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第三章 半透明で過保護な彼との、上手な仕事の進め方
46.忘れるな
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答えれば恥ずかしい思いをする。そうに決まっている。そろそろ頭が爆発するかもしれない。
だが心のどこかで願ってしまうのだ。テオドールの言葉を聞きたいと。自分の感情は、矛盾ばかりだ。
「『あなたの前で泣いては、嫌われてしまう』と、思うかもしれないです」
「だろ?」
「……そうでは、ないのですね」
「ああ。君が笑うなら隣で笑いたい。君が怒るならその原因を消し去りたい。君が泣くなら涙を拭って抱きしめたい。俺は君の笑顔が好きだが、弱いところも見たいし、不貞腐れたところも見たい。照れてるところは他の人間には見せたくない。全部見れるのは、俺だけが良い」
「もう……勘弁してください……」
ララはついに白旗をあげた。頑張って耐えた方だ。
「分かっただろ? 俺は君じゃないとダメだし、君ならなんでも良いんだ。だから諦めろ。認めてしまえ。君がどれだけ否定しようとも、逃げようとも、俺が君を好きなのは変わらない」
脅迫めいた誘惑に、脳が溶けてしまいそうだった。自分のことをこんな風に想ってくれる人がいると、初めて知った。
「私は、どうすれば」
「さっきも言った通り、返事はいらない。君らしく生きてくれれば充分だ。……なんて格好つけてみたが、『俺のことは忘れて幸せになれ』とは言ってやれない。俺は性格が悪いから」
髪に触れていたテオドールの手が、頬をくすぐって顎に添えられた。次の瞬間、彼の顔しか視界に入らなくなった。息を呑んで瞳を見つめる。もう逸らすことはできなかった。
「君がこの先の未来を幸せに生きて、数えられないくらい笑って、人生をやりきった時まで……」
彼の青い瞳が、熱く、欲を滲ませ、燃えている。
「忘れるな。君の鼓動が止まる、その時まで。俺に愛されていることを」
逃げられない。この人からは。この人の愛からは、逃げられない。
ララはひとつ頷いた。精一杯の答えだった。
その場に崩れ落ちそうになったところを、テオドールの腕に支えられた。
「大丈夫か? やっぱり疲れが残って――」
「い、いえ。そうでは、なく」
泳いだ疲れは残っていない。この脱力感は精神的なものである。
「あなたが凄くて……腰が、抜けました」
「……君、本当に可愛いな」
テオドールが困ったような表情で黒髪をかき上げた。妙な色気に当てられ、ララはテオドールの胸元に顔を埋めた。
しばしの間、互いに呻く。
うるさい鼓動を落ち着けようと深呼吸を繰り返したララは、洗剤の香りを嗅ぎ取った。そのせいで余計なことに気付いた。
(私、どうしてこの服を……?)
今着ているのは、いつも就寝時に着用するワンピースである。少し前まで眠っていたのだからおかしくはないのだが、問題なのは、自分で着替えた記憶がないということだ。朝出かけた時は、当然この服ではなかった。
「……つかぬ事をお聞きしますが」
暴れ狂う鼓動を無視して話を切り出すと、片手で顔を覆ったテオドールがこちらを見下ろした。
「なんだ?」
「……もしかして服、……着替えましたか?」
着替えてないって言って。見てないって言って。記憶にないって言って。見てないって言って。
心の中で願望を唱える。どう考えても叶いっこない願いだと、承知の上で。
「……綺麗だったから安心しろ」
現実とは、時に残酷である。
「……そこは嘘でも、見てないって言ってくださいよぉ」
泣きたい。いや、実は少し泣いている。テオドールの顔がぼやけて見えるから間違いない。今日だけで何度目か分からないが、顔から火が出そうだ。
「怪我がないか確認する必要があったんだ。医者に見られたと思え」
テオドールは女心を全然理解できていない。正論だから許されるとか、そういう話ではない。彼が医者の資格を持っていようが緊急事態だろうが、恥ずかしいものは恥ずかしいのに。
「私にとってあなたは! お医者様ではなく! 男性なんです!」
必死に訴えかけると、目を丸くしたしたテオドールが「すまなかった十秒くれ」と早口で言って黙り込む。
罪の意識でも芽生えたのだろうか。ララが大人しく待っていると、きっちり十秒後に彼は口を開いた。
「……危なかった。君が可愛すぎてもう一回死ぬところだった」
「グラント卿って、たまにもの凄く面白いですね」
そして平気で恥ずかしいことを言ってくる。怒る気がどこかに旅立ってしまった。
「たまには余計だ。君が無茶をしない限り、もう着替えたりしない」
「そのようにお願いいたします」
「君も無茶するなよ」
「はい、肝に銘じておきます」
「ん。夜中に長話に付き合わせて悪かった。今日は休め」
言われるがまま横になったララは、ベッドに腰掛けるテオドールの顔を見上げ、昔のことを思い出した。生前の彼と過ごした時間を。
「逆だな。あの時と」
どうやらテオドールも同じ時を思い出しているようだ。それだけで心が、満たされる。
(私のグラント卿への気持ちは、憧れなのだと思っていたけど……)
もしかしたらずっと前から、間違えていたのかもしれない。
「最後まで、お供させてくださいね」
「こっちが頼む立場なんだけどな」
「グラント卿のおかげで毎日楽しいので、こちらからお願いしたいくらいなんです」
与えられたものが多くて、大きくて、全てを返すには時間が足りない。
だが、後悔はしたくない。
「本来の願いは仕事ではなくて、その……」
「君の隣にいること」
「……の、よう、ですが。他にも何かあれば、全力で叶えますからね」
「あー……、じゃあ一つ、頼みがある」
「なんでしょう?」
「テオって呼んでくれないか」
意外な要望に、ララは目をぱちくりさせた。
「いまさらですか?」
「ヒューゴたちとは会った日から名前で呼び合ってるのに、俺はずっとグラント卿だぞ?」
「そ、それは、……捜査局に来た時、私には婚約者がいませんでしたし」
「ジャスパーなんて様すらついてないじゃないか。俺はグラント卿なのに」
この男、駄々をこねる子供のようである。
「ジャスパーは開発局の局員なので良いんです」
「……へぇ」
「あと、一回名前呼びを断ったら大泣きされました」
「あんのクソ噓泣き野郎め……」
「え?」
「こっちの話だ。気にするな。――で、嫌なのか?」
テオドールはちょっと不安そうに視線をさまよわせる。
気恥ずかしいなとか、捜査官たちに揶揄われそうだなとは思うが、嫌だなんて、そんなことあるわけないではないか。だって――、
「聞いてくださいグラント卿」
「ん?」
口元が緩むのを堪えきれず、ララは破顔した。
「私、人を愛称で呼ぶの、初めてです!」
嬉しい。これから眠らないといけないのに、飛び跳ねたいくらい嬉しい。
喜びが伝わるだろうかとテオドールの顔を覗き込むと、彼は眉間に深いしわを寄せた。
「……殺す気か?」
「なぜ?」
予想外の反応に戸惑う。しかしじっくりとテオドールを観察してみると、形の良い耳が真っ赤に染まっていた。喜びが伝わりすぎたようだ。
(こんなことで、赤くなるんだ……)
なんだか自分の耳まで赤くなっている気がして、ララはすっぽりと布団を被る。
「お、お名前は、明日から呼ばせてください」
今の呼び方にも、愛着があるから。
「おやすみなさい、グラント卿」
小さな声で言うと、布団の上から頭を撫でられた。
「ああ。……おやすみ、ララ」
心地よい声に耳を傾け、ララはゆっくりと目をつぶった。
◇
(眠ったか……?)
規則正しく上下する布団に、テオドールは耳を近付けた。中から微かに寝息が聞こえて、癒される。
やっとララに自分の気持ちを伝えられた。出会ってから約三年、隠し続けてきたこの気持ちを。
テオドールは山になった布団をちらっと見る。頭まで被ったままだと苦しいかもしれないしな、と適当な言い訳をして、布団をそっとめくった。
幸せそうに眠るララが現れ、テオドールは目を細める。――どうしようもなく、愛おしい。
願わくば、この先彼女が超えるいくつもの夜が、幸福で満たされますように。
(まさか俺が、こんなことを願うようになるとはな)
過去に戻れるのなら、ララと出会った日の自分に教えてやりたい。
『――その可愛くて挙動不審なご令嬢が、お前の最愛になる人だ』と。
だが心のどこかで願ってしまうのだ。テオドールの言葉を聞きたいと。自分の感情は、矛盾ばかりだ。
「『あなたの前で泣いては、嫌われてしまう』と、思うかもしれないです」
「だろ?」
「……そうでは、ないのですね」
「ああ。君が笑うなら隣で笑いたい。君が怒るならその原因を消し去りたい。君が泣くなら涙を拭って抱きしめたい。俺は君の笑顔が好きだが、弱いところも見たいし、不貞腐れたところも見たい。照れてるところは他の人間には見せたくない。全部見れるのは、俺だけが良い」
「もう……勘弁してください……」
ララはついに白旗をあげた。頑張って耐えた方だ。
「分かっただろ? 俺は君じゃないとダメだし、君ならなんでも良いんだ。だから諦めろ。認めてしまえ。君がどれだけ否定しようとも、逃げようとも、俺が君を好きなのは変わらない」
脅迫めいた誘惑に、脳が溶けてしまいそうだった。自分のことをこんな風に想ってくれる人がいると、初めて知った。
「私は、どうすれば」
「さっきも言った通り、返事はいらない。君らしく生きてくれれば充分だ。……なんて格好つけてみたが、『俺のことは忘れて幸せになれ』とは言ってやれない。俺は性格が悪いから」
髪に触れていたテオドールの手が、頬をくすぐって顎に添えられた。次の瞬間、彼の顔しか視界に入らなくなった。息を呑んで瞳を見つめる。もう逸らすことはできなかった。
「君がこの先の未来を幸せに生きて、数えられないくらい笑って、人生をやりきった時まで……」
彼の青い瞳が、熱く、欲を滲ませ、燃えている。
「忘れるな。君の鼓動が止まる、その時まで。俺に愛されていることを」
逃げられない。この人からは。この人の愛からは、逃げられない。
ララはひとつ頷いた。精一杯の答えだった。
その場に崩れ落ちそうになったところを、テオドールの腕に支えられた。
「大丈夫か? やっぱり疲れが残って――」
「い、いえ。そうでは、なく」
泳いだ疲れは残っていない。この脱力感は精神的なものである。
「あなたが凄くて……腰が、抜けました」
「……君、本当に可愛いな」
テオドールが困ったような表情で黒髪をかき上げた。妙な色気に当てられ、ララはテオドールの胸元に顔を埋めた。
しばしの間、互いに呻く。
うるさい鼓動を落ち着けようと深呼吸を繰り返したララは、洗剤の香りを嗅ぎ取った。そのせいで余計なことに気付いた。
(私、どうしてこの服を……?)
今着ているのは、いつも就寝時に着用するワンピースである。少し前まで眠っていたのだからおかしくはないのだが、問題なのは、自分で着替えた記憶がないということだ。朝出かけた時は、当然この服ではなかった。
「……つかぬ事をお聞きしますが」
暴れ狂う鼓動を無視して話を切り出すと、片手で顔を覆ったテオドールがこちらを見下ろした。
「なんだ?」
「……もしかして服、……着替えましたか?」
着替えてないって言って。見てないって言って。記憶にないって言って。見てないって言って。
心の中で願望を唱える。どう考えても叶いっこない願いだと、承知の上で。
「……綺麗だったから安心しろ」
現実とは、時に残酷である。
「……そこは嘘でも、見てないって言ってくださいよぉ」
泣きたい。いや、実は少し泣いている。テオドールの顔がぼやけて見えるから間違いない。今日だけで何度目か分からないが、顔から火が出そうだ。
「怪我がないか確認する必要があったんだ。医者に見られたと思え」
テオドールは女心を全然理解できていない。正論だから許されるとか、そういう話ではない。彼が医者の資格を持っていようが緊急事態だろうが、恥ずかしいものは恥ずかしいのに。
「私にとってあなたは! お医者様ではなく! 男性なんです!」
必死に訴えかけると、目を丸くしたしたテオドールが「すまなかった十秒くれ」と早口で言って黙り込む。
罪の意識でも芽生えたのだろうか。ララが大人しく待っていると、きっちり十秒後に彼は口を開いた。
「……危なかった。君が可愛すぎてもう一回死ぬところだった」
「グラント卿って、たまにもの凄く面白いですね」
そして平気で恥ずかしいことを言ってくる。怒る気がどこかに旅立ってしまった。
「たまには余計だ。君が無茶をしない限り、もう着替えたりしない」
「そのようにお願いいたします」
「君も無茶するなよ」
「はい、肝に銘じておきます」
「ん。夜中に長話に付き合わせて悪かった。今日は休め」
言われるがまま横になったララは、ベッドに腰掛けるテオドールの顔を見上げ、昔のことを思い出した。生前の彼と過ごした時間を。
「逆だな。あの時と」
どうやらテオドールも同じ時を思い出しているようだ。それだけで心が、満たされる。
(私のグラント卿への気持ちは、憧れなのだと思っていたけど……)
もしかしたらずっと前から、間違えていたのかもしれない。
「最後まで、お供させてくださいね」
「こっちが頼む立場なんだけどな」
「グラント卿のおかげで毎日楽しいので、こちらからお願いしたいくらいなんです」
与えられたものが多くて、大きくて、全てを返すには時間が足りない。
だが、後悔はしたくない。
「本来の願いは仕事ではなくて、その……」
「君の隣にいること」
「……の、よう、ですが。他にも何かあれば、全力で叶えますからね」
「あー……、じゃあ一つ、頼みがある」
「なんでしょう?」
「テオって呼んでくれないか」
意外な要望に、ララは目をぱちくりさせた。
「いまさらですか?」
「ヒューゴたちとは会った日から名前で呼び合ってるのに、俺はずっとグラント卿だぞ?」
「そ、それは、……捜査局に来た時、私には婚約者がいませんでしたし」
「ジャスパーなんて様すらついてないじゃないか。俺はグラント卿なのに」
この男、駄々をこねる子供のようである。
「ジャスパーは開発局の局員なので良いんです」
「……へぇ」
「あと、一回名前呼びを断ったら大泣きされました」
「あんのクソ噓泣き野郎め……」
「え?」
「こっちの話だ。気にするな。――で、嫌なのか?」
テオドールはちょっと不安そうに視線をさまよわせる。
気恥ずかしいなとか、捜査官たちに揶揄われそうだなとは思うが、嫌だなんて、そんなことあるわけないではないか。だって――、
「聞いてくださいグラント卿」
「ん?」
口元が緩むのを堪えきれず、ララは破顔した。
「私、人を愛称で呼ぶの、初めてです!」
嬉しい。これから眠らないといけないのに、飛び跳ねたいくらい嬉しい。
喜びが伝わるだろうかとテオドールの顔を覗き込むと、彼は眉間に深いしわを寄せた。
「……殺す気か?」
「なぜ?」
予想外の反応に戸惑う。しかしじっくりとテオドールを観察してみると、形の良い耳が真っ赤に染まっていた。喜びが伝わりすぎたようだ。
(こんなことで、赤くなるんだ……)
なんだか自分の耳まで赤くなっている気がして、ララはすっぽりと布団を被る。
「お、お名前は、明日から呼ばせてください」
今の呼び方にも、愛着があるから。
「おやすみなさい、グラント卿」
小さな声で言うと、布団の上から頭を撫でられた。
「ああ。……おやすみ、ララ」
心地よい声に耳を傾け、ララはゆっくりと目をつぶった。
◇
(眠ったか……?)
規則正しく上下する布団に、テオドールは耳を近付けた。中から微かに寝息が聞こえて、癒される。
やっとララに自分の気持ちを伝えられた。出会ってから約三年、隠し続けてきたこの気持ちを。
テオドールは山になった布団をちらっと見る。頭まで被ったままだと苦しいかもしれないしな、と適当な言い訳をして、布団をそっとめくった。
幸せそうに眠るララが現れ、テオドールは目を細める。――どうしようもなく、愛おしい。
願わくば、この先彼女が超えるいくつもの夜が、幸福で満たされますように。
(まさか俺が、こんなことを願うようになるとはな)
過去に戻れるのなら、ララと出会った日の自分に教えてやりたい。
『――その可愛くて挙動不審なご令嬢が、お前の最愛になる人だ』と。
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