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第28話 クリスマス 4(2)
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しばらく絢音がギターを弾いて、私たちも触らせてもらった。このシーズン、巷でよく聴く『Last Christmas』を弾けるようになろうということで、3人で交代しながら教えてもらった。バレーコードといって、指1本で弦をすべて押さえるコードが出て来ないので、とても簡単らしい。
1時間半ほどみんなで弾いていたら、私も一応最後まで弾けるようになった。もっとも、右手は単純なストロークだし、歌いながらは無理なので、みんなに歌ってもらったらなんだか胸が熱くなった。こういう高揚感は人生で初めてだ。絢音がステージで感じるそれは、如何ほどのものか。
「何かしら千紗都が感じてくれたなら嬉しいよ」
絢音がそう言いながら、フィンガーピッキングで『Last Christmas』を歌い上げる。相変わらずとんでもなく上手い。
それにしても、私は左手の指先が痛くて死にそうなのだが、絢音はずっと弾いていても平気なのだろうか。聞いたら、だんだん皮が厚くなって平気になるそうだ。
「いい経験をした。ギターとか、弾いてみたくても敷居が高いし」
奈都が新鮮な空気でも吸うように、清々しい表情で目を閉じた。この子は言動が独特なので、眺めていると面白い。じっと見つめていると、「その目やめて」と言われた。そこまでがお決まりの流れだ。
そろそろプレゼントを交換しようと言って、各自袋を取り出した。通常、こういう時は一つだけ買って誰にどのプレゼントが渡るかを楽しみにするものだが、4人とも趣味も好みもバラバラだし、奈都はまだそこまで帰宅部に馴染んでいるわけでもない。そう考えた涼夏が、「全員、安いものを4つずつ買ってお揃いにしよう」という、素晴らしい提案をした。もちろん、各自個別にあげたければ自由にしろと言われたが、そこまでお金に余裕がない。
「じゃあまあ、部長の私から」
涼夏に目で促されたので、袋を開く。買ったのはクローバー模様の飾りのついたヘアピンで、色はすべて別々だ。涼夏に一つ千円以下にしろと言われたものの、いくらなんでも安かっただろうか。全部で二千円くらいしかしていない。
「これは大変無難ですね。そういえば、私たちって、イメージカラーってないよね」
涼夏がにこにこしながらピンクのピンを手に取った。すっと前髪に差して、「どう?」と笑顔を見せる。
「可愛いよ? 私はまあ、黄色だね」
絢音が迷うことなく黄色のピンを手に取り、奈都が青のピンを手にしたので、私は残った緑のピンを取って髪につけた。クローバーと言えば緑だと思うが、きっとそういう問題ではないのだろう。
「ナッちゃんはブルーって感じだよね。夏と言えば青い空と青い海!」
「それはあんまり関係ないんじゃ……」
「下着も青いのが多いの? 今日は?」
涼夏が目を輝かせて詰め寄って、奈都が怯えたように身を引いた。そういえば、下着の色というものを意識したことがない。そっと奈都の頬に顔を寄せると、襟から胸元を覗き込んでみた。下着は残念ながら青ではなかった。
「帰宅部って、相変わらず頭がおかしいね」
奈都が声を裏返らせながらそう言って、無意味に胸元を手ではらった。「ナッちゃんももう帰宅部だから」と涼夏が笑うと、奈都は無念そうに首を振った。
「今日、退部届を出そう」
「受理しないから」
軽くあしらって、絢音にプレゼントを促す。絢音は、こちらも4色バラバラの、小さなクマのぬいぐるみのついたストラップだった。白、黄色、紫、茶色だったが、涼夏が絢音に断ってから黄色を持って行き、奈都が残りのメンバーに何色がいいか確認した後、紫を取った。私は茶色にしておいた。
「クローバーは緑、クマは茶色。私は自然に生きる」
そう言いながらヘアピンにつけて、顔の前でブラブラさせると、3人が真顔で私を見つめてから、静かに目を逸らせた。冗談なのだから、誰か突っ込んで欲しいものだ。
「私はこないだレンタルショップの中古ワゴンで、適当にCDを4枚買ってきた」
奈都がそう言いながら、何のラッピングもされていない紙袋から、無造作にCDを取り出した。ケースもくすんでいて、いかにもワゴンで買った中古品という様相だ。
思わず絶句した私の隣で、絢音が可笑しそうに笑い声を上げて、涼夏は「独特だなぁ」と感心したように頷いた。私は静かに首を振って頭を下げた。
「うちの奈都がごめん」
「えっ? 変だった? いいじゃん! 意外なところに、自分の感性に合う曲があるものだって!」
奈都が慌てたように力説する。全部洋楽で、まったくわからなかったので、思い思いに4枚分けたが、これは全員回して、後日感想を語り合おうということになった。ジャケットや曲名で盛り上がったので、大成功とも言える。本当に、奈都の感性は独特だ。
最後に涼夏が、得意気に小さな紙袋を4つ取り出して、一人ずつ配った。
「全員同じだから」
にこにこしている涼夏が可愛い。ワクワクしながら開けると、中には数珠のようなブレスレットが入っていた。真っ赤な球は大きさがいびつで、手に取るといくつかの球に目が描かれていて、私は思わず悲鳴を上げてブレスレットを取り落とした。
「ひっ! 目がある!」
「これはいのちの輝きブレスレットです。手作り」
「キモい。何これ。涼夏、どうしちゃったの?」
私が指先でつまみ上げると、奈都は「面白いなぁ」と言いながら腕につけて、絢音もウケたように笑い転げた。涼夏も自分の腕にはめて、満足な出来だと大きく頷いた。
もしかしたら、何か見間違えたのだろうか。テーブルに置いてまじまじと見てみたが、やはり赤い球のいくつかに青い瞳が描かれていて、しかもバラバラによくわからない方向を見つめている。怖いとしか言いようがない。
「これ、私、要らない」
そっと涼夏に返そうとすると、涼夏が私の手を押し戻して首を振った。
「大丈夫。きっといつか、良さがわかるから」
「いつかその日が来た時にもらうね」
「メテオラの首にかけてあげて。お守りだと思って」
「呪われそう……」
じっと見つめていたら、少しだけ見慣れてきた。可愛く感じるには、まだまだ時間がかかりそうだけれども。
1時間半ほどみんなで弾いていたら、私も一応最後まで弾けるようになった。もっとも、右手は単純なストロークだし、歌いながらは無理なので、みんなに歌ってもらったらなんだか胸が熱くなった。こういう高揚感は人生で初めてだ。絢音がステージで感じるそれは、如何ほどのものか。
「何かしら千紗都が感じてくれたなら嬉しいよ」
絢音がそう言いながら、フィンガーピッキングで『Last Christmas』を歌い上げる。相変わらずとんでもなく上手い。
それにしても、私は左手の指先が痛くて死にそうなのだが、絢音はずっと弾いていても平気なのだろうか。聞いたら、だんだん皮が厚くなって平気になるそうだ。
「いい経験をした。ギターとか、弾いてみたくても敷居が高いし」
奈都が新鮮な空気でも吸うように、清々しい表情で目を閉じた。この子は言動が独特なので、眺めていると面白い。じっと見つめていると、「その目やめて」と言われた。そこまでがお決まりの流れだ。
そろそろプレゼントを交換しようと言って、各自袋を取り出した。通常、こういう時は一つだけ買って誰にどのプレゼントが渡るかを楽しみにするものだが、4人とも趣味も好みもバラバラだし、奈都はまだそこまで帰宅部に馴染んでいるわけでもない。そう考えた涼夏が、「全員、安いものを4つずつ買ってお揃いにしよう」という、素晴らしい提案をした。もちろん、各自個別にあげたければ自由にしろと言われたが、そこまでお金に余裕がない。
「じゃあまあ、部長の私から」
涼夏に目で促されたので、袋を開く。買ったのはクローバー模様の飾りのついたヘアピンで、色はすべて別々だ。涼夏に一つ千円以下にしろと言われたものの、いくらなんでも安かっただろうか。全部で二千円くらいしかしていない。
