孤悲すてふ

『粗忽者のそなたから、いつも目が離せなんだ』

初めて出会った川のほとりから、ずっと。
粗忽を重ねながらも日々誠実に務めを果たしている小柄な侍女を
太三郎は微笑ましく見つめ続けてきた。
戦乱の世、内海に浮かぶちいさな島の筆頭家老の子息が見た主家の興亡と
彼の生涯ただいちどの淡い想いを、ゆるゆると綴ります。

※不定期更新です。他の作品との絡みで更新がしばらく止まる事があります。
※この話はフィクションです。史実上の人物及び出来事が絡みますが
 舞台となる地、及び主要登場人物は全て架空のものです。
 史実関連の事柄については出来る限り調べた上で織り込んでいますが
 不備な点もあるかと思います。予めご了承下さい。
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