15 / 31
15
しおりを挟む
振られた腕は、間違いなくカシの腹を殴り飛ばした。耳を塞ぎたくなる凄惨な音が辺りに響く。一瞬で気を失ったようで、カシの口から声が漏れることはなかった。代わりに溢れる真っ赤な液体。腹部には爪で切り裂かれた大きな裂傷が見える。体は軽く宙を舞い、そのまま辺りに並び立つ木の一つに激突した。身動き一つしない。むしろ生きているかも分からない。エセドナはすぐに駆けつけようとしたが……黒鋼熊の咆哮がそれを許しはしなかった。
怒りと恐怖に体を震わせるエセドナとパルカネシア。武器を握る手にはこれでもかというほど力が篭り、全身から脂汗が吹き出る。二人からすればすぐにでもカシを助け、仇を取ってやりたかっただろう。しかし、彼ら二人だけでは黒鋼熊にとても太刀打ちできない。全てはシウバリスの判断に委ねられた。カシの離脱により、ただでさえ劣っていた戦力に更に差がついてしまっている。再び撤退もあり得る戦況だ。……だがこの状況こそ、シウバリスが待ち望んでいたものだった。
シウバリスは態と慌ただしく道具袋へ手を突っ込んだ。そしてあからさまに狼狽た様子で袋の中を弄る。その姿を見たエセドナとパルカネシアは幻滅し、酷く落胆した。だからやめようと言ったのだと、恨み言を口から溢した。一方黒鋼熊は勝利を確信しほくそ笑んだ。ゆっくりと近づく漆黒の化け物。後ずさる三人。シウバリスは漸く道具袋から手を引き抜くと、それを黒鋼熊へ向けて投げ放った。
黒鋼熊は大いに油断していた。大して脅威とならぬ人間が四人。大剣を振る男と、剣と盾を持つ男はなかなか手応えのある獲物だったが、ここへきてのあの狼狽えよう。男が一体何を引っ張り出すのか、黒鋼熊には分かっていた。あの強烈な光を放つ何かだ。どうせまた目が絡んでいる間に逃げるのだろう。獣はそう考えた。だから黒鋼熊は、男が腕を振り被り何かを投げた時、両目を閉じた。これで閃光をやり過ごし、隙をついて逃げようとする人間たちを殴り飛ばしてやろうとしたのだ。しかし次の瞬間、黒鋼熊はそれが失策であると気がついた。
シウバリスには奥の手と呼べる物が二つあった。一つは動物が放つ特殊なフェロモンが詰めてある小瓶だ。もしそれを周囲に撒いたならば、その匂いに釣られ特定の獣を呼び寄せることが出来る。ただこの手法は諸刃の剣でもあった。仮に黒鋼熊と呼び寄せた獣を争わせることに成功したとし、更に黒鋼熊の討伐に成功したとしても、呼び寄せた獣も討伐しなければいけなくなる。だから彼は残った一つの手法を選択した。シウバリスが投げた瓶は、これまでの倍ほどもある大きさの瓶だった。またとても頑丈で、とても片手間で割ることはできなそうだ。彼はその瓶の栓をしている蓋を外し、そのまま黒鋼熊目掛けて放り投げた。中身は無色透明の液体。回転する瓶から溢れたその液体は、目を瞑った黒鋼熊の頭を濡らす。途端
『……ッ!? グギャアアア!!』
耳を劈く絶叫が響いた。瓶の中身の正体は、「毒怪魚」と呼ばれるモンスターが分泌する強力な消化液だった。所謂強酸である。それを真面に浴びた黒鋼熊の頭部は酷い有様だった。頭上から背中までを守る鱗はぼろぼろに溶け、肌が顕になっている。また鱗以外を守っていた体毛もずるずるに溶け落ち、その下の肌も焼け爛れてしまっている。周囲には肉と体毛が焼ける嫌な臭いが漂い、余りの激痛に熊は悶え苦しむ。今が最後の好機と、シウバリスは駆け出した。状況を把握できていないエセドナも走り出す。それと同時にパルカネシアはカシの元へ。黒鋼熊へ向かった二人は、力の限り剣を振るった。
「うおおおお!!」
雄叫びと共に振り下ろされる大剣。これまでは何度振るっても肉を立つに至らなかったが、強酸で劣化した装甲では防ぐことが出来なかったらしい。対象がのた打ち回っていたせいで狙っていた頭部からは外れてしまったが、振り下ろされた大剣は左の肩をバッサリと切り裂いた。シウバリスの振るう剣もまた、黒鋼熊の体に幾つもの傷を作っていく。痛みに黒鋼熊は鳴くが、消化液で焼け爛れ、目を開くこともできない。ただ我武者羅に両腕を振り、頭を突きだし、地面を転がる。しかし悉くは空振りし、代わりに新たな痛みと共に傷が増えていく。
『グァウ……グウゥ……』
次第に声は無くなり、暴れる勢いも弱まっていった。そしてついには、エセドナの振る大剣がその頭に突き刺さる。
「はぁっ! はぁっ! はぁっ!」
汗だくになりながら崩れ落ちる黒鋼熊を見つめるエセドナ。絶命したことをしっかりと確認すると、その場によろよろとへたり込んだ。
「はぁあ……やった、やったぞ!」
シウバリスも終わりを悟り剣を収めた。熊の死体を眺めながら、荒れた呼吸を整える。
エセドナが言った。
「あんた、すごいのを隠し持ってたな」
「もしもの為にな。少ない貯えが消え去ってしまったが……まぁ役に立ってよかったよ」
会話も程々に、シウバリスは黒鋼熊の死体へと近づき処理を始める。上半身は消化液のせいで使い物にならないが、下半身からは爪も毛皮も手に入りそうだ。作業をするシウバリスをぼんやりと見つめるエセドナ。だがカシの存在を思い出すと、慌てて立ち上がってパルカネシアのいる方へと駆けていく。
「パル! カシは大丈夫か!?」
「……危険な状態です。手足は骨折しているし、腹部の傷も相当なものです。何より木に激突した衝撃で、恐らく内臓にまでダメージが……」
「くそっ! とりあえず腹の傷を処置しよう! ありったけの傷薬と包帯を出せ!」
二人は急ぎカシの手当てを行う。その間シウバリスはせっせと熊の死体の処理をしていた。
怒りと恐怖に体を震わせるエセドナとパルカネシア。武器を握る手にはこれでもかというほど力が篭り、全身から脂汗が吹き出る。二人からすればすぐにでもカシを助け、仇を取ってやりたかっただろう。しかし、彼ら二人だけでは黒鋼熊にとても太刀打ちできない。全てはシウバリスの判断に委ねられた。カシの離脱により、ただでさえ劣っていた戦力に更に差がついてしまっている。再び撤退もあり得る戦況だ。……だがこの状況こそ、シウバリスが待ち望んでいたものだった。
シウバリスは態と慌ただしく道具袋へ手を突っ込んだ。そしてあからさまに狼狽た様子で袋の中を弄る。その姿を見たエセドナとパルカネシアは幻滅し、酷く落胆した。だからやめようと言ったのだと、恨み言を口から溢した。一方黒鋼熊は勝利を確信しほくそ笑んだ。ゆっくりと近づく漆黒の化け物。後ずさる三人。シウバリスは漸く道具袋から手を引き抜くと、それを黒鋼熊へ向けて投げ放った。
黒鋼熊は大いに油断していた。大して脅威とならぬ人間が四人。大剣を振る男と、剣と盾を持つ男はなかなか手応えのある獲物だったが、ここへきてのあの狼狽えよう。男が一体何を引っ張り出すのか、黒鋼熊には分かっていた。あの強烈な光を放つ何かだ。どうせまた目が絡んでいる間に逃げるのだろう。獣はそう考えた。だから黒鋼熊は、男が腕を振り被り何かを投げた時、両目を閉じた。これで閃光をやり過ごし、隙をついて逃げようとする人間たちを殴り飛ばしてやろうとしたのだ。しかし次の瞬間、黒鋼熊はそれが失策であると気がついた。
シウバリスには奥の手と呼べる物が二つあった。一つは動物が放つ特殊なフェロモンが詰めてある小瓶だ。もしそれを周囲に撒いたならば、その匂いに釣られ特定の獣を呼び寄せることが出来る。ただこの手法は諸刃の剣でもあった。仮に黒鋼熊と呼び寄せた獣を争わせることに成功したとし、更に黒鋼熊の討伐に成功したとしても、呼び寄せた獣も討伐しなければいけなくなる。だから彼は残った一つの手法を選択した。シウバリスが投げた瓶は、これまでの倍ほどもある大きさの瓶だった。またとても頑丈で、とても片手間で割ることはできなそうだ。彼はその瓶の栓をしている蓋を外し、そのまま黒鋼熊目掛けて放り投げた。中身は無色透明の液体。回転する瓶から溢れたその液体は、目を瞑った黒鋼熊の頭を濡らす。途端
『……ッ!? グギャアアア!!』
耳を劈く絶叫が響いた。瓶の中身の正体は、「毒怪魚」と呼ばれるモンスターが分泌する強力な消化液だった。所謂強酸である。それを真面に浴びた黒鋼熊の頭部は酷い有様だった。頭上から背中までを守る鱗はぼろぼろに溶け、肌が顕になっている。また鱗以外を守っていた体毛もずるずるに溶け落ち、その下の肌も焼け爛れてしまっている。周囲には肉と体毛が焼ける嫌な臭いが漂い、余りの激痛に熊は悶え苦しむ。今が最後の好機と、シウバリスは駆け出した。状況を把握できていないエセドナも走り出す。それと同時にパルカネシアはカシの元へ。黒鋼熊へ向かった二人は、力の限り剣を振るった。
「うおおおお!!」
雄叫びと共に振り下ろされる大剣。これまでは何度振るっても肉を立つに至らなかったが、強酸で劣化した装甲では防ぐことが出来なかったらしい。対象がのた打ち回っていたせいで狙っていた頭部からは外れてしまったが、振り下ろされた大剣は左の肩をバッサリと切り裂いた。シウバリスの振るう剣もまた、黒鋼熊の体に幾つもの傷を作っていく。痛みに黒鋼熊は鳴くが、消化液で焼け爛れ、目を開くこともできない。ただ我武者羅に両腕を振り、頭を突きだし、地面を転がる。しかし悉くは空振りし、代わりに新たな痛みと共に傷が増えていく。
『グァウ……グウゥ……』
次第に声は無くなり、暴れる勢いも弱まっていった。そしてついには、エセドナの振る大剣がその頭に突き刺さる。
「はぁっ! はぁっ! はぁっ!」
汗だくになりながら崩れ落ちる黒鋼熊を見つめるエセドナ。絶命したことをしっかりと確認すると、その場によろよろとへたり込んだ。
「はぁあ……やった、やったぞ!」
シウバリスも終わりを悟り剣を収めた。熊の死体を眺めながら、荒れた呼吸を整える。
エセドナが言った。
「あんた、すごいのを隠し持ってたな」
「もしもの為にな。少ない貯えが消え去ってしまったが……まぁ役に立ってよかったよ」
会話も程々に、シウバリスは黒鋼熊の死体へと近づき処理を始める。上半身は消化液のせいで使い物にならないが、下半身からは爪も毛皮も手に入りそうだ。作業をするシウバリスをぼんやりと見つめるエセドナ。だがカシの存在を思い出すと、慌てて立ち上がってパルカネシアのいる方へと駆けていく。
「パル! カシは大丈夫か!?」
「……危険な状態です。手足は骨折しているし、腹部の傷も相当なものです。何より木に激突した衝撃で、恐らく内臓にまでダメージが……」
「くそっ! とりあえず腹の傷を処置しよう! ありったけの傷薬と包帯を出せ!」
二人は急ぎカシの手当てを行う。その間シウバリスはせっせと熊の死体の処理をしていた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
紅雨-架橋戦記-
法月
ファンタジー
時は現代。とうの昔に失われたと思われた忍びの里は、霧や雨に隠れて今も残っていた。
そこで生まれ育った、立花楽と法雨里冉。
二人の少年は里も違い、家同士が不仲でありながらも、唯一無二の親友であった。
しかし、里冉は楽の前から姿を消した。それも里冉の十歳の誕生日に、突然。
里冉ともう一度会いたい。
何年経ってもそう願ってしまう楽は、ある時思いつく。
甲伊共通の敵である〝梯〟という組織に関する任務に参加すれば、どこかで里冉にも繋がるのではないか、と。
そう思っていた矢先、梯任務にも携わる里直属班・火鼠への配属が楽に言い渡される。
喜ぶ楽の前に現れたのは───────
探していた里冉、その人であった。
そんな突然の再会によって、物語は動き出す。
いきなり梯に遭遇したり、奇妙な苦無を手に入れたり、そしてまた大切な人と再会したり……
これは二人の少年が梯との戦いの最中、忍びとは、忍道とはを探しながらもがき、成長していく物語。
***
現代×忍びの和風ファンタジー創作『紅雨』の本編小説です。
物語の行く末も、紅雨のオタクとして読みたいものを形にするぞ〜〜!と頑張る作者の姿も、どうぞ見届けてやってください。
よろしくお願い致します。
※グロいと感じかねない描写も含むため一応R-15にしています
おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる
シンギョウ ガク
ファンタジー
※2019年7月下旬に第二巻発売しました。
※12/11書籍化のため『Sランクパーティーから追放されたおっさん商人、真の仲間を気ままに最強SSランクハーレムパーティーへ育てる。』から『おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる』に改題を実施しました。
※第十一回アルファポリスファンタジー大賞において優秀賞を頂きました。
俺の名はグレイズ。
鳶色の眼と茶色い髪、ちょっとした無精ひげがワイルドさを醸し出す、四十路の(自称ワイルド系イケオジ)おっさん。
ジョブは商人だ。
そう、戦闘スキルを全く習得しない商人なんだ。おかげで戦えない俺はパーティーの雑用係。
だが、ステータスはMAX。これは呪いのせいだが、仲間には黙っていた。
そんな俺がメンバーと探索から戻ると、リーダーのムエルから『パーティー追放』を言い渡された。
理由は『巷で流行している』かららしい。
そんなこと言いつつ、次のメンバー候補が可愛い魔術士の子だって知ってるんだぜ。
まぁ、言い争っても仕方ないので、装備品全部返して、パーティーを脱退し、次の仲間を探して暇していた。
まぁ、ステータスMAXの力を以ってすれば、Sランク冒険者は余裕だが、あくまで俺は『商人』なんだ。前衛に立って戦うなんて野蛮なことはしたくない。
表向き戦力にならない『商人』の俺を受け入れてくれるメンバーを探していたが、火力重視の冒険者たちからは相手にされない。
そんな、ある日、冒険者ギルドでは流行している、『パーティー追放』の餌食になった問題児二人とひょんなことからパーティーを組むことになった。
一人は『武闘家』ファーマ。もう一人は『精霊術士』カーラ。ともになぜか上級職から始まっていて、成長できず仲間から追放された女冒険者だ。
俺はそんな追放された二人とともに冒険者パーティー『追放者《アウトキャスト》』を結成する。
その後、前のパーティーとのひと悶着があって、『魔術師』アウリースも参加することとなった。
本当は彼女らが成長し、他のパーティーに入れるまでの暫定パーティーのつもりだったが、俺の指導でメキメキと実力を伸ばしていき、いつの間にか『追放者《アウトキャスト》』が最強のハーレムパーティーと言われるSSランクを得るまでの話。
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる