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涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 2-9
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休日 同じ日の午後
英士side
山乃家リビング
チョコレートケーキを食べながらマッタリと談笑中。
朱美「英士? きちんとアパート掃除してるわよね?」
英士「してるから。大丈夫だって!」
朱莉《しゅり》「服とか、私物はお母さんに買ってもらっていたアンタが、ケーキを買って実家に帰ってくるわ。パティシエとしての腕も上がっているわで、変われば変わるものねぇ!」
英士「姉ちゃん……誉めてんの? 貶《けな》してんの? 可愛くしないと碧人さんに愛想尽かされるかんな ……」
朱莉「余計なお世話ですぅ。でも、本当ホント美味しいわ!」
英士「姉ちゃん……てか、せっかく風ちゃんが来てくれたってのに辞めてくれない?」
ホントにもうっ。
焦って風ちゃんを見ると、必死に肩を震わせ笑いを堪えているの。風ちゃん。
颯士「桜王さん、英士は自分の好きな事にはトコトンのめり込むタイプだから、違う世界を選んだ時に大丈夫なんだろうか? と危惧していたんです。人生を豊かに過ごして欲しいのにって……貴方に出逢い、パティシエの道に入り、生き生きしているのを見て安心しました。これからも英士を宜しくお願いします」
英士「父ちゃん……」
風「英士くんは、器用な子でありながら、影でも努力しますよね。極めるまでそれこそトコトン。そこで満足しないで、夜中や休日に作り方の研究を重ねていますよ。時々、材料を総取っ替えしたそうに葛藤していますけど(笑)。将来素晴らしいパティシエになりますよ」
朱美「安心しました。実家の会社を継ぐよりも、パティシエになりたいと言い出した時は、本気の覚悟なのかと心配していましたから……」
朱莉「そん時も言ったけど『必ず継がなきゃとか今時ナンセンスよ』って。私は、お父さんの会社を継ぎたい。なら、英士はパティシエになれば良いじゃないって」
颯士「朱美は、英士に 朱実『あら、エイシがパティシエ! いいわね!』って言った事を気にしてね。『その時の雰囲気に流された』って。桜王さんの言うと通り、素晴らしいパティシエになるべく頑張っているのを見て安心したよな。朱美? 朱莉も。婚約者の碧人と共に私の会社を継いで頑張ってくれてる。涙が出るほど嬉しいよ」
朱美「貴方……」
朱莉「お父さん……」
風「素晴らしい家族だね。エイ」
英士「うん」
普段は、 物静かでさ。中々自分想いを言うような父ではないのに。自分の。そして姉ちゃんの頑張りを見ていてくれたのが嬉しかったんだ。 あっけらかんと 『パティシエ良いじゃない。』って。けど、影で心配してくれてたんだ。って、母ちゃんの想いが嬉しくて。 姉ちゃんも、碧人さんと共に 父ちゃんに認められたのが嬉しくて。
英士「風ちゃんを、ウチの家族に逢わせるの恥ずかしいな。って思ってたのが恥ずかしいな。 こんなにも想われて、応援してもらってたなんて思わなかったから」
風「エイの気持ちも分かるよ。家族ってありがたいね」
その日の夜
風のアパート
「アッハッハッハッ!」
風ちゃんは。
今日のオイラの。
今日の俺の。
家での家族とのやり取りが(特に姉ちゃんとの)いたくお気に召したみたいで。
風「姉弟って、面白いんだねぇ。リョウが口で負かされそうにさ。エイのトコは、押し切られる感じ? 俺、 一人っ子で兄弟いないからさ。まぁ、心紀にぃと、倫にぃは兄みたいなもんだけどさ」
涼也「面白くないですけど。口は悪いし。勝ったのなんか数えるほどですよ」
英士「面白くないよ。有無を言わせず押し切るし。勝った事ねぇっす」
英士.涼也「お兄さん良いなぁ。心紀さんと倫さんは、優しいですもん。風ちゃん! 今度は風ちゃんのご家族に話を聞きたいんですけど! 風ちゃんの子供の頃の話!」
少し、からかい過ぎたみたい。次は俺の家にリョウとエイを招待する事になってしまいました。
英士side
山乃家リビング
チョコレートケーキを食べながらマッタリと談笑中。
朱美「英士? きちんとアパート掃除してるわよね?」
英士「してるから。大丈夫だって!」
朱莉《しゅり》「服とか、私物はお母さんに買ってもらっていたアンタが、ケーキを買って実家に帰ってくるわ。パティシエとしての腕も上がっているわで、変われば変わるものねぇ!」
英士「姉ちゃん……誉めてんの? 貶《けな》してんの? 可愛くしないと碧人さんに愛想尽かされるかんな ……」
朱莉「余計なお世話ですぅ。でも、本当ホント美味しいわ!」
英士「姉ちゃん……てか、せっかく風ちゃんが来てくれたってのに辞めてくれない?」
ホントにもうっ。
焦って風ちゃんを見ると、必死に肩を震わせ笑いを堪えているの。風ちゃん。
颯士「桜王さん、英士は自分の好きな事にはトコトンのめり込むタイプだから、違う世界を選んだ時に大丈夫なんだろうか? と危惧していたんです。人生を豊かに過ごして欲しいのにって……貴方に出逢い、パティシエの道に入り、生き生きしているのを見て安心しました。これからも英士を宜しくお願いします」
英士「父ちゃん……」
風「英士くんは、器用な子でありながら、影でも努力しますよね。極めるまでそれこそトコトン。そこで満足しないで、夜中や休日に作り方の研究を重ねていますよ。時々、材料を総取っ替えしたそうに葛藤していますけど(笑)。将来素晴らしいパティシエになりますよ」
朱美「安心しました。実家の会社を継ぐよりも、パティシエになりたいと言い出した時は、本気の覚悟なのかと心配していましたから……」
朱莉「そん時も言ったけど『必ず継がなきゃとか今時ナンセンスよ』って。私は、お父さんの会社を継ぎたい。なら、英士はパティシエになれば良いじゃないって」
颯士「朱美は、英士に 朱実『あら、エイシがパティシエ! いいわね!』って言った事を気にしてね。『その時の雰囲気に流された』って。桜王さんの言うと通り、素晴らしいパティシエになるべく頑張っているのを見て安心したよな。朱美? 朱莉も。婚約者の碧人と共に私の会社を継いで頑張ってくれてる。涙が出るほど嬉しいよ」
朱美「貴方……」
朱莉「お父さん……」
風「素晴らしい家族だね。エイ」
英士「うん」
普段は、 物静かでさ。中々自分想いを言うような父ではないのに。自分の。そして姉ちゃんの頑張りを見ていてくれたのが嬉しかったんだ。 あっけらかんと 『パティシエ良いじゃない。』って。けど、影で心配してくれてたんだ。って、母ちゃんの想いが嬉しくて。 姉ちゃんも、碧人さんと共に 父ちゃんに認められたのが嬉しくて。
英士「風ちゃんを、ウチの家族に逢わせるの恥ずかしいな。って思ってたのが恥ずかしいな。 こんなにも想われて、応援してもらってたなんて思わなかったから」
風「エイの気持ちも分かるよ。家族ってありがたいね」
その日の夜
風のアパート
「アッハッハッハッ!」
風ちゃんは。
今日のオイラの。
今日の俺の。
家での家族とのやり取りが(特に姉ちゃんとの)いたくお気に召したみたいで。
風「姉弟って、面白いんだねぇ。リョウが口で負かされそうにさ。エイのトコは、押し切られる感じ? 俺、 一人っ子で兄弟いないからさ。まぁ、心紀にぃと、倫にぃは兄みたいなもんだけどさ」
涼也「面白くないですけど。口は悪いし。勝ったのなんか数えるほどですよ」
英士「面白くないよ。有無を言わせず押し切るし。勝った事ねぇっす」
英士.涼也「お兄さん良いなぁ。心紀さんと倫さんは、優しいですもん。風ちゃん! 今度は風ちゃんのご家族に話を聞きたいんですけど! 風ちゃんの子供の頃の話!」
少し、からかい過ぎたみたい。次は俺の家にリョウとエイを招待する事になってしまいました。
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