覗かれて

ザボン

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10分ほどして玄関のチャイムが鳴った。

玄関をあけると制服を着た男子高生が立っていた。
その子は「あの、高石文雄です」と青い顔をして、囁くような声で自己紹介をした。
俺は無言で文雄を部屋に入れた。
「状況は理解してるな?」と聞くと頷いた。
俺は「時間がない」といって、服を脱ぎ出した。

(くそ、あの動画も撮られていたとは)
それは、ついこの前にやった俺史上最高に恥ずかしいオナニーだ。
動画の中の俺は、眠ってしまった勇樹に声をかけ、キスをしてパンツの中を覗き込んでいる。そして勇樹の目が合い焦っている俺。その後勇樹はいなくなり、アナルにキュウリをぶっ挿して喘いでいた。
しかも、卑猥なあえぎ声と「あぁ、勇樹のぺニスをシャブリてー」など俺の性癖の証拠の音声まで収録されていた。
とても“男がする自然な行為”とは、言いがたかった。
この動画の公開か、高石文雄との動画の撮影とアップか、の選択を突きつけられ、後者を選ぶしかなかった。

指示では
  パソコンで昨日の動画を確認しながら撮影。           
  文雄のスマホで順番に撮影。
  その様子を俺のスマホでXへライブ配信。
と指示されていた。
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