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第二章 半透明な令息と、初めてだらけの二日間
16.王立犯罪捜査局(1)
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「――グ、グラント卿、どこに向かえば良いのですか? う、受付はありますか?」
「落ち着け。受付はあるが、門をくぐって二十歩じゃたどり着かない」
まだ二十歩しか進んでいないらしい。どおりで正面の建物まで距離があるわけだ。
ララは気を紛らわせようと、視線を右に移す。数名の捜査官が木剣で打ち合いをしているようだ。
「訓練中ですか?」
「ああ。そろそろ他のやつらも出てくるかも」
テオドールの言葉とほぼ同時に、建物からぞろぞろと捜査官が出てきた。全員腰に木剣を刺しているから、これから訓練を始めるのだろう。
「あの中にドーハティ卿は」
「いない。あいつは今の時間、事務作業中だ」
「そうですか……」
つまり、誰かに声をかけて呼んでもらわなくては、ドーハティ卿とは会えないということだ。
木箱を脇に抱え、片方の手でゴーグルの位置を正す。
誰に話しかけようかと思案していると、先頭の方を歩く男性二人組がこちらを見た。一人はかなりの長身で、もう一人は灰色の髪をセンター分けにしている。
「あれ? 開発局員さんっすか?」
センター分けの方に声をかけられ、思わず肩が跳ねる。
ララが固まったからなのか、不思議そうな顔をした二人が小走りで近付いてきた。
逃げたいが、逃げられない。ララは二人に頭を下げた。
「か、開発局の者です。本日ジャスパー・フォードがお休みのため、代わりに修理品をお届けに参りました」
「ああっ、なるほど! お疲れ様です!」
長身の男性が元気に返事をしてくれた。爽やかで、明るい茶髪がよく似合っていて……なんと言うか、大型犬のようだ。
観察していると、センター分けの男性がこちらにスッと手を伸ばす。
「開発局からここまで結構遠いし、重かったっすよね。ありがとうございました。これは俺が渡しておきます」
彼は一見気怠げな印象なのだが、もしかするととんでもない紳士かもしれない。あっという間に木箱を取り上げられてしまった。
荷物が手から離れたことで、「では、私はこれで」と帰りそうになる。危うく目的を忘れるところだった。
「あ、あの! 実はドーハティ卿に、お話が、ありまして」
ララが目を泳がせながら本題を切り出すと、二人は顔を見合わせる。そして眼力で負けたらしい長身の男性が、眉尻を下げて申し訳なさそうに口を開いた。
「悲しまないで聞いていただきたいのですが」
「はい」
「先輩は、今は誰ともお付き合いする気はないようでして……」
「はい?」
この人は一体、何を言っているのだろう。『先輩』がドーハティ卿を指していることは話の流れ的に間違いないはず。しかし、お付き合いとは……?
ララは口を開けたまま目を瞬かせる。数秒後、ずっと隣にいたテオドールが「やべ」と声を漏らした。
「悪いララ、言うの忘れてた。ヒューゴに気がある令嬢が、たまに仕事時間に押しかけてくるんだ」
……ほう。つまり。
「……私がドーハティ卿に恋をしていて、会いたいという理由だけで仕事時間にも関わらず押しかけてきた、と?」
「うええっ、違うんですか⁉︎」
違う、断じて違う。
焦った様子の長身の捜査官に向かって、ぶんぶんと首を横に振る。全力で否定しなくては。
「誤解です! そんな意図はありません! 本当です信じてください!」
「すすすすみません! 先輩を名指ししてくる女性は大体そうなので勘違いしてしまって!」
二人揃って声が大きくなり、他の捜査官が何事かと集まってきた。それに気付いたララは急いで冷静さを取り戻す。
「とにかく、絶対に、違いますので」
呼吸を整えながら伝えると、センター分けの捜査官が「大丈夫っすか?」と聞いてきた。
「すいません。俺も誤解してました」
「いえ、紛らわしい言い方をした私も悪いので」
「先輩目当てじゃないことは分かったんすけど、じゃあなんで先輩をご指名なんですか?」
「それは、グラント卿が――」
一瞬で周りの空気が凍ったため、言葉を続けられなかった。
しまった。こんなに大勢の前でテオドールの名前を出すつもりはなかったのに。
「うちの局長が、……どうしたんすか?」
探るように聞かれ、ララは戸惑う。この場で話すのは得策ではないからだ。
ララとしては大真面目だが、霊を視認できない普通の人には、自分の言動は死者への冒涜のように感じられるかもしれない。頭がおかしいと思われる可能性も高い。
名前を出しただけの今なら、まだなんとか誤魔化せるだろう。……でも。
(彼らに隠すのは、失礼だわ)
触れなかったが、最初から分かっていた。こちらを見た捜査官たちの目元が、ほんの少し赤かったから。
テオドールを失った彼らの傷は深く、簡単に癒えるものではないのだと。
ララは大きく深呼吸をし、腹を括った。
「信じていただくのは難しいと思いますが、……亡くなったグラント卿からのご依頼を伝えるために、ドーハティ卿にお会いしたいのです」
「…………は?」
周辺に集まった捜査官たちの声が重なった。誰もが状況に追いつけない様子で、呆気に取られている。
そんな中、最初に我に返ったのはセンター分けの捜査官だった。
「ちょ、待ってください。お嬢さんふざけるような人には見えないんですけど、亡くなった人から依頼って」
「私は変わった体質でして、霊が見えるんです」
「いや、そんなこと、あるわけ――」
困惑を隠しきれない様子で、彼が否定する。だが直後、長身の捜査官がぽつりとつぶやいた。
「……呪われた令嬢」
つぶやいた本人に加え、近くにいた捜査官の約三分の二が、一瞬こちらを見てすぐさま視線を逸らした。
(やっぱり、これが普通の反応よね……)
おそらく目を逸らした捜査官は貴族で、逸さなかった捜査官は平民だ。同年代の貴族でララの噂を知らない者はいない。
センター分けの捜査官は平民らしく、「は? 呪われた?」と眉間にしわを寄せて聞き返している。
捜査官たちがざわついている間に、隣に立つテオドールに「すまない」と耳打ちされた。
(グラント卿が謝る必要なんてないのに)
寂しいなとは思うが、嫌われるのは慣れている。
ララにとって想定外なのは、テオドールが妙に静かなことの方だった。普段の彼なら、『めんどくせえから全員ぶん殴って受付に行くか』くらい言いそうなものである。
しかし、彼は言わない。見定めるように、静かに捜査官たちの様子を眺め続ける。
「もう少しだけ、あいつらに時間をくれ」
「落ち着け。受付はあるが、門をくぐって二十歩じゃたどり着かない」
まだ二十歩しか進んでいないらしい。どおりで正面の建物まで距離があるわけだ。
ララは気を紛らわせようと、視線を右に移す。数名の捜査官が木剣で打ち合いをしているようだ。
「訓練中ですか?」
「ああ。そろそろ他のやつらも出てくるかも」
テオドールの言葉とほぼ同時に、建物からぞろぞろと捜査官が出てきた。全員腰に木剣を刺しているから、これから訓練を始めるのだろう。
「あの中にドーハティ卿は」
「いない。あいつは今の時間、事務作業中だ」
「そうですか……」
つまり、誰かに声をかけて呼んでもらわなくては、ドーハティ卿とは会えないということだ。
木箱を脇に抱え、片方の手でゴーグルの位置を正す。
誰に話しかけようかと思案していると、先頭の方を歩く男性二人組がこちらを見た。一人はかなりの長身で、もう一人は灰色の髪をセンター分けにしている。
「あれ? 開発局員さんっすか?」
センター分けの方に声をかけられ、思わず肩が跳ねる。
ララが固まったからなのか、不思議そうな顔をした二人が小走りで近付いてきた。
逃げたいが、逃げられない。ララは二人に頭を下げた。
「か、開発局の者です。本日ジャスパー・フォードがお休みのため、代わりに修理品をお届けに参りました」
「ああっ、なるほど! お疲れ様です!」
長身の男性が元気に返事をしてくれた。爽やかで、明るい茶髪がよく似合っていて……なんと言うか、大型犬のようだ。
観察していると、センター分けの男性がこちらにスッと手を伸ばす。
「開発局からここまで結構遠いし、重かったっすよね。ありがとうございました。これは俺が渡しておきます」
彼は一見気怠げな印象なのだが、もしかするととんでもない紳士かもしれない。あっという間に木箱を取り上げられてしまった。
荷物が手から離れたことで、「では、私はこれで」と帰りそうになる。危うく目的を忘れるところだった。
「あ、あの! 実はドーハティ卿に、お話が、ありまして」
ララが目を泳がせながら本題を切り出すと、二人は顔を見合わせる。そして眼力で負けたらしい長身の男性が、眉尻を下げて申し訳なさそうに口を開いた。
「悲しまないで聞いていただきたいのですが」
「はい」
「先輩は、今は誰ともお付き合いする気はないようでして……」
「はい?」
この人は一体、何を言っているのだろう。『先輩』がドーハティ卿を指していることは話の流れ的に間違いないはず。しかし、お付き合いとは……?
