若者たち

ザボン

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第三章◆◆◆夏輝

第二十七話

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こうしてすべて整い、本番当日となった。
伸一も斎藤も緊張していた。
伸一には、「後輩にSM見られたことに比べたら大したことない」と刷り込んでおいた。
斎藤は、伸一のため、と割りきったようだ。
今回は撮影なしとしていたが、当然カメラは仕込んである。
俺は射精マシンのダイヤル操作を担当する。
ギャラリーは、なんと全員集まった。俺たちを除いて17名だ。(夏輝を入れたら18名)
物置部屋にあったマットを談話室の端に敷いてある。ギャラリーが背を向ける位置にカーテンがあり、そこに夏輝が隠れている。
いよいよパンイチの伸一と斎藤が登場した。
伸一の体毛は、以前と変わらない状態まで伸びている。
俺はギャラリーに二人ジョイントの方法を説明した。
ギャラリーは、驚き、感銘の声をあげた。
「普段は二人抱き合ってしているが、今回は公開のため逆に向いて行ないます」と説明した。
伸一と斉藤には言ってなかったので、動揺していた。
また、ギャラリーに「ここからこの角度に精液発射を誘導するから、避けといて」というと、慌てて退いた。すると、カーテンの隙間から覗いている夏輝の顔が見えた。
「まず、斎藤のケツの穴に松茸金具を挿入します」と、俺が説明した。
斎藤は、少しモジモジしたが、自ら勢いよくパンツを脱いだ。
「おぉー」と、ギャラリーから聞こえた。
ペニスは縮こまっていた。
そして、壁の方を向いてワンワンスタイルになった。
ギャラリーからは「ケツの穴丸見えー」とか「なんで斎藤も目覚めちゃったの」と声が上がった。伸一の裸は流石に見慣れているが、斎藤の裸はギャラリーにとって新鮮なのだろう。
伸一が松茸金具にジェルをたっぷりつけて、斎藤の肛門に挿入されていった。(にゅる、にゅるにゅる)
音をたて一旦奥まで入れて微調整をしている。
そして斉藤は壁に頭を向け、仰向けで寝転んだ。そして伸一は自分のパンツをさげ、自分でストロー金具を尿道に差し込んだ。
あとは斎藤のペニスを勃起させ伸一の肛門に挿入させれば準備万端だ。
しかし、ここで、トラブルが発生した。
斎藤のペニスが勃たないのだ。
ジェルをたっぷりつけて刺激しているが、反応がない。
斎藤が焦れば焦るほど勃たなくなる。
俺は「しょうがねーな」と言い、準備していた粉状の薬とペットボトルの水を口に含み、グチュグチュと口腔をすすぎ、斎藤の鼻をつまんで口移しで薬水を飲ませた。
斉藤は動画の中の伸一と同じように目を白黒させたが、数分で極限まで勃起した。
ギャラリーは一連の対応に「須藤、スゲーな」と、俺を称賛した。
「皆様お待たせしました」と言った。
伸一はいつもと逆を向いて跨ぎ、しゃがんで、手で自分の肛門の位置を確認し、大きくなって形の良い斎藤のペニスをニュルニュルと入れていった。斉藤は起き上がり後ろから伸一を抱きしめ、伸一は位置を少し確認し、俺に目でOKの合図を送った。
ダイヤルを0.5に合わせて「では、スイッチオン」と、夏輝にも聞こえる位大きな声で言った。
すぐに二人は悶え始めた。
後ろから抱きしめる斎藤と、両手を上に伸ばし斎藤の首を抱きしめる伸一。昔のように黒々としたワキ毛がやらしさを増していた。
あん、あああ。二人はよだれを垂らし、目がトロンとし、二人だけの世界に入った。
俺は説明を始めた「前回みなさんにご覧いただいた初回の実験では1でしたが、いまは半分の0.5なので、この二人は快楽気分を味わってます」と説明した。
しかし、説明は要らなかったようで、ギャラリーは二人に釘付けとなっていた。
ダイヤル裁きはよく手伝っているので、大体の時間は読めるが、今回は体制が逆なのと、二人が緊張していること、斎藤を薬で勃起させてることで、斎藤のイク前の表情を見逃さないよう、必死だ。
ただ、ギャラリーをチラッと見たら、一番後ろから背伸びして夏輝がガン見していた。
すると、「あっ、イク」と斉藤が叫び、ふぅという表情になる直前、ダイヤルを1に回した。
あぁ、と斉藤の表情はまた快楽状態に戻り、ワンテンポ遅れて伸一が射精した。
「しまった!」俺は叫んだ。
ストロー金具の突き刺さった伸一のペニスの向きを調整するのを忘れてた。
前回同様、伸一の精液はストロー金具から凄い勢いで噴出され、固唾を飲んでガン見していたギャラリーを直撃した。
「うゎー、キッタネー」「何やってんだ」と声が飛び交い、ダイヤルを0にして「ゴメンゴメン」と謝った。
この騒ぎの間に夏輝はカーテンの後ろに隠れた。

「さあ、今日は終わりだ」そういい、ギャラリーを帰らすと、伸一に「よく頑張ったな」と言い、「もう大丈夫だ、今日のこともSMも大したことない」と励ました。
斎藤が涙を流していた。
1から急に止めてしまったので不完全燃焼状態らしい。たぶんしばらくすると(何て事を俺はしてしまったんだ)と思うだろう。
「まあ、部屋行って、休むか、続きをやるかしてくれ」そう言って部屋に戻した。

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