二軍バスケ部寮性活

おカマ体験

101GAKU

「田辺の様子はどうだ」と吉沼先輩に聞かれ、「相変わらず塞ぎ込んでます」と答えた。
SNS はなかなか下火にならない。
1日目にあんな恥ずかしいことされたのに、なぜ2日目に来たのか？という問いもSNS上で話題となっていたが、「カマに惚れて騙された」という投稿が再炎上を巻き起こしている。
あの町の「カマ」と言えば駅前のオカマバーで、そこの良子が「由美のことでしょ」と呟いたので、「由美と田辺の関係は？」と炎上中だ。
田辺はSNSを見ないようにしているが、勇治に頼んで概要を聞いているみたいだ。勇治も初めはオブラートに包んでいたが、品切れなのか、最近はそのままをズバズバと伝えている。
「もうすぐ新人戦があるから、そろそろ立ち直ってバスケに力を注いでもらわないと」
と吉沼先輩に言われ「わかってます」と、少しぶっきらぼうに答えてしまった。
あんだけ田辺に気を使ったのに、カマに惚れて鬼落式に出て、自爆して落ち込んでると思うと、すべてのやる気が失せる。相変わらず「後藤センパーイ」と甘えてくるが、教育係でなければ「自業自得だろ」と言って突き放してるところだ！
でも、そこが可愛いところなんだが、、
しかし吉沼先輩のあせる気持ちもわかった。
新人戦は１年チームの地区大会で一軍はシード権があり参加しない。二軍が目白台学園Aチームとして参加するのだが、宿敵の三軍がBチームとして参加するのだ。
三軍は「バスケ部」となっているが、二軍から言わせてもらうとサークルのようなものだ。
寮もなく、好きなときに練習をして、疲れたら帰っていく。
そんな緩い部活があるか！
しかし、昨年僕たちは負けてしまった。メチャクチャうまい選手が一人いて、そいつ中心にゲームを展開されてしまった。そのときの本郷コーチや吉沼先輩の形相は今でも忘れられない。
今年はリベンジとなり、１年生は6人しかいないのでギリギリであり、気が立つのも解る。
しかも抽選で１回戦で三軍とあたるのだ！

ここで田辺の再度の落ち込みは痛い。他のメンバーは、なんとか気を持ち直してきたのに。
しかしこればかりは自分で越えなければならない試練だ！(自爆だし)