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第33話 チョコ(4)
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翌日、今日は自分も参加すると言って、涼夏がハンドミキサー持参でやってきた。いよいよプロのお出ましだと、絢音が可笑しそうに手を叩く。例のごとく、涼夏がバイトのない日は、絢音は塾がある。
せっかくプロがいるのなら、少し難しいものをリクエストすると、涼夏はミルクレープを作ろうと言い出した。いきなり難易度が5段くらい上がった気がする。
「ミルクレープ! ミルクっぽい響きだ!」
「そうだね。ミルはたくさんの意味だけどね。ミルフィーユと同じ」
「フランス料理だ!」
「そうだね。発祥は日本だけどね」
「えっ? 本当?」
にわかには信じ難い。まばたきして見つめると、涼夏はにっこりと微笑んで頷いた。いまいち嘘くさいが、面白い冗談でもないので本当なのだろう。
昨日の材料が残っているので、足りない分だけ買って帰った。さすがにレシピが見たいと言うので、エプロンをつけてタブレットを立てる。涼夏が指でスライドさせながら言った。
「いつも思うけど、これ便利だな。私も欲しい」
「バイト代で買ったら?」
「これに自分のお金は使いたくないから、猪谷家として買ってもらえるよう進言してみる」
まずは粉類に牛乳と卵を入れて混ぜて生地を作った。すぐに焼くのかと思ったら、冷蔵庫で休ませるらしい。確かにレシピにもそう書いてあるが、意味のわからない工程だ。
聞くと、グルテンを弱体化させるらしい。詳しく説明してくれたが、もう一段前の基礎から聞かないとわかりそうにない。
「涼夏の頭が良く見える」
「千紗都も休む? 冷蔵庫で」
「昨日、絢音とベッドで休んだ」
「もちろん私もそのつもり。わざわざ可愛いパンツ穿いてきた」
自信満々に涼夏がそう言い放ったが、1時間チャレンジと可愛い下着の繋がりがまったく理解できなかった。きっとグルテンのようなものだろう。
チョコレートクリームを作る時間を逆算して、その間にベッドに寝転がった。相変わらず涼夏は抱き心地がいい。
「毎日違う女と寝てる」
指で背中をなぞりながらそう言うと、涼夏が「すごい台詞だ」と笑った。
カロリーを消費するためにくんずほぐれつ遊んでいたら、結局1時間過ぎていた。そろそろミルクレープ作りに戻ろうと声をかけると、涼夏はベッドの上に半裸の体を横たえて、荒い息をしながらかすれた声で言った。
「私、もうダメ。後は任せた……」
「いや、無理だから! まだ小麦粉と卵と牛乳混ぜただけだから!」
だいぶ前にも同じようなことがあった気がする。確かハンバーグを作ってもらった時だ。
腕を掴んで引っ張ると、涼夏は大きく息を吐いてベッドの端に腰掛けた。確かに下着は可愛いが、見ていて恥ずかしいのでスカートを穿いてほしい。
台所に戻ると、冷蔵庫から生地を取り出して、早速涼夏がお手本で1枚焼いた。簡単にやってのけたが、自分でやると思うように出来ない。
「涼夏の手、どうなってるの? そんなに薄く焼けない」
「千紗都の手もすごかった。気持ち良かった」
「何の話をしてるの? いいから手伝って!」
なんとか生地を焼いて、チョコレートクリームに取りかかる。これも涼夏に教えてもらいながら、私がチョコレートを溶かして、牛乳と生クリームを混ぜ合わせた。ミキサーは便利なので、私も親に買うよう言ってみよう。
「これを機に、千紗都がお菓子作りに興味を持ってくれたら嬉しい」
涼夏がクリームを指先に取って、ぺろりと舐めた。つまみ食いなのか味見なのかわからないが、仕草が可愛い。
「面白いとは思うよ? ただ、太る趣味だ」
「んだね。私は今日は、妹とお母さんに持って帰る」
「私はまた奈都を呼ぼう」
ワイワイ言いながら完成したミルクレープは、普通に美味しかった。お店で食べたら普通という感想だが、自分で作ったと思うと感慨深い。
