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休息
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どれも必要に思えて凄く悩んだけれど、悩んだ末に選んだのは簡易鑑定。
今までの常識が全く通じない現状、選ぶべきは鑑定かなと結論付けた。
簡易と付くくらいだから収納も修復も、大した効果じゃなさそうだし、それならば名前くらいでもわかれば、何となくで道具等の効果も想像できるかなと思ったからだ。
──────────────────────────────
吉持ㅤ匠
Lv:23
HP:100%
MP:92%
物攻:17
物防:1
魔攻:1
魔防:1
敏捷:17
幸運:3
残SP:12
魔法適性:炎
スキル:
ステータスチェック
血液貯蓄ㅤ残48.2L
不死血鳥
状態異常耐性Lv1
拳闘Lv2
簡易鑑定
ㅤ■■■■■■
──────────────────────────────
ステータスを確認すると、魔法適性というのが増えている。これはあの水晶玉の効果かな。
――これから自分も魔法が使えるんだ。そう思うとワクワクしてくる......本当に生まれ変わらせてくれてありがとう。
よし、では気を取り直して......早速鑑定を使ってみよう。先ずはブーツから。
えっと、念じればいいのかな?
〈再生獣革のブーツ〉
予想していた通り名前だけは見れるみたいだ。使い方も鑑定と念じればいいらしい。
これは再生獣という名前の獣の革を使ったブーツという事でいいんだよね。
評価S+の報酬だし......効果は破損しても再生するって思ってもいいのかな。
むしろ、そうであって欲しい。
......ふぅ、じゃあ次はブレスレットを。
〈魔鉱のブレスレット〉
魔鉱というファンタジーな物を使ったブレスレットなんですね。
残りはヒヨコの羽根とウォーリアーの金棒、あとゴブナイフ。サクサク見ていこう。
〈不死血鳥の尾羽〉
〈魔鉄の金砕棒〉
〈ボロボロのナイフ〉
フェニックスの尾と言えば有名な蘇生アイテム。若干違うけど、この羽もそれに似た効果があるのだろうか?
......自分を生まれ変わらせてくれた恩もあるし、これが必要になるまでは記念として大事に取っておこうと思う。
そして魔鉄の金砕棒。ファンタジー鉱石シリーズ二つ目。
現状唯一の頑丈そうな武器だし、壊れるまでは大事に使おう。ゴブナイフは投げて使えばいいか。
自分の装備や成長具合を見てみても、脳筋化が止まる所をしらない。だけど器用な戦い方なんて出来ないから、避けて殴る、避けられなければ攻撃を食らいながら殴る。
......これでいいんだ。殺そうとしてくる相手を返り討ちにするのが楽しいから、手詰まりになるまではこのスタイルで突き進もう。
ㅤ魔法が本当に使えるかわからないけど、一レベル分は試しに振ってみよう。
確認すべき事は全て終わらせ、ステータス振りも完了。さ、第六層に進もう。
ボス部屋の奥に見える扉へと進んでいく。
すぐに階段があると思っていたが、ダンジョンとは思えない穏やかな空気の空間。そして、小さく量も少ないが水の湧いている場所があった。
これは、敵が一切出ない安全なエリアと見ていいんだろうか。ここに入ってまだ一日経ってなかったみたいだし、ここに来るまでノンストップで突っ走ってきたから休めって事なんだろう。
非現実的な出来事のオンパレードで興奮状態だからなのか、今は疲れていないと感じているみたいだけど......一旦ここで休んでおいた方が良さそうだ。
自分のこれからはもう、このダンジョンを突き進むしか道は無いんだし、じっくりと血液を貯めながら攻略していけばいい。
荷物を全て床に置き、カバンにしている布切れを枕にして寝転がる。
炎魔法を試してみようと思い、寝転がったまま掌を岩壁に向ける。
イメージが大事とよくラノベで見た記憶があったので、炎の玉が掌から打ち出されるイメージで力を込める。
水晶玉を触った時と同じような感覚......何かが吸われるような感覚のあと、掌に熱を感じた。
魔攻が貧弱な所為で大した威力ではなかったけど、無事に魔法が使えた事に安堵する。
何度か使用すると疲労を感じたのでそこで一旦ストップ。ステータスを確認すると、MPが枯渇寸前となっていたので、0になると気を失うのかもしれない。
まだ眠りたくない......だが自然と目は閉じていく。体は寝る事に必死だが、頭をフル回転させ今日あった事を思い返しながら、一秒でも長く起きていようと足掻く......
とても濃厚な一日だった。
すごく嫌な思いもしたし、めちゃくちゃ痛かった。
――でも、生きている事がとても楽しかった。
初めての感覚だったけれど、今はそれがとても心地良かった。
だからこそ、一度寝て起きたら、いつもと変わらない現実に戻ってしまうかもしれないという恐怖に抗う......
そんな不安を抱えているので頭は眠る事を拒否するも、身体の正直さが勝ってしまい眠気に飲み込まれてしまった。
明日からも頑張ってダンジョンを進むから......どうかこの幸せな時間を、生まれて初めて楽しいと思えた世界を奪わないでください。そう祈りながら眠りについた。
──────────────────────────────
吉持ㅤ匠
Lv:23
HP:100%
MP:100%
物攻:17→22
物防:1
魔攻:1→3
魔防:1
敏捷:17→20
幸運:3→5
残SP:12→0
魔法適性:炎
スキル:
ステータスチェック
血液貯蓄ㅤ残48.2L
不死血鳥
状態異常耐性Lv1
拳闘Lv2
簡易鑑定
ㅤ■■■■■■
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今までの常識が全く通じない現状、選ぶべきは鑑定かなと結論付けた。
簡易と付くくらいだから収納も修復も、大した効果じゃなさそうだし、それならば名前くらいでもわかれば、何となくで道具等の効果も想像できるかなと思ったからだ。
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吉持ㅤ匠
Lv:23
HP:100%
MP:92%
物攻:17
物防:1
魔攻:1
魔防:1
敏捷:17
幸運:3
残SP:12
魔法適性:炎
スキル:
ステータスチェック
血液貯蓄ㅤ残48.2L
不死血鳥
状態異常耐性Lv1
拳闘Lv2
簡易鑑定
ㅤ■■■■■■
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ステータスを確認すると、魔法適性というのが増えている。これはあの水晶玉の効果かな。
――これから自分も魔法が使えるんだ。そう思うとワクワクしてくる......本当に生まれ変わらせてくれてありがとう。
よし、では気を取り直して......早速鑑定を使ってみよう。先ずはブーツから。
えっと、念じればいいのかな?
〈再生獣革のブーツ〉
予想していた通り名前だけは見れるみたいだ。使い方も鑑定と念じればいいらしい。
これは再生獣という名前の獣の革を使ったブーツという事でいいんだよね。
評価S+の報酬だし......効果は破損しても再生するって思ってもいいのかな。
むしろ、そうであって欲しい。
......ふぅ、じゃあ次はブレスレットを。
〈魔鉱のブレスレット〉
魔鉱というファンタジーな物を使ったブレスレットなんですね。
残りはヒヨコの羽根とウォーリアーの金棒、あとゴブナイフ。サクサク見ていこう。
〈不死血鳥の尾羽〉
〈魔鉄の金砕棒〉
〈ボロボロのナイフ〉
フェニックスの尾と言えば有名な蘇生アイテム。若干違うけど、この羽もそれに似た効果があるのだろうか?
......自分を生まれ変わらせてくれた恩もあるし、これが必要になるまでは記念として大事に取っておこうと思う。
そして魔鉄の金砕棒。ファンタジー鉱石シリーズ二つ目。
現状唯一の頑丈そうな武器だし、壊れるまでは大事に使おう。ゴブナイフは投げて使えばいいか。
自分の装備や成長具合を見てみても、脳筋化が止まる所をしらない。だけど器用な戦い方なんて出来ないから、避けて殴る、避けられなければ攻撃を食らいながら殴る。
......これでいいんだ。殺そうとしてくる相手を返り討ちにするのが楽しいから、手詰まりになるまではこのスタイルで突き進もう。
ㅤ魔法が本当に使えるかわからないけど、一レベル分は試しに振ってみよう。
確認すべき事は全て終わらせ、ステータス振りも完了。さ、第六層に進もう。
ボス部屋の奥に見える扉へと進んでいく。
すぐに階段があると思っていたが、ダンジョンとは思えない穏やかな空気の空間。そして、小さく量も少ないが水の湧いている場所があった。
これは、敵が一切出ない安全なエリアと見ていいんだろうか。ここに入ってまだ一日経ってなかったみたいだし、ここに来るまでノンストップで突っ走ってきたから休めって事なんだろう。
非現実的な出来事のオンパレードで興奮状態だからなのか、今は疲れていないと感じているみたいだけど......一旦ここで休んでおいた方が良さそうだ。
自分のこれからはもう、このダンジョンを突き進むしか道は無いんだし、じっくりと血液を貯めながら攻略していけばいい。
荷物を全て床に置き、カバンにしている布切れを枕にして寝転がる。
炎魔法を試してみようと思い、寝転がったまま掌を岩壁に向ける。
イメージが大事とよくラノベで見た記憶があったので、炎の玉が掌から打ち出されるイメージで力を込める。
水晶玉を触った時と同じような感覚......何かが吸われるような感覚のあと、掌に熱を感じた。
魔攻が貧弱な所為で大した威力ではなかったけど、無事に魔法が使えた事に安堵する。
何度か使用すると疲労を感じたのでそこで一旦ストップ。ステータスを確認すると、MPが枯渇寸前となっていたので、0になると気を失うのかもしれない。
まだ眠りたくない......だが自然と目は閉じていく。体は寝る事に必死だが、頭をフル回転させ今日あった事を思い返しながら、一秒でも長く起きていようと足掻く......
とても濃厚な一日だった。
すごく嫌な思いもしたし、めちゃくちゃ痛かった。
――でも、生きている事がとても楽しかった。
初めての感覚だったけれど、今はそれがとても心地良かった。
だからこそ、一度寝て起きたら、いつもと変わらない現実に戻ってしまうかもしれないという恐怖に抗う......
そんな不安を抱えているので頭は眠る事を拒否するも、身体の正直さが勝ってしまい眠気に飲み込まれてしまった。
明日からも頑張ってダンジョンを進むから......どうかこの幸せな時間を、生まれて初めて楽しいと思えた世界を奪わないでください。そう祈りながら眠りについた。
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吉持ㅤ匠
Lv:23
HP:100%
MP:100%
物攻:17→22
物防:1
魔攻:1→3
魔防:1
敏捷:17→20
幸運:3→5
残SP:12→0
魔法適性:炎
スキル:
ステータスチェック
血液貯蓄ㅤ残48.2L
不死血鳥
状態異常耐性Lv1
拳闘Lv2
簡易鑑定
ㅤ■■■■■■
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