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傷付くのが怖くて…(るな)

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 涼也「るなちゃんは今まで、人にこれを言ったら悲しむんじゃないか ? これを言ったら傷付けてしまう……だから心にしまって置こう……そうやって自分の想いや感情を抑えて来たんだもんね?」

 るな「リョウくん……」

 涼也「それは、 小学校1年の時の事があってから特に……だもんね……」

 るな「……」

 涼也「るなちゃんは、おやつとかおもちゃとか数が足りない時とか 、自分の物を分けてあげたり。自分の事は後回しにしちゃう様な女の子だったよね。まぁふうちゃんも一緒だけどさ。俺がクラスの男子と喧嘩して、ずる賢いそいつが俺の方が『あいつが先に手を挙げたんだ』って。 先生がそれを信じて俺を怒ろうとした時に 『リョウくんはたたいてないよ』 そう言って庇ってくれたよね。るなちゃんはいつも俺の一番の理解者だった」

 るな「リョウくん……」

 涼也「るなちゃんはさ。最近、市の職員達との事があって、凄い頑張ったし。逃げずに自分の想いを言って戦って強くなってってさ。偉いなって思ってたんだよ」

 堪え切れずに涙して、ハンカチで目頭を押さえている、るなちゃん

 あぁ、抱き締めてあげたいよ……

 涼也「けどそれは、他の人が苦しめられていたりとかする時に見せる、るなちゃんのパワーでさ…… 俺に対してな時だけは、相変わらず遠慮のかたまりを発動させるんだもん『余り何でもかんでも話したり連絡をしつこくしたら、迷惑になったりしないかな? って思って……』とか言ってさ」

 るな「リョウくん……」

 涼也「俺のせいなのにね。ずっとるなちゃんとふうちゃん。 二人の優しい女の子に甘えてさ。俺が気持ちをはっきりさせなかったのが悪いんじゃんね。るなちゃん…… すげぇ身勝手な事言ってんの分かってんの。るなちゃんが俺の事を考えて、大事な話してくれないのを寂しいって思うし。 迷惑じゃないかな? とか遠慮しちゃうのも寂しいし……でもね……」

 るな「冴多先生は『本当の想いを言ってもいいんだよって……何も話してくれない方が、心配するに決まってるでしょ?』って言ったわ……本当にそうだね…… 私自身が傷つくのが怖くて、傷付きたくなくて…… 私は『人に何も言えない』って事を言い訳にしてたんだ『人に何も言わない事』事で人を傷付ける事だってあるのに……リョウくんゴメンなさい」

 違うよるなちゃん……






















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