亜人族の超絶美形と傷心旅行中の僕とのエロエロ恋愛模様【R18BL/濃厚エッチ/一章完結】

藤屯

文字の大きさ
上 下
24 / 56

【24】

しおりを挟む
 そのタイミングで信号が青に変わり徐々に車が動き出した。

「ふむ。風芽にずっと見られたからだろう」
「確かに見てたけど!」――バレてた! 恥ずかしぃッ!
「で、でも、見られただけで勃起する!?」
「さあ? 風芽だからしたのかも?」
「そ、そそうですか!? 何かゴメンッ!?」

 左にいるヴィフレアがどんな顔でそういうことを言っているのか正面を見ている僕にはわからない。耳心地みみごこちの良い低音ボイスが僕の心をくすぐりハンドルを握る手がますます汗ばんできたことはわかる。

 ……これはヤバい。汗で滑ってハンドル操作が難しくなりそうだ。

「……あるいは、日本に来てから風芽があまりに付き合ってくれなかったのが原因かもしれない」
「え? そ、そう!? 何かゴメンッ!?」

 ……確かに、日本ではあまりヤッてない。

 長めの有給休暇を取った分、仕事が溜まっていたから忙しかったのだ。給料は出ても仕事が減るわけではないから。かく言うヴィフレアもずっと日本にいた訳ではなくて折に触れて亜空間のゲートを開き異世界に行っていた気がする。サンタクロースの小人も仕事をすると聞いた事があるぐらいだから聞くまでもなくエアリ族も何か仕事をしているんだろうと勝手に思っている。その時は忙しくてけなかったけど。

「くっ……」
「ヴィフレア!? 何して…―」
「シートベルトだけでも窮屈なのにここも窮屈なのはなかなかに落ち着かないからな。ここはひとつ、風芽を見ながら抜いておこうかと」
「ぅうはぁ!? どういうこと? 何言ってんの!?」
「走行中はよそ見ができないだろう? 当然、『セックスながら運転』はできない」
「そうだねっ!?」

 ……『セックスながら運転』て何ィ? は、初めて聞く標語だなあ!?

「手間はかけない。風芽はただ運転していればいい」

 助手席から布がこすれる音がする。待て待て待て。え? スラックスから出す気ですか、ペニスを?
 絶賛走行中。左が見れない。や、サイドミラーをチラ見する感じで見るぐらいならできるかもだけど。今見て、ヴィフレアが性器を出していたら動揺で事故る自信がある(そんなのやだ)。

 …ぅっ、と蜜のような甘い吐息が聞こえたような気がした。

「待ぁああぁあてッ、ヴィフレア! そこまでだよ! 今すぐ寄り道きゅうけいするから、それストップして待ってて」

 ……旅館にもう着く距離なんだけど。とはいえ、テント張っているヴィフレアをこのまま旅館にお届けするのもなあ。尖った耳はかくしても股間のほうはかくす気がなかったら……? それはそれで目立つ! 緊急事態! しょうがない。

 走行中の二車線一般道からひとのなさそうな所を目だけ動かし探す。

 ……どうしよう!? どこか車停めれそうな所、どこか。

 車がかろうじて通れそうな脇道が見えた。入って進んで行くと『この先○○キャンプ場』という看板が見え細道を進むと木々のはびこった入口が出て来た。最近キャンプ人気だから人が多いかと思ったけど運よく人が見当たらなかった。

 ……郊外だから? や、それは関係ないな。天気のせい?

 家を出た時は快晴ってほどでもないけど晴れてはいた。でも今は日が暮れかけ曇っている。

 ……コテージのないキャンプ場なら天気で人が少ないというのはあるのかも? まあ、ここがコテージのないキャンプ場かはわかんないけど。って、急げ。

 今運転して走って来た道路からは見えそうにない所に入って車を停めた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...