい人物――それも複数人発見した。
1人目。黒いスーツ――それも仕事用ではなく、ホストクラブのキャストが着ているような派手なヤツである――を着て、オールバックにサングラスをバッチシ決めた、背の高い男性である。
その精鍛な顔つきには、もちろん見覚えがあった。
「……オルディンさん?」
「オダナカよ。今日の我は……そうだな、オデンと名乗っておこう」
冬の風物詩の料理と同じ名前を名乗った彼は、先日相談事に乗って無事解決したはずのオルディンだった。
「あっ、オダナカさん。お久しぶりです!」
「あらぁ。貴方が噂の人ぉ?」
2人目は同じように先日会ったばかりの赤髪の少年カルロス君と、3人目は全然知らない青髪の女性だ。
カルロス君はそこらの町の少年のような服装だが、女性はオルディンと合わせるように派手好きな金持ちみたいなコートを羽織っていて、こちらもサングラスを掛けている。
「私、オル――オデンさんの部下のネーティと申しますわ」
「これはどうも。小田中雄二郎と申します……」
「ふーん……普通ねぇ」
何が普通なのかは聞かないが、それより気になる事がある。
「こんな所でどうしたんですか?」
「どうもこうも。風の噂で、様々な食事を楽しめる祭りが開かれるというのでな……魔法で我らの認識や姿形はごまかしてあるので、そう警戒するでない」
確かにカルロス君の背中に翼は無いし、オルディンの耳もまた人間のモノと変わらないように見える。
思い返せばオルディンの耳も以前は尖っていたので、そういうエルフのような特殊な人種なのだろうか――。
「ここにオニギリがあると見たのでな……それに合う親系ラーメンというのも食してみたい」
「オレも食べてみたいです!」
「でも……なんだかあの2つの屋台から、少し殺気みたいなの感じるわぁ」
「ふむ、確かに。祭り騒ぎの中、物騒であるな」
「あー……それは」
宣伝用のビラを手渡しながら、ざっくりとした事情を話す。
「へぇ。愛するお嫁さんを賭けて勝負ねぇ」
「でもこういう決闘なら血も出なくていいと思います」
「それでぇ……もうお昼過ぎたけど、どんな感じなのぉ?」
「……詳しい事は売り上げの計上で出るでしょうけど、現状は……」
どちらの店からも行列は出来ているのだが、向こうはさらに長く回転率も高い。
それでいてこちらは1杯銅貨7枚に対して、向こうは5枚。こちらの方がやや高くあるものの、この行列の処理速度では大したアドバンテージにはならないだろう。
「芳しくないか」
「向こうはお客さんの興味を引くパフォーマンスもあるし、インパクトの強い味付けにしてあって……こちらも料理だけなら負けていない自信はあるんですけど……」
「ふむ。それはまず、味を見てみない事には分らぬな」
「じゃあ、また順番が来たらお声掛けします」
さらに列が他の店に迷惑になっていないか確認しながら整列して貰いつつ――再び見知った一団を見つけた。
「よお、オダナカさん。大将がなんか売り上げ勝負してるって聞いたから、とりあえずウチの奴らで暇そうなの連れて来たぜ」
『うーっす!』
ジョニー率いる海賊。もとい水軍の皆さんだ。
割と陸地からも遠いのにどうやって来たかは謎だし、それでも来てくれるだけでありがたいが――。
「お店は大丈夫なんですか?」
「今日は定休日にしてあるし、ぶっ飛ばせば明日の営業には間に合うだろ」
「えぇー。他の店でも食いたいっすよ!」
「……ちょっと市場も見てーから、少しだけだぞ!」
『あざーす!』
他にも店の常連さんの姿を見つけたり、出入りの業者さんの家族だという方々も見つけたり――なんだかんだ、大将の人徳のおかげでもあるだろう。
「さて、俺ももう少し頑張るか」
23
お気に入りに追加
202
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜
mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!?
※スカトロ表現多数あり
※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる