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第五章 パウルとパオラ
その22 閉じる世界(皇帝ガルデルの絶望と儚い希望11)
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22
ガルデルの前に、あたしは立つ。
黒鎧に身を固めた巨漢の変態野郎。筋肉隆々で金髪ロン毛のイケメンだったけど、その顔も鎧で隠れているせいで表情は読み取れない。
セラニスが、完全復活させたところまでは見たのよね。
その後で、グリスさんとレニウス・レギオンくんを襲ったのだろう。
戦闘の爪痕が、広い中庭じゅうに残っている。
植えられていた木々は切り裂かれ、配置されていた大岩も割れてゴロゴロしてる。
ガルデルの状態はというと、
さっきレニくんが放った魔法攻撃がきいたみたい。
鎧の腹部に穴が開いて、その下に、火傷したような皮膚が露出していた。
セラニスも、魔法で攻撃したのは良い手だと認めてたものね。
だけど、かなり凶暴化している。
火傷が痛むのか、大声でわめいて、重そうな大剣をぶんぶん振り回している。
まだ七歳くらいに見えるのにレニウス・レギオンくんはすごい魔力を持っているようだ。
けれどその魔力を、防御のために使わざるを得なくなっている。
ぐったりして、だんだん弱っていくグリスさんを庇って、回復をしながら。
危険だ。
レニウス・レギオンくんが、力を発揮できないで押されている。
あの剣は、なんとかしなくちゃ。
「レニくん! グリスさん。まだ自己紹介してなかったわね。あたしは……えっと、精霊に頼まれた、助っ人です。あなたたちに味方します。そうですね、アイちゃんと呼んで下さい」
「ええっ?」
「助けるって、でも、あなたも若い娘さんでは」
困惑する、レニウス・レギオンくんとグリスさん。
むむむ。
そうね、客観的に見れば、無理もないかしら?
相手は猛獣なみに凶悪そうなガルデルだし。
あたしは、うら若き二十五歳の女性だし!
(イリス・マクギリスが表層に出ているから)
「だいじょうぶです! あたしには、精霊さまの加護があるんです!(実はよくわからないけれど)お師匠さまは、ものすごく有名で偉大な『漆黒の魔法使い』さまですから! このアイちゃんに、全てお任せください!」
後半、なんか怪しい行商人の口上みたいになっちゃったな。
反省しよう。この危機を乗り切った後で。
「そんなわけないよ! あいつ、すごく硬いんだ!」
「巻き添えにできないわ! お願いだから、危険になったら逃げて!」
……グリスさんとレニくんは、信じてないみたい。
「だいじょうぶ! あたしは世界一強いお師匠さまに教えてもらってるの。あいつの鎧は物理攻撃に強いけど魔法に対しては、少しだけ脆いから。攻撃に、魔力を纏わせるのよ! レニくんもやってみるといいわ」
あたしは右手に力をこめた。
あたし、アイリス・リデル・ティス・ラゼルは、魔道士協会から派遣された我が家の護衛メイド、ティーレさんとリドラさんに鍛えられてるの。
健康法の一環として戦闘を指導してくれてるティーレさんはガルガンドという、バイキングみたいな戦士の国の出身で、ものすごく強い。
魔法の指導はカルナックお師匠さまの遠縁の子孫だって触れ込みの直弟子リドラさんと、エステリオ・アウル叔父さまという優秀な先生に鍛えてもらってるんだから、ばっちり。
……本来の、四歳九ヶ月の幼女アイリスの身体では、日々受けてる薫陶の成果を発揮しきれなくて残念なくらいのスパルタ教育で、白状すればついてけてないんだけれど、このイリス・マクギリスの意識が出てくると、魔力の使い方もうまくできるみたいなのです。
この時空間では、魂の姿が現実に反映されている。ラト・ナ・ルアがなんかやってくれてるのだろう……たぶん。イリス・マクギリスの意識が身体の支配権を握っているから、肉体的にもスポーツジム通いが日課だった二十五歳のニューヨーカーだった成人女性バージョンで、屈強には見えないけれど、幼女よりは筋肉あるのです。
このさい前世覚醒も含めて、チートで。
か~るく、全力を発揮しちゃうから!
あたしは気合いを入れてガルデルに向き直った。
狂ったように剣を振り回して、レニウス・レギオンくんに手を伸ばしてきては、魔法の防壁ではじかれている。
どれだけレニウス・レギオンくんに執着しているか、なんとなくだけどわかるよ。
だけど、大広間にいた何十人もの人たちを殺したの、あなただよね、ガルデル。
セラニスが、そそのかしたみたいだけど。
だからって罪は軽くならないよ。
それは《世界の大いなる意思》に赦されないだろう。
基本的には人間の世界に干渉をしてこない、精霊さまたちが。
あたしのブレスレットの精霊石に宿る精霊、ラト・ナ・ルアが、ヒトである、あたしに助けを求め、レニウス・レギオンに加勢するための力を、惜しみなく与えてくれたのだ。
精霊さまが、ガルデルを赦すなんて、あり得ない。
……たぶん、憎んでさえもいないのだろうけど……
少しだけガルデルが哀れになった。
これから、完全に破壊してしまうつもりだから。
渾身の力をこめて。
気合いを入れたら、手首のブレスレットから力が流れてくる。
目をこらして、魔力の流れを見る。
ブレスレットから発してる青い光が、あたしの腕から、やがて全身を覆ってる。
どうみても、バリヤーです。
保護魔法です。
これだわ!
この宮殿に来るまえにいた『欠けた月の村』で、ルナちゃんに迫ってた変態(ガルデルだよね?)を殴ったとき、あたしの拳がぜんぜん痛まなかったのは、これのおかげに違いない。
つまりラト・ナ・ルアの言う《世界の大いなる意思》精霊さまの加護を受けて、防御補正がものすごい数値になっているのだろう。
あたしはガルデルを全力で殴ってもダメージを受けないのだ。
「レニくん! いくよ。あたしとタイミング合わせて! 物理攻撃に魔法を重ねがけするの!」
「ええっ? そんなのやったことない……ガルデルに逆らうの、はじめてで」
「だいじょうぶだ。それは、あたしが手伝えるから」
攻撃することに躊躇するレニくんの背中に、グリスさんが、手のひらを添えた。
「あたしのお師匠さま、フランカも言ってた……魔法を重ねてかければ効果を高められるって。いいかいレニ。精霊さまのお使い、アイちゃんを信じて、力を合わせよう」
大切なのは、信じることだよ。
カルナックお師匠さまの声が、聞こえた気がした。
戦って、生き延びる!
いつしか、あたしとグリスさん、レニくんは団子状態になって身を寄せ合っていた。
……自分を、信じて。
この状況を打ち破れ!
「できるわよ! あいつなんか、張りぼての筋肉よ! ぜったい、倒せるわ!」
「そうだねアイちゃん!」
「やれるよ! やってやる! あたしも!」
三人の力を合わせた、青白い光球体が、みるみる膨れあがっていく。
「いっけえええええ!」
強烈な光が、ビームとなって、ほとばしった。
まぶしくて、よく見えないけれど。
ガルデルの鎧の腹部に、どでかい穴が、うがたれた。
あたしは、いいおうちのお嬢さまにあるまじき大声で叫んでいた。
でも、グリスさんもレニくんも、一緒だったもんね!
ガルデルの前に、あたしは立つ。
黒鎧に身を固めた巨漢の変態野郎。筋肉隆々で金髪ロン毛のイケメンだったけど、その顔も鎧で隠れているせいで表情は読み取れない。
セラニスが、完全復活させたところまでは見たのよね。
その後で、グリスさんとレニウス・レギオンくんを襲ったのだろう。
戦闘の爪痕が、広い中庭じゅうに残っている。
植えられていた木々は切り裂かれ、配置されていた大岩も割れてゴロゴロしてる。
ガルデルの状態はというと、
さっきレニくんが放った魔法攻撃がきいたみたい。
鎧の腹部に穴が開いて、その下に、火傷したような皮膚が露出していた。
セラニスも、魔法で攻撃したのは良い手だと認めてたものね。
だけど、かなり凶暴化している。
火傷が痛むのか、大声でわめいて、重そうな大剣をぶんぶん振り回している。
まだ七歳くらいに見えるのにレニウス・レギオンくんはすごい魔力を持っているようだ。
けれどその魔力を、防御のために使わざるを得なくなっている。
ぐったりして、だんだん弱っていくグリスさんを庇って、回復をしながら。
危険だ。
レニウス・レギオンくんが、力を発揮できないで押されている。
あの剣は、なんとかしなくちゃ。
「レニくん! グリスさん。まだ自己紹介してなかったわね。あたしは……えっと、精霊に頼まれた、助っ人です。あなたたちに味方します。そうですね、アイちゃんと呼んで下さい」
「ええっ?」
「助けるって、でも、あなたも若い娘さんでは」
困惑する、レニウス・レギオンくんとグリスさん。
むむむ。
そうね、客観的に見れば、無理もないかしら?
相手は猛獣なみに凶悪そうなガルデルだし。
あたしは、うら若き二十五歳の女性だし!
(イリス・マクギリスが表層に出ているから)
「だいじょうぶです! あたしには、精霊さまの加護があるんです!(実はよくわからないけれど)お師匠さまは、ものすごく有名で偉大な『漆黒の魔法使い』さまですから! このアイちゃんに、全てお任せください!」
後半、なんか怪しい行商人の口上みたいになっちゃったな。
反省しよう。この危機を乗り切った後で。
「そんなわけないよ! あいつ、すごく硬いんだ!」
「巻き添えにできないわ! お願いだから、危険になったら逃げて!」
……グリスさんとレニくんは、信じてないみたい。
「だいじょうぶ! あたしは世界一強いお師匠さまに教えてもらってるの。あいつの鎧は物理攻撃に強いけど魔法に対しては、少しだけ脆いから。攻撃に、魔力を纏わせるのよ! レニくんもやってみるといいわ」
あたしは右手に力をこめた。
あたし、アイリス・リデル・ティス・ラゼルは、魔道士協会から派遣された我が家の護衛メイド、ティーレさんとリドラさんに鍛えられてるの。
健康法の一環として戦闘を指導してくれてるティーレさんはガルガンドという、バイキングみたいな戦士の国の出身で、ものすごく強い。
魔法の指導はカルナックお師匠さまの遠縁の子孫だって触れ込みの直弟子リドラさんと、エステリオ・アウル叔父さまという優秀な先生に鍛えてもらってるんだから、ばっちり。
……本来の、四歳九ヶ月の幼女アイリスの身体では、日々受けてる薫陶の成果を発揮しきれなくて残念なくらいのスパルタ教育で、白状すればついてけてないんだけれど、このイリス・マクギリスの意識が出てくると、魔力の使い方もうまくできるみたいなのです。
この時空間では、魂の姿が現実に反映されている。ラト・ナ・ルアがなんかやってくれてるのだろう……たぶん。イリス・マクギリスの意識が身体の支配権を握っているから、肉体的にもスポーツジム通いが日課だった二十五歳のニューヨーカーだった成人女性バージョンで、屈強には見えないけれど、幼女よりは筋肉あるのです。
このさい前世覚醒も含めて、チートで。
か~るく、全力を発揮しちゃうから!
あたしは気合いを入れてガルデルに向き直った。
狂ったように剣を振り回して、レニウス・レギオンくんに手を伸ばしてきては、魔法の防壁ではじかれている。
どれだけレニウス・レギオンくんに執着しているか、なんとなくだけどわかるよ。
だけど、大広間にいた何十人もの人たちを殺したの、あなただよね、ガルデル。
セラニスが、そそのかしたみたいだけど。
だからって罪は軽くならないよ。
それは《世界の大いなる意思》に赦されないだろう。
基本的には人間の世界に干渉をしてこない、精霊さまたちが。
あたしのブレスレットの精霊石に宿る精霊、ラト・ナ・ルアが、ヒトである、あたしに助けを求め、レニウス・レギオンに加勢するための力を、惜しみなく与えてくれたのだ。
精霊さまが、ガルデルを赦すなんて、あり得ない。
……たぶん、憎んでさえもいないのだろうけど……
少しだけガルデルが哀れになった。
これから、完全に破壊してしまうつもりだから。
渾身の力をこめて。
気合いを入れたら、手首のブレスレットから力が流れてくる。
目をこらして、魔力の流れを見る。
ブレスレットから発してる青い光が、あたしの腕から、やがて全身を覆ってる。
どうみても、バリヤーです。
保護魔法です。
これだわ!
この宮殿に来るまえにいた『欠けた月の村』で、ルナちゃんに迫ってた変態(ガルデルだよね?)を殴ったとき、あたしの拳がぜんぜん痛まなかったのは、これのおかげに違いない。
つまりラト・ナ・ルアの言う《世界の大いなる意思》精霊さまの加護を受けて、防御補正がものすごい数値になっているのだろう。
あたしはガルデルを全力で殴ってもダメージを受けないのだ。
「レニくん! いくよ。あたしとタイミング合わせて! 物理攻撃に魔法を重ねがけするの!」
「ええっ? そんなのやったことない……ガルデルに逆らうの、はじめてで」
「だいじょうぶだ。それは、あたしが手伝えるから」
攻撃することに躊躇するレニくんの背中に、グリスさんが、手のひらを添えた。
「あたしのお師匠さま、フランカも言ってた……魔法を重ねてかければ効果を高められるって。いいかいレニ。精霊さまのお使い、アイちゃんを信じて、力を合わせよう」
大切なのは、信じることだよ。
カルナックお師匠さまの声が、聞こえた気がした。
戦って、生き延びる!
いつしか、あたしとグリスさん、レニくんは団子状態になって身を寄せ合っていた。
……自分を、信じて。
この状況を打ち破れ!
「できるわよ! あいつなんか、張りぼての筋肉よ! ぜったい、倒せるわ!」
「そうだねアイちゃん!」
「やれるよ! やってやる! あたしも!」
三人の力を合わせた、青白い光球体が、みるみる膨れあがっていく。
「いっけえええええ!」
強烈な光が、ビームとなって、ほとばしった。
まぶしくて、よく見えないけれど。
ガルデルの鎧の腹部に、どでかい穴が、うがたれた。
あたしは、いいおうちのお嬢さまにあるまじき大声で叫んでいた。
でも、グリスさんもレニくんも、一緒だったもんね!
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