優しさ・気遣いポイントを使った男の異世界ゆっくり生活

シオジオスイッチ

文字の大きさ
上 下
4 / 27

4話 兎人族のシャニと双子のカイルとイルナ

しおりを挟む
「あの、大丈夫ですか?」

僕は、そう聞いたが

「あ、あなたは誰ですか?」

僕と同じくらいの歳の女の子が双子の子供を庇うように聞いてきた。その女の子をよくみると、銀色の髪の毛で目の瞳は赤色で兎のような耳が生えていた。

この世界には、人族だけじゃないことが分かった。それよりやっぱり警戒しているよなと思いながら自己紹介をした。

「僕は、ショウって言います、この馬車が襲わていたところを助けたんです。いきなり名乗らずにすいません。あの、あなたの名前は、なんて言うんですか?」

「私には、名前がありません。もちろんこの子たちもです。産まれて物心ついた時には、奴隷でしたので。」

なるほど、だから彼女達は震えていたのか、ということは死んでしまった、商人らしき人は奴隷商人だったのか。 
でも奴隷商人が死んだなら彼女達は開放されるのではと思った。

「すみません、奴隷商人らしき人は助けられませんでした。」

「そ、そうですか。」

「その人が死んだということは、あなた達3人は解放されるのではないんですか?」

「いえ、この子達はともかく私は奴隷の魔法をかけられてるのでそれに力を抑える呪いもかけられています。」

【 名 前 】 
    【 種 族 】    兎人族
 【 年 齢 】 15
 【 レベル 】   1
 【 体 力 】 30
 【 魔 力 】 15 
 【 攻撃力 】 28
 【 防御力 】 16
 【 俊敏性 】 42 
 【 スキル 】 ?
 【 状 態 】力制限の呪い  奴隷印

僕は、すかさず、うさ耳の子のステータスを調べたら確かに呪いと奴隷印が付いてるみたいだ。これは、僕なら直せるかもしれない。

「もし、呪いと奴隷の魔法が消せるなら消したい?」

「いえ、そんなことは不可能なので、ですがもし消せるなら消してしまいたいです。」

「じゃあ、僕に任せて。」

早速僕は、専用スキルで奴隷解除と 呪い解除を取得した。奴隷解除は、5,000呪い解除には、10,000消費した。

そして僕は、うさ耳の女の子に奴隷解除と呪い解除を使った。ついでに回復魔法のヒールで3人の傷を癒し生活魔法の1つであるウォッシングで3人の体を綺麗にさせた。

「これで、呪いと奴隷印は消えてたと思うけど、大丈夫?」

「あのどうして、私なんかにそんなことをしてくれるんですか?私は、兎人族なんですよ。それにこの髪のせいでお前は、死神だとも言われました。お前のせいで一族がほとんど滅んだとも言われました。」

彼女は、目に涙をためながらそう言っていたが僕にとっては、それだけで差別をする理由にはならなかった。

「僕は、いいと思うよ、その耳もそうだけど、その髪の色も目の瞳も素敵だと思う。」

僕が、彼女の事を褒めると彼女は目にためていた涙を流してしまっていた。僕は、慌てて聞いてしまった。

「あの、まだ傷が痛むところがあるのですか?」

「いいえ、私は今まで誰からも必要とされずにいました。ですが今日あなたは、こんな私に優しい言葉をかけてくれたのでつい、すいません。」

僕は、泣いていて震えている彼女を落ち着かせるために彼女の頭を撫でた。

「君は必要なくなんてないよ、少なくとも君の後ろにいる双子は、君のことを信頼してるみたいだし。」

そう言って僕は、後ろの双子達の事をみて指をさそうとしたが、急に体が重くなって倒れてしまった。 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「あれ、ここはどこ?」

僕は、目が覚めて目を開けようとした時、頭にくる柔らかい感触があった。

「本当によかった、大丈夫ですか?」

そう、焦った声が聞こえる。どうやら、うさ耳の彼女がひざ枕をしてくれたみたいだ。

僕は、すぐに頭を起こして感謝を述べようとした。

「本当にありがとうございました。」

僕が感謝をする前に先に感謝をされてしまった。彼女が言うには、僕は魔力を使いきって倒れてしまったらしく、気絶している間にブロさん達が馬車に乗せてくれたようだ。

それより、僕は、彼女にすごく感謝をされたが当然ことをしたまでだ。それに、自分のことより双子の子供達が気になったので聞いてみた。

「全然気にしないでください。そういえば、双子の子供達はどうしたんですか?」

「あの、一応まだ私の後ろにいます。」

よく見ると双子の子供達は、僕のことを見ていた。3人とも心配してくれたみたいだ。
うさ耳の女の子が安心した表情こう聞いてきた。

「あの、さっきの魔法って本当なんですか?」

「うん、多分だけど呪いも奴隷印も消えてるみたいだけど。」

「やっぱりですか。あのもしよろしければ、私達3人もあなたの旅について行かせてもらえないですか。わたし達は住む所も帰る所もないのでお手伝いさせてください。」

唐突にうさ耳の子は、言ってきた。
それもそうか、彼女達は産まれてきてからずっと奴隷だったらしく帰るところもないのだから、僕は断る理由がなかったので、もちろん承諾することにした。

「僕とでよければ、全然いいよ。そういえば、君達は名前が無いんだったよね。じゃあ、名前を決めようか。」

「名前をつけてもらえるのですか?」

「僕でよければね。」

「わたしの名前、欲しいです。ぜひ付けてください。」

うさ耳の女の子は、僕が名前をつけることを嫌がることなく喜んだ。

そして、うさ耳の女の子が双子の子供達に言ったみたいで。双子の子供達も頷きこちらへ少し近づいてきた。

双子の子達は、鮮やかな緑色の髪の毛で紫色の瞳をしていた。僕は、双子の頭を撫でながら名前を考えた。

「そうだな~·····。いざ名前を付けるとなる難しいけど、うん、決めた!男の子の君は、カイル、女の子の君は、イルナそして兎人族の君は、シャニでどうかな?」

「シャニですか。ありがとうございますこの名前大切にします。」

と僕が名前を決めると3人は、嬉しそうな顔をしてた。双子の2人は、頭を撫でていた時から可愛い笑顔だったのだがとても可愛い。

「ショウくん、そろそろ着くよ。」

名前を決めていたらどうやら目的地まで着いたみたいだ。

アクシデントはあったが、本当に1日で着いたな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?

伽羅
ファンタジー
 転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。  このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。  自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。 そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。 このまま下町でスローライフを送れるのか?

処理中です...