ララは口を開けたまま目を瞬かせる。数秒後、ずっと隣にいたテオドールが「やべ」と声を漏らした。
「悪いララ、言うの忘れてた。ヒューゴに気がある令嬢が、たまに仕事時間に押しかけてくるんだ」
……ほう。つまり。
「……私がドーハティ卿に恋をしていて、会いたいという理由だけで仕事時間にも関わらず押しかけてきた、と?」
「うええっ、違うんですか⁉︎」
違う、断じて違う。
焦った様子の長身の捜査官に向かって、ぶんぶんと首を横に振る。全力で否定しなくては。
「誤解です! そんな意図はありません! 本当です信じてください!」
「すすすすみません! 先輩を名指ししてくる女性は大体そうなので勘違いしてしまって!」
二人揃って声が大きくなり、他の捜査官が何事かと集まってきた。それに気付いたララは急いで冷静さを取り戻す。
「とにかく、絶対に、違いますので」
呼吸を整えながら伝えると、センター分けの捜査官が「大丈夫っすか?」と聞いてきた。
「すいません。俺も誤解してました」
「いえ、紛らわしい言い方をした私も悪いので」
「先輩目当てじゃないことは分かったんすけど、じゃあなんで先輩をご指名なんですか?」
「それは、グラント卿が――」
一瞬で周りの空気が凍ったため、言葉を続けられなかった。
しまった。こんなに大勢の前でテオドールの名前を出すつもりはなかったのに。
「うちの局長が、……どうしたんすか?」
探るように聞かれ、ララは戸惑う。この場で話すのは得策ではないからだ。
ララとしては大真面目だが、霊を視認できない普通の人には、自分の言動は死者への冒涜のように感じられるかもしれない。頭がおかしいと思われる可能性も高い。
名前を出しただけの今なら、まだなんとか誤魔化せるだろう。……でも。
(彼らに隠すのは、失礼だわ)
触れなかったが、最初から分かっていた。こちらを見た捜査官たちの目元が、ほんの少し赤かったから。
テオドールを失った彼らの傷は深く、簡単に癒えるものではないのだと。
ララは大きく深呼吸をし、腹を括った。
「信じていただくのは難しいと思いますが、……亡くなったグラント卿からのご依頼を伝えるために、ドーハティ卿にお会いしたいのです」
「…………は?」
周辺に集まった捜査官たちの声が重なった。誰もが状況に追いつけない様子で、呆気に取られている。
そんな中、最初に我に返ったのはセンター分けの捜査官だった。
「ちょ、待ってください。お嬢さんふざけるような人には見えないんですけど、亡くなった人から依頼って」
「私は変わった体質でして、霊が見えるんです」
「いや、そんなこと、あるわけ――」
困惑を隠しきれない様子で、彼が否定する。だが直後、長身の捜査官がぽつりとつぶやいた。
「……呪われた令嬢」
つぶやいた本人に加え、近くにいた捜査官の約三分の二が、一瞬こちらを見てすぐさま視線を逸らした。
(やっぱり、これが普通の反応よね……)
おそらく目を逸らした捜査官は貴族で、逸さなかった捜査官は平民だ。同年代の貴族でララの噂を知らない者はいない。
センター分けの捜査官は平民らしく、「は? 呪われた?」と眉間にしわを寄せて聞き返している。
捜査官たちがざわついている間に、隣に立つテオドールに「すまない」と耳打ちされた。
(グラント卿が謝る必要なんてないのに)
寂しいなとは思うが、嫌われるのは慣れている。
ララにとって想定外なのは、テオドールが妙に静かなことの方だった。普段の彼なら、『めんどくせえから全員ぶん殴って受付に行くか』くらい言いそうなものである。
しかし、彼は言わない。見定めるように、静かに捜査官たちの様子を眺め続ける。
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