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第八章 お披露目会の後始末
世界と登場人物の設定(新版)微ネタバレあり(しすぎたかも?)
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この世界は《蒼き大地》と呼ばれている。
その真の名は《セレナン》。世界そのものに宿る意識である。
一日は24時間。一時間は60分。
一ヶ月は30日、一年は12ヶ月。二年に一度「うるう月」として一週間が加わる。
大陸の名前はエナンデリア。
いくつかの国や地域に分かれている。(国名の詳細はまた後ほど。長くなるので……)
大陸の近くに、狭い海峡を隔てた島国「扶桑」がある。別名を極東と呼ばれている。
【エルレーン公国における宗教】
最高神…………真月の女神イル・リリヤ。「死者と咎人と幼子の護り手」と呼ばれる。
第二位の神……太陽神アズナワク。イル・リリヤの息子。「青白く若き太陽神」と呼ばれる。
第三位の神……忌名の神(二番目の月『魔の月』)「セラニス・アレム・ダル」。イル・リリヤのもう一人の息子である。
第四位の神……天空。ストック。
第五位の神……星々。エストレーリャ。
第六位の神……大海。オロ。
第七位の神……大地。つまり、ここ、セレナンのこと。
八番目より後は、たくさんの神さまたちが、ひしめき合っている。
真月の女神と太陽を頂点にした、多神教。
最も勢力の大きい宗教は『聖堂本家』であり、首都には総本山である『星辰神殿』がある。
この他に、古文書に『前史』として『古き園』の記述がある。
セレナンから、虚ろの海(虚空。宇宙空間のこと)を遙かに超えたところに、「古き園」という、白き太陽に照らされた世界があったと記される。その世界の名前は《地球》。
※ 教育 ※
【エルレーン公国立学院】
公国首都シ・イル・リリヤにある。建物は大公から寄贈された離宮の一つ。
授業料、制服、教材、食費、備品代などは無償。
普通学科、魔法学科とある。
普通科は更に学問、商業、政治などの学科に分かれる。
魔法学科は、学究と、実践、開発に分かれる。実用魔法学のコースもあり、卒業生は治療免許を受け一般社会にて施療院を開くこともできる。
入学年齢は九歳。(身柄を保護する必要のあるときなど、特例あり)
エルレーン公国首都では魔導師協会から派遣された導師が『魔力診』という、子供が生まれ持った魔力を推し量る儀式を行い、親戚への顔見せをする「晩餐会」をする。
【公立学院初等科(幼年学校)】
首都シ・イル・リリヤのほか、公国の各地に設けられている。【地方学校】とも呼ばれる。
公立学院入学前の児童が対象。学費無償。
魔力のあるなし、能力差に関わらず同等の教育が受けられるように取り計らわれている。
幼年学校卒業時に進路を本人の希望、能力を考慮して決める。
公立幼年学校に通わず家庭教師がつく児童も多い。
『代父母の儀』
子供は大切に育てられているが、五歳になった年の三月に、親代わりとも言える『代父』『代母』『代兄・姉』を選び、万が一のときに助け合う、誓いを立てる。貴族や上流階級では『星辰神殿』にて神官が立ち会う。
主人公、アイリスの場合は『大神官』シャンティが立ち会い、証人となった。
『お披露目会』
主に四歳から七歳までのうちに、子供が無事に育ったことを祝い、周知するために開く。
親類縁者、親の知人などを招いて飲食でもてなす。
エステリオは四歳、アイリスは六歳で『お披露目会』をした。
※ 登場人物 ※
【アイリス・リデル・ティス・ラゼル】主人公。
お披露目会の時点で六歳。
黄金の髪とエメラルドの瞳。魔力があふれ出すときは水精石色になる。
エルレーン公国首都シ・イル・リリヤを中心に手広く商売をやっている豪商ラゼル家の一人娘。
『先祖還り』と呼ばれる、地球からの転生者。
前世は異世界『地球』の21世紀、東京で暮らしていた女子高生『月宮有栖』。
同時に、ニューヨークで暮らしていたイリス・マクギリス。地球最後の生命にして「執政官(コンスル)」である人類管理プログラムAIシステム・イリスの記憶がある。
生まれてまもなく『光の妖精イルミナ』および『風の妖精シルル』に見込まれ、守護を得た。その後、水の妖精ディーネ、地の妖精ジオにも守護妖精になりたいと申し出を受ける。
【マウリシオ・マルティン・ヒューゴ・ティス・ラゼル】
アイリスの父。厳格で生真面目。アイリスには、激甘パパ。
茶色い髪と顎髭。三十五歳。
ラゼル家は『始まりの千家族』の一つ。代々続いた豪族が先祖。
【アイリアーナ・ローレル・フェリース・ラゼル】
アイリスの母。清楚で華やか。ラゼル家に次ぐ規模の商人、フェリース家から嫁入り。
長い金髪と緑の目。三十二歳。美人。
【エステリオ・アウル・ティス・ラゼル】
マウリシオの弟。アイリスのお披露目会の時点で二十歳。
アイリスと同じ『先祖還り』で、21世紀の吉祥寺に住んでいた記憶がある。このとき、アイリスの前世『月宮有栖』を見かけていた。(初恋の相手だった)
魔法使いの長カルナックの采配によりアイリスの許婚となっていたことを、お披露目会で公表する。
【ヒューゴー・マルティン・ロペス・ティス・ラゼル】
アイリスの祖父。
マウリシオとは考えが合わず対立している。
エステリオ・アウルが四歳のとき、誘拐を装って攫う事件を起こす。
レギオン王国貴族の権力を借りて、息子アウルを闇の神に捧げる儀式を行い、望みを叶えようとしたが、当時は儀式を完遂できず失敗した。そのままアウルを悪徳貴族に譲る。しかし魔導師協会の介入により奪回されて失敗。
魔導師協会の調査報告により、大公から『事業を息子マウリシオに譲り、隠居すること』を言い渡された。
アイリスのお披露目会のときにいろいろやらかした挙げ句に、死亡。
【サリー】
アイリスの乳母や。ローサは親戚の子。
【ローサ】
アイリス付きの小間使い。たっぷりの赤毛を二つに分け、三つ編みお下げ。
頬にそばかす、愛嬌のある可愛い子。アイリスより七歳年上。
【エウニーケ】
メイド長。年齢不詳。実は精霊(セレナン)で、ラゼル家を守っている。
ちなみに精霊(セレナン)の女性形の者はネレイデスに由来する名前を名乗っています。
【バルドル】
家宰。五十代のイケメンで有能な執事。
【エルナト・アル・フィリクス・アンティグア】
高名な魔法医師で美形。淡い金髪に灰緑色の目。
物腰は柔らかいが残念なマッドサイエンティストである。
エステリオの親友。大公の親族の末席である大貴族の次男。長男アレックスは家督をつぐことになっており、すでに大公の側近となっている。
【ヴィーア・マルファ・アンティグア】
エルナトの妹。
アイリスの家庭教師になる。魔法・体力・勉学を担当。貴族の子女なのに女性らしいことは一切できない。拳にものを言わせる「脳みそ筋肉」である。
アイリスの代父・代母、代兄・姉となったのはアンティグア家であるため、たとえ大公に理不尽な命令をされたとしても抗える、大貴族。
【カルナック・プーマ】(公式名はレニウス・バルケス・ロカ・レギオン)
魔導師協会の長。外見は二十歳の美女?
長身の青年。長い黒髪、黒目だが、魔力が溢れるときは水精石(アクアラ)色の目になる。
幼い頃、精霊たちに救われ育てられていた過去がある。
現在では、人が悪く、無邪気で気まま。コマラパを困らせることも多い。
だが弟子たち思いの厳しくも優しい師匠である。
白い毛皮と巨大な牙を持つ魔獣、大牙(タイガ)である「牙」(スアール)と、漆黒の毛皮を持つ魔獣、「夜王」(ビッチェ)である「夜」(ノーチェ)を影の中に従えている。現在はアイリスに貸し出し中。
【コマラパ】(公式名はティトゥ・クシ・パチャクティク・ユパンギ・インガ)
魔導師協会副長。六十歳くらいの外見。サンタクロース(またはカーネルさん)に似ている。
公にはされていないがカルナックの実父。
大森林にある《四つの州の国》の皇太子であった頃、各地を修行で巡りレギオン王国にて『白い魔女フランカ』と出会い、簡易ながら結婚していたが、彼女は行方不明になった。その後は皇帝を辞退し独身を通している。フランカとの間に子供がいたとは知らず、カルナックと《世界の大いなる意思》に導かれ精霊の森にて出会う。精霊に育てられ常識を持ち合わせていないカルナックの言動に困らされてきたのは昔も今も変わらない。
主人公アイリスに対しては、慈愛に満ちた祖父のように接する。
【フランカ】「白き魔女」(本編には登場しないですが『精霊の愛し子』には出ています)
カルナックの母。見た目はそっくり、黒髪、黒目の美女。
かつて、レギオン王国で魔女のコミュニティを主催しており、各地を巡り修行していた青年期のコマラパとの間にカルナックを授かる。ゆくゆくは結婚する予定だったが、当時はまだ権威を持っていた『レギオン聖堂』(現在は本家である聖堂教会によって異端とされている)の最高権力者「教王」だったガルデルに、生まれたばかりの子供(カルナック・当時の名はルナ)を奪われようとしたことに逆らって殺された。
【グレイス】(呼び名は「灰色の魔女」グリス)フランカの弟子。
フランカの死後、彼女の子であるルナと共にガルデルに捉えられていたが、ガルデルが親族全てを異端の神に捧げ殺したとき、師匠から託されたルナ(カルナック)を連れて逃亡、精霊の森に保護された。
【クイブロ】(エルレーン語ではリトルホーク・プーマ)(クーナ族の言葉で「小さい鷹」という意味の名前)
「精霊の愛し子」に登場する。赤みを帯びた金髪と焦げ茶色の目をしている。
「欠けた月(アティカ)の村」に住む、投石縄(ワラカ)の名手。
カルナックの伴侶。現在は行方不明。
【ルビー=ティーレ・カールソン・トリグバセン】
ルビーはカルナックの護衛としての役職名。
金髪に青い目の北欧系美少女? 外見は十五、六歳。
脳筋な戦闘氏族ガルガンド出身。得意なのは体術と「ルーン」を刻んだ石を使う指弾。
魔導師協会に派遣された、アイリスの護衛。
【サファイア=リドラ・フェイ】
サファイアはカルナックの護衛としての役職名。
黒髪に黒目、ミルクティー色の肌をした、仕事できそうな二十歳くらいの美女。
魔法、毒、暗号の専門家であり、自分で開発した魔導銃で、自らの魔力を固めて打ち出す。
サウダージ共和国出身。(エルレーン公国に亡命した。このときカルナックに命を救われている)
魔導師協会に派遣された、アイリスの護衛。
【マクシミリアン・エドモント】
アイリスのお披露目会にやってきた。エドモント商会の長男。
お披露目会の時点で八歳。金髪。
魔力をほぼ持たなかったが、父親であるダンテのある行動により死にかけ、カルナックの『魔力核』を分け与えられて一命を取り留める。カルナックに一目惚れしている。男でも女でもいいと思っている。
【ダンテ・エドモント】
マクシミリアンの父親。近頃、エルレーン公国北部地方で業績を伸ばしているエドモント商会代表。
商売の腕は確かだが、性別を問わず、美形に弱い。
カルナックに「情夫になれ」と誘い、きっぱり断られた。
恐妻家である。
【エスメラルダ・サフィニア・エドモント】
ダンテの妻で、マクシミリアンの母。
健康上の理由で、エドモント商会の本店がある地方都市を離れられないという話だったが、妻を同業者に会わせたくないというダンテの嘘。
豊かな黒髪が波打つ、深緑の瞳をした華やかな美貌の、ゴージャス美人ながら、素手で殴ってダンテを倒せそうな、大柄で鍛え上げた筋肉の持ち主。
【ロイ】
ダンテの従者、兼、護衛だったが、ヒューゴーの画策した事件に巻き込まれて死亡。
※ エルレーン大公家 ※
【フィリップス・アル・レギオン・エイリス・エルレーン】
エルレーン公国大公。
金髪、金茶色の瞳。
【セシーリア・エル・スール・アステルシア・エレ・エルレーン】
大公妃にしてなおかつレギオン王国とエルレーン公国の間にある自治領スール・アステルシアの領主。
金髪、緑の瞳。「エレ」は国母(公嗣の母親)の意味。型破りな女傑。
【フィリクス・アル・レギオン・エナ・エルレーン】
エルレーン公国、公嗣。フィリクスと言う名前は大公家で度々名付けられてきた。
金髪、金茶色の瞳。「エナ」は公嗣の意味。
子供の頃に親族によって誘拐、毒殺されそうになり、カルナックに救われる。以来、恋をしている。
【ルーナリシア・ティア・エルレーン】公女(フィリクスと同じく大公妃を母に持つ)
金髪、緑の瞳。ルーナリシアという名前は大公家の先祖代々、受け継がれてきた。
兄を慕い、カルナックになついている。離宮にいたが冷遇されていた。
カルナックが呼び寄せた精霊であるキュモトエー、ガーレネーが守役となる。
※大公には他に政治上のしがらみで迎えた第二妃、第三妃があり、公子、公女が数人あり。権力が集中しているため、策謀が渦巻いている。
※ 孤児院から公立学院の生徒になった、うかつブラザーズおよび凸凹トリオ ※
(孤児院の院長は『灰色のミズ・グレイス』と呼ばれている、年齢不詳の女性)
【トーマス・アルバ・E】
トミー。赤毛の少年。発明好き。何か思いつくと楽しくなってしまう。
【ニコラウス・T】
ニコラ。青い髪の少年。トーマスに輪を掛けて、発明に没頭してしまう。
トミーとふたりで「うかつブラザーズ」。
【グレアム・B】
緑の髪の少年。発明好き。冷静沈着、トミーとニコラの発想を整理して実現する能力がある。
グレアムが加わると「凸凹トリオ」になる。
コマラパの「雷」の魔法に心酔している彼ら三人は、魔力の無い人間でも使えるように蓄電式魔道具を開発しているが、実験に失敗して機材を壊し、学院に多額の損害を与えたため、学長のカルナックに頭が上がらない。
ラゼル家に「転移魔法陣」を設置するようカルナックから指令を受けるが……。
アイリスにプレゼンをして、将来起業するときはラゼル家から投資を受けられるという約束を得る。
※リドラが使っている、魔力を打ち出す魔導銃は、学院の別チームが開発したもの。
※ 女神たち ※
《スゥエ》(クーナ族の言葉で、「虹」を意味する)
アイリスが転生したときに出会った女神。外見は十歳くらい。《世界の大いなる意思》が、自身は巨大すぎて人間とコンタクトを取るのが困難であるために創造したインターフェイス。
ちなみにコマラパが名付け親であることもあって、彼女は人間の味方である。
《アエリア》スゥエより外見年齢は高く、20歳くらいに見える。
別名を「エイリアス」という。スゥエよりも《世界の大いなる意思》に近く、人類の観察者としての側面が強い個体である。
クリスタという少女の転生に関わった。
※ 精霊たち ※
《世界の大いなる意思》に生み出された種族。銀髪と水精石色の目が特徴。
不老不死だが、物理的に事故、人間により殺害されるなどのアクシデントが、可能性として起こりうる。しかしながら、もしも精霊が殺される事態になれば、人類は世界の怒りにより滅亡するであろう。
《ラト・ナ・ルア・オムノ・エンバー》(辺境の地に生じた最後の子供、ラト)
精霊。外見は十四、五歳の美少女。
カルナックが五歳の時。不老不死を願う義父ガルデルに殺され「忌名の神」に捧げられた。このときカルナックを助け、精霊の森に迎え入れて守り育てた「精霊の姉」である。
《レフィス・トール・オムノ・エンバー》(辺境の地に生じた者の長、レフィス)
精霊。外見は二十歳くらいの美青年。
ラトの兄であり、同じく幼いカルナックを救い精霊の森に匿い育てた「精霊の兄」である。
《グラウ・エリス》別名を「グラウケー」(海の青い輝き)命名はギリシア神話に登場する海の妖精「ネレイデス」になぞらえ、人類の最初の王たちが献上した尊称である。
第一世代の精霊。ラトたちの上司?
外見年齢は二十代後半の美青年?
三百年くらい(?)前、魔導師協会を立ち上げた《影の呪術師》の影武者でもあった。
エルレーン公国公女ルーナリシア姫(現代ではない。三百年前の姫)との婚姻を結び、現在は精霊界で共に暮らしている。
《ナ・ロッサ・オロ・ムラト》(生命の司)
精霊の森を取り仕切る役職にある。外見の年齢は三十歳くらいで、精霊にしては(?)落ち着きのある雰囲気を持つ。グラウケーと一般の精霊(キュモトエー、ガーレネー等)の間に位置する、中間管理職。精霊が人間に害を受けないように、常に考えている。人間びいきではない。生真面目な性質ゆえに《世界の大いなる意思》やグラウケーの無茶ぶりに振り回される。
※ 番外 ※ (登場は、かなり先になりそう)
《ガルデル・バルケス・ロカ・レギン・デル・グーリア》
エナンデリア大陸南部に位置する帝国、『グーリア神聖帝国』初代皇帝。自らを『神祖皇帝』と称する。
五百年前はレギオン王国の国教『聖堂』の最高権力者『教王』だった。
もともとレギオン王国の王子であり命をたびたび狙われるなどして育ったため、徹底的に人間不信。
愛を知らず、『忌名の神』セラニス・アレム・ダルに唆されて親族全てを殺して捧げ、不死となってレギオン王国から脱して大陸南部に国を興した。その際に誤って殺してしまったものの、後悔し、精霊の森に匿われたカルナックを探し回った。未だにカルナックに執着している。
《ギア・バルケス・デル・グーリア》
グーリア王国、国王。
妻を持たないガルデルに見いだされ養子となった。
不死であるガルデルを封じて政権を奪取し、王国に変更。
《ミリヤ》
奇跡の少女と呼ばれる、サウダージ共和国、国家元首。
初代元首は黒髪に黒目で「はじまりのヒト」であった、もと科学者「天沢美夜(あまさわみや)」。
数百年を経る間に、金髪に群青の瞳をした現在の姿を持つミリヤが立つ。
国民を含めて、対外的には不老不死と喧伝しているが、実際には延齢技術とクローン培養によって、加齢した肉体を捨て入れ替えられている存在。
自らを『魔眼の王』と名乗るセラニス・アレム・ダルの手駒の一つ。
ただし最新バージョンのミリヤは勝手気まま、扱いきれずセラニスも手を焼いている。
サウダージ共和国では、セラニス・アレム・ダルは国家元首付きの側近、政府高官という地位にいる。
その真の名は《セレナン》。世界そのものに宿る意識である。
一日は24時間。一時間は60分。
一ヶ月は30日、一年は12ヶ月。二年に一度「うるう月」として一週間が加わる。
大陸の名前はエナンデリア。
いくつかの国や地域に分かれている。(国名の詳細はまた後ほど。長くなるので……)
大陸の近くに、狭い海峡を隔てた島国「扶桑」がある。別名を極東と呼ばれている。
【エルレーン公国における宗教】
最高神…………真月の女神イル・リリヤ。「死者と咎人と幼子の護り手」と呼ばれる。
第二位の神……太陽神アズナワク。イル・リリヤの息子。「青白く若き太陽神」と呼ばれる。
第三位の神……忌名の神(二番目の月『魔の月』)「セラニス・アレム・ダル」。イル・リリヤのもう一人の息子である。
第四位の神……天空。ストック。
第五位の神……星々。エストレーリャ。
第六位の神……大海。オロ。
第七位の神……大地。つまり、ここ、セレナンのこと。
八番目より後は、たくさんの神さまたちが、ひしめき合っている。
真月の女神と太陽を頂点にした、多神教。
最も勢力の大きい宗教は『聖堂本家』であり、首都には総本山である『星辰神殿』がある。
この他に、古文書に『前史』として『古き園』の記述がある。
セレナンから、虚ろの海(虚空。宇宙空間のこと)を遙かに超えたところに、「古き園」という、白き太陽に照らされた世界があったと記される。その世界の名前は《地球》。
※ 教育 ※
【エルレーン公国立学院】
公国首都シ・イル・リリヤにある。建物は大公から寄贈された離宮の一つ。
授業料、制服、教材、食費、備品代などは無償。
普通学科、魔法学科とある。
普通科は更に学問、商業、政治などの学科に分かれる。
魔法学科は、学究と、実践、開発に分かれる。実用魔法学のコースもあり、卒業生は治療免許を受け一般社会にて施療院を開くこともできる。
入学年齢は九歳。(身柄を保護する必要のあるときなど、特例あり)
エルレーン公国首都では魔導師協会から派遣された導師が『魔力診』という、子供が生まれ持った魔力を推し量る儀式を行い、親戚への顔見せをする「晩餐会」をする。
【公立学院初等科(幼年学校)】
首都シ・イル・リリヤのほか、公国の各地に設けられている。【地方学校】とも呼ばれる。
公立学院入学前の児童が対象。学費無償。
魔力のあるなし、能力差に関わらず同等の教育が受けられるように取り計らわれている。
幼年学校卒業時に進路を本人の希望、能力を考慮して決める。
公立幼年学校に通わず家庭教師がつく児童も多い。
『代父母の儀』
子供は大切に育てられているが、五歳になった年の三月に、親代わりとも言える『代父』『代母』『代兄・姉』を選び、万が一のときに助け合う、誓いを立てる。貴族や上流階級では『星辰神殿』にて神官が立ち会う。
主人公、アイリスの場合は『大神官』シャンティが立ち会い、証人となった。
『お披露目会』
主に四歳から七歳までのうちに、子供が無事に育ったことを祝い、周知するために開く。
親類縁者、親の知人などを招いて飲食でもてなす。
エステリオは四歳、アイリスは六歳で『お披露目会』をした。
※ 登場人物 ※
【アイリス・リデル・ティス・ラゼル】主人公。
お披露目会の時点で六歳。
黄金の髪とエメラルドの瞳。魔力があふれ出すときは水精石色になる。
エルレーン公国首都シ・イル・リリヤを中心に手広く商売をやっている豪商ラゼル家の一人娘。
『先祖還り』と呼ばれる、地球からの転生者。
前世は異世界『地球』の21世紀、東京で暮らしていた女子高生『月宮有栖』。
同時に、ニューヨークで暮らしていたイリス・マクギリス。地球最後の生命にして「執政官(コンスル)」である人類管理プログラムAIシステム・イリスの記憶がある。
生まれてまもなく『光の妖精イルミナ』および『風の妖精シルル』に見込まれ、守護を得た。その後、水の妖精ディーネ、地の妖精ジオにも守護妖精になりたいと申し出を受ける。
【マウリシオ・マルティン・ヒューゴ・ティス・ラゼル】
アイリスの父。厳格で生真面目。アイリスには、激甘パパ。
茶色い髪と顎髭。三十五歳。
ラゼル家は『始まりの千家族』の一つ。代々続いた豪族が先祖。
【アイリアーナ・ローレル・フェリース・ラゼル】
アイリスの母。清楚で華やか。ラゼル家に次ぐ規模の商人、フェリース家から嫁入り。
長い金髪と緑の目。三十二歳。美人。
【エステリオ・アウル・ティス・ラゼル】
マウリシオの弟。アイリスのお披露目会の時点で二十歳。
アイリスと同じ『先祖還り』で、21世紀の吉祥寺に住んでいた記憶がある。このとき、アイリスの前世『月宮有栖』を見かけていた。(初恋の相手だった)
魔法使いの長カルナックの采配によりアイリスの許婚となっていたことを、お披露目会で公表する。
【ヒューゴー・マルティン・ロペス・ティス・ラゼル】
アイリスの祖父。
マウリシオとは考えが合わず対立している。
エステリオ・アウルが四歳のとき、誘拐を装って攫う事件を起こす。
レギオン王国貴族の権力を借りて、息子アウルを闇の神に捧げる儀式を行い、望みを叶えようとしたが、当時は儀式を完遂できず失敗した。そのままアウルを悪徳貴族に譲る。しかし魔導師協会の介入により奪回されて失敗。
魔導師協会の調査報告により、大公から『事業を息子マウリシオに譲り、隠居すること』を言い渡された。
アイリスのお披露目会のときにいろいろやらかした挙げ句に、死亡。
【サリー】
アイリスの乳母や。ローサは親戚の子。
【ローサ】
アイリス付きの小間使い。たっぷりの赤毛を二つに分け、三つ編みお下げ。
頬にそばかす、愛嬌のある可愛い子。アイリスより七歳年上。
【エウニーケ】
メイド長。年齢不詳。実は精霊(セレナン)で、ラゼル家を守っている。
ちなみに精霊(セレナン)の女性形の者はネレイデスに由来する名前を名乗っています。
【バルドル】
家宰。五十代のイケメンで有能な執事。
【エルナト・アル・フィリクス・アンティグア】
高名な魔法医師で美形。淡い金髪に灰緑色の目。
物腰は柔らかいが残念なマッドサイエンティストである。
エステリオの親友。大公の親族の末席である大貴族の次男。長男アレックスは家督をつぐことになっており、すでに大公の側近となっている。
【ヴィーア・マルファ・アンティグア】
エルナトの妹。
アイリスの家庭教師になる。魔法・体力・勉学を担当。貴族の子女なのに女性らしいことは一切できない。拳にものを言わせる「脳みそ筋肉」である。
アイリスの代父・代母、代兄・姉となったのはアンティグア家であるため、たとえ大公に理不尽な命令をされたとしても抗える、大貴族。
【カルナック・プーマ】(公式名はレニウス・バルケス・ロカ・レギオン)
魔導師協会の長。外見は二十歳の美女?
長身の青年。長い黒髪、黒目だが、魔力が溢れるときは水精石(アクアラ)色の目になる。
幼い頃、精霊たちに救われ育てられていた過去がある。
現在では、人が悪く、無邪気で気まま。コマラパを困らせることも多い。
だが弟子たち思いの厳しくも優しい師匠である。
白い毛皮と巨大な牙を持つ魔獣、大牙(タイガ)である「牙」(スアール)と、漆黒の毛皮を持つ魔獣、「夜王」(ビッチェ)である「夜」(ノーチェ)を影の中に従えている。現在はアイリスに貸し出し中。
【コマラパ】(公式名はティトゥ・クシ・パチャクティク・ユパンギ・インガ)
魔導師協会副長。六十歳くらいの外見。サンタクロース(またはカーネルさん)に似ている。
公にはされていないがカルナックの実父。
大森林にある《四つの州の国》の皇太子であった頃、各地を修行で巡りレギオン王国にて『白い魔女フランカ』と出会い、簡易ながら結婚していたが、彼女は行方不明になった。その後は皇帝を辞退し独身を通している。フランカとの間に子供がいたとは知らず、カルナックと《世界の大いなる意思》に導かれ精霊の森にて出会う。精霊に育てられ常識を持ち合わせていないカルナックの言動に困らされてきたのは昔も今も変わらない。
主人公アイリスに対しては、慈愛に満ちた祖父のように接する。
【フランカ】「白き魔女」(本編には登場しないですが『精霊の愛し子』には出ています)
カルナックの母。見た目はそっくり、黒髪、黒目の美女。
かつて、レギオン王国で魔女のコミュニティを主催しており、各地を巡り修行していた青年期のコマラパとの間にカルナックを授かる。ゆくゆくは結婚する予定だったが、当時はまだ権威を持っていた『レギオン聖堂』(現在は本家である聖堂教会によって異端とされている)の最高権力者「教王」だったガルデルに、生まれたばかりの子供(カルナック・当時の名はルナ)を奪われようとしたことに逆らって殺された。
【グレイス】(呼び名は「灰色の魔女」グリス)フランカの弟子。
フランカの死後、彼女の子であるルナと共にガルデルに捉えられていたが、ガルデルが親族全てを異端の神に捧げ殺したとき、師匠から託されたルナ(カルナック)を連れて逃亡、精霊の森に保護された。
【クイブロ】(エルレーン語ではリトルホーク・プーマ)(クーナ族の言葉で「小さい鷹」という意味の名前)
「精霊の愛し子」に登場する。赤みを帯びた金髪と焦げ茶色の目をしている。
「欠けた月(アティカ)の村」に住む、投石縄(ワラカ)の名手。
カルナックの伴侶。現在は行方不明。
【ルビー=ティーレ・カールソン・トリグバセン】
ルビーはカルナックの護衛としての役職名。
金髪に青い目の北欧系美少女? 外見は十五、六歳。
脳筋な戦闘氏族ガルガンド出身。得意なのは体術と「ルーン」を刻んだ石を使う指弾。
魔導師協会に派遣された、アイリスの護衛。
【サファイア=リドラ・フェイ】
サファイアはカルナックの護衛としての役職名。
黒髪に黒目、ミルクティー色の肌をした、仕事できそうな二十歳くらいの美女。
魔法、毒、暗号の専門家であり、自分で開発した魔導銃で、自らの魔力を固めて打ち出す。
サウダージ共和国出身。(エルレーン公国に亡命した。このときカルナックに命を救われている)
魔導師協会に派遣された、アイリスの護衛。
【マクシミリアン・エドモント】
アイリスのお披露目会にやってきた。エドモント商会の長男。
お披露目会の時点で八歳。金髪。
魔力をほぼ持たなかったが、父親であるダンテのある行動により死にかけ、カルナックの『魔力核』を分け与えられて一命を取り留める。カルナックに一目惚れしている。男でも女でもいいと思っている。
【ダンテ・エドモント】
マクシミリアンの父親。近頃、エルレーン公国北部地方で業績を伸ばしているエドモント商会代表。
商売の腕は確かだが、性別を問わず、美形に弱い。
カルナックに「情夫になれ」と誘い、きっぱり断られた。
恐妻家である。
【エスメラルダ・サフィニア・エドモント】
ダンテの妻で、マクシミリアンの母。
健康上の理由で、エドモント商会の本店がある地方都市を離れられないという話だったが、妻を同業者に会わせたくないというダンテの嘘。
豊かな黒髪が波打つ、深緑の瞳をした華やかな美貌の、ゴージャス美人ながら、素手で殴ってダンテを倒せそうな、大柄で鍛え上げた筋肉の持ち主。
【ロイ】
ダンテの従者、兼、護衛だったが、ヒューゴーの画策した事件に巻き込まれて死亡。
※ エルレーン大公家 ※
【フィリップス・アル・レギオン・エイリス・エルレーン】
エルレーン公国大公。
金髪、金茶色の瞳。
【セシーリア・エル・スール・アステルシア・エレ・エルレーン】
大公妃にしてなおかつレギオン王国とエルレーン公国の間にある自治領スール・アステルシアの領主。
金髪、緑の瞳。「エレ」は国母(公嗣の母親)の意味。型破りな女傑。
【フィリクス・アル・レギオン・エナ・エルレーン】
エルレーン公国、公嗣。フィリクスと言う名前は大公家で度々名付けられてきた。
金髪、金茶色の瞳。「エナ」は公嗣の意味。
子供の頃に親族によって誘拐、毒殺されそうになり、カルナックに救われる。以来、恋をしている。
【ルーナリシア・ティア・エルレーン】公女(フィリクスと同じく大公妃を母に持つ)
金髪、緑の瞳。ルーナリシアという名前は大公家の先祖代々、受け継がれてきた。
兄を慕い、カルナックになついている。離宮にいたが冷遇されていた。
カルナックが呼び寄せた精霊であるキュモトエー、ガーレネーが守役となる。
※大公には他に政治上のしがらみで迎えた第二妃、第三妃があり、公子、公女が数人あり。権力が集中しているため、策謀が渦巻いている。
※ 孤児院から公立学院の生徒になった、うかつブラザーズおよび凸凹トリオ ※
(孤児院の院長は『灰色のミズ・グレイス』と呼ばれている、年齢不詳の女性)
【トーマス・アルバ・E】
トミー。赤毛の少年。発明好き。何か思いつくと楽しくなってしまう。
【ニコラウス・T】
ニコラ。青い髪の少年。トーマスに輪を掛けて、発明に没頭してしまう。
トミーとふたりで「うかつブラザーズ」。
【グレアム・B】
緑の髪の少年。発明好き。冷静沈着、トミーとニコラの発想を整理して実現する能力がある。
グレアムが加わると「凸凹トリオ」になる。
コマラパの「雷」の魔法に心酔している彼ら三人は、魔力の無い人間でも使えるように蓄電式魔道具を開発しているが、実験に失敗して機材を壊し、学院に多額の損害を与えたため、学長のカルナックに頭が上がらない。
