蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉（BL）

花(華)の屋敷2-10

  フウ「ミヤビは明るくて皆を照らす太陽の様な子だ。あの子がいるから険悪な雰囲気になりそうな時もいつの間にか皆で笑っていたり。 時に集中力が切れて、静かにせねばならぬ時に騒いでしまう事もあるけれど。得意な事に対しての才能は素晴らしい物がある。 例え不得意な事が見つかって初めは苦労しても、決して諦めたりせず、最後迄一生懸命に取り組み最後には誰よりも上手く出来る様になっている。 物事の壁にぶつかって泣いている子にずっと寄り添って一緒に涙する様な優しき子だ」

フウ「カウルは良い 意味で完璧主義者だ。 何か物を作る時は理論立てて考えて、一つ一つ丁寧に作り上げて行く。 納得い行く迄何回も壊しては作り上げ。作り上げては壊して。より一層素晴らしい物を作ろうと努力する子だ。 時に一生懸命になるが故に、 他の子達とぶつかりそうになる事があるがな。その子の話も しっかりと聞いてあげて。それが自分の物より良い。と思えば取り入れる度量も持っている努力家の子だ」

  一人一人の特性を深く知り、一人一人の良い所を認めて。悪いと所も見つけて時に諭す 

 子供達と接する事が何と楽しい事か!

リョウ「フウ様、 子供一人一人への愛情の深さが、親御さん達にしっかり通じでいますよ」

エイシ「あぁ。花の家に子供を預けて 本当に良かった。と、皆言っているぞ」

フウ「エイシと、 リョウ殿には、そんな話をされているのか？皆？ 私が花屋敷の、着物の織り方をしている皆の所に顔出しても、その様な話は聞いた事がないぞ？」

 リョウ「それはフウ様が、どこか浮世絵離れをして、とてつもない美しい姿されているからですよ？」
  
エイシ「それはフウに、俗世の話をするのは恐れ多いと思っているからだ」


  フウ「どういう事だ？そういえば、子供達がきちんと花の家で『人と上手くやれるか心配だ』『学問に付行けるか心配だ』と皆が言っているから伝えてくれあげてくれ。と言われて話をしたんだったな…」
 
 エイシ「フウ？」
 
フウ「 皆がリョウ殿と、エイシを信用して、子供の事や色々な事を相談すなら…二人が花の家を見れば… その様に私は人に見えているのか？ 過去の己の姿しか…人には…今の自分の頑張りは認めてもらえずに…エイシもリョウ殿も同じなのか？あの男と？」

リョウ「フウ様？」