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8章 激動の時
革命軍の動向
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人形の館は大きな屋敷だ。
ローゼリエッタとアルストロイの二人が住むには余りにも大きすぎる。
だが、今の革命軍とオージェスの民が暮らすには余りにも小さすぎた。
幸いなことに、そこは人が殆ど立ち入らない森の中。
多少散会しても見つかる可能性は低いとし、皆は人形の館を中心にその周囲に散らばって暫く生活することになった。
巨鎧兵という切り札を手に入れ、確実に戦力は増強できている。だが半分以上は使い物にならない状態だ。
あれ程巨大な部品ともなると、それ用の工房が必要となるだろうし、隠れたまま修理をするというわけにもいかない。
不足分の鉄を買うだけでも、相当目に付くことになるだろう。
つまり現状下において、巨鎧兵を直すことは正直難しい。
それでも、もともと巨鎧兵団に属する兵士が加入したのは大きい。
幾ら傀儡の類とはいえ、あれ程巨大になれば従来の傀儡技術が通用する筈がない。
そこには一定以上の訓練が必要となり、革命軍の中から人員を割くのであれば、少なくない時間が必要となる。
その点彼らであれば、今すぐ巨鎧兵に乗り込んでも十分な仕事を熟すだろう。
人材不足な革命軍で、彼らの存在は非常にありがたいものだった。
革命軍の今後について話し合う為、人形の館の一室に要人が集められた。
傀儡師の中から十名、巨鎧兵団からシャルル一名が集められ、話し合いが始まる。
中心に立ったのはやはりセリアであった。
「王国の動きを予想して、魔法都市と共闘するまでは成功しました。ですが力及ばず魔法都市は陥落。結果、バルドリンガは大国二つを滅ぼし、王国の一強時代が始まるでしょう」
今まで姿を隠していた傀儡師の中でも、セリアは世界情勢に明るかった。
これまでも幾つか王国の動きを先読みして見せた実績がある為、多くの者は彼女の予見を真に受ける。
そんな彼女の芳しくない話を聞き、一同からは渋い声しか上がらない。
先ずはシャルルが報告をする。
「私たちが持つ巨鎧兵は、まともなのが七機。装甲が無事で、精霊石の糸を修理すれば動けるのが三機。後は……大々的な修理が必要よ。王国はあの時、四百を超える数動員してきたから、真正面から戦ったら勝ち目なんてないわ」
新たな戦力も、使いどころを見極めねばならないと、彼女は言った。
ざわつく革命軍。
その中で声を上げたのはローゼリエッタだ。
「シャルル。その精霊石の糸を修復できる人はいるの?」
「は、はい!王国にいたころは、ローゼリエッタ様が全部調整していましたけど、一応私も応急処置位は出来ます」
その言葉に、ローゼリエッタは顔をしかめた。
彼女の中で操られていた時の記憶は少し曖昧で、そういった記憶は薄れてしまっている。
強く残っているのは、笑いながら人を殺していった狂気を孕む自分自身。
正直なところそのあたりの記憶は、思い出したくもない部類に入るが、文句ばかりも言っていられない。ローゼリエッタはシャルルと共に、使えそうな巨鎧兵の修理を請け負うことにした。
「じゃあ私とシャルルで巨鎧兵の修理をするわ。その方が今後のためにもなるだろうし」
「任せてください!!」
元気よく立ち上がるシャルルとローゼリエッタ。
取り合えず一つの仕事が決まる。
次いで、セリアは次に王国が取る行動の予想を始めた。
皆の前に張り出された、大きな世界地図を睨みつけては、唸り声を上げる。
「王国は多分、周辺国家を攻め始めるでしょうね。大国はともかく、残りの国は巨鎧兵数体もあれば落とせるような国ばかりだもの」
セリアの予想に、シャルルが同意の声を上げた。
「貴女の予想は多分当たってるわ。ハルクエル王は、最初の声明を出した時に受け入れた国以外、巨鎧兵の力試しとして全て滅ぼすと言っていたから」
明確に王国の目的が分かると、一同は頭を抱える。
人々を守りたい気持ちは当然ある。それが失ってしまうとわかっているのなら尚更だ。
しかし、どうしても力が伴わない。
兵力を比べても、兵器を比べても、彼我には圧倒的な差がある。
いたずらに姿を現せば、その圧倒的な力によって皆殺しにされるのが落ちだ。
歯がゆい思いをする一同の中で、やはり声を上げたのはローゼリエッタだった。
「ねぇ……彼らの力を借りれないかしら」
ひどく曖昧な物言いに、セリアは聞き返す。
「……彼ら?」
少女は、部屋の外を指さした。
少しして、部屋の中に魔法学校の生徒が一人通された。
さらりとなびく緑の短髪。背格好は低くローゼリエッタよりも若く見える。
一連の出来事の中で、印象的な行動をとっていた少年だ。
「私の名前はローゼリエッタといいます。改めまして宜しくね」
ローゼリエッタの自己紹介を受け、少年は口を開いた。
「僕は“リエント”といいます。皆を助けてくださり有難うございました。それで……僕なんかに何の御用でしょうか?」
リエントは怯えたような瞳で、部屋に集まる一同を見渡す。
リエントは、魔法学校の生徒をまとめ上げる立場にある人物であった。
所謂筆頭生と呼ばれる優秀な魔法使いだったのだが、先の戦いで何もできなかった自身の力を悲観し、人形の館に来てから自虐ともとれる態度が良く目についた。
それでも、ローゼリエッタは呼びかけに反応があったことに喜び、一つの案を持ちかける。
「私たちが最後に助けられたあの魔法。再現できないかな?」
少女は、自身の考えを伝え、更に詳しく説明をしていく。
彼女が言っているのは、魔法都市から小高い丘の麓までを瞬時に移動した、大規模転送魔法の事だ。
確かにあれがあれば、遠く離れた国からでも人形の館に逃がすことが出来る。
だがローゼリエッタには、あれ程大規模な魔法が再現できるかどうかが不安でならなかった。
深刻な表情を浮かべるローゼリエッタ。
しかし意外にも、リエントの返事は明るい。
「だっ、大丈夫だと思います!流石にあの規模は無理かもしれませんが……でも!皆で力を合わせればきっと!」
それから彼は、その魔法を封じ込めた魔法石を作ると明言した。
矢継ぎ早に、物事は決まっていく。
当面の方向性が見えてくる中、シャルルが一つ声を上げた。
「あの、巨鎧兵が十機使えるとして、誰がそれを操ります?ローゼリエッタ様は確実として、あと九名を……」
優秀な者の名を上げようとしたシャルルの言葉を、ローゼリエッタが遮った。
「私は巨鎧兵には乗らないよ」
その宣言に、多くの人が驚く。
現段階で一番の戦力となるのが、巨鎧兵を操るローゼリエッタなのだ。
噂に名高き魔導砲を防ぎ切り、巨鎧兵団の中でも異常な力を発揮していた。
その機体はまだ使えないが、その操者としての腕前は、他の者よりも頭一つ抜き出ている。
しかし、彼女は巨鎧兵に乗ることを拒んだ。
「なっ!どうしてですか!?」
シャルルの金切り声が部屋に響く。
これまでもそうだったように、これからも共に戦場を駆け抜けられると思っていたのだろう。
取り乱す少女に向かって、ローゼリエッタは自身の胸の内を明かした。
「私はただの傀儡師よ。傀儡師は人形の後ろで人形を操る。確かに巨鎧兵は強力だけど、それを使って戦うのは、傀儡師じゃないもの」
そこには、傀儡師としての矜持があった。
例えそちらの方が強力であろうとも、例えそちらの方が安全であろうとも、自身は死ぬまで『傀儡師』でありたいと彼女は訴えた。
更に少女は続ける。
「……それに、またあれに乗ってしまえば、あの時の私に戻ってしまいそうで怖いの」
ローゼリエッタは、迷うことなく臆病な自分をさらけ出す。
それは、彼女たちが信じるに値する仲間であるから。
傀儡師は前者の理由で、巨鎧兵の操者は後者の理由で、納得せざるを得なかった。
ローゼリエッタとアルストロイの二人が住むには余りにも大きすぎる。
だが、今の革命軍とオージェスの民が暮らすには余りにも小さすぎた。
幸いなことに、そこは人が殆ど立ち入らない森の中。
多少散会しても見つかる可能性は低いとし、皆は人形の館を中心にその周囲に散らばって暫く生活することになった。
巨鎧兵という切り札を手に入れ、確実に戦力は増強できている。だが半分以上は使い物にならない状態だ。
あれ程巨大な部品ともなると、それ用の工房が必要となるだろうし、隠れたまま修理をするというわけにもいかない。
不足分の鉄を買うだけでも、相当目に付くことになるだろう。
つまり現状下において、巨鎧兵を直すことは正直難しい。
それでも、もともと巨鎧兵団に属する兵士が加入したのは大きい。
幾ら傀儡の類とはいえ、あれ程巨大になれば従来の傀儡技術が通用する筈がない。
そこには一定以上の訓練が必要となり、革命軍の中から人員を割くのであれば、少なくない時間が必要となる。
その点彼らであれば、今すぐ巨鎧兵に乗り込んでも十分な仕事を熟すだろう。
人材不足な革命軍で、彼らの存在は非常にありがたいものだった。
革命軍の今後について話し合う為、人形の館の一室に要人が集められた。
傀儡師の中から十名、巨鎧兵団からシャルル一名が集められ、話し合いが始まる。
中心に立ったのはやはりセリアであった。
「王国の動きを予想して、魔法都市と共闘するまでは成功しました。ですが力及ばず魔法都市は陥落。結果、バルドリンガは大国二つを滅ぼし、王国の一強時代が始まるでしょう」
今まで姿を隠していた傀儡師の中でも、セリアは世界情勢に明るかった。
これまでも幾つか王国の動きを先読みして見せた実績がある為、多くの者は彼女の予見を真に受ける。
そんな彼女の芳しくない話を聞き、一同からは渋い声しか上がらない。
先ずはシャルルが報告をする。
「私たちが持つ巨鎧兵は、まともなのが七機。装甲が無事で、精霊石の糸を修理すれば動けるのが三機。後は……大々的な修理が必要よ。王国はあの時、四百を超える数動員してきたから、真正面から戦ったら勝ち目なんてないわ」
新たな戦力も、使いどころを見極めねばならないと、彼女は言った。
ざわつく革命軍。
その中で声を上げたのはローゼリエッタだ。
「シャルル。その精霊石の糸を修復できる人はいるの?」
「は、はい!王国にいたころは、ローゼリエッタ様が全部調整していましたけど、一応私も応急処置位は出来ます」
その言葉に、ローゼリエッタは顔をしかめた。
彼女の中で操られていた時の記憶は少し曖昧で、そういった記憶は薄れてしまっている。
強く残っているのは、笑いながら人を殺していった狂気を孕む自分自身。
正直なところそのあたりの記憶は、思い出したくもない部類に入るが、文句ばかりも言っていられない。ローゼリエッタはシャルルと共に、使えそうな巨鎧兵の修理を請け負うことにした。
「じゃあ私とシャルルで巨鎧兵の修理をするわ。その方が今後のためにもなるだろうし」
「任せてください!!」
元気よく立ち上がるシャルルとローゼリエッタ。
取り合えず一つの仕事が決まる。
次いで、セリアは次に王国が取る行動の予想を始めた。
皆の前に張り出された、大きな世界地図を睨みつけては、唸り声を上げる。
「王国は多分、周辺国家を攻め始めるでしょうね。大国はともかく、残りの国は巨鎧兵数体もあれば落とせるような国ばかりだもの」
セリアの予想に、シャルルが同意の声を上げた。
「貴女の予想は多分当たってるわ。ハルクエル王は、最初の声明を出した時に受け入れた国以外、巨鎧兵の力試しとして全て滅ぼすと言っていたから」
明確に王国の目的が分かると、一同は頭を抱える。
人々を守りたい気持ちは当然ある。それが失ってしまうとわかっているのなら尚更だ。