涼夏がいる時間に奈都が来たので、昨日と同じように食べさせる。奈都は困ったように微笑みながら、フォークを口に運んだ。
「これ、毎日やるの? バレンタイン前に、チサの手作りチョコレート食べまくりなんだけど」
「大丈夫だから。バレンタインはすごいの作るから!」
自信たっぷりにそう宣言したが、奈都は疑わしい眼差しで私を見るばかりだった。
そうして1週間、毎日のようにチョコレートと戦っていたら、やがて飽きた。満足したと言い換えてもよい。
バレンタインを前にして、チョコレートの味にも手作りにも飽きてしまい、私は遠い目をして二人に言った。
「今年はもう、バレンタイン、いっか」
静かにそう語りかけると、絢音が苦笑いを浮かべて頷いた。
「私も満足したかな。二人とも一緒に出来たし」
「私は他の友達にバラまく用に作るけど、別に二人からはなくてもいいよ」
そう言って、涼夏もにっこりと笑う。私は他に配る相手などいないし、絢音もバンド仲間には特に手作りの約束はしていないだろう。
つまり、気にすべき相手は一人だけだ。
『お知らせ。本年のバレンタインは中止になりました。一同』
帰宅部グループに連名でメッセージを送ると、放課後、部活の前に奈都が教室に駆け込んできた。
「あれ、何? すごいの作る話はどうなったの!?」
奈都が無念そうに首を振る。私はまあまあと宥めるように手を広げた。
「たくさん食べたからいいじゃん?」
「良くないし! だから言ったのに!」
奈都が声を上げて嘘泣きする。実に可愛い。涼夏が「可哀想に」と笑いながら奈都の髪を撫でた。
残念ながら今年のバレンタインは中止になってしまったが、目的の無いテンパリングから始まり、ミルクレープにプリンにマフィンと色々なものを作った。いい経験になったし、私の浅くて広い遊びの中にお菓子作りが加わった。
「他の物にも挑戦したいし、ホワイトデーは何かお返しするね!」
明るく笑いかけると、奈都は「何も信じられない!」とそっぽを向いた。
次は奈都も調理段階から巻き込もう。その時には、私が先生面できるくらい上達していればと思う。
せっかくプロがいるのなら、少し難しいものをリクエストすると、涼夏はミルクレープを作ろうと言い出した。いきなり難易度が5段くらい上がった気がする。
「ミルクレープ! ミルクっぽい響きだ!」
「そうだね。ミルはたくさんの意味だけどね。ミルフィーユと同じ」
「フランス料理だ!」
「そうだね。発祥は日本だけどね」
「えっ? 本当?」
にわかには信じ難い。まばたきして見つめると、涼夏はにっこりと微笑んで頷いた。いまいち嘘くさいが、面白い冗談でもないので本当なのだろう。
昨日の材料が残っているので、足りない分だけ買って帰った。さすがにレシピが見たいと言うので、エプロンをつけてタブレットを立てる。涼夏が指でスライドさせながら言った。
「いつも思うけど、これ便利だな。私も欲しい」
「バイト代で買ったら?」
「これに自分のお金は使いたくないから、猪谷家として買ってもらえるよう進言してみる」
まずは粉類に牛乳と卵を入れて混ぜて生地を作った。すぐに焼くのかと思ったら、冷蔵庫で休ませるらしい。確かにレシピにもそう書いてあるが、意味のわからない工程だ。
聞くと、グルテンを弱体化させるらしい。詳しく説明してくれたが、もう一段前の基礎から聞かないとわかりそうにない。
「涼夏の頭が良く見える」
「千紗都も休む? 冷蔵庫で」
「昨日、絢音とベッドで休んだ」
「もちろん私もそのつもり。わざわざ可愛いパンツ穿いてきた」
自信満々に涼夏がそう言い放ったが、1時間チャレンジと可愛い下着の繋がりがまったく理解できなかった。きっとグルテンのようなものだろう。
チョコレートクリームを作る時間を逆算して、その間にベッドに寝転がった。相変わらず涼夏は抱き心地がいい。
「毎日違う女と寝てる」
