蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉（BL）

涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ 恋人達編1

　 心紀&倫

　風が部屋に帰った後……


　心紀 《……》

　倫 《……》

　心紀. 倫（俺達の間に、凄い微妙な空気が流れてる。ソファーに 横並びに座って 、横目でね、互いの姿をチラチラ見てるのが互いに感じられるし ）

　倫（鼓動がドクンドクンという表現ってさ、大げさじゃね？　って思ってたのに…… 嘘じゃなく本当に心紀にぃの、ドクンドクンが聞こえて……）

　心紀（倫の鼓動ドクンドクンって…… それに加えて、俺の鼓動もやけにリアルに聞こえて…… そうだよね？　倫の性格じゃあね？　俺から動き出さなきゃだよね）

　心紀「リン、風に『違わないよ!』って、ハモリて返したけど……それって 脈アリって事だよね？」

　倫「そうなんじゃねぇの？　ん、な事聞くなよな。察しろよ!」

　心紀 ((笑)リンだねぇ。 全くもって、素直じゃないんだから。ま、そこが可愛いとか思っちゃってるんだけどさ）

　心紀「リン、俺の方向いて？　俺、リンが好きだよ」

　倫（ミサキにぃ、こんな俺みたいな素直じゃない奴。どこがって？ 信じらんないよ。なんか、恥ずかしい。とか、色んな感情でガチガチになっている俺の心を、ほぐしてくれながら、きちんと目を見て 『好きだよ』って言ってくれて）

　倫「俺も、ミサキにぃが好きだよ」