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原点
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※今回もアレの続きです。
前回ゾワゾワした方、鳥肌った方はご注意ください。
──────────────────────────────
ヒルっぽい虫のモンスターの体液か粘液か、はたまたまた何か別の液体か......ヒルは潰されては追加され、それに比例して増えていく液体で立ち上がろうにも立ち上がることは出来ず、みっともなく地面でジタバタするのみ。そもそも体液が無くとも上から降ってくるヒルの量が多く、立ち上がる隙が一分も無い。
視界も、聴覚も、嗅覚も、味覚も......五感の内の四つは意味を成していない。但し、触覚だけは麻痺してくれない。ヒルをぐっちゃぐっちゃと潰す感覚、身体中を這いずり回る感覚、ヒルっぽい見た目通りの生き物らしくこちらの血を吸い出す感覚だけは鋭敏にこちらへ伝えていて吐き気が収まらない......
ただヤツらが吸い出す量は、アイツらが撒き散らす体液から回収出来る血の量とトントンなのが救いか。
「...............ーーーーーッ!!」
耳に侵入ってくる感覚に口を開けず声にならない悲鳴を上げ、必死にその場で藻掻き続けて抵抗する事しか出来ない自分に苛立ちが募る。耳に水が入った時の対処のように、僅かな空間の中で頭を振り地面に叩き付けて耳からヒルを追い出す。侵入る事に一生懸命なお陰でまだ吸い付いていないので助かった......あぁ、気持ち悪い......
何故このヒルはここまで大量発生しているのだろうか......この調子で潰し続けていたら終わるかな? それならばいいけど、もしコレが無限湧きなら? うわぁ......無限湧きするヒルとか冗談じゃない。
「―――ッッ!!!」
どんなに激しく動こうが暴れようが、ヒルは全く怯む事なく身体の至る所へと吸い付き、這いずり回り、穴があれば侵入を試みる。地獄と呼ばれるモノが本当にあるのならばこの状態の事を云うのだろう......
もう......ヒヨコで殺っちゃうか......
いや、それはダメッ!! 魔法袋が燃えるっ!!
......でもそうか、どう足掻いても事態が好転しないならばもう全部燃やしちゃえば―――
「......ッ!!」
ボウッ......と身体に火が灯る。
服はもう、今の物は二度と着れない。洗濯したとしても体液やら粘液やらが染み込んだコレはもうダメだろう。綺麗に洗濯したよ! って言われても、じゃあ着ようなんて思えないから。靴だけは我慢して再利用するが......燃やした事でいい感じにリサイクルされてリペアされるのを祈る。
というわけで、いざ何回目かの焼身自殺逝ってみよう。
魔法の火は濡れてベシャベシャな服や身体なぞものともせず、まるで付着している液体が灯油やガソリンだったかのように瞬きの間に轟々と燃え盛った。
ギィギィギィギィ耳障りな声を上げながら身体にへばりつくヒルが燃えていく。服の中に侵入ったヤツも、体表に纏わりつくヤツも、体内に侵入したヤツも、等しく俺の出した炎に灼かれて死んでいく。
はははっ、今更怖気付いて離れていっても遅いんだよ馬鹿が......
皮膚が火に焼かれて溶けて、爛れて、再生して、また焼かれ、溶け、爛れ、戻り、焼溶爛戻焼溶爛戻......
熱は何も表面だけを燃やす訳ではない。
息をすれば鼻腔が口腔内が、気道が焼ける。呼吸器官から体内に侵入った熱と火は容赦せず内臓を焼く。己が発した魔法だとしても配慮は無い......敵も味方も等しく炎で抱き締める。
意識を失えさえすれば楽になれるのだが、中身を......いや、重要で致命的な器官を焼かれる前に傷ついた箇所の再生が始まる。なので痛みと苦しみで気を失えず楽になれない。
―――逝けるのなら逝きたい。そう思ってしまうくらい、延々と焼かれ続けるのは精神的にクる。
もう纏わりついていたヤツが離れたから魔法を解いてもいいんじゃないか......降ってくるヤツは都度対処していけば......
