22 / 358
第一章 先祖還り
その19 仕掛けられた『嫉妬』の罠
しおりを挟む
19
コマラパ老師さまは、あたし、三歳の誕生日を迎えたアイリス・リデル・ティス・ラゼルの「魔力診」の結果を夜会の席上で発表した。
保有魔力の多さ、質の高さからいって、魔導師協会が定める魔力の基準で《AAA》クラスである、と。
そして付け加えた。
これは有名な《漆黒の魔法使いカルナック》に次ぐ資質である、と。
会場は静まりかえった。
たぶん、お集まりの紳士淑女のみなさま方には、ほぼ理解できなかったんじゃないかな。あまりにも途方もない話だもの。
……そう思っていた矢先でした。
ふいに、広間に怒号が響きわたったのです。
「ふざけるな! そんなガキが《AAA》で!? いずれ《SSS》だぁ!? 常識的に考えてありえねえだろ、このボケ老人が! マウリシオにいくら金をもらってクソ芝居打ってんだ! 化けの皮を剥いでやる!」
怒り狂っている、青年。
がっしりした体格で、腕力ありそう。
エステリオ叔父さまより少し年上のようだけど、いったい何を言ってるの? コマラパ老師さまの『魔力診』を信じないって?
勝手な思い込みで言いがかりをつけているとしか思えない。
「あれは誰」
「めでたい宴席で騒ぐなんて恥ずかしい」
「ザイール家のご子息よ、ほら」
「ああ……テノールか。魔力なしの子だったな」
「気が違ったのかしら」
「やっかみですよ。テノールは落ちこぼれだそうだし」
広間に集まったお客さまたちがざわめく。
この国では、魔力の多いほうが社会的に成功できる。
進路の選択肢が増えるし、良い学校へ進んだりもできるのだ。
逆に、魔力がなければ、私塾へ通って読み書き計算を身につけ、早くから社会に出て働くことも多い。
テノール青年のザイール家は財力があったのだろう、どこかの学校に通っているみたい。
やがて、青年を諫めた声があった。
体格のいい中年男性だ。
「テノール、おまえは魔力も魔法の才能もないと『魔力診』で判定されて、魔法使いは諦め他の道を探すと言っていたのに。目指していた道はどうなったのだ。わがザイール家の恥さらしだ、やめんか!」
「うっせええええ! てめーなんざ、親でもなんでもねえよ! どけ!」 がああああああああっ!!」
止めようとしたザイール家の当主らしき人を突き飛ばして、青年は、狂ったように吠えた。
「なんで、おれには、生まれ持った『才能』が、ねえんだよ! それなのに、なんで、溢れるほど! 抱えきれねえくらいに持ってるガキが、いるんだよ!」
振り絞るように、悔しそうな声をあげて。
この青年、さっき紹介された、お父さまのいとこの嫁ぎ先のきょうだいの息子、だったかしら? それってすでに血縁なんかじゃないよねって、笑い話みたいに軽く考えていた、あたし。
甘かったのかな。
でも、
人それぞれの適材適所とか、あると思うの。
彼は魔法使いになりたくて、素質がないから諦めたのね。
だけどテノール青年は、どす黒い感情に染まった顔をして、
「うぎゃああああああああぁあ!」
絶叫しながら突進してきた。
何か、手に持っている。
ナイフ?
赤黒い刃が、ぎらりと光った。
この広間にも、あたしたちがいる奥の席にも、魔法の防壁が展開されているはず。
ところが、凶暴化した青年の持っている小型のナイフは、魔法の防壁を切り裂いた。
「ばかな! ありえん」
コマラパ老師さまは叫び。
最初に、乳母やが、あたしを強く抱きしめて屈んだ。
お母さまが、乳母やの前に飛び出して。
お父さまが、お母さまと乳母やとあたしを庇って前に立って。
エステリオ叔父さまが、お父さまごと家族を守るように最前列に出て、青年を睨み付ける。
全ては一瞬のできごと。
ローサとメイドさんたちもバルドルさんもエウニーケさんも、驚きあわててる。親戚ばかりを招いた夜会、危険な事態に陥るはずはないとみんな信じていたはず。
コマラパ老師さまも瞬時に動いていた。咄嗟に、グラスの赤ワインを床に落として、あたしたちの前に半円を描いた、その上で。
テノール青年の進路に立ち塞がったのだ。
最初にぶつかるのはコマラパ老師さま!?
「がぁぁぁああああああ!!!!!!」
もはや理性など感じられない。四つん這いになるかのような勢いで突進してくる、テノール青年。
ふいに。その身体が、赤く変化した。
バリバリと音をたてて膨れあがっていく。
瞳は、赤黒い悪意に染まって。
なんでいろんなことが見えているんだろう、あたし。
走馬燈ってこんなのかな。
時間が止まってるみたいにゆっくりに感じるの。
もしかしたら。
また、死ぬの?
ふとそんなことを思ってしまった、そのときだった。
シャン!
澄み切った鈴の音がした。
最初に見えたのは、白い、素足のつま先。
続いて、足首が。
細いワイヤーに小さな銀の鈴を連ねたアンクレットをつけた、左の足首だけが先に現れた。
その左足首は、コマラパ老師さまがワインで床に引いた半円の中に、トン。と、つま先をつけた。
瞬間。
また、鈴が、鳴った。
足首に装着しているアンクレットの鈴だったんだわ、と。
何がどうなっているのか全くわからないまま、あたしは、虚ろに思っていた。
つづいて、その足首を覆い隠すかのように、真っ黒な衣の裾が、降りてきた。
夜のように黒い、身体をすっぽり包み込む長衣。
あたし、月宮アリスの前世の記憶がいう。「ギリシャ神話とかの神々の着ているものに似てる」
長衣の上に纏うのは漆黒のローブ。
広間の一部が『闇』という刃物でざっくり切り取られたように見えた。
そこには、背の高い人物が立っていた。
闇色の衣と、床まで届く長い黒髪。黒い、長い杖を携えて。
それにしても、なんという、美しい人なんだろう!
整っているとか、美貌だとかでは表現しきれない。神々しい、としか言えないわ。
「なんでこんなことになっているのかなあ? 遅れてきた私を歓迎してくれてるのかい」
その人物は、楽しそうに、声をあげて。
襲ってきたテノール青年のほうに顔を向けた。
下のほうだけ緩く三つ編みにしてある長い黒髪が、その動きにつれて鞭のようにしなった。
ほんの最小限の動きで、テノール青年の振り回していたナイフを杖で打ち払い、彼の手首をしたたかに打ち据えて刃物を弾き飛ばした。
「な、なんだおまえは」
あきらかに勝敗は決しているのに、テノール青年の戦う意欲は消えていなかった。
「名乗らないといけない?」
黒髪の人物は、薄い唇の端を持ち上げ、笑みを作った。
「私はカルナック・プーマ。ただの通りすがりだよ。ここは名高いラゼル家だろう。今宵は、ご息女の『魔力診』の夕べ。ここで楽しい夜会をやっていると聞いてきたんだがね?」
少しばかり古めかしい物言いに似合わず、その美しい面差しは、瑞々しく若々しい魅力にあふれていた。
多くみても二十歳くらいかしら?
コマラパ老師さまは、あたし、三歳の誕生日を迎えたアイリス・リデル・ティス・ラゼルの「魔力診」の結果を夜会の席上で発表した。
保有魔力の多さ、質の高さからいって、魔導師協会が定める魔力の基準で《AAA》クラスである、と。
そして付け加えた。
これは有名な《漆黒の魔法使いカルナック》に次ぐ資質である、と。
会場は静まりかえった。
たぶん、お集まりの紳士淑女のみなさま方には、ほぼ理解できなかったんじゃないかな。あまりにも途方もない話だもの。
……そう思っていた矢先でした。
ふいに、広間に怒号が響きわたったのです。
「ふざけるな! そんなガキが《AAA》で!? いずれ《SSS》だぁ!? 常識的に考えてありえねえだろ、このボケ老人が! マウリシオにいくら金をもらってクソ芝居打ってんだ! 化けの皮を剥いでやる!」
怒り狂っている、青年。
がっしりした体格で、腕力ありそう。
エステリオ叔父さまより少し年上のようだけど、いったい何を言ってるの? コマラパ老師さまの『魔力診』を信じないって?
勝手な思い込みで言いがかりをつけているとしか思えない。
「あれは誰」
「めでたい宴席で騒ぐなんて恥ずかしい」
「ザイール家のご子息よ、ほら」
「ああ……テノールか。魔力なしの子だったな」
「気が違ったのかしら」
「やっかみですよ。テノールは落ちこぼれだそうだし」
広間に集まったお客さまたちがざわめく。
この国では、魔力の多いほうが社会的に成功できる。
進路の選択肢が増えるし、良い学校へ進んだりもできるのだ。
逆に、魔力がなければ、私塾へ通って読み書き計算を身につけ、早くから社会に出て働くことも多い。
テノール青年のザイール家は財力があったのだろう、どこかの学校に通っているみたい。
やがて、青年を諫めた声があった。
体格のいい中年男性だ。
「テノール、おまえは魔力も魔法の才能もないと『魔力診』で判定されて、魔法使いは諦め他の道を探すと言っていたのに。目指していた道はどうなったのだ。わがザイール家の恥さらしだ、やめんか!」
「うっせええええ! てめーなんざ、親でもなんでもねえよ! どけ!」 がああああああああっ!!」
止めようとしたザイール家の当主らしき人を突き飛ばして、青年は、狂ったように吠えた。
「なんで、おれには、生まれ持った『才能』が、ねえんだよ! それなのに、なんで、溢れるほど! 抱えきれねえくらいに持ってるガキが、いるんだよ!」
振り絞るように、悔しそうな声をあげて。
この青年、さっき紹介された、お父さまのいとこの嫁ぎ先のきょうだいの息子、だったかしら? それってすでに血縁なんかじゃないよねって、笑い話みたいに軽く考えていた、あたし。
甘かったのかな。
でも、
人それぞれの適材適所とか、あると思うの。
彼は魔法使いになりたくて、素質がないから諦めたのね。
だけどテノール青年は、どす黒い感情に染まった顔をして、
「うぎゃああああああああぁあ!」
絶叫しながら突進してきた。
何か、手に持っている。
ナイフ?
