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第48話 応援(2)
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当日。恨めしいほどの快晴。予報で覚悟はしていたが、朝から青空が眩しい。
約束は無かったことにしようかと思ったが、奈都から「天気いいけど頑張ろう!」とメッセージが来ていたので、行かねばなるまい。
これでもかと日焼け止めを塗り、水筒にお茶と一緒に氷を入れる。たぶん足りないから、また直前に冷えたジュースを買おう。
安い日傘を差して最寄り駅まで歩き、途中の駅で涼夏と合流した。今日も可愛いし、口角がキュッとしていて、笑顔にも元気がある。
「暑いけど大丈夫?」
念のためそう聞くと、涼夏は力強く頷いた。
「大丈夫じゃないな。人類は今日、叡智を失った」
表情と台詞が合っていない。空元気というわけでもなさそうだし、涼夏のテンションは掴みにくい。
「涼夏は、野球のルールはわかる?」
二人並んで座れなかったので、肌が触れ合うくらいの距離で立ってそんな会話をする。涼夏はやはり大きく頷いた。
「1周回ったら1点。7点差でコールド」
「ストライク3つでアウト。ファールはストライクだけど、2ストライクからのファールはカウントが増えない」
「3アウトでチェンジ。塁が埋まってないと、タッチプレーが必要」
「それは勉強不足。どんなルール?」
「1塁にランナーがいると、ボールを持ってセカンドベースを踏めばアウトに出来るけど、ランナーなしでセカンドでアウトにしようと思ったら、ボールを持って走者にタッチしないといけない」
「なるほど」
涼夏もだいぶ勉強してきたようだ。ルールを知らないと楽しめないものでもないだろうが、知っていた方が楽しめるのは間違いない。やるからには全力で楽しむ帰宅部の方針は、暗黙で共有されている。
球場の最寄り駅まで二人で勉強内容を発表し合うと、かなり野球通になった。もし「楽しむ準備は出来てますかー?」と聞かれたら、胸を張って「おーっ!」と答えられる。
二人で意気揚々と駅を出た瞬間、あまりの暑さに萎えた。
「暑いの無理……」
涼夏が急にしょんぼりして、思わず噴く。日傘を差して、人の流れに従って球場まで歩くと、既に試合の開始時間を過ぎていた。間に合うように出たつもりだったが、あまりの暑さに一つ一つの動作が緩慢になっている。
入口でチケットを買って中に入る。まさか有料とは思わなかったが、高校生はだいぶ安いので問題ない。
階段を上がると、応援の音や声が大きくなってきた。ユナ高は1塁側。回は1回の裏、ユナ高の攻撃。すでに2点入れて、2アウトランナー3塁。
丁度ボールを打つ音がして見下ろすと、打者が1塁でアウトになったところだった。これで3アウト。チェンジだ。
「ここはまだだいぶ涼しい」
涼夏が汗を拭いながら、疲れた微笑みを浮かべた。
いわゆるバックネット裏は屋根がついていて、ネット越しに投手と打者の対決が間近で見られる。ネットは邪魔だが、なかったら死者が出そうだ。
ネットの切れる辺りから先、内野のスタンドは日を遮るものが無い。観戦するならバックネット裏の方が良さそうだが、そう考える人は多いようで、席はすでにいっぱいだ。階段にまで人が座っている。
ユナ高の応援団は、内野席の中でも、一番外野寄りの一角にいる。ベンチに入れなかった野球部員や、演奏する吹奏楽部、チア部とバトン部の混合チーム、それに加えて、一部保護者や先生もいるようだ。
「まあ、とりあえず奈都の冷やかしに行こうか」
タオルを頭と肩にかぶせて涼夏の手を引くと、涼夏も同じようにタオルを頭に乗せた。夏の野外ライブの様相だ。
日向に一歩出た瞬間、じりじりと肌が焦げる感触がした。
「無理だろ、これ」
涼夏がうんざりしたように言って、手を振り解いた。帰りたくなったわけではなく、単に暑かったようだ。
内野席はボールが飛んでくるので、試合の方も気にしながらユナ高の応援ブースに入ると、座ってお茶を飲んでいた奈都が、私たちに気が付いて手を振った。
「いらっしゃい」
「来たよ。とりあえず写真撮る」
スマホを出して奈都に向けると、キメ顔でVサインされた。ハイテンションだ。
服装はよくあるチアの衣装。短いスカートにハイソックス。肩は剥き出しで、丈は短め。多くの子が髪を縛ってリボンを付けている。奈都も同じようにしているが、髪の長い子ではないので、少しだけ変だ。
「相手の攻撃の時は、ピッチャーの応援はしないの?」
涼夏がそう聞くと、奈都が「応援規定がある」と答えた。基本的には音を出す応援は自校チームの攻撃の時に限り、チアもそれに合わせて、アウトを取った時に歓声や拍手を送るだけにしている。
色々と聞きたかったが、邪魔をしては悪いので応援ブースから離れて、内野席の適当なベンチに腰掛けた。
「もう少し日焼け止めを入念に塗ろう」
涼夏がそう言いながら、ベタベタと脚に日焼け止めを塗り始めた。私も腕や脚に塗っていると、相手チームの攻撃が終わった。0点だ。
「今日もコールドかな」
「早く帰れるのは嬉しいけど、せっかく来たならもう少しいたい気もする」
暑いのが無理な涼夏にしては前向きな発言だ。7点差でコールドだが、5回まではやるらしい。少なくとも、残り4回はユナ高の攻撃を楽しめる。
そう言うと、涼夏に「3回だ」と訂正された。コールド勝ちなら、5回裏の攻撃はないそうだ。
2回裏、先頭打者がヒットで出塁すると、すぐさま盗塁して、キャッチャーからのボールをショートが取り損ねている隙に3塁まで進んだ。
続くバッターもヒットを打ち、あっさりと1点入って、なお無死2塁。
「強いのはいいことだけど、あんまり一方的だと相手チームが可哀想になる」
涼夏が難しい顔でそう言った。プロ野球なら負けてもまだ次の試合があるが、高校野球は一度きりだ。なんとか接戦を演じて欲しいと思ったが、2回が終わった時点で5対0と、ワンサイドな試合になってしまった。
「むしろまあ、よく3点で抑えたと言うべきか」
涼夏が小さくため息をついた。一体この子はどっちの応援をしているのだと言いたくなるが、気持ちはわからないでもない。
3回表。打席に立った相手チームの選手を見ながら、私も密かにヒットを祈った。
約束は無かったことにしようかと思ったが、奈都から「天気いいけど頑張ろう!」とメッセージが来ていたので、行かねばなるまい。
これでもかと日焼け止めを塗り、水筒にお茶と一緒に氷を入れる。たぶん足りないから、また直前に冷えたジュースを買おう。
安い日傘を差して最寄り駅まで歩き、途中の駅で涼夏と合流した。今日も可愛いし、口角がキュッとしていて、笑顔にも元気がある。
「暑いけど大丈夫?」
念のためそう聞くと、涼夏は力強く頷いた。
「大丈夫じゃないな。人類は今日、叡智を失った」
表情と台詞が合っていない。空元気というわけでもなさそうだし、涼夏のテンションは掴みにくい。
「涼夏は、野球のルールはわかる?」
二人並んで座れなかったので、肌が触れ合うくらいの距離で立ってそんな会話をする。涼夏はやはり大きく頷いた。
「1周回ったら1点。7点差でコールド」
「ストライク3つでアウト。ファールはストライクだけど、2ストライクからのファールはカウントが増えない」
「3アウトでチェンジ。塁が埋まってないと、タッチプレーが必要」
「それは勉強不足。どんなルール?」
「1塁にランナーがいると、ボールを持ってセカンドベースを踏めばアウトに出来るけど、ランナーなしでセカンドでアウトにしようと思ったら、ボールを持って走者にタッチしないといけない」
「なるほど」
涼夏もだいぶ勉強してきたようだ。ルールを知らないと楽しめないものでもないだろうが、知っていた方が楽しめるのは間違いない。やるからには全力で楽しむ帰宅部の方針は、暗黙で共有されている。
球場の最寄り駅まで二人で勉強内容を発表し合うと、かなり野球通になった。もし「楽しむ準備は出来てますかー?」と聞かれたら、胸を張って「おーっ!」と答えられる。
二人で意気揚々と駅を出た瞬間、あまりの暑さに萎えた。
「暑いの無理……」
