蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉（BL）

追憶のキミ 謎解き編3

  風「日向の守の家臣として仕えた者達も、可哀想だよね？19年前。俺の、母さんと、父さんと何かのきっ掛けで出会った時に、今回と同じ様に殺めてしまった…」

英士「その時も『《ソノトキガキタ》って声がした』って警察で話して。でも、罪の重さから精神を病んでしまったんだ…」

倫「そこで、400年前の因縁が語られる事は無く。そして19年後、再び…」

心紀「3月に《イマガソノトキ》の声、1年半前に… 風ちゃんを引いたヤツが、あの警備員だ… って、思い出してれば…」

涼也「そこですよ。３月に、警察官として取り調べた者も、日向守の家臣の子孫の一人だった…」

心紀「どういう事？」

倫「心紀。気に病む事は無い。あの警備員と警察官は… 語弊がある言い方で風くんには、悪いけど… あの」

風「大丈夫ですよ。源本さん… 19年前の犯人と、警察官は繋がってた… 日向の守の子孫と、家臣の子孫として。母さんも、父さんも助かる見込みは無かったんです… きっと… 400年前の怨念の為に… 犯人は、精神的に病んでいると判断されたから、罪にも問われなかったし」

英士「３月の時の声の主、今回の犯人は19年前の犯人の息子だった。父親は精神を病んだ為、400年前の怨念は続いた。警備員は捕らえられた為に、400年前の怨念は払われ、オイラ達の記憶も甦ったんだ」

涼也「今の時代らしい。動画と、音声データが証拠で言い逃れが出来なくなった為に… 『ようやく解放される』って。無期限に出て来れない事が決まって、却って安心したんですね。警備員も… 日向の守の子孫と、家臣の子孫も《二度と、風若様と、心紀様の思いを受け継ぐ子孫達を、傷付ける事は無くなった》んですから…」

心紀.倫「何なの(んだ)？御厨センセも、山乃さんも…」

英士「今回、風若君の家臣の子孫だった父さんの話とか、まとめて、こういう事かな？って。構築したんだ」

涼也「私もですよ。父さん、風若様の家臣の子孫ですし。て、いうか、源本センセは考えてるけど。冴多はもう少し… 違うな。風ちゃんと、冴多は純粋だから。400年前も」(笑)

風「この前『風若様と、心紀様が面白かった』って話してましたよね？御厨さんと山乃さん…」

涼也「だって。ねぇ？英士さん」

英士「なぁ。涼也くん？」