赤黒い刃が、ぎらりと光った。
この広間にも、あたしたちがいる奥の席にも、魔法の防壁が展開されているはず。
ところが、凶暴化した青年の持っている小型のナイフは、魔法の防壁を切り裂いた。
「ばかな! ありえん」
コマラパ老師さまは叫び。
最初に、乳母やが、あたしを強く抱きしめて屈んだ。
お母さまが、乳母やの前に飛び出して。
お父さまが、お母さまと乳母やとあたしを庇って前に立って。
エステリオ叔父さまが、お父さまごと家族を守るように最前列に出て、青年を睨み付ける。
全ては一瞬のできごと。
ローサとメイドさんたちもバルドルさんもエウニーケさんも、驚きあわててる。親戚ばかりを招いた夜会、危険な事態に陥るはずはないとみんな信じていたはず。
コマラパ老師さまも瞬時に動いていた。咄嗟に、グラスの赤ワインを床に落として、あたしたちの前に半円を描いた、その上で。
テノール青年の進路に立ち塞がったのだ。
最初にぶつかるのはコマラパ老師さま!?
「がぁぁぁああああああ!!!!!!」
もはや理性など感じられない。四つん這いになるかのような勢いで突進してくる、テノール青年。
ふいに。その身体が、赤く変化した。
バリバリと音をたてて膨れあがっていく。
瞳は、赤黒い悪意に染まって。
なんでいろんなことが見えているんだろう、あたし。
走馬燈ってこんなのかな。
時間が止まってるみたいにゆっくりに感じるの。
もしかしたら。
また、死ぬの?
ふとそんなことを思ってしまった、そのときだった。
シャン!
澄み切った鈴の音がした。
最初に見えたのは、白い、素足のつま先。
続いて、足首が。
細いワイヤーに小さな銀の鈴を連ねたアンクレットをつけた、左の足首だけが先に現れた。
その左足首は、コマラパ老師さまがワインで床に引いた半円の中に、トン。と、つま先をつけた。
瞬間。
また、鈴が、鳴った。
足首に装着しているアンクレットの鈴だったんだわ、と。
何がどうなっているのか全くわからないまま、あたしは、虚ろに思っていた。
つづいて、その足首を覆い隠すかのように、真っ黒な衣の裾が、降りてきた。
夜のように黒い、身体をすっぽり包み込む長衣。
あたし、月宮アリスの前世の記憶がいう。「ギリシャ神話とかの神々の着ているものに似てる」
長衣の上に纏うのは漆黒のローブ。
広間の一部が『闇』という刃物でざっくり切り取られたように見えた。
そこには、背の高い人物が立っていた。
闇色の衣と、床まで届く長い黒髪。黒い、長い杖を携えて。
それにしても、なんという、美しい人なんだろう!
整っているとか、美貌だとかでは表現しきれない。神々しい、としか言えないわ。
「なんでこんなことになっているのかなあ? 遅れてきた私を歓迎してくれてるのかい」
その人物は、楽しそうに、声をあげて。
襲ってきたテノール青年のほうに顔を向けた。
下のほうだけ緩く三つ編みにしてある長い黒髪が、その動きにつれて鞭のようにしなった。
ほんの最小限の動きで、テノール青年の振り回していたナイフを杖で打ち払い、彼の手首をしたたかに打ち据えて刃物を弾き飛ばした。
「な、なんだおまえは」
あきらかに勝敗は決しているのに、テノール青年の戦う意欲は消えていなかった。
「名乗らないといけない?」
黒髪の人物は、薄い唇の端を持ち上げ、笑みを作った。
「私はカルナック・プーマ。ただの通りすがりだよ。ここは名高いラゼル家だろう。今宵は、ご息女の『魔力診』の夕べ。ここで楽しい夜会をやっていると聞いてきたんだがね?」
少しばかり古めかしい物言いに似合わず、その美しい面差しは、瑞々しく若々しい魅力にあふれていた。
多くみても二十歳くらいかしら?
11
お気に入りに追加
277
あなたにおすすめの小説
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる