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第七章 アイリス六歳
その32 マクシミリアンと虹の女神
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32
気が付くと、マクシミリアンは何もない白い空間に立っていた。
青みを帯びた長い銀髪の、あどけない美少女が、彼の前に佇む。
銀の鈴を振るような幼い少女の声が、胸に響いた。
『ようこそ、マクシミリアン・エドモント。世界に愛される無垢なる魂よ。わたしはセレナンの、《世界の大いなる意思》の代行者。虹の女神と呼ぶ者もいるわ』
「虹の女神さま……ここは? おれは、死んだのでしょうか?」
『だいじょうぶよ、ここは魂の行きつく奥津城(おくつき)だけど。まだ、あなたは死んではいない。カルナックが命をけずってあなたに分け与えたから』
「え? ええええっ!」
『これからは、あなたはカルナックと同じだけ生きる。あの人が死んだら、あなたも死ぬ。だけど、当分は死なないから安心して。カルナックの魔力が続くかぎりは……あの人は前世でも相当な魔法使いだったから、他の人とは魔力の桁がちがうの』
「……虹の女神さま。おれは、あの人に、ご恩をお返ししたいです」
『あら、もう誓ったでしょう。カルナックただ一人に剣を捧げる、騎士になるって』
「はい。おれは、カルナックさんの騎士だって、言ってくれた」
『それでじゅうぶんよ。今のカルナックを現世につなぎ止めているものは何もないの。ただ、コマラパと弟子たちの行く末は気に掛けているようだけど、それだけなのよ。マクシミリアン。あなたが、カルナックを人間にとどめておいて。……でなければ』
「でなければ……?」
『いつか、わたしたち世界が、セレナンが、カルナックを連れて行ってしまうわよ。助けてあげてね。あなたの無垢な魂だけが、あの人を絶望から救う』
そして銀の髪の少女は、ふわりと笑う。
『こんなことを告げても、目覚めれば、ただの八歳の子どもに戻ったあなたは全て忘れてしまうのにね。……お願いね。カルナックが贈った炎の精霊、カルナックの魔力で造り上げた剣が、あなたを導くでしょう。……そうね。最初は小さな短剣の姿をしているでしょうね。あなたの成長と共に、剣も育つ。それから、あなたには、もう一組の魂のことも、できたら助けてあげてほしいの。アイリスと、エステリオ・アウルのことを……』
「努力します」
『ありがとう、マクシミリアン。わたしは、スゥエ。あなたがたのどこかの国の言葉で、虹、という意味の名よ。いつかまた、出会えるときまで』
そしてマクシミリアンは目を覚ます。
※
最初に見たのは、横たわる自分を心配そうに覗き込む、カルナックだった。
なんて優しい人なんだろう。
禁じられていた酒をラゼル家主催の茶会の席に持ち込んだのは父ダンテの仕業だし。それをまた間違って飲んだのは自分、マクシミリアンだ。
なのにこの人は、倒れたマクシミリアンを自ら付き添って診ていてくれたのだ。
あれ?
ぽたりと、あたたかい滴が一つ、頬に落ちて。
マクシミリアンを膝にのせて、心配そうに覗き込む、美しい人が。
「よかった……」と、呟いた。
マクシミリアンはカルナックの膝に頭を乗せたまま。
「なんで、泣いてるの……?」
何気なく問いかけた。
「なかなか目を覚まさないから、心配したんだ。もうだいじょうぶだと思ったら、ほっとしたよ」
ふと気を抜いたように、息をつく。
「ここは、さっきのへや? だれもいないですね」
「晩餐会が始まったから。アイリスもアウルも晩餐会に出ている。魔法使いたちにびっしりガードさせてね。深緑のコマラパ老師もいるし。私がいなくても……」
「どうして」
マクシミリアンは右手を持ち上げて、カルナックの頬に触れる。
涙のあと。
「心配ないならどうしてそんな顔する?」
「?」
「悲しそうだ」
一瞬、虚を突かれたように、カルナックは目を見張って。
「ふふ。ふふふふ。あはははは」
こらえきれずに笑い出す。
「なんで、出会ったばかりの子どもが、私のことを見抜いてしまうんだ?」
「だって、……おれ。あなたのことが、わかるんだ」
マクシミリアンは、自分の心臓を指で差して。
「おれの、ここに。あなたが、いる。感じるから」
「そうだったね。私の命を削っ……じゃない。ええと。ごほん。面白そうだから、暇つぶしに、きみを使い魔にしたようなものなのだ! きみはわたしの騎士。もう決まったことだから、拒む権利などはないからな!」
ツンデレ?
ふと、なぜかそんな知るはずもない言葉が浮かんできて、マクシミリアンは自分自身に困惑した。
「カルナックさま。おれには言い訳なんてしなくていいです。あなたの心は、わかってるから」
「……困ったな。それでは、私はどうしたらいいのか。ずっとこれでやってきたものだから。今さら素直になれとか無理なのだ」
弟子達の手前もあるのだと、困ったように、ぶつぶつ言う。
「じゃあ。おれにだけは、とか?」
「……憎いことを言う。まあ、それも、一つの手だな」
ふふ、とカルナックは微笑んだ。
「だが、これはその、魔法使いたちには、特に私の弟子には、言うなよ」
マクシミリアンはいったん目を閉じ、開いて、まっすぐにカルナックを見上げた。
「はい。カルナックさま。おれは騎士になります。まず、公国立学院に入って、あなたのところへ行きます」
「うん。そうか!」
カルナックは一転、破顔する。
「よろしい。では今後のことだ。ラゼル家のアイリス嬢は、九歳になったら公国立学院に入らせる。マクシミリアンとは歳が違うが、アイリスは学年を飛ばさせるからすぐ同級生になる。学院にいる間の、彼女の護衛を頼む」
「はい」
いろいろと驚くべきこれからの計画を、さらりと聞かされたが、マクシミリアンは今さら驚きを見せないことにした。
「カルナックさま」
マクシミリアンは、ゆっくりと身を起こした。カルナックの黒いローブが掛けられていることに気づく。
(やっぱり優しい人だ)
そのローブを、ぎゅっとつかんだ。
「誓います。おれは騎士になる。一生、あなたの側にいる。いや、未来永劫に。この魂が消滅しないかぎりは、あなたに仕えます」
真面目な誓いに、カルナックも真顔になる。
「受けよう。その誓いを。マクシミリアン……セレナンの女神に出会ったのだな。では、私がしたことを知っているのだろう?」
それは質問ではなかった。
ただ確認に過ぎなかった。
「はい。さっき、夢の中で虹の女神さまにお会いしました。いろいろ話してくださったけど忘れてしまって……でも一つだけ覚えてます。あなたは自分の生命を削っておれに分けてくれたと」
「そ、それは違っ…」
「ちがうんですか?」
「……違わない」
「おれは、いつもあなたを感じていられるのが、嬉しい。あなたが死ぬならおれも死ぬなら、悔いなんかない」
「だが、もしもマクシミリアンが死んでも、私は死ぬわけではないのだぞ?」
「だったら、むしろ嬉しいです。おれは、あなたに死んでほしくない」
彼は照れたように笑った。
カルナックは、むっとして、その額を、ピン、と弾いた。
「あいたたたたた!」
不意打ちのでこぴんは意外と痛かった。
「ばかもの」
カルナックは怒っていた。
「私より先に死ぬなど、許さない。「はい」と言え。」
「は、はい!」
「ふん。もう動いてもよさそうだな。じゃあ、起きなさい。きみのお父さん、ダンテ・エドモントに約束している。必ず無事に帰すとね」
カルナックが先に立って歩く。
扉の近くに、銀色の魔法陣が浮かび上がる。
「ともかくきみには、身体も魔力も知識も、徹底的に鍛えてもらうからな!」
「が、がんばります……」
八歳にして将来の道が確定してしまった、マクシミリアンだった。
気が付くと、マクシミリアンは何もない白い空間に立っていた。
青みを帯びた長い銀髪の、あどけない美少女が、彼の前に佇む。
銀の鈴を振るような幼い少女の声が、胸に響いた。
『ようこそ、マクシミリアン・エドモント。世界に愛される無垢なる魂よ。わたしはセレナンの、《世界の大いなる意思》の代行者。虹の女神と呼ぶ者もいるわ』
「虹の女神さま……ここは? おれは、死んだのでしょうか?」
『だいじょうぶよ、ここは魂の行きつく奥津城(おくつき)だけど。まだ、あなたは死んではいない。カルナックが命をけずってあなたに分け与えたから』
「え? ええええっ!」
『これからは、あなたはカルナックと同じだけ生きる。あの人が死んだら、あなたも死ぬ。だけど、当分は死なないから安心して。カルナックの魔力が続くかぎりは……あの人は前世でも相当な魔法使いだったから、他の人とは魔力の桁がちがうの』
「……虹の女神さま。おれは、あの人に、ご恩をお返ししたいです」
『あら、もう誓ったでしょう。カルナックただ一人に剣を捧げる、騎士になるって』
「はい。おれは、カルナックさんの騎士だって、言ってくれた」
『それでじゅうぶんよ。今のカルナックを現世につなぎ止めているものは何もないの。ただ、コマラパと弟子たちの行く末は気に掛けているようだけど、それだけなのよ。マクシミリアン。あなたが、カルナックを人間にとどめておいて。……でなければ』
「でなければ……?」
『いつか、わたしたち世界が、セレナンが、カルナックを連れて行ってしまうわよ。助けてあげてね。あなたの無垢な魂だけが、あの人を絶望から救う』
そして銀の髪の少女は、ふわりと笑う。
『こんなことを告げても、目覚めれば、ただの八歳の子どもに戻ったあなたは全て忘れてしまうのにね。……お願いね。カルナックが贈った炎の精霊、カルナックの魔力で造り上げた剣が、あなたを導くでしょう。……そうね。最初は小さな短剣の姿をしているでしょうね。あなたの成長と共に、剣も育つ。それから、あなたには、もう一組の魂のことも、できたら助けてあげてほしいの。アイリスと、エステリオ・アウルのことを……』
「努力します」
『ありがとう、マクシミリアン。わたしは、スゥエ。あなたがたのどこかの国の言葉で、虹、という意味の名よ。いつかまた、出会えるときまで』
そしてマクシミリアンは目を覚ます。
※
最初に見たのは、横たわる自分を心配そうに覗き込む、カルナックだった。
なんて優しい人なんだろう。
禁じられていた酒をラゼル家主催の茶会の席に持ち込んだのは父ダンテの仕業だし。それをまた間違って飲んだのは自分、マクシミリアンだ。
なのにこの人は、倒れたマクシミリアンを自ら付き添って診ていてくれたのだ。
あれ?
ぽたりと、あたたかい滴が一つ、頬に落ちて。
マクシミリアンを膝にのせて、心配そうに覗き込む、美しい人が。
「よかった……」と、呟いた。
マクシミリアンはカルナックの膝に頭を乗せたまま。
「なんで、泣いてるの……?」
何気なく問いかけた。
「なかなか目を覚まさないから、心配したんだ。もうだいじょうぶだと思ったら、ほっとしたよ」
ふと気を抜いたように、息をつく。
「ここは、さっきのへや? だれもいないですね」
「晩餐会が始まったから。アイリスもアウルも晩餐会に出ている。魔法使いたちにびっしりガードさせてね。深緑のコマラパ老師もいるし。私がいなくても……」
「どうして」
マクシミリアンは右手を持ち上げて、カルナックの頬に触れる。
涙のあと。
「心配ないならどうしてそんな顔する?」
「?」
「悲しそうだ」
一瞬、虚を突かれたように、カルナックは目を見張って。
「ふふ。ふふふふ。あはははは」
こらえきれずに笑い出す。
「なんで、出会ったばかりの子どもが、私のことを見抜いてしまうんだ?」
「だって、……おれ。あなたのことが、わかるんだ」
マクシミリアンは、自分の心臓を指で差して。
「おれの、ここに。あなたが、いる。感じるから」
「そうだったね。私の命を削っ……じゃない。ええと。ごほん。面白そうだから、暇つぶしに、きみを使い魔にしたようなものなのだ! きみはわたしの騎士。もう決まったことだから、拒む権利などはないからな!」
ツンデレ?
