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何もしてあげなかった…

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リョウside

 リョウ「その新エースの神林?顧問の方に、自分を戻してくれ!って言った。ゆなちゃんが、野球部に入った時点では、そいつはマネージャーだった。顧問は神林に、ゆなちゃんに引き継ぎを… 教える様言ったけど…」

風花「私から見たら凄いレベルで。ゆなちゃんの不安は、スコアブックの付け方やルールより、マネージャーとしての…」

リョウ「スケジュール管理。遠征先とかの決め方。連絡方法。今までどこの学校と対戦して来たか?とかの分野が不安…」

風花「リョウセンパイ凄い… ゆなちゃんからやっと… 聞き出して…『俺に聞くな!考えろ』って言われたって木曜日に…」

リョウ「…冴多さんも言ってたな。顧問、たまにしか来なくて。事実上、自分がピッチャーで、神林は、名前だけ立派にエース。なのに… 練習さえ出てこなくて。顧問も、練習は源本センセにさせて試合の時だけ、二人しゃしゃり出てきて。勝手に自分達で、相手側に連絡取るし。文句あるなら辞めろとか… さ」

 
 
源本センセは一人で

 生徒会も… 野球部も…


倫『お前達に任す!』


 昨年は教師一年目じゃ…

 逃げてたのとは違う


 出来る範囲内で… ガンバってくれて



-トウルルル-

風花「~ゆなちゃん?落ち着いて?冴多センパイがそんな事思うわけないよ?」


 (何話ているの…?)

-トウルルル-

 ん?冴多さん?

リョウ「冴多さん?ふうちゃんもさ。今聞いたよ… 俺さ、少し話し聞いてたのに。何もしてあげなかったゴメン… ゆなちゃん、どんな様子なの?ふうちゃんと一緒だ。不安で話したはいけど… 言ってしまった事で、もっと事態が悪化したら… って。そういう子達だよね?ふうちゃんもゆなちゃんも…」


 二人が、どんな思いでいたか…


リョウ「分かった!俺達も行くから!」

 
先に

 話が終わったらしいふうちゃん…

心配そうに


携帯電話を、胸の前でキュって握り締めて…

 大丈夫だよ。という様に頷いて


リョウ「行こう?」


 って言うと

  不安顔のふうちゃん…

(可愛いな…)


こんな時まで…

俺はバカだ…


ゴメンねふうちゃん…




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