223 / 360
第七章 アイリス六歳
その1 アイリスは六歳でお披露目します
しおりを挟む
※ お詫び ※
ちょっと冗長になり、本筋から外れていましたので、六章の最後と七章に入ってからのエピソードをとりやめました。申し訳ありません! 今後とも読んで頂けるようがんばります。
どうぞよろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1
あたし、アイリス・リデル・ティス・ラゼルは、もうじき六歳になります。
我が家に滞在してくれているお客さま、ふたごのパオラさん、パウルくんは遠い国『扶桑』の獣神さま候補。社会勉強をして一人前の神さまになるんだって。
何歳なのかよくわからないけれど、見た目は、あたしと変わらない。
ふたりは、あたしと同じ子ども部屋を使っているの。
子ども部屋は賑やかです。
ローサもたいてい詰めててくれるし、乳母やのサリーも朝から夕方までは居るし、ときどきっていうより、しょっちゅう影の中から勝手に出てきちゃってるシロとクロもいるし!
で、今は何をやっているかというと。
ファッションショー、なのかな?
打ち合わせで、メイドさんたちが詰めかけています。
「ドレスはシルクサテンですわね」
「タフタですわよ」
「七日間、朝露に晒したリネンが極上品ですわ」
「もちろんオーガンジーを重ねて」
ドレスの生地へのこだわりを討論し合ったり。
「お嬢さまの金髪はなんと素晴らしいのでございましょう。つややかなこと!」
「この絹のリボンがよろしいかと」
「ティアラはこちらで」
「紫水晶のブローチをお勧め致します。上品で清楚ですわ」
アクセサリーや小物、髪型にこだわったり。
「お嬢さまには、最高級に華やかなものこそがふさわしいですわ! 紅炎石(フェードラ)の中央に星が入っておりますソルフェードラでございます。お爺さまからの贈り物ですのよ」
「あなたどうかしてますわ! 趣味の悪い宝石! ここはエルレーン公国。上品さこそ最上のアクセサリー!」
「水晶か真珠でなくては!」
メイドさんたちの戦場です。
それを一歩引いて見ているのは、我が家のメイドさんではなくて魔導師協会に所属する魔法使いで、あたしの護衛として派遣されてきている、黒髪に黒い目の美女サファイア・リドラ・フェイさんと、プラチナブロンドにペリドット色の瞳をしたルビー・ティーレ・カールソンさん。
「みんな大丈夫かいな。目が血走ってんぜ」
「ルビーったら。お披露目会が近いのよ!」
「へいへい。それにしてもまだ六歳なのにお披露目会とはねえ」
「七歳でやることが多いけど、決まっているわけじゃないわ」
「ルビーさんサファイアさん」
エウニーケが2人を制した。
「よい頃合いだと、お決めになられましたのはカルナック様でございますから。それに」
「婚約者も、披露しておくほうがよいとの判断でございましょう」
ちょっと冗長になり、本筋から外れていましたので、六章の最後と七章に入ってからのエピソードをとりやめました。申し訳ありません! 今後とも読んで頂けるようがんばります。
どうぞよろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1
あたし、アイリス・リデル・ティス・ラゼルは、もうじき六歳になります。
我が家に滞在してくれているお客さま、ふたごのパオラさん、パウルくんは遠い国『扶桑』の獣神さま候補。社会勉強をして一人前の神さまになるんだって。
何歳なのかよくわからないけれど、見た目は、あたしと変わらない。
ふたりは、あたしと同じ子ども部屋を使っているの。
子ども部屋は賑やかです。
ローサもたいてい詰めててくれるし、乳母やのサリーも朝から夕方までは居るし、ときどきっていうより、しょっちゅう影の中から勝手に出てきちゃってるシロとクロもいるし!
で、今は何をやっているかというと。
ファッションショー、なのかな?
打ち合わせで、メイドさんたちが詰めかけています。
「ドレスはシルクサテンですわね」
「タフタですわよ」
「七日間、朝露に晒したリネンが極上品ですわ」
「もちろんオーガンジーを重ねて」
ドレスの生地へのこだわりを討論し合ったり。
「お嬢さまの金髪はなんと素晴らしいのでございましょう。つややかなこと!」
「この絹のリボンがよろしいかと」
「ティアラはこちらで」
「紫水晶のブローチをお勧め致します。上品で清楚ですわ」
アクセサリーや小物、髪型にこだわったり。
「お嬢さまには、最高級に華やかなものこそがふさわしいですわ! 紅炎石(フェードラ)の中央に星が入っておりますソルフェードラでございます。お爺さまからの贈り物ですのよ」
「あなたどうかしてますわ! 趣味の悪い宝石! ここはエルレーン公国。上品さこそ最上のアクセサリー!」
「水晶か真珠でなくては!」
メイドさんたちの戦場です。
それを一歩引いて見ているのは、我が家のメイドさんではなくて魔導師協会に所属する魔法使いで、あたしの護衛として派遣されてきている、黒髪に黒い目の美女サファイア・リドラ・フェイさんと、プラチナブロンドにペリドット色の瞳をしたルビー・ティーレ・カールソンさん。
「みんな大丈夫かいな。目が血走ってんぜ」
「ルビーったら。お披露目会が近いのよ!」
「へいへい。それにしてもまだ六歳なのにお披露目会とはねえ」
「七歳でやることが多いけど、決まっているわけじゃないわ」
「ルビーさんサファイアさん」
エウニーケが2人を制した。
「よい頃合いだと、お決めになられましたのはカルナック様でございますから。それに」
「婚約者も、披露しておくほうがよいとの判断でございましょう」
10
お気に入りに追加
276
あなたにおすすめの小説


神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜
ワキヤク
ファンタジー
その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。
そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。
創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。
普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。
魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。
まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。
制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。
これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ
Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_
【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】
後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。
目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。
そして若返った自分の身体。
美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。
これでワクワクしない方が嘘である。
そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。

異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる