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二首目
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今は初夏。春の花の彩りから若草の新しい彩りに変わる頃。私は家事に勤しんでいた。
夫の仕事が安定し、去年の暮れに引っ越した。まだ新築の香りが少しする。新居とともに私たちには新しい贈り物を授かった。お腹の中の感触を感じながら、私は微笑む。
「はやく生まれておいで。」
夫は仕事。私とこの子だけの会話。
今日は色々しなければいけないことがある。結婚記念日なのだ。私はケーキを作るために買い出しへ向かう。夫はショートケーキが大好きだ。夫の喜ぶ顔を想像して私の顔も続けてほころんだ。
ケーキを作り終えたら急いで片付けにかかる。キッチン、戸棚、そこにある2人の写真も綺麗にした。
そして、私は大事なことを思い出した。
「あー!洗濯物してない!」
急いで洗濯機を回し、待っている間に晩御飯を作る。洗濯し終わった合図を聞いて、バタバタとベランダへと干しに行った。2人分の洗濯物はそんなに多くはない。少なくもないけれど。私は洗濯物を干す時、1人でないと実感する。家事の中で一番好きだ。
そんなこと思いながらまた夕飯の支度に戻った。丁度夕食が出来た頃、夫が帰ってきた。
「ただいま~。」
今日は会いたくて仕方がなかったのでおかえりと言いながら夫に飛びついた。
「こら、赤ちゃんびっくりするぞ。」
コツンと頭を叩かれた。私は少しはしたなかったと反省する。悪い癖だ。そしてそこも大好きだと行ってくれる夫が好きだ。
夫を誘導し、席に着かせる。彼の好きな物を次々と並べて行くと、夫は今にも涎を垂らしてしまいそうだ。この素直で可愛いところが私は大好きだ。
いただきますと彼は私に断り、目の前のハンバーグに食らいついた。
夕食を終え、私はケーキを取ってきた。
「ケーキ?やった!
しかも俺の好きなショートケーキじゃん!」
夫は屈託のない笑みを浮かべ、私をぎゅうっと抱きしめた。そして、耳元で愛してると告げる。
私もその愛を受け取り、愛を返す。
「愛してる。」
私たちは見つめあい、そしてそっと唇を重ねる。言葉では足りない愛を告げあった。
「私よりケーキ!
せっかく作ったんだから。」
「そうだな。」
口の周りにクリームが付いてしまうところも愛おしい。
一年後、私はまた家事に勤しんでいた。
買い物に行ってケーキを作り、掃除をする。もちろん、洗濯物も。今年は忘れなかった。
3人分の洗濯物。白い布の後ろでは緑がキャンパスを色付ける。
「ただいまー!」
「おかえりなさい!」
私はすごく幸せだ。
春すぎて 夏来にけらし 白妙の
衣干すてふ 天香山
夫の仕事が安定し、去年の暮れに引っ越した。まだ新築の香りが少しする。新居とともに私たちには新しい贈り物を授かった。お腹の中の感触を感じながら、私は微笑む。
「はやく生まれておいで。」
夫は仕事。私とこの子だけの会話。
今日は色々しなければいけないことがある。結婚記念日なのだ。私はケーキを作るために買い出しへ向かう。夫はショートケーキが大好きだ。夫の喜ぶ顔を想像して私の顔も続けてほころんだ。
ケーキを作り終えたら急いで片付けにかかる。キッチン、戸棚、そこにある2人の写真も綺麗にした。
そして、私は大事なことを思い出した。
「あー!洗濯物してない!」
急いで洗濯機を回し、待っている間に晩御飯を作る。洗濯し終わった合図を聞いて、バタバタとベランダへと干しに行った。2人分の洗濯物はそんなに多くはない。少なくもないけれど。私は洗濯物を干す時、1人でないと実感する。家事の中で一番好きだ。
そんなこと思いながらまた夕飯の支度に戻った。丁度夕食が出来た頃、夫が帰ってきた。
「ただいま~。」
今日は会いたくて仕方がなかったのでおかえりと言いながら夫に飛びついた。
「こら、赤ちゃんびっくりするぞ。」
コツンと頭を叩かれた。私は少しはしたなかったと反省する。悪い癖だ。そしてそこも大好きだと行ってくれる夫が好きだ。
夫を誘導し、席に着かせる。彼の好きな物を次々と並べて行くと、夫は今にも涎を垂らしてしまいそうだ。この素直で可愛いところが私は大好きだ。
いただきますと彼は私に断り、目の前のハンバーグに食らいついた。
夕食を終え、私はケーキを取ってきた。
「ケーキ?やった!
しかも俺の好きなショートケーキじゃん!」
夫は屈託のない笑みを浮かべ、私をぎゅうっと抱きしめた。そして、耳元で愛してると告げる。
私もその愛を受け取り、愛を返す。
「愛してる。」
私たちは見つめあい、そしてそっと唇を重ねる。言葉では足りない愛を告げあった。
「私よりケーキ!
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