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リバーシブル

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「ねぇ潤、エッチしよー」
「おぅ」

 乱暴に俺の部屋のドアを開け、両手を広げて笑顔で突進してきた理央に勢いで答えてしまったが、俺達ただの同室者で恋人同士じゃないし、冷静になって考えて、

「いや、そんなの駄目だって」
「じゃあ、最初はグーね。ジャンケン……」

 俺の話なんか全く無視で拳を出してきた理央に、反射的に伸びてしまった俺の手。
 目の前には、握られたままの理央の手と、開いた俺の手。

「潤の勝ちね。先攻後攻どっちがいい?」
「だから、俺達付き合ってるわけじゃないのに、そんなこと出来ないって」
「何言ってんの、今まで散々やっといて。減るもんじゃないんだし、早く決めてよ」
「……先攻で」

 まくしたてる理央に圧倒されてつい答えてしまったら、満面の笑みを浮かべた理央はベッドに仰向けになった。
 どうぞ、と目を閉じる理央。失礼します、とその上に覆い被さって唇を重ねる。
 ゆっくり唇を離すと、濡れた瞳の理央が首に腕を回してきた。
 かっ、可愛い……。抱かれている時の理央は、本当に妖艶でめちゃくちゃ可愛い。
 その表情が、俺の中の理性の糸を切れさせる。いつもそう、何度反省しても、結局我慢出来ずに理央を抱いてしまう。
 再び唇を重ねて理央の口内に舌を挿し込むと、すぐに生温かい感触が巻き付いてきた。

「あんっ……ふぁ……」

 理央の口から漏れた甘い声が、俺の中から理性を完全に消した。
 理央の白い肌に唇を這わせていく。腰を反らし歓ぶ理央。

「潤、欲しぃ」

 愛撫をはじめたばかりなのに、勃起しはじめた俺のブツを握ってきた理央が、熱っぽい視線でおねだりしてきた。
 俺を受けれてくれるソコに触れると、自分で解してきたのかトロトロに蕩けていて、空腹に耐えかねていたかのように俺の指を飲み込んでいく。

「しょうがないな。じゃ、理央乗りなよ。これが一番好きでしょ?」

 起き上がった理央と交代して、理央の温かさの残るシーツに寝転がる。
 俺のブツを握り、自分のソコに当てた理央がゆっくり沈んでくる。

「あぁっ……はんっ……」

 一瞬辛そうな顔をした理央だが、すぐに俺をこんな風にしてしまうあの表情に戻り、自ら腰を動かしはじめた。その動きに合わせて、俺も腰を振る。

「あぁぁっ……じゅぅーん」

 甘い声で俺を呼ぶ理央を、上半身を起こして抱きしめる。
 俺の首に腕を絡めてきた理央は、壊れそうなくらい激しく腰を振る。
 耳元に、熱い吐息と甘い声が伝わってくる。

「あっ……だめぇー」
「俺も……イッちゃう……」

 同時に欲望を吐き出す。
 俺のブツを抜いた理央は、既に俺を抱く時の少し冷たい表情に変わっていた。





 潤に抱かれたそのままの態勢で、今度は俺が潤を頂く。
 俺を抱く潤は、力強くて雄って感じ。俺のいいトコばかりを攻めてくるから、俺は雌になりきれる。
 まぁ、初めてだった潤に、俺が全部教えたんだから当たり前なんだけどね。
 俺の下で歓ぶ潤は凄く純粋で、言葉攻めなんてしたら真っ赤になって滅茶苦茶可愛い。
 快感に弱い潤は、恥ずかしがりながらも俺の求める動きを素直にする。そこがまた可愛いくて、潤を歓ばせてやろうって思う。

「潤、頑張ってくれたから、たっぷりお礼してあげるね」

 潤のぷくっと膨らんでいる乳首を口に含む。

「やっ……はん……」

 潤がどこが弱いかなんて、もう全て分かっている。一番感じやすいそこに、潤の一番好きな攻撃をする。
 乳首を口に含んだまま、手を伸ばして触れた潤のチンコは、徐々に自らを主張しはじめてきていた。

「さっき出したばっかなのに、もうこんなになっちゃって。出来ないとか言ってたのは、どこのどいつだろうねー?」

 冷たく笑うと、潤は真っ赤になった顔を背けた。
 完全に主張したチンコを握ったまま、潤の体中に舌を這わせていく。
 背けた顔を戻した潤が、物欲しそうに俺を見上げてくる。

「何? どうして欲しいの? ちゃんと口で言ってくれなきゃ分かんないよ」
「……舐めて下さい」

 小さな声で呟いた潤に、よく言えましたって口付けをしてやり、お望み通り潤のチンコに舌を這わせてやる。

「んっ……ふぁ……」

 潤は、腰を反らして歓んでいる。
 丹念に舐めあげたあと、その下に舌を進める。軽く触れるだけでも、潤は激しく腰を振って感じている。
 孔の周りを味わった後、尖らした舌を孔の中へと進める。
 ぎゅっと目を瞑り、迫り来る快感の波に耐えている潤の完勃ちしたチンコの先端から、トロトロと蜜が垂れ落ちてきた。それを絡め取った指を、孔の奥に挿し込む。
 潤のいいトコには触れず、その周りを丁寧に解していく。
 指三本を飲み込んだところで、潤が触れて欲しがっているソコに触れると、ひゃあ、と嬌声をあげて魚のようにビクンと跳ねた。

「さっきはさ、俺の一番好きな格好でやってくれたから、潤も一番好きな格好でやってあげるよ」

 恥ずかしそうに頷いた潤は、起き上がって四つん這いになる。

「潤の瞳って子犬みたいに可愛いよね。だから、こんな犬みたいな格好が好きなのかな?」
「そんな……」

 言い返そうとした潤の腰を掴み、一気に突く。

「はぁぁっ……」

 顔をシーツに埋めた潤の、こもった喘ぎ声が微かに聞こえる。
 その声が良く聞こえるように、潤のいいトコを狙って激しく突き続ける。

「あぁぁんっ……りお……イャ……」

 部屋中に、潤の声が響きわたる。
 最後に一突きし、また一緒にイッた。


 ベッドの上で二人並んでだらーんと手足を伸ばし、ぼーっと天井を見つめている。

「俺、思うんだけどさ、いっそのこと付き合っちゃおうか?」
「へ?」

 天井を見上げていた視線を、提案した俺に移す潤。

「だって恋人同士なら、潤も出来ないって困ることないでしょ」
「でも……」

 俺から目を逸らした潤が、シーツを見つめる。

「なに、潤は俺のこと嫌いなの? 俺は潤のこと好きだよ。好きだから抱くんだし、抱かれるんだもん」
「俺も……理央のことが好きだった……」
「じゃあ、OKってことね?」
「うん……」

 真っ赤になって頷く潤に、晴れて恋人になったことを祝して口付けをする。

「では、恋人同士になっての初エッチの、先攻後攻を決めたいと思います」
「え、まだやるの?」
「当たり前じゃん。いくよ、最初はグー、ジャンケン……」

 そんなこんなで、楽しさ二倍の俺達の夜は更けていく。
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