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1で10を知るタイプ

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 リョウside

 リビングテーブルを挟み、ふうちゃんの左隣に俺、正面に山乃さん、その右隣にゆなちゃんが座って…たんだけど

 俺と山乃さんが話すウチに、ゆなちゃんふうちゃんの方に移動し足元の絨毯に座って…

 その白く美しい手を握って…
 
リョウ「ふうちゃんは、何の責任も…何で?助けてあげなかった…」

 (…たぶん俺と同じ…か)

リョウ「すみません。生意気言って…つい…5年前って言ったらあなたは未成年ですもんね?」


英士side

(1で10を知る?ん?悟る?タイプね。すげぇな。いろんなしがらみ大人達の思惑、面子。見抜いたんだ)

リョウ「あの。人の顔じっと見ないでくれません?」

 ((笑)あ。余りに感心しすぎてガン見し過ぎちったよ)

英士「わりィ。イヤ〰やっと分かってくれる人が…もう気づいたでしょ?当事者じゃなくて…周りが事をややこしくした」

リョウ「ええ…」

英士「姫達から聞いてると思うけど、老舗ってのはね、なんだろ?自分たちの考えだけが正しい…みたいなね。。若い二人は惹かれあった。男の家は、代々『男だけが継ぐ』そういう世界だという考え。女の方の家は、元々、女系家族的な所があって、続いていく為には『女性も跡を継げる』そういう考え」

リョウ「…分かります。互いの親戚達が大反対?」

英士「二人は負けなかった。互いに、ふうちゃんの父親には弟。母親には、二人の姉が。次女が継ぐ事で一旦は治ったんだ」

リョウ「一番上のお姉さんが、山乃さんのお母さん?」

英士「なんで?分かった?」

リョウ「山乃さんと、ふうちゃん8才離れてるから。山乃さんのお母さんが長女で、ふうちゃんのお母さんは末っ子で。その間にふうちゃんのもう一人の伯母さんがいるのかなって…」

英士「すげぇーね!オイラの母ちゃんとすぐ下の妹が三つ。ふうちゃんの母ちゃんとは八つ。母ちゃんと、父ちゃんはそもそも話し合いから外れてた。既に母ちゃんも医者である父ちゃんと…ね…」

リョウ「成程。折角一緒になったのに2年後に…?」

英士「そう…で、その時もまたね…」


 (病に苦しむ人より、自分達の事優先。ホントそれで、対相手を思ってね?作品作りや、仕事出来るの?

 はっきり言って、心惹かれる物作っているとは思えないよね

 自己顕示欲の方が、見え隠れした品ばかりでさ…

 魅力感じねぇんだよ…)



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