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22章 旅の終結
推薦状
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差し出された紙は、何も書いていない真っ白な羊皮紙だった。
ローゼリエッタは手渡されたそれをまじまじと観察し、終いにな首をかしげてしまう。
「あの……これは一体……?」
投げかけられた疑問に、トキノはさも当たり前のように答えた。
「それに一筆認めて欲しいのさ。『トキノ様は素晴らしい鍛冶師です』ってな」
そう言ってトキノは、上等な筆とインクの入った小瓶を差し出した。
だが、ローゼリエッタには話が飲み込めない。トキノ・アガツマの名は、この町どころか大陸全土にまで広がっている筈で、その彼をいまさらどうして素晴らしいと称え直す必要があるのかわからなかった。
少女は反射的に筆を手に取りはしたが、どうしたものかと慌てふためくばかりだ。
一向に手が進まないローゼリエッタに、トキノは渋々説明を始めた。
「ったく、皆まで言わせんでくれや。俺を誉める文章を書けっていってんだよ」
「い、一体なんのために……」
自分の書いたものが、何かやましいことに使われるのではと、少女は少し不安がる。
遅々として進まぬ少女の手を見て、トキノは面倒臭そうに頭を掻いてこう告げた。
「……嬢ちゃんの噂は良く耳にしていたぞ。革命軍を率いる聖女様って呼ばれてるんだってな」
「……止めてください。私はそんなんじゃ」
「例え本人が拒んだって関係ないのさ。俺だって『希代の鍛冶師』とか呼ばれていた事もある。全然そんなことないのにな。……いや、話がずれた。兎も角だ、俺は天下の聖女様が書いた『推薦状』が欲しいのさ」
「推薦状……ですか?」
推薦状とは、その者の腕を高く評価したことを示す文書であり、特定の人物に対し推し進める時に使う物だ。
ということは、ローゼリエッタがこれから書く推薦状の行き先は、彼女の名を持ち出して漸く効力を成す機関となる。
少女は漸くトキノの一連の行動に合点がいった。
「そうだ。革命軍の本拠地はドワーフの集落だと昨日聞いた。間違いないな?」
「はい、私が集落を飛び出した十日ほど前と、今も変わっていなければですが」
「実はな、そのドワーフって奴らは、俺たち鍛冶師や鉱山夫にとっちゃ特別な存在なんだよ。それで是非とも一目みてみたくてな。それに、革命軍に属しているという戦士も時折俺の店に来るんだが、そいつらの剣の何と見事な事か。是非とも製作者に会ってみたいんだ」
トキノは暫し目を閉じると、店に来た戦士が持っていた剣を思い出し、恍惚とした表情を浮かべた。
革命軍に属す一兵卒の剣を叩くのは、同じく一兵卒に当たるドワーフの見習いたちだ。だが彼らドワーフは、人間の寿命をはるかに超える寿命を持つ。その長き時間で培った技で鍛え上げられた武器は、人間の作る物をはるかに凌駕する品となる。
そして彼らを一挙に監修するドワーフの族長マシリオンは、ドワーフの中でも最高峰とうたわれる技術者だ。彼の技術を学んだ技師が作る武具が、鈍らな筈が無い。
顔を知らず、名を知らずともトキノは、名工マシリオンの腕を認め、惚れこんでしまったのだ。
結局、ローゼリエッタは言われるがまま、現革命軍の指導者ガンフに向けて、トキノの腕を称える推薦状を書き留めた。
少し茶色がかった高級そうな羊皮紙に綴られる、蚯蚓が張ったような拙い字。
少女は恥ずかしさのあまり苦笑いを浮かべると、これでいいですか、と証書を手渡す。
「おお、ありがとうよ。後は町をうろついている革命軍の連中にお願いするとしよう。じゃあこれを受け取ってくれ。こいつの礼と、せめてもの餞別だ」
トキノは嬉しそうに顔を綻ばせ、推薦状を大事に懐へしまい込んだ。それから持ってきた荷物を手に取ると、それぞれの説明を始める。
トキノがまず手に取ったのは自身が打った剣だった。
「まぁ見て貰ったら分かるだろうがよ……これが剣で、これが斧、そしてこれが槍だ。嬢ちゃんが何を使えるかわからないから、目ぼしい物を一通り持ってきてみた。素材も最高な物で、最近一番うまくいった自信作だ。全部やるから使えそうなやつを使ってくれ。食料や薬は……説明するまでも無いか。最後にこれだが……」
各々の品を一言説明を添えて紹介していく。そして最後にトキノが取り出したのは、小さな手に納まる程度の布の小袋であった。
彼が手に取った布袋は、戦士がよく腰につけている物に酷似している。
通常であればそこには、数本の魔法薬や戦闘を補助する類の道具がはいっていて、突発で起きる有事の際に戦士の助けとなるのだが……
「これが実は目玉商品でよ、空間魔法が付与された魔法道具なのさ。見てろよ?」
まるで自慢話をするかのように、目を輝かせるトキノ。すると彼は、徐に自身の打った剣をつかみ取ると、刃先から袋の中に突き入れてしまった。
「えっ!? そんなことをしたら……!」
驚愕して叫ぶローゼリエッタ。だが『袋が破けてしまう』と続ける前に、その異変に気付く。
なんと剣はするすると袋の中に入っていき、終いには柄も全て入りこの場から姿を消してしまったのだ。
「な? すげえだろ。店主の話によると、この中は別の空間とつながっているらしくてな。ここにある分くらいだったら大きさを変えることなく入っちまうのさ」
トキノは話を続けながら、そこらに散らばっている品を手当たり次第に放り込んでいった。
最後に魔法薬を放り入れるとトキノは、その袋を上下に振って見せた。鋭利な武器が三本。それがどれだけ振っても飛び出してこないことを確認する。その後は再び手を突っ込み、最初に入れた剣を引っこ抜いて見せた。
「……凄いですね」
これまでの旅の苦労は一体何だったのかと、ローゼリエッタは一瞬だけ呆れてしまう。だが直ぐに気を取り直すと、心の底から湧き出た感情を声に表した。
少女の呟きの声に、トキノはにやりと笑って袋を差し出す。
「なぁに、お前さんは俺にこれだけの事をしてくれたんだ。遠慮なくもらってくれや」
ローゼリエッタは袋を受け取ると、何度か自分でも袋の中を漁ってみた。
トキノの話は正しいようで、袋の中は何処か広い所へつながっているらしい。上下左右と散々腕でかき回してみたが、そこにある筈の布の壁は遂に触れることが出来なかった。だというのにだ、斧を取り出してみようと思い至ると、突如として手に冷たい感触が伝わるのだ。ローゼリエッタはそれを掴むと、トキノがした時のように思い切り引き抜いてみせる。
「あれ? ……うわっ!?」
最初は羽毛のように軽く、するすると引き抜くことが出来た斧だったが、袋から半分ほど引き抜いた当たりで当初の重さを取り戻し、耐えきれなくなった少女の手から滑り落ちる。ガシャンという甲高い音と共に、己は袋諸共地面に叩きつけられてしまった。
「ははは! 気を付けんだぞ、これからまた長い旅になるんだから」
慌てて袋と斧に手を伸ばすローゼリエッタ。それを尻目に、トキノは別れを告げながらドール・ロゼを後にした。
残されたローゼリエッタは、苦労しながら斧を袋の中に収める。
「なんか……すごい物を貰っちゃったわね……」
トキノが持ってきた荷物は全て魔法の袋の中に入っていて、今は少女の掌の上に納まっている。形は変わらない。重さも変わらない。だというのにその中には、少女が苦労するような重さの武器が三つも入っているのだ。
ローゼリエッタはその摩訶不思議な袋をひらひらと顔の前で翻しながら、旅の準備をするべく店の奥に引っ込んでいった。
ローゼリエッタは手渡されたそれをまじまじと観察し、終いにな首をかしげてしまう。
「あの……これは一体……?」
投げかけられた疑問に、トキノはさも当たり前のように答えた。
「それに一筆認めて欲しいのさ。『トキノ様は素晴らしい鍛冶師です』ってな」
そう言ってトキノは、上等な筆とインクの入った小瓶を差し出した。
だが、ローゼリエッタには話が飲み込めない。トキノ・アガツマの名は、この町どころか大陸全土にまで広がっている筈で、その彼をいまさらどうして素晴らしいと称え直す必要があるのかわからなかった。
少女は反射的に筆を手に取りはしたが、どうしたものかと慌てふためくばかりだ。
一向に手が進まないローゼリエッタに、トキノは渋々説明を始めた。
「ったく、皆まで言わせんでくれや。俺を誉める文章を書けっていってんだよ」
「い、一体なんのために……」
自分の書いたものが、何かやましいことに使われるのではと、少女は少し不安がる。
遅々として進まぬ少女の手を見て、トキノは面倒臭そうに頭を掻いてこう告げた。
「……嬢ちゃんの噂は良く耳にしていたぞ。革命軍を率いる聖女様って呼ばれてるんだってな」
「……止めてください。私はそんなんじゃ」
「例え本人が拒んだって関係ないのさ。俺だって『希代の鍛冶師』とか呼ばれていた事もある。全然そんなことないのにな。……いや、話がずれた。兎も角だ、俺は天下の聖女様が書いた『推薦状』が欲しいのさ」
「推薦状……ですか?」
推薦状とは、その者の腕を高く評価したことを示す文書であり、特定の人物に対し推し進める時に使う物だ。
ということは、ローゼリエッタがこれから書く推薦状の行き先は、彼女の名を持ち出して漸く効力を成す機関となる。
少女は漸くトキノの一連の行動に合点がいった。
「そうだ。革命軍の本拠地はドワーフの集落だと昨日聞いた。間違いないな?」
「はい、私が集落を飛び出した十日ほど前と、今も変わっていなければですが」
「実はな、そのドワーフって奴らは、俺たち鍛冶師や鉱山夫にとっちゃ特別な存在なんだよ。それで是非とも一目みてみたくてな。それに、革命軍に属しているという戦士も時折俺の店に来るんだが、そいつらの剣の何と見事な事か。是非とも製作者に会ってみたいんだ」
トキノは暫し目を閉じると、店に来た戦士が持っていた剣を思い出し、恍惚とした表情を浮かべた。
革命軍に属す一兵卒の剣を叩くのは、同じく一兵卒に当たるドワーフの見習いたちだ。だが彼らドワーフは、人間の寿命をはるかに超える寿命を持つ。その長き時間で培った技で鍛え上げられた武器は、人間の作る物をはるかに凌駕する品となる。
そして彼らを一挙に監修するドワーフの族長マシリオンは、ドワーフの中でも最高峰とうたわれる技術者だ。彼の技術を学んだ技師が作る武具が、鈍らな筈が無い。
顔を知らず、名を知らずともトキノは、名工マシリオンの腕を認め、惚れこんでしまったのだ。
結局、ローゼリエッタは言われるがまま、現革命軍の指導者ガンフに向けて、トキノの腕を称える推薦状を書き留めた。
少し茶色がかった高級そうな羊皮紙に綴られる、蚯蚓が張ったような拙い字。
少女は恥ずかしさのあまり苦笑いを浮かべると、これでいいですか、と証書を手渡す。
「おお、ありがとうよ。後は町をうろついている革命軍の連中にお願いするとしよう。じゃあこれを受け取ってくれ。こいつの礼と、せめてもの餞別だ」
トキノは嬉しそうに顔を綻ばせ、推薦状を大事に懐へしまい込んだ。それから持ってきた荷物を手に取ると、それぞれの説明を始める。
トキノがまず手に取ったのは自身が打った剣だった。
「まぁ見て貰ったら分かるだろうがよ……これが剣で、これが斧、そしてこれが槍だ。嬢ちゃんが何を使えるかわからないから、目ぼしい物を一通り持ってきてみた。素材も最高な物で、最近一番うまくいった自信作だ。全部やるから使えそうなやつを使ってくれ。食料や薬は……説明するまでも無いか。最後にこれだが……」
各々の品を一言説明を添えて紹介していく。そして最後にトキノが取り出したのは、小さな手に納まる程度の布の小袋であった。
彼が手に取った布袋は、戦士がよく腰につけている物に酷似している。
通常であればそこには、数本の魔法薬や戦闘を補助する類の道具がはいっていて、突発で起きる有事の際に戦士の助けとなるのだが……
「これが実は目玉商品でよ、空間魔法が付与された魔法道具なのさ。見てろよ?」
まるで自慢話をするかのように、目を輝かせるトキノ。すると彼は、徐に自身の打った剣をつかみ取ると、刃先から袋の中に突き入れてしまった。
「えっ!? そんなことをしたら……!」
驚愕して叫ぶローゼリエッタ。だが『袋が破けてしまう』と続ける前に、その異変に気付く。
なんと剣はするすると袋の中に入っていき、終いには柄も全て入りこの場から姿を消してしまったのだ。
「な? すげえだろ。店主の話によると、この中は別の空間とつながっているらしくてな。ここにある分くらいだったら大きさを変えることなく入っちまうのさ」
トキノは話を続けながら、そこらに散らばっている品を手当たり次第に放り込んでいった。
最後に魔法薬を放り入れるとトキノは、その袋を上下に振って見せた。鋭利な武器が三本。それがどれだけ振っても飛び出してこないことを確認する。その後は再び手を突っ込み、最初に入れた剣を引っこ抜いて見せた。
「……凄いですね」
これまでの旅の苦労は一体何だったのかと、ローゼリエッタは一瞬だけ呆れてしまう。だが直ぐに気を取り直すと、心の底から湧き出た感情を声に表した。
少女の呟きの声に、トキノはにやりと笑って袋を差し出す。
「なぁに、お前さんは俺にこれだけの事をしてくれたんだ。遠慮なくもらってくれや」
ローゼリエッタは袋を受け取ると、何度か自分でも袋の中を漁ってみた。
トキノの話は正しいようで、袋の中は何処か広い所へつながっているらしい。上下左右と散々腕でかき回してみたが、そこにある筈の布の壁は遂に触れることが出来なかった。だというのにだ、斧を取り出してみようと思い至ると、突如として手に冷たい感触が伝わるのだ。ローゼリエッタはそれを掴むと、トキノがした時のように思い切り引き抜いてみせる。
「あれ? ……うわっ!?」
最初は羽毛のように軽く、するすると引き抜くことが出来た斧だったが、袋から半分ほど引き抜いた当たりで当初の重さを取り戻し、耐えきれなくなった少女の手から滑り落ちる。ガシャンという甲高い音と共に、己は袋諸共地面に叩きつけられてしまった。
「ははは! 気を付けんだぞ、これからまた長い旅になるんだから」
慌てて袋と斧に手を伸ばすローゼリエッタ。それを尻目に、トキノは別れを告げながらドール・ロゼを後にした。
残されたローゼリエッタは、苦労しながら斧を袋の中に収める。
「なんか……すごい物を貰っちゃったわね……」
トキノが持ってきた荷物は全て魔法の袋の中に入っていて、今は少女の掌の上に納まっている。形は変わらない。重さも変わらない。だというのにその中には、少女が苦労するような重さの武器が三つも入っているのだ。
ローゼリエッタはその摩訶不思議な袋をひらひらと顔の前で翻しながら、旅の準備をするべく店の奥に引っ込んでいった。
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