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第2章
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70年前──
セフィンは王女の身でありながら、最前線で戦っていた。
もちろん初めからそうだったわけではない。王国が『五宝剣』を作り出し、それとともに莫大な数の人間をもって魔法王国を攻め立てたためである。
当時王国には10人の強力な魔法使いがいたが、彼らもことごとく『五宝剣』の前に散り、もはや第二王女であるセフィンすら投入せざるを得ない状況に立たされていたのだ。
セフィンはすでに敗北を悟り、一度だけ父である国王に降伏を申し出たが、彼は首を振り、それを跳ね除けた。
「いずれにせよ、自分たちに生きる道はない」
苦しそうにそう言った父を見て、セフィンは本心を押し殺し、徹底的に戦うことを決意した。
それからの彼女の活躍は、目ざましいものがあった。
攻め寄せる王国軍をことごとく追い払い、『青宝剣』を持った騎士と『緑宝剣』を持った戦士をも撃退した。
一時は彼女のために王国軍は撤退を余儀なくされたが、次の戦いで彼女は敗れ、王国軍に捕らわれた。
無敵の王女を撃破した武器。それが『黄宝剣』だった。
「あなたのしようとしていることは必ず失敗する。私はそれを知っている」
彼女はヨキにそう言ったが、ヨキが彼女にしたことは、70年前にセフィンがしたこととまったく同じだったのだ。
王国の城を粉砕すべく空高くから魔法を放ったセフィンだったが、相手の魔力を吸い取る『黄宝剣』の前に屈服した。
王国は捕らえた少女を最大の罪人として引き回した挙げ句、公開拷問にかけた。
彼女は10年に及ぶ戦いの中で、最も王国を苦しめた人間だった。その女を捕らえ、引き回すことは王国の士気を著しく高める。仕方のないことだ。
いつ魔法で逃げられるか知れないと、王国は交代制で一日中少女を拷問にかけ、眠ることすら許さなかった。
少女の身体は2日として保たなかった。
傷付き疲れ、もはや死を待つばかりとなった少女に、王国は捕虜にしていた幾人かの魔法使いの力をもって最後の罰を与えた。それが、魂を永遠に大地に縛り付ける魔法だった。
そうして少女は肉体を失い、魂だけがこの地に残った。
「その魂を、つまり私を、ティランという魔法使いの女性が助けてくれました」
ティランのことはルシアから聞いていた。
話をした時はまだ、ルシアは彼女を憎んでいたので、ユアリの父と兄の話も聞かされていたが、それでもセフィンは敢えて「助けてくれた」という表現を使った。
犠牲になった人を思うと素直には喜べなかったが、セフィンは70年も縛り付けられていたのだ。ルシアはティランの手段はともかく、目的にだけは感謝することにした。
「この剣は、その時にティランからもらったものです。私には辛い剣だけれど、彼女は『今は味方だ』って言っていました」
すっと鞘から抜き放った剣は、うっすらと黄金色に輝いていた。美しい剣だが、セフィンには何よりも恐ろしい剣である。
一体今王女はどんな気持ちでこの剣を振るっているのか。ルシアには考えもつかなかった。
「セフィンは、王国を恨んでないのか? 本当に苦しい思いをしたのだろう」
ヨキが思案げな瞳で尋ねた。
それは、ルシアも聞きたいことだった。多くの民の前で拷問にかけられるなど、想像するだけで身震いがする。この少女は実際にそれを受けたのだ。
セフィンは儚げに笑って見せた。
「私は本当に多くの人を殺しました。私の奪った命の一つが、仮に10日分の罰だとしても、70年ではまだ足りないくらいです」
「セフィン……」
ヨキは大きく首を左右に振った。
彼の気持ちは、ルシアにもわかった。
どうしようもないほど正しくて強い大人の前に、何一つ言い返せずにいる子供と同じだ。理屈では納得できても、感情的に抑えられないのだ。
セフィンは正しい。けれど、もしもルシアなら王国を憎む。ヨキも同じなのだろう。
「わかった、セフィン。辛いことを思い出させてすまなかった」
苦しそうにヨキが頭を下げた。
セフィンは何も言わなかった。
「それで、君は今こうしてここにいるけれど、もう大丈夫なのか? 70年前にかけられた魔法は解けているのか?」
ふと声の調子も改めてヨキが尋ねた。
セフィンは「助けられた」と語ったが、ルシアの身体に魂を注入しただけで、縛り付けていた魔法まで解けたのだろうか。もしもルシアの身体から再び魂を外に追いやったら、セフィンは成仏できるのだろうか。
ルシアも眉をひそめて彼女を見たが、セフィンは二人の胸から暗闇を取り払うようににっこりと笑って見せた。
「もう大丈夫です。一つだけ用を済ませたら、私は消えます」
あまりにもあっけらかんと言ったので、ヨキはその台詞をほとんど気に留めなかった。
ルシアは、セフィンに気付かれないように涙を零した。
「用って?」
何気なく尋ねたヨキに、前にルシアにもそうしたように、セフィンは首を振った。
「それは教えられません。ルシアにも教えてないことですから」
「そう……」
ヨキは納得のいかない顔をしたが、それ以上は追求しなかった。
セフィンは一息吐いて空を見上げた。ルシアの褐色の瞳に、壮大な青空が映る。
70年前の王女は、自分のものではないその目で、一体何を見ているのだろうか。
あまりにも儚いその横顔に、ルシアは身をつままれる思いがした。
「これから、その用を済ませに行くのか?」
大地に手をつき、同じように空を見上げながらヨキが尋ねた。
セフィンは静かに頷いてから聞き返した。
「あなたは? 街に戻ってまた前までのように暮らすの?」
ヨキはしばらく黙っていたが、やがて小さく「わからない」と答えた。
それから神妙な顔になり、セフィンは見た。
「さっきティランと言っていたけれど、水色の髪をした女だよな?」
「知っているの?」
思わずセフィンは声を上げた。ルシアも驚いたが、あれほどの力を持った魔法使いである。ひょっとしたら彼らの中では有名なのかも知れないと思い直した。
ヨキは頷いてから答えた。
「前に誘われたことがあるんだ。剣を集めるのを手伝って欲しいって。僕は断ったけれど……」
剣と言われて、ルシアも思い出したように言った。
(そういえばティランは、セフィンを助ける研究は剣を集めながらしていたって言ってた。セフィン、剣って言うのはその『五宝剣』とかいうヤツだよな?)
セフィンはルシアに頷いてから、『黄宝剣』に目を遣った。
「彼女は王国を倒すためにって言っていたけれど、その剣には一体どんな秘密があるんだ?」
ヨキの問いかけに、セフィンは剣を見つめたまま首を振った。
「わからないわ。だってこの剣はいくら魔法使いの作ったものとはいえ、王国のもの。魔力の発動呪句は、すべての魔力剣に共通するものだから知っていたけれど、剣についての詳しいことは私にもわからない」
「そうなのか……。ただ、集めていた剣を簡単に君に渡したことが信じられないんだ。もうその剣の用は済んだってことかな?」
「恐らくは……」
言って、セフィンは立ち上がった。
そしてヨキに背を向けて、厳かな声で呟いた。
「でも、どれだけ頑張っても、彼女たちは『赤宝剣』だけは手に入れることができない……」
「え……?」
思わず聞き返しそうになったヨキだったが、彼女の背中を見て口を噤んだ。
ルシアもまた、何も言うことができなかった。
王女は厳しい眼差しで、じっと遠くを見つめたまま立っていた。
セフィンは王女の身でありながら、最前線で戦っていた。
もちろん初めからそうだったわけではない。王国が『五宝剣』を作り出し、それとともに莫大な数の人間をもって魔法王国を攻め立てたためである。
当時王国には10人の強力な魔法使いがいたが、彼らもことごとく『五宝剣』の前に散り、もはや第二王女であるセフィンすら投入せざるを得ない状況に立たされていたのだ。
セフィンはすでに敗北を悟り、一度だけ父である国王に降伏を申し出たが、彼は首を振り、それを跳ね除けた。
「いずれにせよ、自分たちに生きる道はない」
苦しそうにそう言った父を見て、セフィンは本心を押し殺し、徹底的に戦うことを決意した。
それからの彼女の活躍は、目ざましいものがあった。
攻め寄せる王国軍をことごとく追い払い、『青宝剣』を持った騎士と『緑宝剣』を持った戦士をも撃退した。
一時は彼女のために王国軍は撤退を余儀なくされたが、次の戦いで彼女は敗れ、王国軍に捕らわれた。
無敵の王女を撃破した武器。それが『黄宝剣』だった。
「あなたのしようとしていることは必ず失敗する。私はそれを知っている」
彼女はヨキにそう言ったが、ヨキが彼女にしたことは、70年前にセフィンがしたこととまったく同じだったのだ。
王国の城を粉砕すべく空高くから魔法を放ったセフィンだったが、相手の魔力を吸い取る『黄宝剣』の前に屈服した。
王国は捕らえた少女を最大の罪人として引き回した挙げ句、公開拷問にかけた。
彼女は10年に及ぶ戦いの中で、最も王国を苦しめた人間だった。その女を捕らえ、引き回すことは王国の士気を著しく高める。仕方のないことだ。
いつ魔法で逃げられるか知れないと、王国は交代制で一日中少女を拷問にかけ、眠ることすら許さなかった。
少女の身体は2日として保たなかった。
傷付き疲れ、もはや死を待つばかりとなった少女に、王国は捕虜にしていた幾人かの魔法使いの力をもって最後の罰を与えた。それが、魂を永遠に大地に縛り付ける魔法だった。
そうして少女は肉体を失い、魂だけがこの地に残った。
「その魂を、つまり私を、ティランという魔法使いの女性が助けてくれました」
ティランのことはルシアから聞いていた。
話をした時はまだ、ルシアは彼女を憎んでいたので、ユアリの父と兄の話も聞かされていたが、それでもセフィンは敢えて「助けてくれた」という表現を使った。
犠牲になった人を思うと素直には喜べなかったが、セフィンは70年も縛り付けられていたのだ。ルシアはティランの手段はともかく、目的にだけは感謝することにした。
「この剣は、その時にティランからもらったものです。私には辛い剣だけれど、彼女は『今は味方だ』って言っていました」
すっと鞘から抜き放った剣は、うっすらと黄金色に輝いていた。美しい剣だが、セフィンには何よりも恐ろしい剣である。
一体今王女はどんな気持ちでこの剣を振るっているのか。ルシアには考えもつかなかった。
「セフィンは、王国を恨んでないのか? 本当に苦しい思いをしたのだろう」
ヨキが思案げな瞳で尋ねた。
それは、ルシアも聞きたいことだった。多くの民の前で拷問にかけられるなど、想像するだけで身震いがする。この少女は実際にそれを受けたのだ。
セフィンは儚げに笑って見せた。
「私は本当に多くの人を殺しました。私の奪った命の一つが、仮に10日分の罰だとしても、70年ではまだ足りないくらいです」
「セフィン……」
ヨキは大きく首を左右に振った。
彼の気持ちは、ルシアにもわかった。
どうしようもないほど正しくて強い大人の前に、何一つ言い返せずにいる子供と同じだ。理屈では納得できても、感情的に抑えられないのだ。
セフィンは正しい。けれど、もしもルシアなら王国を憎む。ヨキも同じなのだろう。
「わかった、セフィン。辛いことを思い出させてすまなかった」
苦しそうにヨキが頭を下げた。
セフィンは何も言わなかった。
「それで、君は今こうしてここにいるけれど、もう大丈夫なのか? 70年前にかけられた魔法は解けているのか?」
ふと声の調子も改めてヨキが尋ねた。
セフィンは「助けられた」と語ったが、ルシアの身体に魂を注入しただけで、縛り付けていた魔法まで解けたのだろうか。もしもルシアの身体から再び魂を外に追いやったら、セフィンは成仏できるのだろうか。
ルシアも眉をひそめて彼女を見たが、セフィンは二人の胸から暗闇を取り払うようににっこりと笑って見せた。
「もう大丈夫です。一つだけ用を済ませたら、私は消えます」
あまりにもあっけらかんと言ったので、ヨキはその台詞をほとんど気に留めなかった。
ルシアは、セフィンに気付かれないように涙を零した。
「用って?」
何気なく尋ねたヨキに、前にルシアにもそうしたように、セフィンは首を振った。
「それは教えられません。ルシアにも教えてないことですから」
「そう……」
ヨキは納得のいかない顔をしたが、それ以上は追求しなかった。
セフィンは一息吐いて空を見上げた。ルシアの褐色の瞳に、壮大な青空が映る。
70年前の王女は、自分のものではないその目で、一体何を見ているのだろうか。
あまりにも儚いその横顔に、ルシアは身をつままれる思いがした。
「これから、その用を済ませに行くのか?」
大地に手をつき、同じように空を見上げながらヨキが尋ねた。
セフィンは静かに頷いてから聞き返した。
「あなたは? 街に戻ってまた前までのように暮らすの?」
ヨキはしばらく黙っていたが、やがて小さく「わからない」と答えた。
それから神妙な顔になり、セフィンは見た。
「さっきティランと言っていたけれど、水色の髪をした女だよな?」
「知っているの?」
思わずセフィンは声を上げた。ルシアも驚いたが、あれほどの力を持った魔法使いである。ひょっとしたら彼らの中では有名なのかも知れないと思い直した。
ヨキは頷いてから答えた。
「前に誘われたことがあるんだ。剣を集めるのを手伝って欲しいって。僕は断ったけれど……」
剣と言われて、ルシアも思い出したように言った。
(そういえばティランは、セフィンを助ける研究は剣を集めながらしていたって言ってた。セフィン、剣って言うのはその『五宝剣』とかいうヤツだよな?)
セフィンはルシアに頷いてから、『黄宝剣』に目を遣った。
「彼女は王国を倒すためにって言っていたけれど、その剣には一体どんな秘密があるんだ?」
ヨキの問いかけに、セフィンは剣を見つめたまま首を振った。
「わからないわ。だってこの剣はいくら魔法使いの作ったものとはいえ、王国のもの。魔力の発動呪句は、すべての魔力剣に共通するものだから知っていたけれど、剣についての詳しいことは私にもわからない」
「そうなのか……。ただ、集めていた剣を簡単に君に渡したことが信じられないんだ。もうその剣の用は済んだってことかな?」
「恐らくは……」
言って、セフィンは立ち上がった。
そしてヨキに背を向けて、厳かな声で呟いた。
「でも、どれだけ頑張っても、彼女たちは『赤宝剣』だけは手に入れることができない……」
「え……?」
思わず聞き返しそうになったヨキだったが、彼女の背中を見て口を噤んだ。
ルシアもまた、何も言うことができなかった。
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