126 / 134
19章 邪龍
命の価値
しおりを挟む
殺気を放つ邪龍は、狼狽える小さな三人の人間を見る。
(人間の魔法使いなど、今の我の力でも十分であろう)
狼狽えながらも戦う意思を持っている者は、やはりあの老人。
その鋭い視線は、ただ黙って罪を受け入れるつもりはないようだ。
リエントは杖を突き出しながら、邪龍を睨みつける。
「断罪じゃと?神にでもなったつもりか!?先の貴様の言葉を重んじるのならば、我らは同じこの世界に住む住民にすぎん筈。どういう了見で、我々人間を裁くつもりだ」
『……確かに我は神ではない。だが、到底かなわぬという点においては、どちらも同じことではないか。神の言葉を受け継ぎし存在も今や我一人。なれば、神が鉄槌を下さぬ今、我が罪人を裁くのが道理というもの』
一体何処の世界の道理を通せばそうなるのか、リエントには判らない。
だがそれを訪ねようにも、邪龍の口は閉じることなかった。
『我が神から与えられた言葉は二つ。一つは昼夜を逆転させる回天。もう一つは、あらゆるものを手中に収める招集。この神言こそが、神の寵愛を受けた証である。我々が同じ立場だと?フッ、笑わせてくれるではないか』
自身は唯一無二の役目を与えられた存在。
片や人間は、一つの役目も与えられなかった存在。
この両者が同じ価値である筈が無い。
リエントの主張は、あくまで人間のものさしで語られることだ。
世界のものさしで語られる常識と、合致する筈が無かった。
邪龍は翼を広げ、高々と叫んだ。
『人間よ!世界の調和を乱したのその行為によって、世界は大きく歪んでしまった!小さなその命を持って、罪を償うがいい!』
叫びと共に発せられる招集の神言。
アネシアルテが呼び寄せられた時と同じく、邪龍の眼前に空間の歪みが現れた。
その数、約二十。
景色がねじれ、向こうに見える邪龍の姿もぶれて見える。
歪みの消失と共に現れたものは、鋭くとがった石の槍だった。
大小が入り交じったそれらは、歪みの数を遥かに超え、三桁にも届きそうな程の数が姿を現す。
石の槍は、邪龍がほくそ笑んだ事を合図として、目にもとまらぬ速さでリエント、クロスネシア、ルイン目掛けてはじけ飛んだ。
「いかん!……範囲対物理魔法障壁!」
一早く状況を理解したリエントは、広範囲に障壁を発生させる高位の防御魔法を、可能な限り詠唱を縮めて発動する。
通常よりも広範囲を保護する魔法故に、その耐久度は通常よりも低い。
三人を包んだ障壁は、幾つもの石槍を受け、徐々にひび割れていった。
硬い物に当たって石が砕ける音。陶器を思い切り地面に叩きつけたような音が連鎖する。
思わず耳を塞ぎたくなる衝動に駆られるが、そちらへ気を巡らす余裕は三人にはない。
リエントの防御魔法によって生まれた時間で、クロスネシアも防御魔法を発動する。
現れたのは光り輝く白の盾。
光属性魔法に属するそれは、あらゆる攻撃を防ぐ堅牢な防壁となる。
この盾にかかれば、迫る石槍など石つぶてにも劣るだろう。
重厚な守りが現れて、安堵する三人だったが……その盾は前触れもなく一瞬で消え去ってしまった。
「何っ!?どうして!!」
驚愕するクロスネシアへ向けて、冷めた邪龍の声が返る。
『我は精霊を統括する存在。我の前で精霊魔法など使えるわけが無かろうに』
人間の抵抗を嘲笑うその声に、腹を立てるクロスネシア。
邪龍を睨みつけるや否や、一際大きな音が響いた。
石槍を防いでいたリエントの防御魔法が破られる。
防げた数はせいぜい三十程度。
残りの七十余りは、そのままルインらの頭上に降り注ぐ。
ルインが叫んだ。
「サンディオ!」
顔を隠す鬼の面を放り投げ、義眼に付与された解析の魔法を発動する。
続いて、サンディオが作り出した錬成陣で、可能な限りの変質を施す。
変質に成功した石の槍は、ぼろぼろと崩れ落ち、ルインらに届くことは無い。
だが、降り注ぐその数、そしてその速度の中で、全ての槍を処理することは不可能だった。
疎らに抜けてくる石の槍を、クロスネシアは卓越した身のこなしと、優れた剣術で躱していく。
リエントも躱しはしているが……彼は生粋の魔法使いだ。
クロスネシアのような体捌きなど出来ず、防御魔法を併用して辛うじて躱してはいるが、その足取りには危うさが残る。
更に三十近くの槍が降り注いだ時、遂にそれが彼の右腕を貫いた。
「ぐぅっ!?」
小さなうめき声。幸いあまり大きな石槍ではなかったようで、致命傷は免れた。
しかし、降り注ぐ槍はまだ残っていて、リエントの都合を待ってはくれない。
それから更に十本降り注いだ時、避けるために踏み出した左足が貫かれる。
それから更に五本降り注いだ時、無防備な腹部が貫かれる。
後は……狂ったように踊り続けるのみ。
邪龍は笑う。
『クハハハ!物語で語られた大英雄の賢者様も、最後はあっけないものだな!』
リエントは地に転がっていた。
一つも身動きをしない。
その老人の体には、幾つもの石槍が突き刺さっている。
「リエント様!」
ルインが魔法学校に入学してからこれまでの間、何かと目をかけてくれた学校長。
もはや死んだとしか思えないその変わり果てた姿を見て、ルインは叫び拳を強く握り占める。
いまだに抗う二人の魔法使いへ、諭すような声がかかった。
『……無駄に歯向かうから辛い思いをするのだ。罪を認め、償いを受け入れれば、事は全て丸く収まるというのに。なぁ、ルイン・フォルトよ』
気付けば、邪龍の尾がクロスネシアを吹き飛ばしていた。
「クロスネシア様!」
数度地面を跳ね、気絶するクロスネシア。
遠目から見て、生きているのか死んでいるのかの判断も難しい。
ルインの体が、がたがたと震えあがる。
ルインは、邪龍の圧倒的な力に恐怖していた。
手も足も出なかったタウロス相手ですら、少しは対峙できていたというのに、邪龍の取った、たった二つの行動によって、ルインよりも腕の立つ魔法使いが、二人も倒されてしまったのだ。
これ以上抗っても無意味なのではないかと、ルインの理性が訴えかける。
身に覚えのない罪を被り、命を持って償うべきだと……
大人しくなったルインを見て、邪龍は最後の攻撃を放たんと、前足を持ち上げた。
そのまま叩きつけてしまえば、小さな少年の命などあっという間に摘まれてしまうだろう。
ルインに大きな影が重なる。
あと数秒もしないうちに、ルインは亡き者となる。
だがそれは、彼が何も行動しなかった時の話だが。
突如放たれる雷の矢。
邪龍の周囲を、円を描きながら飛翔し、終点として邪龍の顔に突き刺さる。
『ヌアッ!?』
素っ頓狂な声を上げ、邪龍は身体を逸らした。
巨大な影がルインから離れ、金の瞳を持つ小さな魔法使いが、太陽に照らされる。
(人間の魔法使いなど、今の我の力でも十分であろう)
狼狽えながらも戦う意思を持っている者は、やはりあの老人。
その鋭い視線は、ただ黙って罪を受け入れるつもりはないようだ。
リエントは杖を突き出しながら、邪龍を睨みつける。
「断罪じゃと?神にでもなったつもりか!?先の貴様の言葉を重んじるのならば、我らは同じこの世界に住む住民にすぎん筈。どういう了見で、我々人間を裁くつもりだ」
『……確かに我は神ではない。だが、到底かなわぬという点においては、どちらも同じことではないか。神の言葉を受け継ぎし存在も今や我一人。なれば、神が鉄槌を下さぬ今、我が罪人を裁くのが道理というもの』
一体何処の世界の道理を通せばそうなるのか、リエントには判らない。
だがそれを訪ねようにも、邪龍の口は閉じることなかった。
『我が神から与えられた言葉は二つ。一つは昼夜を逆転させる回天。もう一つは、あらゆるものを手中に収める招集。この神言こそが、神の寵愛を受けた証である。我々が同じ立場だと?フッ、笑わせてくれるではないか』
自身は唯一無二の役目を与えられた存在。
片や人間は、一つの役目も与えられなかった存在。
この両者が同じ価値である筈が無い。
リエントの主張は、あくまで人間のものさしで語られることだ。
世界のものさしで語られる常識と、合致する筈が無かった。
邪龍は翼を広げ、高々と叫んだ。
『人間よ!世界の調和を乱したのその行為によって、世界は大きく歪んでしまった!小さなその命を持って、罪を償うがいい!』
叫びと共に発せられる招集の神言。
アネシアルテが呼び寄せられた時と同じく、邪龍の眼前に空間の歪みが現れた。
その数、約二十。
景色がねじれ、向こうに見える邪龍の姿もぶれて見える。
歪みの消失と共に現れたものは、鋭くとがった石の槍だった。
大小が入り交じったそれらは、歪みの数を遥かに超え、三桁にも届きそうな程の数が姿を現す。
石の槍は、邪龍がほくそ笑んだ事を合図として、目にもとまらぬ速さでリエント、クロスネシア、ルイン目掛けてはじけ飛んだ。
「いかん!……範囲対物理魔法障壁!」
一早く状況を理解したリエントは、広範囲に障壁を発生させる高位の防御魔法を、可能な限り詠唱を縮めて発動する。
通常よりも広範囲を保護する魔法故に、その耐久度は通常よりも低い。
三人を包んだ障壁は、幾つもの石槍を受け、徐々にひび割れていった。
硬い物に当たって石が砕ける音。陶器を思い切り地面に叩きつけたような音が連鎖する。
思わず耳を塞ぎたくなる衝動に駆られるが、そちらへ気を巡らす余裕は三人にはない。
リエントの防御魔法によって生まれた時間で、クロスネシアも防御魔法を発動する。
現れたのは光り輝く白の盾。
光属性魔法に属するそれは、あらゆる攻撃を防ぐ堅牢な防壁となる。
この盾にかかれば、迫る石槍など石つぶてにも劣るだろう。
重厚な守りが現れて、安堵する三人だったが……その盾は前触れもなく一瞬で消え去ってしまった。
「何っ!?どうして!!」
驚愕するクロスネシアへ向けて、冷めた邪龍の声が返る。
『我は精霊を統括する存在。我の前で精霊魔法など使えるわけが無かろうに』
人間の抵抗を嘲笑うその声に、腹を立てるクロスネシア。
邪龍を睨みつけるや否や、一際大きな音が響いた。
石槍を防いでいたリエントの防御魔法が破られる。
防げた数はせいぜい三十程度。
残りの七十余りは、そのままルインらの頭上に降り注ぐ。
ルインが叫んだ。
「サンディオ!」
顔を隠す鬼の面を放り投げ、義眼に付与された解析の魔法を発動する。
続いて、サンディオが作り出した錬成陣で、可能な限りの変質を施す。
変質に成功した石の槍は、ぼろぼろと崩れ落ち、ルインらに届くことは無い。
だが、降り注ぐその数、そしてその速度の中で、全ての槍を処理することは不可能だった。
疎らに抜けてくる石の槍を、クロスネシアは卓越した身のこなしと、優れた剣術で躱していく。
リエントも躱しはしているが……彼は生粋の魔法使いだ。
クロスネシアのような体捌きなど出来ず、防御魔法を併用して辛うじて躱してはいるが、その足取りには危うさが残る。
更に三十近くの槍が降り注いだ時、遂にそれが彼の右腕を貫いた。
「ぐぅっ!?」
小さなうめき声。幸いあまり大きな石槍ではなかったようで、致命傷は免れた。
しかし、降り注ぐ槍はまだ残っていて、リエントの都合を待ってはくれない。
それから更に十本降り注いだ時、避けるために踏み出した左足が貫かれる。
それから更に五本降り注いだ時、無防備な腹部が貫かれる。
後は……狂ったように踊り続けるのみ。
邪龍は笑う。
『クハハハ!物語で語られた大英雄の賢者様も、最後はあっけないものだな!』
リエントは地に転がっていた。
一つも身動きをしない。
その老人の体には、幾つもの石槍が突き刺さっている。
「リエント様!」
ルインが魔法学校に入学してからこれまでの間、何かと目をかけてくれた学校長。
もはや死んだとしか思えないその変わり果てた姿を見て、ルインは叫び拳を強く握り占める。
いまだに抗う二人の魔法使いへ、諭すような声がかかった。
『……無駄に歯向かうから辛い思いをするのだ。罪を認め、償いを受け入れれば、事は全て丸く収まるというのに。なぁ、ルイン・フォルトよ』
気付けば、邪龍の尾がクロスネシアを吹き飛ばしていた。
「クロスネシア様!」
数度地面を跳ね、気絶するクロスネシア。
遠目から見て、生きているのか死んでいるのかの判断も難しい。
ルインの体が、がたがたと震えあがる。
ルインは、邪龍の圧倒的な力に恐怖していた。
手も足も出なかったタウロス相手ですら、少しは対峙できていたというのに、邪龍の取った、たった二つの行動によって、ルインよりも腕の立つ魔法使いが、二人も倒されてしまったのだ。
これ以上抗っても無意味なのではないかと、ルインの理性が訴えかける。
身に覚えのない罪を被り、命を持って償うべきだと……
大人しくなったルインを見て、邪龍は最後の攻撃を放たんと、前足を持ち上げた。
そのまま叩きつけてしまえば、小さな少年の命などあっという間に摘まれてしまうだろう。
ルインに大きな影が重なる。
あと数秒もしないうちに、ルインは亡き者となる。
だがそれは、彼が何も行動しなかった時の話だが。
突如放たれる雷の矢。
邪龍の周囲を、円を描きながら飛翔し、終点として邪龍の顔に突き刺さる。
『ヌアッ!?』
素っ頓狂な声を上げ、邪龍は身体を逸らした。
巨大な影がルインから離れ、金の瞳を持つ小さな魔法使いが、太陽に照らされる。
0
お気に入りに追加
108
あなたにおすすめの小説
黄金蒐覇のグリード 〜力と財貨を欲しても、理性と対価は忘れずに〜
黒城白爵
ファンタジー
とある異世界を救い、元の世界へと帰還した玄鐘理音は、その後の人生を平凡に送った末に病でこの世を去った。
死後、不可思議な空間にいた謎の神性存在から、異世界を救った報酬として全盛期の肉体と変質したかつての力を受け取り、第二の人生の舞台である以前とは別の異世界へと送り出された。
自由気儘に人を救い、スキルやアイテムを集め、敵を滅する日々は、リオンの空虚だった心を満たしていく。
取り敢えずの目標は世界最高ランクの冒険者。
使命も宿命も無き救世の勇者は、今日も欲望と理性を秤にかけて我が道を往く。
※ 更新予定日は【月曜日】と【金曜日】です。
【完結】神狐の巫女姫☆妖奇譚 ~封印された妖を逃がした陰陽の巫女姫、追いかけた隣大陸で仮面王子に恋しました~
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
――やだ、封印の木札が割れちゃった!?
東開大陸を支配する和国皇族の末姫アイリーンは、封印された妖(あやかし)をうっかり逃してしまう。バレないうちに捕まえようと陰陽術を使い、夜中に禍狗(まがいぬ)の妖と戦い始めた。そんな彼女が魔物を追って侵入したのは、隣の大陸フルールのビュシェルベルジェール王家直轄の墓所だった!
