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第七章 アイリス六歳
その35 弟子たちの困惑
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「虚ろの海を渡り闇夜を照らし出す、夜と死の眠りを司る御方。死者と咎人と幼子の護り手、白き腕(かいな)の真月(まなづき)の女神イル・リリヤ様。その御名により永遠の守護を約束されし都シ・イル・リリヤにて、我が娘アイリスの六歳の誕生日をお披露目できることを、心より感謝いたします」
イル・リリヤさまに捧げるお父さまのお祈りが終わると、豪勢なお料理と飲み物が次々に運ばれてきた。
大広間の奥に一段高く設けられたテーブル席に座って、あたし、アイリスはお客さまがたを見ていた。カルナックお師匠さまが授けてくださった加護のヴェールごしに。
それにしてもカルナックさま、過保護じゃないかしら。
お父さま、お母さまに挟まれて座る、あたしの足元にはカルナックさまからお借りした従魔『シロ』と『クロ』もいるし。メイドとして護衛してくれてるサファイア=リドラ、ルビー=ティーレさん、他にも大勢の魔法使いさんたちに守られている。
エステリオ叔父さまはお父さまの隣に座っている。
盛り上がる宴をよそに、あたしは気がかりになっていることが、頭を離れないでいた。
おじいさまのことだ。
招待していないのにやってきた、先代当主であるヒューゴーおじいさま。エルナトさんに捕まって拘束されていたはずなのに午後のお茶会に顔を出して、あたしとエステリオ・アウルの婚約に異議を唱えてきた。
あの後どうしたろう、また捕まったかしら?
晩餐会にも出てきそうで、いやだな。
「お嬢様、お飲み物と軽食をどうぞ」
考え込んでいたあたしの前に、すっと、冷たい果実水のグラスと、小さく切ったサンドイッチが差し出された。
「あら? グレアムさん!」
給仕してくれたのは、グレアムさんだった。
トーマスさんと二コラさんと三人で、我が家に転移魔法陣を設置しにきてくれたことがある、学院の生徒さんだ。
将来は一般家庭で使える魔法道具を開発して販売したいって言ってて、あたしは三人がお店をだすときは出資するって約束してる。実際はお父さまがお金を出すわけだけど、あたしの名前でやってみなさいって、お父さまがおっしゃったの。
「グレアムさん、お手伝いにきてくださったの」
「ええ。学院からも何人か応援にきてます。頼もしい先輩がたもたくさんいます。安心してください」
もしかして、おじいさまのことで気に病んでいたのが伝わったのかしら。
「ありがとう。頼もしいわ」
「おまかせください」
にっこり笑って、グレアムさんは席を離れた。
「アイリス、これを」
お父さまが小さな紙包みを渡してくれた。開けてみたらスミレの花の砂糖漬けが入っていた。
「エステリオからだ。回復薬にもなってるそうだよ。晩餐会はまだ続くからな」
「ありがとうございます、お父さま」
エステリオ叔父さまは黙って目配せをしてきた。あたしは笑みを返す。ヴェール越しだけれど、エステリオ・アウルにはわかるはず。
果実水を飲んで、サンドイッチを食べて、砂糖漬けを口に入れる。
おいしい。お腹がすいてたみたい。
豪華なお料理が盛り付けてあっても、あたしが取りに行ってバクバク食べるわけにはいかないじゃない?
お披露目会の主役で六歳の幼女がね?
お客さまがたは楽し気に、お料理を楽しんで、歓談しているようす。
音楽と踊りを披露する楽士団も宴を盛り上げる。
お茶会のときよりお客さまは増えている。晩餐に合わせていらした方々だ。
お披露目を祝う挨拶に来てくださる。混雑しないように魔法使いの人たちが誘導してくれていて、やってくるのは一度に一組まで。奥さまやお子さまを伴っている方もあるから。
そわそわしてきた。
きっと、もうじき。
生まれたときからの許婚エステリオ・アウルと、あたしアイリスの婚約を、魔導師協会の長カルナックさまと副長コマラパ老師が証人になってくださって、公の婚約式を行う。
この婚約は前もってエルレーン大公さまに認めていただいているけれど、婚約式をみなさまの前で公開することに意味があるそうなのです。
晩餐会の中盤で、婚約式をすることになっているの。
その後に、我が家に滞在している、極東という海を隔てた外国『扶桑』からのお客さま、パオラさんとパウルさんも紹介する予定で、二人はまだ控室にいるの。
一緒にお披露目をするから、あたしと同じく大公さま御用達のデザイナー、ルイーゼロッテさんに作ってもらった古式豊かな、神事のときのような装束をまとっているし、ヴェールもお揃い。
二人の付き添いは、シェーラザードさん。コマラパ老師のお師匠にあたる青竜さまのお嬢さんなの。それと二人がとても懐いているギィおじさん。彼は、自分は平民だから晴れ舞台にふさわしくないと謙遜するけれど、そんなこと言ったら、我が家だって商人をしてる平民だもの。
あたしは密かに、婚約式を心待ちにしていた。
けれど……。
どうしたのかな。魔法使いさんたちが、ざわざわしてる。
「アイリス困ったことが」
風の精霊の補助を受けてルビー=ティーレさんが囁きを届けてくれた。
「お師匠が、マクシミリアンのテーブルにいる」
……はい?
教えられて、広間の入り口近くにある家族用のテーブルに目をやって。驚いた!
そこに座っているのは、赤みの強い金髪をした、あたしより少しだけ大きい男の子、マクシミリアンくんと、よく似た男の人、たぶんお父さま。
そして、長い黒髪と黒い目の、ものすごい綺麗な女の人が、食事をしていたの。
優しそうな美人のお母さまだなあ。マクシミリアンくんと一緒に、お料理を取りに行って、山ほど持ってきて、お父さまの前に、どん、と置いて。楽しそうに笑って。
……え?
あれが、カルナック師匠なの?
でもでも、魔法使いのローブじゃないよ?
漆黒のドレスだよ?
目も黒いよ?
「幻術だよ。ほんとはいつもの魔法使いのローブ。目の色も、幻だ」
「……うそ。美女にしか見えないんですけど!」
「あたしにも謎だ……師匠は男……のはず、だけど、なんかもう自信ないわ」
「わたしもよ。お師匠様は何やらかしてもおかしくないもの」
いや待って。
古くからの弟子でカルナックさまの護衛を任されてるって自負してるルビー=ティーレさんとサファイア=リドラさんの二人が自信ないってどゆこと。
二人だけじゃないみたい、あたしたちを守るために周囲を固めている魔法使いたちにも、ざわめきと動揺が広がっているのが、わかった。
「もしかして潜入捜査の一環なのでは」
「そうだよ! あの師匠がなんの魂胆もなく、ただ食事を一緒にしてるだけってありえないもんな」
「きっとあのまわりの商人たちを調べるんだ」
「よし僕たちも師匠を手伝おう。地方商人たちを調査しておこう」
主に盛り上がっているのは学院から駆り出された学生たちだった。
付き合いの長い弟子ほど、つまりサファイアとルビーは困惑の程が大きい。
ああ、……魔法使いさんたちがピンチです。
精神的に。
「虚ろの海を渡り闇夜を照らし出す、夜と死の眠りを司る御方。死者と咎人と幼子の護り手、白き腕(かいな)の真月(まなづき)の女神イル・リリヤ様。その御名により永遠の守護を約束されし都シ・イル・リリヤにて、我が娘アイリスの六歳の誕生日をお披露目できることを、心より感謝いたします」
イル・リリヤさまに捧げるお父さまのお祈りが終わると、豪勢なお料理と飲み物が次々に運ばれてきた。
大広間の奥に一段高く設けられたテーブル席に座って、あたし、アイリスはお客さまがたを見ていた。カルナックお師匠さまが授けてくださった加護のヴェールごしに。
それにしてもカルナックさま、過保護じゃないかしら。
お父さま、お母さまに挟まれて座る、あたしの足元にはカルナックさまからお借りした従魔『シロ』と『クロ』もいるし。メイドとして護衛してくれてるサファイア=リドラ、ルビー=ティーレさん、他にも大勢の魔法使いさんたちに守られている。
エステリオ叔父さまはお父さまの隣に座っている。
盛り上がる宴をよそに、あたしは気がかりになっていることが、頭を離れないでいた。
おじいさまのことだ。
招待していないのにやってきた、先代当主であるヒューゴーおじいさま。エルナトさんに捕まって拘束されていたはずなのに午後のお茶会に顔を出して、あたしとエステリオ・アウルの婚約に異議を唱えてきた。
あの後どうしたろう、また捕まったかしら?
晩餐会にも出てきそうで、いやだな。
「お嬢様、お飲み物と軽食をどうぞ」
考え込んでいたあたしの前に、すっと、冷たい果実水のグラスと、小さく切ったサンドイッチが差し出された。
「あら? グレアムさん!」
給仕してくれたのは、グレアムさんだった。
トーマスさんと二コラさんと三人で、我が家に転移魔法陣を設置しにきてくれたことがある、学院の生徒さんだ。
将来は一般家庭で使える魔法道具を開発して販売したいって言ってて、あたしは三人がお店をだすときは出資するって約束してる。実際はお父さまがお金を出すわけだけど、あたしの名前でやってみなさいって、お父さまがおっしゃったの。
「グレアムさん、お手伝いにきてくださったの」
「ええ。学院からも何人か応援にきてます。頼もしい先輩がたもたくさんいます。安心してください」
もしかして、おじいさまのことで気に病んでいたのが伝わったのかしら。
「ありがとう。頼もしいわ」
「おまかせください」
にっこり笑って、グレアムさんは席を離れた。
「アイリス、これを」
お父さまが小さな紙包みを渡してくれた。開けてみたらスミレの花の砂糖漬けが入っていた。
「エステリオからだ。回復薬にもなってるそうだよ。晩餐会はまだ続くからな」
「ありがとうございます、お父さま」
エステリオ叔父さまは黙って目配せをしてきた。あたしは笑みを返す。ヴェール越しだけれど、エステリオ・アウルにはわかるはず。
果実水を飲んで、サンドイッチを食べて、砂糖漬けを口に入れる。
おいしい。お腹がすいてたみたい。
豪華なお料理が盛り付けてあっても、あたしが取りに行ってバクバク食べるわけにはいかないじゃない?
お披露目会の主役で六歳の幼女がね?
お客さまがたは楽し気に、お料理を楽しんで、歓談しているようす。
音楽と踊りを披露する楽士団も宴を盛り上げる。
お茶会のときよりお客さまは増えている。晩餐に合わせていらした方々だ。
お披露目を祝う挨拶に来てくださる。混雑しないように魔法使いの人たちが誘導してくれていて、やってくるのは一度に一組まで。奥さまやお子さまを伴っている方もあるから。
そわそわしてきた。
きっと、もうじき。
生まれたときからの許婚エステリオ・アウルと、あたしアイリスの婚約を、魔導師協会の長カルナックさまと副長コマラパ老師が証人になってくださって、公の婚約式を行う。
この婚約は前もってエルレーン大公さまに認めていただいているけれど、婚約式をみなさまの前で公開することに意味があるそうなのです。
晩餐会の中盤で、婚約式をすることになっているの。
その後に、我が家に滞在している、極東という海を隔てた外国『扶桑』からのお客さま、パオラさんとパウルさんも紹介する予定で、二人はまだ控室にいるの。
一緒にお披露目をするから、あたしと同じく大公さま御用達のデザイナー、ルイーゼロッテさんに作ってもらった古式豊かな、神事のときのような装束をまとっているし、ヴェールもお揃い。
二人の付き添いは、シェーラザードさん。コマラパ老師のお師匠にあたる青竜さまのお嬢さんなの。それと二人がとても懐いているギィおじさん。彼は、自分は平民だから晴れ舞台にふさわしくないと謙遜するけれど、そんなこと言ったら、我が家だって商人をしてる平民だもの。
あたしは密かに、婚約式を心待ちにしていた。
けれど……。
どうしたのかな。魔法使いさんたちが、ざわざわしてる。
「アイリス困ったことが」
風の精霊の補助を受けてルビー=ティーレさんが囁きを届けてくれた。
「お師匠が、マクシミリアンのテーブルにいる」
……はい?
教えられて、広間の入り口近くにある家族用のテーブルに目をやって。驚いた!
そこに座っているのは、赤みの強い金髪をした、あたしより少しだけ大きい男の子、マクシミリアンくんと、よく似た男の人、たぶんお父さま。
そして、長い黒髪と黒い目の、ものすごい綺麗な女の人が、食事をしていたの。
優しそうな美人のお母さまだなあ。マクシミリアンくんと一緒に、お料理を取りに行って、山ほど持ってきて、お父さまの前に、どん、と置いて。楽しそうに笑って。
……え?
あれが、カルナック師匠なの?
でもでも、魔法使いのローブじゃないよ?
漆黒のドレスだよ?
目も黒いよ?
「幻術だよ。ほんとはいつもの魔法使いのローブ。目の色も、幻だ」
「……うそ。美女にしか見えないんですけど!」
「あたしにも謎だ……師匠は男……のはず、だけど、なんかもう自信ないわ」
「わたしもよ。お師匠様は何やらかしてもおかしくないもの」
いや待って。
古くからの弟子でカルナックさまの護衛を任されてるって自負してるルビー=ティーレさんとサファイア=リドラさんの二人が自信ないってどゆこと。
二人だけじゃないみたい、あたしたちを守るために周囲を固めている魔法使いたちにも、ざわめきと動揺が広がっているのが、わかった。
「もしかして潜入捜査の一環なのでは」
「そうだよ! あの師匠がなんの魂胆もなく、ただ食事を一緒にしてるだけってありえないもんな」
「きっとあのまわりの商人たちを調べるんだ」
「よし僕たちも師匠を手伝おう。地方商人たちを調査しておこう」
主に盛り上がっているのは学院から駆り出された学生たちだった。
付き合いの長い弟子ほど、つまりサファイアとルビーは困惑の程が大きい。
ああ、……魔法使いさんたちがピンチです。
精神的に。
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