しかし、そう思っても大して大きくもない洞穴という場所がそれを許さない。
―――バーミキュライト。日本語で蛭石。
鉱物の一種で主に耐熱剤や防音材に使用される極めて脆い鉱石。熱を加えると蛭のように伸びる事から蛭石と呼ばれる。
奇しくもソレと同じ名前を冠したこの蛭型モンスターは隠密に長け、洞窟の中や砂利道で石に擬態し集団で襲い掛かる性質がある。ダンジョンという密閉空間、他の生物は全て格上の状況で生き残ろうと彼らは知恵を絞り、一つの答えに辿り着いた。
そう、この洞穴は彼らが掘り、その天井に巣を張って天井を覆う。それ程の群れで一斉に他生物を襲うスタイルにシフトしたのだ。その洞穴に侵入してしまった哀れな者の末路は......言うまでも無いだろう―――
天井にビッシリと居るヒルが、俺の発した魔法の熱に炙られて張り付く力を無くしたのか、それらが際限なく降ってくるのだ。
俺の上に降ってきたヤツはそのまま焼き殺され、周囲に降ったヤツは離れて火が収まるのを待っている。
活路の見えない負のループ、負のスパイラル。
理不尽ばかり襲い来るこの人生、本当に巫山戯るなよ!!
―――なんで俺がこんな目に遭わなくてはいけないんだ
耐え難い不快感をこれでもかというほど味わい、内からも外からも焼かれ続け、クソ程追い詰められた匠の脳に浮かんできたモノは......
―――そうだ、今こうして苦しんでいるのも、その前に受けた苦痛も屈辱も全て......あのクソ家族が全ての元凶っ
これまで虐げてきたクソ共筆頭の酷く不快に歪む汚いツラだった。
―――そうだ、俺はまだヤツらに何も出来ていない
学校といウ名の肥溜めニ集る蝿共
街中デ蠢く蛆虫共
権力ニ寄生すル壁蝨共
―――まだ、アイツらはのうのうと生きている......俺の事など微塵も気に留めず......
これまで虐げテキた汚物共ヲ......
熱に灼かれて白く濁った瞳の最奥に暗い昏い火が灯る。
―――ヤつラヲ殺スまデ死ぬ訳ニハいカナイ
「―――ッ!! ッ―――ッ!!!」
人は死に瀕した時、最期は何かへ縋る。
幸せだった思い出か、最愛の人か、辛く苦しい思い出か、憎い人か、心の拠り所だったモノか、ライバルか......思い描くモノは人によって様々だろう。その十人十色様々なモノが最期のエネルギーとなり、その想いが正だろうが負だろうが強ければ強いほど、死の運命へと抗う糧となる。
―――死ね!! 死ネ!! シネ!!
目の奥が熱い。火とは別の熱さと痛みがあるが今はドウデモイイ。
「―――ヤ、カレ、テ、シネ」
最初に火力を上げた。
俺を囲うように火が消えるのを待つヒルの前列が熱波に殺られて溶けていく。目が見えないから空間把握頼りで直接見れないのが残念だが......まぁとりあえずざまぁみろ。
次に人体に纏うよう燃えていた火の形状を変えて火柱状へ。変化はそれだけに収まらず、火柱が天井へ到達すると傘状に開き天井を覆う。自分が燃えないように試したが、そうはならなかった。
さて、コレはさしずめ火傘といった所か......天井の反応がどんどん消えていくのが面白い。反応が増えては消え増えては消え......ヤツらは一体それをどうやっているんだろうか......
「ニ、ゲン......ナヨ」
さっきまで熱烈なハグを俺にしてきたじゃないか。俺が情熱的になったからってヒくなよ、な。あー喉が痛ェ、畜生。
燃え盛る炎で蛋白質が凝固して上手く動かせない身体を意地で立ち上がらせ、魔法袋がある方向とは逆の方へと脚を引き摺りながら歩いていく。
一歩分進めば後退出来ない前列のヒルが熱で溶解し、熱を恐れ後退していくヒルは前と後ろで詰まり潰れる。仲間が潰れてもお構い無しに下がり、運良く生き残ったヤツは必死に不様に逃げていく。醜い、とても醜い。
「......ニガ、サ、ナイ」
緩慢でぎこちない動きで腕を上げ、一気に振り下ろす。この時腕に纏わりつく火を切り離すイメージを加えた。想像通りにいけば......
「ギィィィィィッ!?」
成功......
ニヤリと嗤ったつもりだったが、顔が動いた感じがしないのが残念だった。さて、残りのクソ虫共......覚悟は出来ているか?
「アッ......ハ、ハハ、ハッ......」
焼け死ね!!
大事な魔法袋を燃やさぬよう、細心の注意を払いながら火をそこかしこにバラ撒き焼却していく。燃えろ!! 燃えろ!! クソなモノは全て燃えてしまえ!!
数分後、残るヒルの反応は魔法袋の周囲にいるだけになったので、ここで漸く火を消した。両手以外。
焼け爛れた皮膚、内臓、眼球、筋繊維と巻き戻しをしているように治っていく。そして治っていく過程で起こる違和感が全て消え去る。完治の合図だ。
ただ、眼球も完治した筈なのに視界が少しおかしい。視界に映る全ての色が、これまで見てきたモノと異なっているのだ。
「............アハハッ」
つくづく思う、いい身体になった。絶対に......ヤツらに地獄を見せるまで死ねないからな。それを達成するのに色彩感覚なんて要るか? そんなモノ要らない。ならばこの変化は気にするだけ無駄だ。
さて、そろそろこの不快なだけの戦闘を終わらせよう。残るは後はお前らだけだ―――
「アハハハッ!!」
飛び掛かるヒルを燃える手で払い落とし、逃げるヒルを握り潰し、諦めたヒルは炎を伸ばし焼いて......
焼いて、焼いて、焼いて、焼いて......
ようやく、作業が終わった。
前回ゾワゾワした方、鳥肌った方はご注意ください。
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ヒルっぽい虫のモンスターの体液か粘液か、はたまたまた何か別の液体か......ヒルは潰されては追加され、それに比例して増えていく液体で立ち上がろうにも立ち上がることは出来ず、みっともなく地面でジタバタするのみ。そもそも体液が無くとも上から降ってくるヒルの量が多く、立ち上がる隙が一分も無い。
視界も、聴覚も、嗅覚も、味覚も......五感の内の四つは意味を成していない。但し、触覚だけは麻痺してくれない。ヒルをぐっちゃぐっちゃと潰す感覚、身体中を這いずり回る感覚、ヒルっぽい見た目通りの生き物らしくこちらの血を吸い出す感覚だけは鋭敏にこちらへ伝えていて吐き気が収まらない......
ただヤツらが吸い出す量は、アイツらが撒き散らす体液から回収出来る血の量とトントンなのが救いか。
「...............ーーーーーッ!!」
耳に侵入ってくる感覚に口を開けず声にならない悲鳴を上げ、必死にその場で藻掻き続けて抵抗する事しか出来ない自分に苛立ちが募る。耳に水が入った時の対処のように、僅かな空間の中で頭を振り地面に叩き付けて耳からヒルを追い出す。侵入る事に一生懸命なお陰でまだ吸い付いていないので助かった......あぁ、気持ち悪い......
何故このヒルはここまで大量発生しているのだろうか......この調子で潰し続けていたら終わるかな? それならばいいけど、もしコレが無限湧きなら? うわぁ......無限湧きするヒルとか冗談じゃない。
「―――ッッ!!!」
どんなに激しく動こうが暴れようが、ヒルは全く怯む事なく身体の至る所へと吸い付き、這いずり回り、穴があれば侵入を試みる。地獄と呼ばれるモノが本当にあるのならばこの状態の事を云うのだろう......
もう......ヒヨコで殺っちゃうか......
いや、それはダメッ!! 魔法袋が燃えるっ!!
......でもそうか、どう足掻いても事態が好転しないならばもう全部燃やしちゃえば―――
「......ッ!!」
ボウッ......と身体に火が灯る。
服はもう、今の物は二度と着れない。洗濯したとしても体液やら粘液やらが染み込んだコレはもうダメだろう。綺麗に洗濯したよ! って言われても、じゃあ着ようなんて思えないから。靴だけは我慢して再利用するが......燃やした事でいい感じにリサイクルされてリペアされるのを祈る。
というわけで、いざ何回目かの焼身自殺逝ってみよう。
魔法の火は濡れてベシャベシャな服や身体なぞものともせず、まるで付着している液体が灯油やガソリンだったかのように瞬きの間に轟々と燃え盛った。
ギィギィギィギィ耳障りな声を上げながら身体にへばりつくヒルが燃えていく。服の中に侵入ったヤツも、体表に纏わりつくヤツも、体内に侵入したヤツも、等しく俺の出した炎に灼かれて死んでいく。
はははっ、今更怖気付いて離れていっても遅いんだよ馬鹿が......
皮膚が火に焼かれて溶けて、爛れて、再生して、また焼かれ、溶け、爛れ、戻り、焼溶爛戻焼溶爛戻......
熱は何も表面だけを燃やす訳ではない。
息をすれば鼻腔が口腔内が、気道が焼ける。呼吸器官から体内に侵入った熱と火は容赦せず内臓を焼く。己が発した魔法だとしても配慮は無い......敵も味方も等しく炎で抱き締める。
意識を失えさえすれば楽になれるのだが、中身を......いや、重要で致命的な器官を焼かれる前に傷ついた箇所の再生が始まる。なので痛みと苦しみで気を失えず楽になれない。
―――逝けるのなら逝きたい。そう思ってしまうくらい、延々と焼かれ続けるのは精神的にクる。
もう纏わりついていたヤツが離れたから魔法を解いてもいいんじゃないか......降ってくるヤツは都度対処していけば......
しかし、そう思っても大して大きくもない洞穴という場所がそれを許さない。
―――バーミキュライト。日本語で蛭石。
鉱物の一種で主に耐熱剤や防音材に使用される極めて脆い鉱石。熱を加えると蛭のように伸びる事から蛭石と呼ばれる。
奇しくもソレと同じ名前を冠したこの蛭型モンスターは隠密に長け、洞窟の中や砂利道で石に擬態し集団で襲い掛かる性質がある。ダンジョンという密閉空間、他の生物は全て格上の状況で生き残ろうと彼らは知恵を絞り、一つの答えに辿り着いた。
そう、この洞穴は彼らが掘り、その天井に巣を張って天井を覆う。それ程の群れで一斉に他生物を襲うスタイルにシフトしたのだ。その洞穴に侵入してしまった哀れな者の末路は......言うまでも無いだろう―――
天井にビッシリと居るヒルが、俺の発した魔法の熱に炙られて張り付く力を無くしたのか、それらが際限なく降ってくるのだ。
俺の上に降ってきたヤツはそのまま焼き殺され、周囲に降ったヤツは離れて火が収まるのを待っている。
活路の見えない負のループ、負のスパイラル。
理不尽ばかり襲い来るこの人生、本当に巫山戯るなよ!!
―――なんで俺がこんな目に遭わなくてはいけないんだ
耐え難い不快感をこれでもかというほど味わい、内からも外からも焼かれ続け、クソ程追い詰められた匠の脳に浮かんできたモノは......
―――そうだ、今こうして苦しんでいるのも、その前に受けた苦痛も屈辱も全て......あのクソ家族が全ての元凶っ
これまで虐げてきたクソ共筆頭の酷く不快に歪む汚いツラだった。
―――そうだ、俺はまだヤツらに何も出来ていない
学校といウ名の肥溜めニ集る蝿共
街中デ蠢く蛆虫共
権力ニ寄生すル壁蝨共
―――まだ、アイツらはのうのうと生きている......俺の事など微塵も気に留めず......
これまで虐げテキた汚物共ヲ......
熱に灼かれて白く濁った瞳の最奥に暗い昏い火が灯る。
―――ヤつラヲ殺スまデ死ぬ訳ニハいカナイ
「―――ッ!! ッ―――ッ!!!」
人は死に瀕した時、最期は何かへ縋る。
幸せだった思い出か、最愛の人か、辛く苦しい思い出か、憎い人か、心の拠り所だったモノか、ライバルか......思い描くモノは人によって様々だろう。その十人十色様々なモノが最期のエネルギーとなり、その想いが正だろうが負だろうが強ければ強いほど、死の運命へと抗う糧となる。
―――死ね!! 死ネ!! シネ!!
目の奥が熱い。火とは別の熱さと痛みがあるが今はドウデモイイ。
「―――ヤ、カレ、テ、シネ」
最初に火力を上げた。
俺を囲うように火が消えるのを待つヒルの前列が熱波に殺られて溶けていく。目が見えないから空間把握頼りで直接見れないのが残念だが......まぁとりあえずざまぁみろ。
次に人体に纏うよう燃えていた火の形状を変えて火柱状へ。変化はそれだけに収まらず、火柱が天井へ到達すると傘状に開き天井を覆う。自分が燃えないように試したが、そうはならなかった。
さて、コレはさしずめ火傘といった所か......天井の反応がどんどん消えていくのが面白い。反応が増えては消え増えては消え......ヤツらは一体それをどうやっているんだろうか......
「ニ、ゲン......ナヨ」
さっきまで熱烈なハグを俺にしてきたじゃないか。俺が情熱的になったからってヒくなよ、な。あー喉が痛ェ、畜生。
燃え盛る炎で蛋白質が凝固して上手く動かせない身体を意地で立ち上がらせ、魔法袋がある方向とは逆の方へと脚を引き摺りながら歩いていく。
一歩分進めば後退出来ない前列のヒルが熱で溶解し、熱を恐れ後退していくヒルは前と後ろで詰まり潰れる。仲間が潰れてもお構い無しに下がり、運良く生き残ったヤツは必死に不様に逃げていく。醜い、とても醜い。
「......ニガ、サ、ナイ」
緩慢でぎこちない動きで腕を上げ、一気に振り下ろす。この時腕に纏わりつく火を切り離すイメージを加えた。想像通りにいけば......
「ギィィィィィッ!?」
成功......
ニヤリと嗤ったつもりだったが、顔が動いた感じがしないのが残念だった。さて、残りのクソ虫共......覚悟は出来ているか?
「アッ......ハ、ハハ、ハッ......」
焼け死ね!!
大事な魔法袋を燃やさぬよう、細心の注意を払いながら火をそこかしこにバラ撒き焼却していく。燃えろ!! 燃えろ!! クソなモノは全て燃えてしまえ!!
数分後、残るヒルの反応は魔法袋の周囲にいるだけになったので、ここで漸く火を消した。両手以外。
焼け爛れた皮膚、内臓、眼球、筋繊維と巻き戻しをしているように治っていく。そして治っていく過程で起こる違和感が全て消え去る。完治の合図だ。
ただ、眼球も完治した筈なのに視界が少しおかしい。視界に映る全ての色が、これまで見てきたモノと異なっているのだ。
「............アハハッ」
つくづく思う、いい身体になった。絶対に......ヤツらに地獄を見せるまで死ねないからな。それを達成するのに色彩感覚なんて要るか? そんなモノ要らない。ならばこの変化は気にするだけ無駄だ。
さて、そろそろこの不快なだけの戦闘を終わらせよう。残るは後はお前らだけだ―――
「アハハハッ!!」
飛び掛かるヒルを燃える手で払い落とし、逃げるヒルを握り潰し、諦めたヒルは炎を伸ばし焼いて......
焼いて、焼いて、焼いて、焼いて......
ようやく、作業が終わった。
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