「早く行ってっ! あなたがいたら全力を出せないわ」
「君を置いて行けない」
狐面で忍び込む御転婆姫と、仮面で応じる英雄王子。危険な場面で助け合いながらも、獲物の取り合いが始まる。皇家や王家の思惑も入り混じる中、ドタバタする彼と彼女の恋の行方は?!
※ハッピーエンド確定、どたばたコメディ風
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/08/04……完結
2024/03/04……エブリスタ、#ファンタジートレンド2位
2024/03/03……連載開始
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
ある日、近所の少年と異世界に飛ばされて保護者になりました。
トロ猫
ファンタジー
仕事をやめ、なんとなく稼ぎながら暮らしていた白川エマ(39)は、買い物帰りに偶然道端で出会った虐待された少年と共に異世界に飛ばされてしまう。
謎の光に囲まれ、目を開けたら周りは銀世界。
「え?ここどこ?」
コスプレ外国人に急に向けられた剣に戸惑うも一緒に飛ばされた少年を守ろうと走り出すと、ズボンが踝まで落ちてしまう。
――え? どうして
カクヨムにて先行しております。
収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい
三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです
無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す!
無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!
人質から始まった凡庸で優しい王子の英雄譚
咲良喜玖
ファンタジー
アーリア戦記から抜粋。
帝国歴515年。サナリア歴3年。
新国家サナリア王国は、超大国ガルナズン帝国の使者からの宣告により、国家存亡の危機に陥る。
アーリア大陸を二分している超大国との戦いは、全滅覚悟の死の戦争である。
だからこそ、サナリア王アハトは、帝国に従属することを決めるのだが。
当然それだけで交渉が終わるわけがなく、従属した証を示せとの命令が下された。
命令の中身。
それは、二人の王子の内のどちらかを選べとの事だった。
出来たばかりの国を守るために、サナリア王が判断した人物。
それが第一王子である【フュン・メイダルフィア】だった。
フュンは弟に比べて能力が低く、武芸や勉学が出来ない。
彼の良さをあげるとしたら、ただ人に優しいだけ。
そんな人物では、国を背負うことが出来ないだろうと、彼は帝国の人質となってしまったのだ。
しかし、この人質がきっかけとなり、長らく続いているアーリア大陸の戦乱の歴史が変わっていく。
西のイーナミア王国。東のガルナズン帝国。
アーリア大陸の歴史を支える二つの巨大国家を揺るがす英雄が誕生することになるのだ。
偉大なる人質。フュンの物語が今始まる。
他サイトにも書いています。
こちらでは、出来るだけシンプルにしていますので、章分けも簡易にして、解説をしているあとがきもありません。
小説だけを読める形にしています。
私は魔法最強の《精霊巫女》でした。〜壮絶な虐めを受けてギルドをクビにされたので復讐します。今更「許してくれ」と言ってももう遅い〜
水垣するめ
ファンタジー
アイリ・ホストンは男爵令嬢だった。
しかし両親が死んで、ギルドで働くことになったアイリはギルド長のフィリップから毎日虐めを受けるようになった。
日に日に虐めは加速し、ギルドの職員までもアイリを虐め始めた。
それでも生活費を稼がなければなかったため屈辱に耐えながら働いてきたが、ある日フィリップから理不尽な難癖をつけられ突然ギルドをクビにされてしまう。
途方に暮れたアイリは冒険者となって生計を立てようとするが、Aランクの魔物に襲われた時に自分が《精霊巫女》と呼ばれる存在である事を精霊から教えられる。
しかも実はその精霊は最強の《四大精霊》の一角で、アイリは一夜にしてSランク冒険者となった。
そして自分をクビにしたギルドへ復讐することを計画する。
「許してくれ!」って、全部あなた達が私にしたことですよね? いまさら謝ってももう遅いです。
改訂版です。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる