82 / 133
二人のパパ.二人のパパと二人のママ
しおりを挟む
その日の夜
リモート中
英士.涼也.るな「風歌 《ふう》ちゃん退院おめでとう!」
風歌「ありがとう……」
『退院おめでとう会』を『リモート』でしようね。って話しは出てたんだけどね
取り敢えず難題にメドが着いたから、開催したわけです
英士「風歌ちゃん? 何かあった?」
なんかね、悲しい? と惑い? 微妙な表情してんの……風歌ちゃん
画面越しだとね……中々さ……何を思ってるんだろう? って察してあげる事が出来なくて
もどかしいよね……
るな「涼くん、私とふうちゃんね。わざわざ自分の部屋に分かれて『リモート退院おめでとう会』に参加してるの。おかしいよね?」
涼也「マジ? (笑)」
俺はるなちゃんさすがだね! って思ったんだ
ふうちゃんの様子を見て、突拍子も無い事を言ったんだって
涼也「俺なんて気分出してさ。ウイスキーなんて用意しちゃったよ」
るな「うふふ」
英士「なんか……一緒とか微妙な気分なんだけど…… オイラもウイスキー 用意しちゃったよ」
風歌.るな「アハハ」
そう言うと、笑ってくれた風歌ちゃんとるなちゃん
風歌「ごめんなさい 。折角、会を開いてくれたのに微妙な感じにしちゃって……あのね……パパにね、生みの親に……母親に逢ってみないか? って言われたの」
英士「うん……」
そっか…… 俺と御厨くんは、今回の件があって
風歌ちゃんの母親が誰か知ったけど……
風歌ちゃんは知らないんだもんね……
風歌「中学の時にね、ママが話してくれて。さっきもパパがその時の事を説明してくれて…… 漠然と『いつか逢いたいな』って思ってた人に逢えるんだ……っていう期待と。けど逢いたく無い……って思いが交差して凄く複雑な気分になっちゃったの」
涼也「分かるよ……ふうちゃん」
ふうちゃんは、おばちゃんの事を思ってそう思ったんじゃないか……って
英士「月乃さん……ママが好きなんだもん。悩むよね」
るな「私も心の中にいるパパが大好きなの。けど、倫叔父さんがパパだったら……って思ったりしてた」
涼也「うん……」
るなちゃん……
風歌「私には大好きなママがいるのに……心の中にもママがいるの」
風歌ちゃん……
るな「パパにね『守ってやる』『パパって呼んでくれ』って言われて嬉しくて。呼び捨てで呼んでくれるのが幸せで……ふうちゃんが、パパが私を呼び捨てするのは『私とるなちゃんは姉妹だもん』当たり前でしょ? ってニュアンスで言ってくれた時にね嬉しかった……」
涼也.英士「うん……」
風歌「私も中学卒業の時に、生みの母親の話を聞いた時、私にはママだけだもん……パパは亡くなったるなちゃんのパパだけって……同時にるなちゃんのママをママって呼んでいいの? って分からなくなって……高校の一年間はどう二人と接すれば良いか。って悩んだの……」
英士.涼也「うん……」
るな「その時にね『私にはパパが二人いて、ふうちゃんにはパパとママが二人ずついるなんて! 凄いと思わない?』ってふと思ったの」
風歌「今日の朝、るなちゃんがそう言ってくれて……『そうか……私にはパパが二人。ママも二人いるんだ』って思ったらね。どこか割り切れ無くて心の中に刺さっていた棘が抜けて……なんて幸せなんだろうって……」
英士.涼也 《……》
英士「さすがっすね。るなちゃん。そんな風に思えるなんて……そんな言葉をパパさんが聞いたら」
涼也「ふうちゃんもさすがっすね。パパさん、ママさんは大号泣するでしょうね……」
そして
るなちゃんのパパの仁さん……
風歌ちゃんのママの風音さん……
喜んで下さるよね……
風歌「でも……少し不安だな……」
うん。でも風歌ちゃん
大丈夫だよ……
少し……驚くだろうけどね……
リモート中
英士.涼也.るな「風歌 《ふう》ちゃん退院おめでとう!」
風歌「ありがとう……」
『退院おめでとう会』を『リモート』でしようね。って話しは出てたんだけどね
取り敢えず難題にメドが着いたから、開催したわけです
英士「風歌ちゃん? 何かあった?」
なんかね、悲しい? と惑い? 微妙な表情してんの……風歌ちゃん
画面越しだとね……中々さ……何を思ってるんだろう? って察してあげる事が出来なくて
もどかしいよね……
るな「涼くん、私とふうちゃんね。わざわざ自分の部屋に分かれて『リモート退院おめでとう会』に参加してるの。おかしいよね?」
涼也「マジ? (笑)」
俺はるなちゃんさすがだね! って思ったんだ
ふうちゃんの様子を見て、突拍子も無い事を言ったんだって
涼也「俺なんて気分出してさ。ウイスキーなんて用意しちゃったよ」
るな「うふふ」
英士「なんか……一緒とか微妙な気分なんだけど…… オイラもウイスキー 用意しちゃったよ」
風歌.るな「アハハ」
そう言うと、笑ってくれた風歌ちゃんとるなちゃん
風歌「ごめんなさい 。折角、会を開いてくれたのに微妙な感じにしちゃって……あのね……パパにね、生みの親に……母親に逢ってみないか? って言われたの」
英士「うん……」
そっか…… 俺と御厨くんは、今回の件があって
風歌ちゃんの母親が誰か知ったけど……
風歌ちゃんは知らないんだもんね……
風歌「中学の時にね、ママが話してくれて。さっきもパパがその時の事を説明してくれて…… 漠然と『いつか逢いたいな』って思ってた人に逢えるんだ……っていう期待と。けど逢いたく無い……って思いが交差して凄く複雑な気分になっちゃったの」
涼也「分かるよ……ふうちゃん」
ふうちゃんは、おばちゃんの事を思ってそう思ったんじゃないか……って
英士「月乃さん……ママが好きなんだもん。悩むよね」
るな「私も心の中にいるパパが大好きなの。けど、倫叔父さんがパパだったら……って思ったりしてた」
涼也「うん……」
るなちゃん……
風歌「私には大好きなママがいるのに……心の中にもママがいるの」
風歌ちゃん……
るな「パパにね『守ってやる』『パパって呼んでくれ』って言われて嬉しくて。呼び捨てで呼んでくれるのが幸せで……ふうちゃんが、パパが私を呼び捨てするのは『私とるなちゃんは姉妹だもん』当たり前でしょ? ってニュアンスで言ってくれた時にね嬉しかった……」
涼也.英士「うん……」
風歌「私も中学卒業の時に、生みの母親の話を聞いた時、私にはママだけだもん……パパは亡くなったるなちゃんのパパだけって……同時にるなちゃんのママをママって呼んでいいの? って分からなくなって……高校の一年間はどう二人と接すれば良いか。って悩んだの……」
英士.涼也「うん……」
るな「その時にね『私にはパパが二人いて、ふうちゃんにはパパとママが二人ずついるなんて! 凄いと思わない?』ってふと思ったの」
風歌「今日の朝、るなちゃんがそう言ってくれて……『そうか……私にはパパが二人。ママも二人いるんだ』って思ったらね。どこか割り切れ無くて心の中に刺さっていた棘が抜けて……なんて幸せなんだろうって……」
英士.涼也 《……》
英士「さすがっすね。るなちゃん。そんな風に思えるなんて……そんな言葉をパパさんが聞いたら」
涼也「ふうちゃんもさすがっすね。パパさん、ママさんは大号泣するでしょうね……」
そして
るなちゃんのパパの仁さん……
風歌ちゃんのママの風音さん……
喜んで下さるよね……
風歌「でも……少し不安だな……」
うん。でも風歌ちゃん
大丈夫だよ……
少し……驚くだろうけどね……
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
選ばれたのは美人の親友
杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる