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矛と盾
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ビキッ、ミシッと漫画でしか見れないような肉の軋む音が聞こえてくる。パワーアップでパンプアップするのはわかるけど、こうやって縮むのは意味わからない。そしてこういうのは総じて強いと決まっている。
「......アハハッ、どーしよ」
どう攻めるべきかわからず手を拱いていると、拙い事に圧縮ワームに先手を取られてしまった。
「ッッ......!! チッ!!」
巨体が小さくなった故に狂った遠近感と、腹を使い移動する生物の蛇行運動への不慣れさによりガッツリ接近を許してしまう。正面から見ている状態の今、胴の下半分は身体で隠れて見えないので摺り足のようにジワジワ近付かれると堪らない。せめて芋虫らしく尺取虫のような移動方法ならば察知し易いのだが......
気を抜いているつもりは微塵も無かったが結果的に尻部分での薙ぎ払いを受け、左腕を飛ばされてしまう。咄嗟に身体をズラして直撃は避けられたが、戦い難さが半端ない。
「......ってェ......ァァア゛!! こんっのクッソ芋虫がァッ!!!」
血狂いか悪魔化か――ここ最近の匠は沸点が死ぬほど低くなっていた。
慎重にならねばと頭で考えてはいたのだが、沸点の低下に加え悪意に塗れた罠地獄から始まり鎧騎士との理不尽な戦闘、溜め込んだ血液の大量消費、格上ボスの異常な防御力による数少ないプライドの粉砕、それにただでさえ厄介なボスの理不尽な第二形態による強襲......と、匠に溜め込まれたストレスが臨界点を超えるのは仕方ないと言えよう。
斯くして匠はブチ切れ、理性を吹き飛ばした。
「ガァァァァァァッ!!」
匠の手持ちの武器の中でもトップクラスの頑丈さを誇る棘が軋む音を立てる程手に持った棘をキツく握り締め......追撃を加えようとするモーションを見せているワームへ向け駆け出した。
何故武器に選んだのが棘なのかと言うと、殴打しても潰れない、切っても傷は浅くてくっ付く......そうなると、ブチ切れた中でも辛うじて残っていた思考はひとつの答えに辿り着く。
―――そう、相手は殴っても切っても突いてもダメなパーフェクトボディ。しかし突きで凹んだ実績があるならば貫通するまで突きまくって脳でも臓器でも、どこかしら重要な器官を破壊してあげればいいじゃないか......と。
突如怒り狂い、獣の如き咆哮をあげながら襲い来るニンゲンに少々戸惑いを見せたワームだったが、ワームの心中は穏やかだった。
ニンゲンの攻撃は自身にはほぼ通じないので、落ち着いてカウンターを合わせていけばいい......そう理解していたので口内に少量の酸を、尾の方はモーションが小さく鋭い振りをいつでも出来るよう体勢を整え、襲い来るニンゲンを迎える。
「オ゛ォォォォォォッッ」
「Syaaaaaaah」
互いが互いを強敵と認め、絶対に討ち倒そうとし相対する。
匠は本能の儘に地を駆け、地やワームの上を跳ねたり転がりながら手に持つ棘を突く。狙う箇所は頭部、胸部、腹部。
こちらの狙いを看破されぬよう攻撃を適度に散らしながら、その三箇所を徹底的に突いていく。
ワームは身体を圧縮した影響からか動きのスピードがやや遅く、ブチ切れて本能の儘に動く匠の動きを中々捉えられずにいた。しかしやはりダメージは微々たるモノしか与えてこない匠だったので当初の予定通り、どっしり構えながらカウンターを決める作戦を貫く事に決める。
相手は化け物染みてはいるが所詮ニンゲン。今のスピードを維持し続けるのは不可能なのをワームは知っている。なのでただひたすら耐え凌ぎ、決定的な機を逃さぬよう目を光らせ続けていればいいのだ。
―――激しい攻防は一時間以上経過しても未だその勢いは衰えを見せず、寧ろ勢いは加速していた。
「シィィィィィッ!!」
「Gyaaaaaaah」
地面は抉れ、削れ、激しい戦いの痕跡をありありと残し、所々溶解し上がる白煙が匠の振るう棘が起こす旋風に巻き上げられ中空に溶けていく。
現在、ワームは混乱の境地の只中に居る。
ただのニンゲンが何故こうまで動けるのか、何故更にスピードが上がるのか、何故ニンゲンの使う武器は壊れないのか......
ワケがワカラナイ! フザケルナ!
身体の密度を圧縮すると云う行為、それは全身に普段余り使わない力を全力で込める必要がある。故に幾ら疲れ難いボスモンスターと云えど疲労に押し潰されそうになる。
ボディビルダーがポージングをする時を想像して欲しい......黒光りする鋼の肉体と爽やかな笑顔と白い歯が印象に残るだろう。だが、当の本人は息を止めながら常に筋肉に力を込め筋肉の見栄えを良くしている。ぶっちゃけ非常にキツい思いをしながら無理に笑顔を作っている状態......それと同じ様な事を激しい戦闘をしていると思えばその辛さもわかるだろうか。
しなやかさと機動力とスタミナを犠牲にして得る圧倒的な硬さ。まだスタミナに余裕はあるがジワジワと追い詰められていく感覚に襲われていく。それはワームにとって初めての出来事であった。
「Syuuuuu......」
思考能力のある生物は、総じて未知の生物に対して畏れを抱く。こうなる前は余裕だと思っていたか弱いニンゲン......今ワームの目には自身の全く知らない不気味な生物に映っている。
「殺す......殺す......殺す......殺す......殺す......キヒッ、アハハハハハハハハハァッッッ!!」
昏く濁った瞳で躁と鬱を行ったり来たりし、身体から赤黒い湯気を放出するニンゲン型の生き物。訂正しよう、ワームの目には本当に未知の生物が映っていた。
「Guu......!??」
そんな折、混乱を加速させる出来事が起こる。
腹に鋭い痛みが迸ったのだ。一念岩をも通すと言う諺があるが、正に今ソレをやり通されたのである。
「アハァ......漸くだ......漸く......アハッ!! 色は気持ち悪ィけどコレはちゃんと血だな!! アハハハハハハハハハハァッ!!!」
腹に棘を突き刺した後は傷口に手を置き、俯きながらブツブツと何かを呟いていたと思えば、急に笑い出すニンゲン。慌てて振り払おうと尾を振るうもソレは空振りに終わり、反応の遅れから手痛い追撃を受けてしまった。攻撃を避ける時に刺さった棘を踏み込んで跳躍し、浅く刺さった棘を奥へと押し込まれたのだ。
―――フザケルナ!! フザケルナ!!
脆弱なニンゲン如きに決して軽くない傷を負わされた。それも本気で防御を固めた姿の時に、だ。
赦せない、絶対に殺す。殺して喰ってやる。そう心に誓ったワームだった。
「アハハハハッ!! 図体がデッケェ分、そん中にはたーーーっぷり血が詰まってるよな......血ィ全部俺に寄越せよクソ芋虫ゴラァッ!!!」
匠がワームにプライドを打ち砕かれたように、ワームもまた匠にプライドを打ち砕かれた瞬間だった。
矛と盾の戦争、その第二ラウンド終了のゴングが鳴り戦績は一勝一敗。そして雌雄を決める運命の第三ラウンドのゴングが今、鳴らされようとしていた――
──────────────────────────────
台風の後お家帰ったら、鍵の締まりが甘くて窓が開いてて家の中水浸しになってて......予約投稿するのを忘れて後片付けしてました。申し訳ございません。自然災害には十分に対策を取っておくのを忘れないよう、読者の皆様方もお気を付けください。
今話から更新頻度少し落ちます。
「......アハハッ、どーしよ」
どう攻めるべきかわからず手を拱いていると、拙い事に圧縮ワームに先手を取られてしまった。
「ッッ......!! チッ!!」
巨体が小さくなった故に狂った遠近感と、腹を使い移動する生物の蛇行運動への不慣れさによりガッツリ接近を許してしまう。正面から見ている状態の今、胴の下半分は身体で隠れて見えないので摺り足のようにジワジワ近付かれると堪らない。せめて芋虫らしく尺取虫のような移動方法ならば察知し易いのだが......
気を抜いているつもりは微塵も無かったが結果的に尻部分での薙ぎ払いを受け、左腕を飛ばされてしまう。咄嗟に身体をズラして直撃は避けられたが、戦い難さが半端ない。
「......ってェ......ァァア゛!! こんっのクッソ芋虫がァッ!!!」
血狂いか悪魔化か――ここ最近の匠は沸点が死ぬほど低くなっていた。
慎重にならねばと頭で考えてはいたのだが、沸点の低下に加え悪意に塗れた罠地獄から始まり鎧騎士との理不尽な戦闘、溜め込んだ血液の大量消費、格上ボスの異常な防御力による数少ないプライドの粉砕、それにただでさえ厄介なボスの理不尽な第二形態による強襲......と、匠に溜め込まれたストレスが臨界点を超えるのは仕方ないと言えよう。
斯くして匠はブチ切れ、理性を吹き飛ばした。
「ガァァァァァァッ!!」
匠の手持ちの武器の中でもトップクラスの頑丈さを誇る棘が軋む音を立てる程手に持った棘をキツく握り締め......追撃を加えようとするモーションを見せているワームへ向け駆け出した。
何故武器に選んだのが棘なのかと言うと、殴打しても潰れない、切っても傷は浅くてくっ付く......そうなると、ブチ切れた中でも辛うじて残っていた思考はひとつの答えに辿り着く。
―――そう、相手は殴っても切っても突いてもダメなパーフェクトボディ。しかし突きで凹んだ実績があるならば貫通するまで突きまくって脳でも臓器でも、どこかしら重要な器官を破壊してあげればいいじゃないか......と。
突如怒り狂い、獣の如き咆哮をあげながら襲い来るニンゲンに少々戸惑いを見せたワームだったが、ワームの心中は穏やかだった。
ニンゲンの攻撃は自身にはほぼ通じないので、落ち着いてカウンターを合わせていけばいい......そう理解していたので口内に少量の酸を、尾の方はモーションが小さく鋭い振りをいつでも出来るよう体勢を整え、襲い来るニンゲンを迎える。
「オ゛ォォォォォォッッ」
「Syaaaaaaah」
互いが互いを強敵と認め、絶対に討ち倒そうとし相対する。
匠は本能の儘に地を駆け、地やワームの上を跳ねたり転がりながら手に持つ棘を突く。狙う箇所は頭部、胸部、腹部。
こちらの狙いを看破されぬよう攻撃を適度に散らしながら、その三箇所を徹底的に突いていく。
ワームは身体を圧縮した影響からか動きのスピードがやや遅く、ブチ切れて本能の儘に動く匠の動きを中々捉えられずにいた。しかしやはりダメージは微々たるモノしか与えてこない匠だったので当初の予定通り、どっしり構えながらカウンターを決める作戦を貫く事に決める。
相手は化け物染みてはいるが所詮ニンゲン。今のスピードを維持し続けるのは不可能なのをワームは知っている。なのでただひたすら耐え凌ぎ、決定的な機を逃さぬよう目を光らせ続けていればいいのだ。
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「シィィィィィッ!!」
「Gyaaaaaaah」
地面は抉れ、削れ、激しい戦いの痕跡をありありと残し、所々溶解し上がる白煙が匠の振るう棘が起こす旋風に巻き上げられ中空に溶けていく。
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ただのニンゲンが何故こうまで動けるのか、何故更にスピードが上がるのか、何故ニンゲンの使う武器は壊れないのか......
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身体の密度を圧縮すると云う行為、それは全身に普段余り使わない力を全力で込める必要がある。故に幾ら疲れ難いボスモンスターと云えど疲労に押し潰されそうになる。
ボディビルダーがポージングをする時を想像して欲しい......黒光りする鋼の肉体と爽やかな笑顔と白い歯が印象に残るだろう。だが、当の本人は息を止めながら常に筋肉に力を込め筋肉の見栄えを良くしている。ぶっちゃけ非常にキツい思いをしながら無理に笑顔を作っている状態......それと同じ様な事を激しい戦闘をしていると思えばその辛さもわかるだろうか。
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「Syuuuuu......」
思考能力のある生物は、総じて未知の生物に対して畏れを抱く。こうなる前は余裕だと思っていたか弱いニンゲン......今ワームの目には自身の全く知らない不気味な生物に映っている。
「殺す......殺す......殺す......殺す......殺す......キヒッ、アハハハハハハハハハァッッッ!!」
昏く濁った瞳で躁と鬱を行ったり来たりし、身体から赤黒い湯気を放出するニンゲン型の生き物。訂正しよう、ワームの目には本当に未知の生物が映っていた。
「Guu......!??」
そんな折、混乱を加速させる出来事が起こる。
腹に鋭い痛みが迸ったのだ。一念岩をも通すと言う諺があるが、正に今ソレをやり通されたのである。
「アハァ......漸くだ......漸く......アハッ!! 色は気持ち悪ィけどコレはちゃんと血だな!! アハハハハハハハハハハァッ!!!」
腹に棘を突き刺した後は傷口に手を置き、俯きながらブツブツと何かを呟いていたと思えば、急に笑い出すニンゲン。慌てて振り払おうと尾を振るうもソレは空振りに終わり、反応の遅れから手痛い追撃を受けてしまった。攻撃を避ける時に刺さった棘を踏み込んで跳躍し、浅く刺さった棘を奥へと押し込まれたのだ。
―――フザケルナ!! フザケルナ!!
脆弱なニンゲン如きに決して軽くない傷を負わされた。それも本気で防御を固めた姿の時に、だ。
赦せない、絶対に殺す。殺して喰ってやる。そう心に誓ったワームだった。
「アハハハハッ!! 図体がデッケェ分、そん中にはたーーーっぷり血が詰まってるよな......血ィ全部俺に寄越せよクソ芋虫ゴラァッ!!!」
匠がワームにプライドを打ち砕かれたように、ワームもまた匠にプライドを打ち砕かれた瞬間だった。
矛と盾の戦争、その第二ラウンド終了のゴングが鳴り戦績は一勝一敗。そして雌雄を決める運命の第三ラウンドのゴングが今、鳴らされようとしていた――
──────────────────────────────
台風の後お家帰ったら、鍵の締まりが甘くて窓が開いてて家の中水浸しになってて......予約投稿するのを忘れて後片付けしてました。申し訳ございません。自然災害には十分に対策を取っておくのを忘れないよう、読者の皆様方もお気を付けください。
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