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第三章◆◆◆夏輝
第二十五話
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「やっぱりそうか」
俺はつぶやいた。
映像には映ってないが、(喫茶コロンです)と、録音されている。
編集時に、この場面の状況は本郷さんに聞いていたので、SM撮影の現場にコーヒーを出前したバイトだとようやくわかった。
すると夏輝が風呂から戻ってきた。
俺は「おまえ、伸一の撮影現場にコーヒー運んだバイトだな?」と聞いた。
「あれ、須藤先輩もご存知なんですか?」
と、夏輝も驚いていた。
「なんで、そこにいたのが伸一だってわかったんだ?」と聞いてみると、ケラケラ笑いながら、説明を始めた。
「僕が倉庫に出前に行ったら、男の人が裸で縛られてて、めったに見られないと思ったんで、お釣り忘れたふりして、一緒にバイトしてる淳、あっ淳は高校の友達なんですけど、淳にも見せてあげたくて、状況をLINEしたんです」
俺が黙って聞いていると、話を続けた。
「淳と、あいつが誰か突き止めないか?って話になって、倉庫から出てくるのを見張って、ああ、コロンの窓から倉庫の入り口が見えるので、、後つけてこの寮にたどり着いたんです」
その後のことを要約すると、翌日学校で話をしたら、その寮ならピザの宅配バイトでよく行くってやつがいて、そいつに頼んで玄関に貼ってある部屋割り表を写真撮って送ってもらい、あとは大学で探し出したようだ。
寮生の人数なんて限られてるから、できないことはない。
「お前の狙いはなんなんだ?」俺は聞いてみた。
「いや、こういう趣向を持つ人って、どんな人なんだろうという単なる好奇心です。そしたら、寮の庭でもギャラリーの前で平然とあんなことしてたんで、すごい人なんだなって」
そういうと、少し聞きにくそうに「須藤先輩が庭であのイベントを仕切ってましたが、やっぱり同じ趣向なんですか?」
少し間があり
「じゃあ、そろそろ寝ますんで」そう言いベッドに入っていった。
あのとき、伸一はされるがままで抵抗もしてなかったから、本人がパフォーマンスとして、おこなっていたと勘違いしてるんだ。
そして、夏輝は単なる好奇心で、と言ってたが、自分も仲間に入りたい。とウズウズしていて、きっかけを探している。間違いない。
俺は確信した。
ただ、夏輝が言った趣向という意味だが、、
少し考え
伸一の趣向は(自分の恥ずかしい姿を人に見られたい)と思ってるはずだ。
夏輝はそれを見たいのか、それとも見られたいのか。たぶん本人もわかってはないと思う。
ベッドの下段で既に寝息をたてている夏輝の顔を覗きこみながら、どうやって誘い込むか、と思惑を始めた。
俺は大学で斎藤を呼び出した。
「伸一の様子はどうだ?」と、心配そうに俺は聞いた。
「じつは、喫茶コロンというのが、、」
斉藤はあのあと、喫茶コロンの事を伸一が泣きながら話したいきさつを俺に話した。
既に知っていたが、今気がついたように、「あ、第2弾の撮影の休憩時間に出前した喫茶店か!たしか編集の時そんなやり取りの音声が入ってたよ、その部分はカットしちゃったけど」
そう言い、「ならケツの穴を天に向けて器具で拡張されて縛られてる、あの卑猥な状態を伸一は夏輝に見られたってことか」
「そのようです、、だから落ち込んでるというか、これからどうするか、悶々としています。撮影会で久しぶりに会った時の状態に近いです」そう言って、斉藤は本当に心配、というより困っていた。
あのときとはちがい、今の伸一は斎藤の大事な射精マシンのパートナーだ。
「やはり年下の後輩にあんな姿を見られていたことに固執してるようなんです」
(それなら暖人はどうなるんだ、よく言うよ)
と、俺は思っていた。
「でも、射精マシンは、あれからも毎日研究してるんだろ」と俺が聞くと、「はい。でもあれからは、伸一がその事を考え、自分の感情がどうしようもなくなると求めてくるんです。研究というよりは伸一の感情の逃げ場的にやってます」
俺は少し考えて、斎藤に提案した。
「もう一度皆の前で公開射精マシンをするのはどうだ?」
斎藤は呆気に取られた。
俺はつぶやいた。
映像には映ってないが、(喫茶コロンです)と、録音されている。
編集時に、この場面の状況は本郷さんに聞いていたので、SM撮影の現場にコーヒーを出前したバイトだとようやくわかった。
すると夏輝が風呂から戻ってきた。
俺は「おまえ、伸一の撮影現場にコーヒー運んだバイトだな?」と聞いた。
「あれ、須藤先輩もご存知なんですか?」
と、夏輝も驚いていた。
「なんで、そこにいたのが伸一だってわかったんだ?」と聞いてみると、ケラケラ笑いながら、説明を始めた。
「僕が倉庫に出前に行ったら、男の人が裸で縛られてて、めったに見られないと思ったんで、お釣り忘れたふりして、一緒にバイトしてる淳、あっ淳は高校の友達なんですけど、淳にも見せてあげたくて、状況をLINEしたんです」
俺が黙って聞いていると、話を続けた。
「淳と、あいつが誰か突き止めないか?って話になって、倉庫から出てくるのを見張って、ああ、コロンの窓から倉庫の入り口が見えるので、、後つけてこの寮にたどり着いたんです」
その後のことを要約すると、翌日学校で話をしたら、その寮ならピザの宅配バイトでよく行くってやつがいて、そいつに頼んで玄関に貼ってある部屋割り表を写真撮って送ってもらい、あとは大学で探し出したようだ。
寮生の人数なんて限られてるから、できないことはない。
「お前の狙いはなんなんだ?」俺は聞いてみた。
「いや、こういう趣向を持つ人って、どんな人なんだろうという単なる好奇心です。そしたら、寮の庭でもギャラリーの前で平然とあんなことしてたんで、すごい人なんだなって」
そういうと、少し聞きにくそうに「須藤先輩が庭であのイベントを仕切ってましたが、やっぱり同じ趣向なんですか?」
少し間があり
「じゃあ、そろそろ寝ますんで」そう言いベッドに入っていった。
あのとき、伸一はされるがままで抵抗もしてなかったから、本人がパフォーマンスとして、おこなっていたと勘違いしてるんだ。
そして、夏輝は単なる好奇心で、と言ってたが、自分も仲間に入りたい。とウズウズしていて、きっかけを探している。間違いない。
俺は確信した。
ただ、夏輝が言った趣向という意味だが、、
少し考え
伸一の趣向は(自分の恥ずかしい姿を人に見られたい)と思ってるはずだ。
夏輝はそれを見たいのか、それとも見られたいのか。たぶん本人もわかってはないと思う。
ベッドの下段で既に寝息をたてている夏輝の顔を覗きこみながら、どうやって誘い込むか、と思惑を始めた。
俺は大学で斎藤を呼び出した。
「伸一の様子はどうだ?」と、心配そうに俺は聞いた。
「じつは、喫茶コロンというのが、、」
斉藤はあのあと、喫茶コロンの事を伸一が泣きながら話したいきさつを俺に話した。
既に知っていたが、今気がついたように、「あ、第2弾の撮影の休憩時間に出前した喫茶店か!たしか編集の時そんなやり取りの音声が入ってたよ、その部分はカットしちゃったけど」
そう言い、「ならケツの穴を天に向けて器具で拡張されて縛られてる、あの卑猥な状態を伸一は夏輝に見られたってことか」
「そのようです、、だから落ち込んでるというか、これからどうするか、悶々としています。撮影会で久しぶりに会った時の状態に近いです」そう言って、斉藤は本当に心配、というより困っていた。
あのときとはちがい、今の伸一は斎藤の大事な射精マシンのパートナーだ。
「やはり年下の後輩にあんな姿を見られていたことに固執してるようなんです」
(それなら暖人はどうなるんだ、よく言うよ)
と、俺は思っていた。
「でも、射精マシンは、あれからも毎日研究してるんだろ」と俺が聞くと、「はい。でもあれからは、伸一がその事を考え、自分の感情がどうしようもなくなると求めてくるんです。研究というよりは伸一の感情の逃げ場的にやってます」
俺は少し考えて、斎藤に提案した。
「もう一度皆の前で公開射精マシンをするのはどうだ?」
斎藤は呆気に取られた。
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