蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉（BL）

キミの声が聞きたくて2-16

  その日の夜

風&涼也&英士のマンション 和室

英士「手を繋いでるよ。可愛ぇなぁ。ミサキくんとリンくん」

涼也「本当ですよね。天使の寝顔で癒されますね」

風「リョウくん、エイシくんありがとう。ごめんなさい。本当だったら俺が心紀さんと、倫さんに調査報告を聞きに行かなくてはならない上に、マンションでの件だって…ミサキくんとリンくんを…」

英士「風ちゃんストップ!」

子供達の寝顔を見つめながら。オイラと、リョウはそれぞれ風ちゃんに今日の事を報告してたの

ミサキくんとリンくんの 間にに正座してさ。時折二人の頭を優しく撫でながら、静かに涙している風ちゃん…

ずっとオイラとリョウには、目線を合わせてはくれなくてさ

英士「風ちゃん。オイラとリョウと、ミサキくんに、リンくんは家族でしょ？違う？違わないよね？」


英士さん…

風ちゃんね。体調が優れなかったの今日

風ちゃんと、俺、英士さんに、ミサキくんとリンくんは家族なんだもん

俺は…同じタイミングで風ちゃんの両手を…俺は風ちゃんの左手を。英士さんは風ちゃんの右手を取り、互いに両手で包み込む様に軽く握ると

涼也「風ちゃん、体調の悪い家族を無理させないのも。辛く、苦しい思いしている家族を助けるのも家族…でしょ？」

風ちゃんは綺麗な瞳をうるませてオイラを

風ちゃんは綺麗な瞳をうるませて俺を

ジっと見つめて

風「違わない…エイシくん。リョウくん。ミサキくん。リンくんは…俺の大切な家族…」

ポロポロ涙してしまった風ちゃん

涼也.英士「泣かないで？風ちゃん」

風「うん…俺も改めて心紀くんと倫くんから話聞くね。マンションの張り紙とか、公園での事を謝りたいって言って来た人達の話も聞こうかな…」

涼也「公園で、ミサキくんと、リンくんが皆から離れて砂場遊び始めたら…『さっきはゴメンね』って子供達が。ミサキくん、リンくん少し悲しい表情したんだよ？けど『うん。いっしょにあしょぼ』って…それを見て親達は心を動かされたんじゃない？」

英士「ミサキくんと、リンくんの真っ直ぐさが伝わって良い方向に進んだのと違って折戸の関係者は…」

風「逆恨み…か…仲間を守りたい気持ちは大切だけど。仲間のした事を隠蔽や、相手を傷付けるやり方で『守る』事は間違いだものね」

英士.涼也「風ちゃん…」