ふと、なぜかそんな知るはずもない言葉が浮かんできて、マクシミリアンは自分自身に困惑した。
「カルナックさま。おれには言い訳なんてしなくていいです。あなたの心は、わかってるから」
「……困ったな。それでは、私はどうしたらいいのか。ずっとこれでやってきたものだから。今さら素直になれとか無理なのだ」
弟子達の手前もあるのだと、困ったように、ぶつぶつ言う。
「じゃあ。おれにだけは、とか?」
「……憎いことを言う。まあ、それも、一つの手だな」
ふふ、とカルナックは微笑んだ。
「だが、これはその、魔法使いたちには、特に私の弟子には、言うなよ」
マクシミリアンはいったん目を閉じ、開いて、まっすぐにカルナックを見上げた。
「はい。カルナックさま。おれは騎士になります。まず、公国立学院に入って、あなたのところへ行きます」
「うん。そうか!」
カルナックは一転、破顔する。
「よろしい。では今後のことだ。ラゼル家のアイリス嬢は、九歳になったら公国立学院に入らせる。マクシミリアンとは歳が違うが、アイリスは学年を飛ばさせるからすぐ同級生になる。学院にいる間の、彼女の護衛を頼む」
「はい」
いろいろと驚くべきこれからの計画を、さらりと聞かされたが、マクシミリアンは今さら驚きを見せないことにした。
「カルナックさま」
マクシミリアンは、ゆっくりと身を起こした。カルナックの黒いローブが掛けられていることに気づく。
(やっぱり優しい人だ)
そのローブを、ぎゅっとつかんだ。
「誓います。おれは騎士になる。一生、あなたの側にいる。いや、未来永劫に。この魂が消滅しないかぎりは、あなたに仕えます」
真面目な誓いに、カルナックも真顔になる。
「受けよう。その誓いを。マクシミリアン……セレナンの女神に出会ったのだな。では、私がしたことを知っているのだろう?」
それは質問ではなかった。
ただ確認に過ぎなかった。
「はい。さっき、夢の中で虹の女神さまにお会いしました。いろいろ話してくださったけど忘れてしまって……でも一つだけ覚えてます。あなたは自分の生命を削っておれに分けてくれたと」
「そ、それは違っ…」
「ちがうんですか?」
「……違わない」
「おれは、いつもあなたを感じていられるのが、嬉しい。あなたが死ぬならおれも死ぬなら、悔いなんかない」
「だが、もしもマクシミリアンが死んでも、私は死ぬわけではないのだぞ?」
「だったら、むしろ嬉しいです。おれは、あなたに死んでほしくない」
彼は照れたように笑った。
カルナックは、むっとして、その額を、ピン、と弾いた。
「あいたたたたた!」
不意打ちのでこぴんは意外と痛かった。
「ばかもの」
カルナックは怒っていた。
「私より先に死ぬなど、許さない。「はい」と言え。」
「は、はい!」
「ふん。もう動いてもよさそうだな。じゃあ、起きなさい。きみのお父さん、ダンテ・エドモントに約束している。必ず無事に帰すとね」
カルナックが先に立って歩く。
扉の近くに、銀色の魔法陣が浮かび上がる。
「ともかくきみには、身体も魔力も知識も、徹底的に鍛えてもらうからな!」
「が、がんばります……」
八歳にして将来の道が確定してしまった、マクシミリアンだった。
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