指で背中をなぞりながらそう言うと、涼夏が「すごい台詞だ」と笑った。
カロリーを消費するためにくんずほぐれつ遊んでいたら、結局1時間過ぎていた。そろそろミルクレープ作りに戻ろうと声をかけると、涼夏はベッドの上に半裸の体を横たえて、荒い息をしながらかすれた声で言った。
「私、もうダメ。後は任せた……」
「いや、無理だから! まだ小麦粉と卵と牛乳混ぜただけだから!」
だいぶ前にも同じようなことがあった気がする。確かハンバーグを作ってもらった時だ。
腕を掴んで引っ張ると、涼夏は大きく息を吐いてベッドの端に腰掛けた。確かに下着は可愛いが、見ていて恥ずかしいのでスカートを穿いてほしい。
台所に戻ると、冷蔵庫から生地を取り出して、早速涼夏がお手本で1枚焼いた。簡単にやってのけたが、自分でやると思うように出来ない。
「涼夏の手、どうなってるの? そんなに薄く焼けない」
「千紗都の手もすごかった。気持ち良かった」
「何の話をしてるの? いいから手伝って!」
なんとか生地を焼いて、チョコレートクリームに取りかかる。これも涼夏に教えてもらいながら、私がチョコレートを溶かして、牛乳と生クリームを混ぜ合わせた。ミキサーは便利なので、私も親に買うよう言ってみよう。
「これを機に、千紗都がお菓子作りに興味を持ってくれたら嬉しい」
涼夏がクリームを指先に取って、ぺろりと舐めた。つまみ食いなのか味見なのかわからないが、仕草が可愛い。
「面白いとは思うよ? ただ、太る趣味だ」
「んだね。私は今日は、妹とお母さんに持って帰る」
「私はまた奈都を呼ぼう」
ワイワイ言いながら完成したミルクレープは、普通に美味しかった。お店で食べたら普通という感想だが、自分で作ったと思うと感慨深い。
涼夏がいる時間に奈都が来たので、昨日と同じように食べさせる。奈都は困ったように微笑みながら、フォークを口に運んだ。
「これ、毎日やるの? バレンタイン前に、チサの手作りチョコレート食べまくりなんだけど」
「大丈夫だから。バレンタインはすごいの作るから!」
自信たっぷりにそう宣言したが、奈都は疑わしい眼差しで私を見るばかりだった。
そうして1週間、毎日のようにチョコレートと戦っていたら、やがて飽きた。満足したと言い換えてもよい。
バレンタインを前にして、チョコレートの味にも手作りにも飽きてしまい、私は遠い目をして二人に言った。
「今年はもう、バレンタイン、いっか」
静かにそう語りかけると、絢音が苦笑いを浮かべて頷いた。
「私も満足したかな。二人とも一緒に出来たし」
「私は他の友達にバラまく用に作るけど、別に二人からはなくてもいいよ」
そう言って、涼夏もにっこりと笑う。私は他に配る相手などいないし、絢音もバンド仲間には特に手作りの約束はしていないだろう。
つまり、気にすべき相手は一人だけだ。
『お知らせ。本年のバレンタインは中止になりました。一同』
帰宅部グループに連名でメッセージを送ると、放課後、部活の前に奈都が教室に駆け込んできた。
「あれ、何? すごいの作る話はどうなったの!?」
奈都が無念そうに首を振る。私はまあまあと宥めるように手を広げた。
「たくさん食べたからいいじゃん?」
「良くないし! だから言ったのに!」
奈都が声を上げて嘘泣きする。実に可愛い。涼夏が「可哀想に」と笑いながら奈都の髪を撫でた。
残念ながら今年のバレンタインは中止になってしまったが、目的の無いテンパリングから始まり、ミルクレープにプリンにマフィンと色々なものを作った。いい経験になったし、私の浅くて広い遊びの中にお菓子作りが加わった。
「他の物にも挑戦したいし、ホワイトデーは何かお返しするね!」
明るく笑いかけると、奈都は「何も信じられない!」とそっぽを向いた。
次は奈都も調理段階から巻き込もう。その時には、私が先生面できるくらい上達していればと思う。
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