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26話 皆で仲良くパーティー

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今僕達は、今回の件で協力してくれた人を呼び孤児院でパーティーをしています。

僕達と孤児院の皆に鋼の心やハールさんルイドさんそして、ギルドの受付のアイランさんだ。

アイランさんは、最初は戸惑っていたがリーナさんやラーファさんが是非来てくださいと言い来てもらった。

オークの肉と買ってきた野菜をたくさん使って料理を作った。

ご飯を食べながらハールさんが聞いてきた。

「そういや、ショウっていくつなんだ?」

「えっと、17ですけど。」

「え、もう成人してるのかもっと若いと思っていた。」

話を聞くとこの世界では、どうやら16歳で成人らしい。
それにしても、僕ってそんなに年下に思われてたのか。

そう思いつつ、カイルとイルナの方を見るとカイルとイルナは孤児院の子供達と仲良く話している。
仲良くなってくれたのは、僕としては嬉しいことだな。

そういえば、シャニの姿が見えないなどこに行ったんだろうか。
多分、外で風にあたっているのかな?
そう思い僕は、飲み物を持っていき外に出ることにした。

「すいません、少し夜風にあたってきますね。」

そうして、僕はシャニを探すために外に出た。
やはり、シャニは1人で座っていた。

「シャニ、そんな所にいると風邪をひくよ」

僕は、そう言い飲み物を渡して羽織っている服を1枚シャニにかけた。

「あ、あのありがとうございます。ショウさん」

「うん、大丈夫だよ。それでどうしてこんな所で風にあたってたの?」

シャニは重々しそうな口を開き話してくれた。

「はい、今回の事なのですが、どうしてショウさんは助けてあげたのですか?」

「ああ、そのことか。それはね、昔から僕は親に言われてね。」

そう、昔から母親に困っている人がいるなら親切にしなさい。ずっと教わっていたことだ。

「そうなのですか。本当に優しいのですね。ショウさんは·····    わたしは正直に言うと助けてあげたいのですが無理だと思っていました。」

「そうだったの?」

「はい、ですがショウさんは、この孤児院を貴族から助け守りました。ですが、わたしはいつも自分のことばかり考えてしまって情けないなと思っていました。」

「そんなことはないよ、誰だって自分を優先したい気持ちはあるよ。」

「ショウさんもですか?」

「うん、僕もね。でもシャニは貴族が嘘を言ってきた時に僕達を助けてくれたよね」

「それは、勝手に体が動いてしまって。」

「勝手に体が動いたからといって人を助けられるのは凄いことだよ。」

「そうですか·····」

「ほら、元気を出してそろそろ皆の所に戻るよ。シャニ」

僕は、そうシャニに言いシャニの手を握り皆がいる孤児院に戻っていった。

孤児院の扉を開け皆がいる広間に入ったら、ハールさんが元気よく迎えてくれた。

「お、主役が戻ってきたぞー」

「団長、お酒を飲みすぎですよ」

「いいじゃんか、こういう時にしか飲めないんだから」

どうやら、ハールさんがお酒を飲みすぎて酔っているようだ。
そして、カイルとイルナは戻ってきた僕達を見てこっちに笑顔で来てくれた。

「お兄ちゃんとお姉ちゃん手を繋いでる」
「イルナも手繋ぐ」

「カイルも~」

そういえば、手を繋いで戻っていたのだ。忘れていた。

「シャニ、ごめんね。」

「いえ、大丈夫です。」

そう言って握っていたシャニの手を離した。シャニはかなり赤くなっていた。多分僕も赤くなっているのだろう。

「手繋ごうお兄ちゃん、お姉ちゃん」
「はやく、はやくー」

「そうだね、シャニもいこっか」

こうして、4人で手を繋ぎテーブルまで戻り改めて席に戻ろうとしたときに鋼の心の皆さんにこう言われた。

「今回も俺達は何も出来ずにすまんな」

「いえ、正直いてくれるだけで助かりましたよ。それに冒険者の顔見知りが増えることはとても嬉しいことなので。」

「そう言われると良かったよ。それにしても本当に家族みたいだな。」

鋼の心のリーダーであるラズインさんがそう言うと他の人も確かに仲のいい家族に思えると言ってきた。

「はい、とても良い家族に見えますね」

アイランさんもこちらを見て言ってきてくれた。
皆からそう言われると、本当に嬉しいことだな。

こうして、僕達は席に戻り軽くご飯を食べたり話をしたりした。
時間はあっという間に経っていき今日は解散することになった。
孤児院の皆さんから最後に改めてお礼を言われた。

「皆様、今回は私達のために動いてくださったこと本当にありがとうございました。ぜひよろしければ、また来てくださいね」

「もちろんです」

そうして、宿に帰ってきた。
もうすでに、眠りについていているカイルとイルナをベッドに連れていった。
やはり、かなり疲れているようだ。

僕は、シャニに気になることがあるので少しだけ喋ることにした。

「そういえば、今回も獣人について言われたけど全然落ち込まないんだね?」

「はい、わたしが獣人であろうとわたしを信頼してくれる。ショウさんやカイルとイルナがいるだけでわたしはもう平気です。」

どうやら、獣人と言われたことについては全く気にしてないようなので本当に良かった。
そして、僕達を凄く信頼してくれているみたいだ。もちろん、僕もシャニやカイルとイルナの事は信頼している。

「さぁ、今日はもう寝ましょう」

「そうだね」

僕達は、カイルとイルナが寝ているベットに入り眠りについた。

こうして、長かった1日が終わった。
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