転生幼女アイリスと虹の女神

紺野たくみ

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第七章 アイリス六歳

その1 アイリスは六歳でお披露目します

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 ※ お詫び ※ 
ちょっと冗長になり、本筋から外れていましたので、六章の最後と七章に入ってからのエピソードをとりやめました。申し訳ありません! 今後とも読んで頂けるようがんばります。
どうぞよろしくお願いします。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

         1 

 あたし、アイリス・リデル・ティス・ラゼルは、もうじき六歳になります。

 我が家に滞在してくれているお客さま、ふたごのパオラさん、パウルくんは遠い国『扶桑』の獣神さま候補。社会勉強をして一人前の神さまになるんだって。
 何歳なのかよくわからないけれど、見た目は、あたしと変わらない。
 ふたりは、あたしと同じ子ども部屋を使っているの。
 子ども部屋は賑やかです。
 ローサもたいてい詰めててくれるし、乳母やのサリーも朝から夕方までは居るし、ときどきっていうより、しょっちゅう影の中から勝手に出てきちゃってるシロとクロもいるし!

 で、今は何をやっているかというと。
 ファッションショー、なのかな?
 打ち合わせで、メイドさんたちが詰めかけています。

「ドレスはシルクサテンですわね」
「タフタですわよ」
「七日間、朝露に晒したリネンが極上品ですわ」
「もちろんオーガンジーを重ねて」

 ドレスの生地へのこだわりを討論し合ったり。

「お嬢さまの金髪はなんと素晴らしいのでございましょう。つややかなこと!」
「この絹のリボンがよろしいかと」
「ティアラはこちらで」
「紫水晶のブローチをお勧め致します。上品で清楚ですわ」

 アクセサリーや小物、髪型にこだわったり。

「お嬢さまには、最高級に華やかなものこそがふさわしいですわ! 紅炎石(フェードラ)の中央に星が入っておりますソルフェードラでございます。お爺さまからの贈り物ですのよ」
「あなたどうかしてますわ! 趣味の悪い宝石! ここはエルレーン公国。上品さこそ最上のアクセサリー!」
「水晶か真珠でなくては!」

 メイドさんたちの戦場です。

 それを一歩引いて見ているのは、我が家のメイドさんではなくて魔導師協会に所属する魔法使いで、あたしの護衛として派遣されてきている、黒髪に黒い目の美女サファイア・リドラ・フェイさんと、プラチナブロンドにペリドット色の瞳をしたルビー・ティーレ・カールソンさん。

「みんな大丈夫かいな。目が血走ってんぜ」
「ルビーったら。お披露目会が近いのよ!」
「へいへい。それにしてもまだ六歳なのにお披露目会とはねえ」
「七歳でやることが多いけど、決まっているわけじゃないわ」

「ルビーさんサファイアさん」
 エウニーケが2人を制した。
「よい頃合いだと、お決めになられましたのはカルナック様でございますから。それに」

「婚約者も、披露しておくほうがよいとの判断でございましょう」


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