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帰りの馬車は何事もなく北の町に着いた。一行は傭兵組合に出向き、その長に報告を済ます。その後シウバリスは三人に別れを告げ乗合馬車に乗り込む。その馬車も無事コルタナに辿り着き、漸く彼の仕事は終わりを告げる。組合に出向き報告。四人で分けた黒鋼熊の素材の買取を申請し、全ての報酬を受け取る。その金額はこれまでにない程高額なものだった。白銀狼の討伐報酬の十倍以上だ。おかげでシウバリスは二、三日休養を取り、疲れを癒した。手に余る大金の使い道をあれこれと考えながら、彼は一日惰眠を貪る。
熊退治から暫し経ち、シウバリスの日常は平穏を取り戻しつつあった。朝組合に出かけ、一日で熟せそうな依頼を適当に見繕い、夕方には組合に再度顔をだし報酬を貰う。その金額にあった飯を食い宿に帰って就寝。熊退治で手に入った大金には殆ど手を付けず、相も変わらず質素な毎日を送る。そんなありきたりな日常も、そう長くは続かなかった。
ある朝、シウバリスが組合に立ち寄るとミーティアが声を上げた。
「シッ、シウバリス様!」
尋常ではないその様子に、シウバリスは嫌な予感を感じた。割れる人の海の中を歩き、受付へと達する。それからシウバリスはミーティアに声をかけた。
「お早う、なにか用でも?」
「お早うございます。じ、実は……」
ミーティアはおずおずとカウンターの下から一枚の紙を取り出す。そこには見覚えのある字体で『魚釣り』と記されていた。どうやら嫌な予感は的中したようだ。
「あ、あの! 私は止めたんですけど、組合長が無理矢理……」
露骨に顔を顰めるシウバリスに、泣きそうになるミーティア。言葉を失くす二人の前に依頼主であるブロウンが顔を出す。
「おお、シウバリス。待っていたぞ。黒鋼熊の討伐、ご苦労だった。次は溶怪魚の討伐を……」
ブロウンが依頼について話している最中、シウバリスは腰の道具袋から一つの金属片を取り出しカウンターの上においた。
「世話になった」
「お、おい! 本気か!?」
驚くブロウン。それも無理はない。何故なら彼が取り出したものは、傭兵組合に属している証となる徽章だったからだ。これを返却するということは即ち、傭兵組合を脱するということ。即ち傭兵を辞めるということだ。
「私は前回、これで最後だと伝えた筈だ。彼女にはそう伝えたが貴方には伝わっていなかったのか?」
強い口調でそう語るシウバリス。するとミーティアは慌てて
「私はちゃんと伝えましたよ!」
と主張した。
ブロウンはミーティアを睨みつける。その様子にシウバリスは溜息をついた。
鋭い眼付も一瞬のことで、すぐにブロウンは陽気に笑って見せた。
「はっはっは、まあまあ、良いじゃないか。何だかんだ言って熊退治もしてくれただろう? 今回も宜しく頼むよ!」
ばんばんとシウバリスの肩を叩く。シウバリスはその手を鬱陶しそうに払いのけた。
「あれは私の主張が伝わっていなかったと感じたからだ。だがしっかりと断った今、私にその話を持ってくる意味が分からない」
組合長が何やら言い合いをしている様子を見て、周囲の傭兵らが注目し始めた。だが白熱する二人はそんなこと気にもしない。
「そんなに指名依頼されるのが嫌なのか? こんなことで組合をやめると言うのか?」
「私の主張を知らずにされたことならまだ我慢できるさ。だが知っていてやるなら話は別だ。嫌がらせの類か? どちらにせよ、活動するうえで私の意見が尊重されないのであれば、続ける理由などない」
「だがなぁ。白銀狼だけでなく黒鋼熊まで討伐する傭兵は稀なんだよ。うちとしてもお前に活躍して言って欲しんだ。どうか受けてくれんか?」
へらへらと愛想笑いを浮かべるブロウン。しかしシウバリスの表情は険しい。
「後続の育成に力を入れれば良いだけだろう。それに私以上に腕の立つ傭兵など五万といるぞ。そいつらに頼むと良い。まぁどちらにせよ、私はもう辞めるのだから関係ないが」
「何故そんなに邪険にするんだ。熊退治の報酬だって良かっただろう? あの一件で少なからずお前の名は広まっているぞ。嬉しくないのか?」
余りにも的外れなことを語るブロウンに、シウバリスの溜息が止まらない。
「前にも言ったが、誰もが富と名声を求めていると思わない方がいい。少なくとも私にはどちらも必要ない」
そう吐き捨てるとシウバリスは踵を返す。傭兵を辞めた今、彼がこの場に留まる理由はない。だがそうなって困るのはブロウンだ。ブロウンは慌てて叫んだ。
「たかが三級の分際で何を偉そうなことを言っている! 技術もない! 装備もない! 万年三級で燻っているようだから組合でバックアップしてやろうって言ってるんだ! 今ならまだ間に合うぞ。戻ってこい!」
焦りと怒りを孕んだ叫びだった。しかしシウバリスの足は止まらない。
「私には必要のないことだ。では」
「おい! これだけ言われてんのに悔しくないのか!?」
ちっとも熱くならないシウバリスに、ブロウンの焦燥が増す。
ブロウンは一部の傭兵の扱いに長けていた。仮にシウバリスがその手の傭兵のような性格であれば、先の挑発に発奮し、悔しがりながらも見返してやろうと意気込んで戻ってくるはずだった。だがシウバリスはそういう輩には属さない。
シウバリスは一度足を止め振り向く。それからこう返した。
「何故悔しがらなければならないんだ? 私は所詮三級傭兵だ。一級二級の傭兵からすれば確かに技術はないだろうさ。装備も草臥れた鉄製だ。言っていることは全て正しいのに何故悔しがらなければならないんだ? ……ああ、全てではないな。何せ徽章を返した今、私は三級どころか傭兵ですらないのだから」
言い終わったシウバリスは、今度こそ本当に組合を出ていった。
シウバリスは完全に開き直っていた。いや、本人はそんなつもりは一切ない。だがブロウンからすれば確かにそう見えた。
「ちっ、舐めた態度をとりやがって……」
ここまで打っても響かぬ傭兵を、ブロウンは見たことがなかった。傭兵という職業は、もともと血気盛んな輩がなるものだ。特に討伐級の資格を持つ者達にはその傾向が強い。総じてプライドが高く、先の様に侮蔑の言葉を少し投げかけてやるだけで、発奮し突っかかってくるのが当然だった。だがシウバリスは怒るでもなく肯定し、そのまま去っていってしまった。悔しげに歯を噛み締める組合長を見て、周囲には微妙な空気が漂う。
次第に周囲には喧騒が戻ってくる。まるで見て見ぬふりをするかのように、誰も一連のやり取りに反応を示さない。そんな中で、ブロウンは低い声を出す。
「……ミーティア」
「は、はい?」
「やつを追って連れ戻してこい。女日照りなあいつのことだ。少し胸元を見せるだけでいちころだろうよ」
正直に言えば、そんな手がシウバリスに通用するとはブロウンも思ってはいなかった。だが一縷の望みにかけ、その無理難題をミーティアに吹っ掛けた。
「え!? そんな、無理ですよ!」
ミーティアは勿論抗議の声をあげた。特別仲が良いわけではないのだ。そんな相手にどう接すればいいというのか。彼女には考えもつかない。だがブロウンは抗議の声を無視して扉の奥に引っ込んでしまう。ミーティアはまるでシウバリスのように大きな溜息をつくと、頭を掻き毟った。
「……あぁもう! なんなのよ!!」
それから自暴自棄になりつつもカウンターを飛び出すと、一途シウバリスの後を追った。
熊退治から暫し経ち、シウバリスの日常は平穏を取り戻しつつあった。朝組合に出かけ、一日で熟せそうな依頼を適当に見繕い、夕方には組合に再度顔をだし報酬を貰う。その金額にあった飯を食い宿に帰って就寝。熊退治で手に入った大金には殆ど手を付けず、相も変わらず質素な毎日を送る。そんなありきたりな日常も、そう長くは続かなかった。
ある朝、シウバリスが組合に立ち寄るとミーティアが声を上げた。
「シッ、シウバリス様!」
尋常ではないその様子に、シウバリスは嫌な予感を感じた。割れる人の海の中を歩き、受付へと達する。それからシウバリスはミーティアに声をかけた。
「お早う、なにか用でも?」
「お早うございます。じ、実は……」
ミーティアはおずおずとカウンターの下から一枚の紙を取り出す。そこには見覚えのある字体で『魚釣り』と記されていた。どうやら嫌な予感は的中したようだ。
「あ、あの! 私は止めたんですけど、組合長が無理矢理……」
露骨に顔を顰めるシウバリスに、泣きそうになるミーティア。言葉を失くす二人の前に依頼主であるブロウンが顔を出す。
「おお、シウバリス。待っていたぞ。黒鋼熊の討伐、ご苦労だった。次は溶怪魚の討伐を……」
ブロウンが依頼について話している最中、シウバリスは腰の道具袋から一つの金属片を取り出しカウンターの上においた。
「世話になった」
「お、おい! 本気か!?」
驚くブロウン。それも無理はない。何故なら彼が取り出したものは、傭兵組合に属している証となる徽章だったからだ。これを返却するということは即ち、傭兵組合を脱するということ。即ち傭兵を辞めるということだ。
「私は前回、これで最後だと伝えた筈だ。彼女にはそう伝えたが貴方には伝わっていなかったのか?」
強い口調でそう語るシウバリス。するとミーティアは慌てて
「私はちゃんと伝えましたよ!」
と主張した。
ブロウンはミーティアを睨みつける。その様子にシウバリスは溜息をついた。
鋭い眼付も一瞬のことで、すぐにブロウンは陽気に笑って見せた。
「はっはっは、まあまあ、良いじゃないか。何だかんだ言って熊退治もしてくれただろう? 今回も宜しく頼むよ!」
ばんばんとシウバリスの肩を叩く。シウバリスはその手を鬱陶しそうに払いのけた。
「あれは私の主張が伝わっていなかったと感じたからだ。だがしっかりと断った今、私にその話を持ってくる意味が分からない」
組合長が何やら言い合いをしている様子を見て、周囲の傭兵らが注目し始めた。だが白熱する二人はそんなこと気にもしない。
「そんなに指名依頼されるのが嫌なのか? こんなことで組合をやめると言うのか?」
「私の主張を知らずにされたことならまだ我慢できるさ。だが知っていてやるなら話は別だ。嫌がらせの類か? どちらにせよ、活動するうえで私の意見が尊重されないのであれば、続ける理由などない」
「だがなぁ。白銀狼だけでなく黒鋼熊まで討伐する傭兵は稀なんだよ。うちとしてもお前に活躍して言って欲しんだ。どうか受けてくれんか?」
へらへらと愛想笑いを浮かべるブロウン。しかしシウバリスの表情は険しい。
「後続の育成に力を入れれば良いだけだろう。それに私以上に腕の立つ傭兵など五万といるぞ。そいつらに頼むと良い。まぁどちらにせよ、私はもう辞めるのだから関係ないが」
「何故そんなに邪険にするんだ。熊退治の報酬だって良かっただろう? あの一件で少なからずお前の名は広まっているぞ。嬉しくないのか?」
余りにも的外れなことを語るブロウンに、シウバリスの溜息が止まらない。
「前にも言ったが、誰もが富と名声を求めていると思わない方がいい。少なくとも私にはどちらも必要ない」
そう吐き捨てるとシウバリスは踵を返す。傭兵を辞めた今、彼がこの場に留まる理由はない。だがそうなって困るのはブロウンだ。ブロウンは慌てて叫んだ。
「たかが三級の分際で何を偉そうなことを言っている! 技術もない! 装備もない! 万年三級で燻っているようだから組合でバックアップしてやろうって言ってるんだ! 今ならまだ間に合うぞ。戻ってこい!」
焦りと怒りを孕んだ叫びだった。しかしシウバリスの足は止まらない。
「私には必要のないことだ。では」
「おい! これだけ言われてんのに悔しくないのか!?」
ちっとも熱くならないシウバリスに、ブロウンの焦燥が増す。
ブロウンは一部の傭兵の扱いに長けていた。仮にシウバリスがその手の傭兵のような性格であれば、先の挑発に発奮し、悔しがりながらも見返してやろうと意気込んで戻ってくるはずだった。だがシウバリスはそういう輩には属さない。
シウバリスは一度足を止め振り向く。それからこう返した。
「何故悔しがらなければならないんだ? 私は所詮三級傭兵だ。一級二級の傭兵からすれば確かに技術はないだろうさ。装備も草臥れた鉄製だ。言っていることは全て正しいのに何故悔しがらなければならないんだ? ……ああ、全てではないな。何せ徽章を返した今、私は三級どころか傭兵ですらないのだから」
言い終わったシウバリスは、今度こそ本当に組合を出ていった。
シウバリスは完全に開き直っていた。いや、本人はそんなつもりは一切ない。だがブロウンからすれば確かにそう見えた。
「ちっ、舐めた態度をとりやがって……」
ここまで打っても響かぬ傭兵を、ブロウンは見たことがなかった。傭兵という職業は、もともと血気盛んな輩がなるものだ。特に討伐級の資格を持つ者達にはその傾向が強い。総じてプライドが高く、先の様に侮蔑の言葉を少し投げかけてやるだけで、発奮し突っかかってくるのが当然だった。だがシウバリスは怒るでもなく肯定し、そのまま去っていってしまった。悔しげに歯を噛み締める組合長を見て、周囲には微妙な空気が漂う。
次第に周囲には喧騒が戻ってくる。まるで見て見ぬふりをするかのように、誰も一連のやり取りに反応を示さない。そんな中で、ブロウンは低い声を出す。
「……ミーティア」
「は、はい?」
「やつを追って連れ戻してこい。女日照りなあいつのことだ。少し胸元を見せるだけでいちころだろうよ」
正直に言えば、そんな手がシウバリスに通用するとはブロウンも思ってはいなかった。だが一縷の望みにかけ、その無理難題をミーティアに吹っ掛けた。
「え!? そんな、無理ですよ!」
ミーティアは勿論抗議の声をあげた。特別仲が良いわけではないのだ。そんな相手にどう接すればいいというのか。彼女には考えもつかない。だがブロウンは抗議の声を無視して扉の奥に引っ込んでしまう。ミーティアはまるでシウバリスのように大きな溜息をつくと、頭を掻き毟った。
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