蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉（BL）

秘密の館の秘密の住人 1

現代では無い

　とある時代の お話

　｢これは、命令である。今すぐこの館を出て行く事。出て行かねば命の保障はしない。と、伝えよ｣

　(…この家が、他家より優遇されているとは、いえ、いくら何でも人を殺めたら御自身の身も保障されぬのに… もはやそこ迄…)


　私の名は、御厨涼也(みくりや.りょうや) 今月の6月17日に、18才になる

　御厨(みくりや)家は、代々山乃(やまの)家に仕えている…

　執事と言えば、解りやすいであろうか？

　父は、山乃家の当主に幼き頃より仕えていて、ベテランだが

　私は、その御子息の山乃英士(やまの.えいし)様付きで…

　今の様に、お館様に呼ばれれば、その用も請け合う…

　まだまだ、ひよっ子のなのですが

　それにしても… この様な事伝えねばならぬとは…

　私は、暗澹たる気持で
、
　離れにお住まいになっている

　お館様の、弟君の所へ向かった