ラゼル家に「転移魔法陣」を設置するようカルナックから指令を受けるが……。
アイリスにプレゼンをして、将来起業するときはラゼル家から投資を受けられるという約束を得る。
※リドラが使っている、魔力を打ち出す魔導銃は、学院の別チームが開発したもの。
※ 女神たち ※
《スゥエ》(クーナ族の言葉で、「虹」を意味する)
アイリスが転生したときに出会った女神。外見は十歳くらい。《世界の大いなる意思》が、自身は巨大すぎて人間とコンタクトを取るのが困難であるために創造したインターフェイス。
ちなみにコマラパが名付け親であることもあって、彼女は人間の味方である。
《アエリア》スゥエより外見年齢は高く、20歳くらいに見える。
別名を「エイリアス」という。スゥエよりも《世界の大いなる意思》に近く、人類の観察者としての側面が強い個体である。
クリスタという少女の転生に関わった。
※ 精霊たち ※
《世界の大いなる意思》に生み出された種族。銀髪と水精石色の目が特徴。
不老不死だが、物理的に事故、人間により殺害されるなどのアクシデントが、可能性として起こりうる。しかしながら、もしも精霊が殺される事態になれば、人類は世界の怒りにより滅亡するであろう。
《ラト・ナ・ルア・オムノ・エンバー》(辺境の地に生じた最後の子供、ラト)
精霊。外見は十四、五歳の美少女。
カルナックが五歳の時。不老不死を願う義父ガルデルに殺され「忌名の神」に捧げられた。このときカルナックを助け、精霊の森に迎え入れて守り育てた「精霊の姉」である。
《レフィス・トール・オムノ・エンバー》(辺境の地に生じた者の長、レフィス)
精霊。外見は二十歳くらいの美青年。
ラトの兄であり、同じく幼いカルナックを救い精霊の森に匿い育てた「精霊の兄」である。
《グラウ・エリス》別名を「グラウケー」(海の青い輝き)命名はギリシア神話に登場する海の妖精「ネレイデス」になぞらえ、人類の最初の王たちが献上した尊称である。
第一世代の精霊。ラトたちの上司?
外見年齢は二十代後半の美青年?
三百年くらい(?)前、魔導師協会を立ち上げた《影の呪術師》の影武者でもあった。
エルレーン公国公女ルーナリシア姫(現代ではない。三百年前の姫)との婚姻を結び、現在は精霊界で共に暮らしている。
《ナ・ロッサ・オロ・ムラト》(生命の司)
精霊の森を取り仕切る役職にある。外見の年齢は三十歳くらいで、精霊にしては(?)落ち着きのある雰囲気を持つ。グラウケーと一般の精霊(キュモトエー、ガーレネー等)の間に位置する、中間管理職。精霊が人間に害を受けないように、常に考えている。人間びいきではない。生真面目な性質ゆえに《世界の大いなる意思》やグラウケーの無茶ぶりに振り回される。
※ 番外 ※ (登場は、かなり先になりそう)
《ガルデル・バルケス・ロカ・レギン・デル・グーリア》
エナンデリア大陸南部に位置する帝国、『グーリア神聖帝国』初代皇帝。自らを『神祖皇帝』と称する。
五百年前はレギオン王国の国教『聖堂』の最高権力者『教王』だった。
もともとレギオン王国の王子であり命をたびたび狙われるなどして育ったため、徹底的に人間不信。
愛を知らず、『忌名の神』セラニス・アレム・ダルに唆されて親族全てを殺して捧げ、不死となってレギオン王国から脱して大陸南部に国を興した。その際に誤って殺してしまったものの、後悔し、精霊の森に匿われたカルナックを探し回った。未だにカルナックに執着している。
《ギア・バルケス・デル・グーリア》
グーリア王国、国王。
妻を持たないガルデルに見いだされ養子となった。
不死であるガルデルを封じて政権を奪取し、王国に変更。
《ミリヤ》
奇跡の少女と呼ばれる、サウダージ共和国、国家元首。
初代元首は黒髪に黒目で「はじまりのヒト」であった、もと科学者「天沢美夜(あまさわみや)」。
数百年を経る間に、金髪に群青の瞳をした現在の姿を持つミリヤが立つ。
国民を含めて、対外的には不老不死と喧伝しているが、実際には延齢技術とクローン培養によって、加齢した肉体を捨て入れ替えられている存在。
自らを『魔眼の王』と名乗るセラニス・アレム・ダルの手駒の一つ。
ただし最新バージョンのミリヤは勝手気まま、扱いきれずセラニスも手を焼いている。
サウダージ共和国では、セラニス・アレム・ダルは国家元首付きの側近、政府高官という地位にいる。
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