涼夏が急にしょんぼりして、思わず噴く。日傘を差して、人の流れに従って球場まで歩くと、既に試合の開始時間を過ぎていた。間に合うように出たつもりだったが、あまりの暑さに一つ一つの動作が緩慢になっている。
入口でチケットを買って中に入る。まさか有料とは思わなかったが、高校生はだいぶ安いので問題ない。
階段を上がると、応援の音や声が大きくなってきた。ユナ高は1塁側。回は1回の裏、ユナ高の攻撃。すでに2点入れて、2アウトランナー3塁。
丁度ボールを打つ音がして見下ろすと、打者が1塁でアウトになったところだった。これで3アウト。チェンジだ。
「ここはまだだいぶ涼しい」
涼夏が汗を拭いながら、疲れた微笑みを浮かべた。
いわゆるバックネット裏は屋根がついていて、ネット越しに投手と打者の対決が間近で見られる。ネットは邪魔だが、なかったら死者が出そうだ。
ネットの切れる辺りから先、内野のスタンドは日を遮るものが無い。観戦するならバックネット裏の方が良さそうだが、そう考える人は多いようで、席はすでにいっぱいだ。階段にまで人が座っている。
ユナ高の応援団は、内野席の中でも、一番外野寄りの一角にいる。ベンチに入れなかった野球部員や、演奏する吹奏楽部、チア部とバトン部の混合チーム、それに加えて、一部保護者や先生もいるようだ。
「まあ、とりあえず奈都の冷やかしに行こうか」
タオルを頭と肩にかぶせて涼夏の手を引くと、涼夏も同じようにタオルを頭に乗せた。夏の野外ライブの様相だ。
日向に一歩出た瞬間、じりじりと肌が焦げる感触がした。
「無理だろ、これ」
涼夏がうんざりしたように言って、手を振り解いた。帰りたくなったわけではなく、単に暑かったようだ。
内野席はボールが飛んでくるので、試合の方も気にしながらユナ高の応援ブースに入ると、座ってお茶を飲んでいた奈都が、私たちに気が付いて手を振った。
「いらっしゃい」
「来たよ。とりあえず写真撮る」
スマホを出して奈都に向けると、キメ顔でVサインされた。ハイテンションだ。
服装はよくあるチアの衣装。短いスカートにハイソックス。肩は剥き出しで、丈は短め。多くの子が髪を縛ってリボンを付けている。奈都も同じようにしているが、髪の長い子ではないので、少しだけ変だ。
「相手の攻撃の時は、ピッチャーの応援はしないの?」
涼夏がそう聞くと、奈都が「応援規定がある」と答えた。基本的には音を出す応援は自校チームの攻撃の時に限り、チアもそれに合わせて、アウトを取った時に歓声や拍手を送るだけにしている。
色々と聞きたかったが、邪魔をしては悪いので応援ブースから離れて、内野席の適当なベンチに腰掛けた。
「もう少し日焼け止めを入念に塗ろう」
涼夏がそう言いながら、ベタベタと脚に日焼け止めを塗り始めた。私も腕や脚に塗っていると、相手チームの攻撃が終わった。0点だ。
「今日もコールドかな」
「早く帰れるのは嬉しいけど、せっかく来たならもう少しいたい気もする」
暑いのが無理な涼夏にしては前向きな発言だ。7点差でコールドだが、5回まではやるらしい。少なくとも、残り4回はユナ高の攻撃を楽しめる。
そう言うと、涼夏に「3回だ」と訂正された。コールド勝ちなら、5回裏の攻撃はないそうだ。
2回裏、先頭打者がヒットで出塁すると、すぐさま盗塁して、キャッチャーからのボールをショートが取り損ねている隙に3塁まで進んだ。
続くバッターもヒットを打ち、あっさりと1点入って、なお無死2塁。
「強いのはいいことだけど、あんまり一方的だと相手チームが可哀想になる」
涼夏が難しい顔でそう言った。プロ野球なら負けてもまだ次の試合があるが、高校野球は一度きりだ。なんとか接戦を演じて欲しいと思ったが、2回が終わった時点で5対0と、ワンサイドな試合になってしまった。
「むしろまあ、よく3点で抑えたと言うべきか」
涼夏が小さくため息をついた。一体この子はどっちの応援をしているのだと言いたくなるが、気持ちはわからないでもない。
3回表。打席に立った相手チームの選手を見ながら、私も密かにヒットを祈った。
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