「これは大変無難ですね。そういえば、私たちって、イメージカラーってないよね」
涼夏がにこにこしながらピンクのピンを手に取った。すっと前髪に差して、「どう?」と笑顔を見せる。
「可愛いよ? 私はまあ、黄色だね」
絢音が迷うことなく黄色のピンを手に取り、奈都が青のピンを手にしたので、私は残った緑のピンを取って髪につけた。クローバーと言えば緑だと思うが、きっとそういう問題ではないのだろう。
「ナッちゃんはブルーって感じだよね。夏と言えば青い空と青い海!」
「それはあんまり関係ないんじゃ……」
「下着も青いのが多いの? 今日は?」
涼夏が目を輝かせて詰め寄って、奈都が怯えたように身を引いた。そういえば、下着の色というものを意識したことがない。そっと奈都の頬に顔を寄せると、襟から胸元を覗き込んでみた。下着は残念ながら青ではなかった。
「帰宅部って、相変わらず頭がおかしいね」
奈都が声を裏返らせながらそう言って、無意味に胸元を手ではらった。「ナッちゃんももう帰宅部だから」と涼夏が笑うと、奈都は無念そうに首を振った。
「今日、退部届を出そう」
「受理しないから」
軽くあしらって、絢音にプレゼントを促す。絢音は、こちらも4色バラバラの、小さなクマのぬいぐるみのついたストラップだった。白、黄色、紫、茶色だったが、涼夏が絢音に断ってから黄色を持って行き、奈都が残りのメンバーに何色がいいか確認した後、紫を取った。私は茶色にしておいた。
「クローバーは緑、クマは茶色。私は自然に生きる」
そう言いながらヘアピンにつけて、顔の前でブラブラさせると、3人が真顔で私を見つめてから、静かに目を逸らせた。冗談なのだから、誰か突っ込んで欲しいものだ。
「私はこないだレンタルショップの中古ワゴンで、適当にCDを4枚買ってきた」
奈都がそう言いながら、何のラッピングもされていない紙袋から、無造作にCDを取り出した。ケースもくすんでいて、いかにもワゴンで買った中古品という様相だ。
思わず絶句した私の隣で、絢音が可笑しそうに笑い声を上げて、涼夏は「独特だなぁ」と感心したように頷いた。私は静かに首を振って頭を下げた。
「うちの奈都がごめん」
「えっ? 変だった? いいじゃん! 意外なところに、自分の感性に合う曲があるものだって!」
奈都が慌てたように力説する。全部洋楽で、まったくわからなかったので、思い思いに4枚分けたが、これは全員回して、後日感想を語り合おうということになった。ジャケットや曲名で盛り上がったので、大成功とも言える。本当に、奈都の感性は独特だ。
最後に涼夏が、得意気に小さな紙袋を4つ取り出して、一人ずつ配った。
「全員同じだから」
にこにこしている涼夏が可愛い。ワクワクしながら開けると、中には数珠のようなブレスレットが入っていた。真っ赤な球は大きさがいびつで、手に取るといくつかの球に目が描かれていて、私は思わず悲鳴を上げてブレスレットを取り落とした。
「ひっ! 目がある!」
「これはいのちの輝きブレスレットです。手作り」
「キモい。何これ。涼夏、どうしちゃったの?」
私が指先でつまみ上げると、奈都は「面白いなぁ」と言いながら腕につけて、絢音もウケたように笑い転げた。涼夏も自分の腕にはめて、満足な出来だと大きく頷いた。
もしかしたら、何か見間違えたのだろうか。テーブルに置いてまじまじと見てみたが、やはり赤い球のいくつかに青い瞳が描かれていて、しかもバラバラによくわからない方向を見つめている。怖いとしか言いようがない。
「これ、私、要らない」
そっと涼夏に返そうとすると、涼夏が私の手を押し戻して首を振った。
「大丈夫。きっといつか、良さがわかるから」
「いつかその日が来た時にもらうね」
「メテオラの首にかけてあげて。お守りだと思って」
「呪われそう……」
じっと見つめていたら、少しだけ見慣れてきた。可愛く感じるには、まだまだ時間がかかりそうだけれども。
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