眠る少年トラン

たみ

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18 戦後

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18 戦後

「ベルグ!お前は胴体を探せ!オレは頭を探す。」


「死にかけたのに元気だね、、、」



「死にかけたのは過去のことだ。今は素材が大事だ。」



二人は戦いの後、戦利品(魔物の素材)を回収していた。強い魔物の素材は高く売れるからである。


「あった!!胴体あったよ。トラン」
「こんなの大きくて運べないけどどうするの?」



「魔石だ。心臓の近くに魔石があるはずだからそれを取り出せ」

「魔石?」
なぜトランが魔石を欲しがるか疑問に思う。

「おい天才!授業で習っただろ?」


「魔石は知ってるけど、何に使うの?」

「貴族さまは何も知らないんだな。魔石は高く売れる。強い魔物は特にな」

「へー、、、」
「売って大丈夫なの?」
学校の許可なく魔物の討伐は校則で禁止されている。もちろん魔物素材の売買もである。


「バレたら謹慎か最悪退学だな」

「えっ!!!それダメじゃん!!」



「何言ってんだ!バレなきゃいいんだよ!」


「、、、キミはホントに」
ベルグは頭を抱える。

、、、、


ベルグは心配そうな顔で、
トランは嬉しそうな顔で、
王都に帰るのであった。


、、、


、、



王都への帰還中。
ベルグは巨大フクロウについて考えていた。
そしてトランを助けた青い光、、、。

トランの生命に関わる傷を一瞬で治したことを思うと凄まじい力である。

また、ベルグはフクロウの気配を感じ取れなかったことにも驚いていた。

フクロウと青い光、二つは関係しているように思っていた、、、。


「トラン。あのフクロウなんだったんだろうね?」
ベルグがいきなり話しだす。

「知らん。」

「ははは。そうだよね。」  
予想通りのことばに苦笑するベルグ



「、、、いろんな魔物を見てきたが、あんなの初めてだ。」
「あれが魔物かもわからんが。」

「たしかに、何か神聖な雰囲気を感じたよ」


トランは意識を失っていた時のことを考えていた。あの子供の声はフクロウに関係しているのか?なぜ自分を助けたのか?

どんなに考えても答えては出なかった。


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