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二人のお兄さん

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   リョウside

 ー行きつけ飲み屋ー

 英士「兄貴、母ちゃんの性格に似ててさ『英士、少年事件の弁護士とかより普通の』… とか言うからさ…」

リョウ「普通って何?」


 俺…ちょっと…ね?

 いくら兄貴でも、ふうちゃんの事を『カラカウの面白い』

 って言ったのがどうにも気に入らなくて…

英士「すげー、俺様だろ?オイラ、杏の事があって、女性が子供産み育てる。って事は、男が計り知れない苦労とか思いがあって… オイラの選択で、傷つけたんじゃないかって…『私は幸せ… こんな風に私の事を、真剣に考えてくれて。これからも、ずっと少年事件や、可哀想な子供達。様々な理由で施設に入った子供達を、守ってあげてほしいの』って…ふうちゃんと再会して、離婚って子供だけじゃなく大人も辛い事で… 弱い立場の女性が離婚ってなった時の弁護も考えようか?とか… とにかく『普通』って何?『弱い立場の人守れるような弁護士になる』のがオイラの『普通』なの!って兄貴に言ったんだ』

心紀「一見山乃さんポヤーってしてるけど… 堅実だよね?なのに…」

英士「いいよ心紀くん。兄貴にさ、大学時代から麻友子さんと…『いくら心の広い彼女でも、いい加減にしないと今に愛想尽かされる』ぞって…」

リョウ「早く家を出たかった理由… って敦士さんの事もあるんだ?」

英士「リョウくんは… 鋭いんだから。身を滅ぼすって言っただろ?母ちゃんが出て行く迄、兄貴に『この家の跡取りは敦なんだから』って。だからって、仲が悪かったとかじゃない。跡継ぎの事に関して『どうぞ兄貴』って思ってたし。かと言って、俺までは親父の会社に入る必要なくね?って…」

倫「氏より育ち… か。根っからの俺様には、なれない人だと思うよ?姉ちゃん『子供が出来ない』って伝えて『結婚は…』って… 『それでも、私を選んでくれたんです』って言ったら『英士はそういう奴…それに、我が家に健ちゃんが… 一般的な形と違うかもしれないけれど、子供が授かって良かったね』って言って下さったって泣いてたよ…」

英士「兄貴…」





 



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