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微妙な関係
しおりを挟む今日は紙芝居の日
俺は、倫さんと共に病院に向かった
『リモートで見て頂く事になります』
って説明受けて、応接室に入ると山乃さんがいて……直前に聞こえてきた山乃さんの大爆笑
俺達に背を向けて座っている先の画面にはふうちゃん……大爆笑する程の何かがあったって事だよね?
倫さんも一瞬、微妙な表情をして、息を飲んで……
胸の奥がチクりとした……何だろう……山乃さんとふうちゃんの目と目で会話する感じ……
ふうちゃんと、山乃さんが出逢った時から……気が付いてた……
ふと、気配を感じたのか山乃さんは、後ろを振り向き
英士「こんにちは」
倫「こんにちは」
涼也「こんにちは……」
倫さんが、山乃さんの座るのソファーセットの、はす向かいの席に座ったから、俺は山乃さんの隣に……
ソファーに座ると
風歌『リョウくん?』
ふうちゃん……
あ、目を潤ませてくれるの?
風歌『るなちゃんは?』
涼也「るなちゃんは家から紙芝居を見るから」
瞬間、表情を無くしてしまったふうちゃん……
鋭いふうちゃんだから、るなちゃんに何かがあったって感じ取ったのかも……
──
小学生の一年生の時に数人で集まって、良くある話題
『だれがすき?』
の話題
無邪気に、クラスの女の子が
『るなちゃんはみくりやくんだよね?』
『イエーイ』
本人が言う前にさ……
可哀想に人見知りな、るなちゃんは恥ずかしそうにさ、うつ向いちゃって……
空気読めないの? 今度はふうちゃんに
『ふうちゃんは……』
風歌『わかんないのっ』
『ふうちゃんはだれがすき』
を遮ったんだ……
るなちゃんは泣き出しちゃって……悲しい表情でふうちゃんは困った様に……
だから、ふうちゃんの好きな人は聞けなかった
いつも3人でいた
ふうちゃんは、るなちゃんと一緒じゃなきゃ俺と遊ばなかった……
るなちゃんも、ふうちゃんと一緒じゃなきゃ俺と遊ばなかった……
微妙な関係……その時以来
俺の中で、ふうちゃんの心の中には誰がいるの?
その気持ちがあるのを、ふうちゃんも、るなちゃんも分かっていて……
微妙な関係が崩れ始めたのを、俺は感じていた……
何か、別の感情も芽生え始めたのも感じていた……
──
風歌『るなちゃん……』
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