しかし、どうしても力が伴わない。
兵力を比べても、兵器を比べても、彼我には圧倒的な差がある。
いたずらに姿を現せば、その圧倒的な力によって皆殺しにされるのが落ちだ。
歯がゆい思いをする一同の中で、やはり声を上げたのはローゼリエッタだった。
「ねぇ……彼らの力を借りれないかしら」
ひどく曖昧な物言いに、セリアは聞き返す。
「……彼ら?」
少女は、部屋の外を指さした。
少しして、部屋の中に魔法学校の生徒が一人通された。
さらりとなびく緑の短髪。背格好は低くローゼリエッタよりも若く見える。
一連の出来事の中で、印象的な行動をとっていた少年だ。
「私の名前はローゼリエッタといいます。改めまして宜しくね」
ローゼリエッタの自己紹介を受け、少年は口を開いた。
「僕は“リエント”といいます。皆を助けてくださり有難うございました。それで……僕なんかに何の御用でしょうか?」
リエントは怯えたような瞳で、部屋に集まる一同を見渡す。
リエントは、魔法学校の生徒をまとめ上げる立場にある人物であった。
所謂筆頭生と呼ばれる優秀な魔法使いだったのだが、先の戦いで何もできなかった自身の力を悲観し、人形の館に来てから自虐ともとれる態度が良く目についた。
それでも、ローゼリエッタは呼びかけに反応があったことに喜び、一つの案を持ちかける。
「私たちが最後に助けられたあの魔法。再現できないかな?」
少女は、自身の考えを伝え、更に詳しく説明をしていく。
彼女が言っているのは、魔法都市から小高い丘の麓までを瞬時に移動した、大規模転送魔法の事だ。
確かにあれがあれば、遠く離れた国からでも人形の館に逃がすことが出来る。
だがローゼリエッタには、あれ程大規模な魔法が再現できるかどうかが不安でならなかった。
深刻な表情を浮かべるローゼリエッタ。
しかし意外にも、リエントの返事は明るい。
「だっ、大丈夫だと思います!流石にあの規模は無理かもしれませんが……でも!皆で力を合わせればきっと!」
それから彼は、その魔法を封じ込めた魔法石を作ると明言した。
矢継ぎ早に、物事は決まっていく。
当面の方向性が見えてくる中、シャルルが一つ声を上げた。
「あの、巨鎧兵が十機使えるとして、誰がそれを操ります?ローゼリエッタ様は確実として、あと九名を……」
優秀な者の名を上げようとしたシャルルの言葉を、ローゼリエッタが遮った。
「私は巨鎧兵には乗らないよ」
その宣言に、多くの人が驚く。
現段階で一番の戦力となるのが、巨鎧兵を操るローゼリエッタなのだ。
噂に名高き魔導砲を防ぎ切り、巨鎧兵団の中でも異常な力を発揮していた。
その機体はまだ使えないが、その操者としての腕前は、他の者よりも頭一つ抜き出ている。
しかし、彼女は巨鎧兵に乗ることを拒んだ。
「なっ!どうしてですか!?」
シャルルの金切り声が部屋に響く。
これまでもそうだったように、これからも共に戦場を駆け抜けられると思っていたのだろう。
取り乱す少女に向かって、ローゼリエッタは自身の胸の内を明かした。
「私はただの傀儡師よ。傀儡師は人形の後ろで人形を操る。確かに巨鎧兵は強力だけど、それを使って戦うのは、傀儡師じゃないもの」
そこには、傀儡師としての矜持があった。
例えそちらの方が強力であろうとも、例えそちらの方が安全であろうとも、自身は死ぬまで『傀儡師』でありたいと彼女は訴えた。
更に少女は続ける。
「……それに、またあれに乗ってしまえば、あの時の私に戻ってしまいそうで怖いの」
ローゼリエッタは、迷うことなく臆病な自分をさらけ出す。
それは、彼女たちが信じるに値する仲間であるから。
傀儡師は前者の理由で、巨鎧兵の操者は後者の理由で、納得せざるを得なかった。
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