寝取られ異世界オンライン ~幼馴染が淫らに性長(レベルアップ)していく姿をモニター越しに見せつけられる屈辱と破滅の調教日誌~

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城下町エルドラド~黒の洞窟編①終「マヨイビト」

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「今日はバイトがないし、クエスト達成までできるか?」

 晩夏の香りが濃くなり始めたと感じる放課後、通い慣れた通学路をいつものように並んで歩く俺と幼馴染のカナミ。

「うんっ! 大丈夫だよ、タクヤ」

 誰にでも優しく笑顔も可愛い、イマドキの茶髪ロングヘアでスタイルもバツグン。身長が少し低いのも守ってやりたくなるポイントだ。

「最近さぁ……」

 またおっぱいがでかくなったんだよね~、と彼女が愚痴をこぼすのもすっかり定番と化している。
 普通では話せない一歩踏み込んだ会話ができる気の置けない同士なのだが、距離が近すぎるせいか、どっちかと言うと家族のような関係で、なかなか次のステップに踏み込めないでいた。

 もちろん、将来のこととかもぼんやり妄想したりするものの、とりあえずは今のままが楽しいからとか、明日も会えるんだしと、ズルズルここまで来てしまっている。
 しかし、その楽観的思考が後に取り返しのつかないことになるとは、今はまだ夢にも思っていなかった――。

 ◇◆◇

 夕食後、俺はMMORPG「トリニティ・ワールド・オンライン」を起動した。

 さっそく向かったのは、待ち合わせ場所として主に利用している、城下町エルドラドの中心にある噴水公園。
 剣士のカッコウをした俺と、聖職者のカッコウをしたカナミが、モニター越しにキャラ同士でゆるりと会話を始める。

「お待たせ、待った? ごめんね、お風呂入ってたから」
「俺も今来たところだ。気にすんな」
「そうそう。タクヤが新しく買ってくれたパールのバレッタ、とてもかわいいわ。ありがとう」
「よく似合ってるぞ」
「……どうしてそういうのを現実でも言ってくれないかなぁ。あたし、さっきも似たようなデザインのもの着けてたのに」
「そうだったか?」
「もぉ、現実じゃとことん鈍感なんだから」
「悪かったって。じゃ、そろそろ行くか」
「分かった。後ろは任せてね」

 ゲーム自体は不慣れのカナミ。
 始めこそ手間取っていた操作も、持ち前のチャレンジ精神と器用さでカバー。
 だから今では「バッチリ練習してきたから今夜もタクヤの役に立てそうだよ」なんて頼りになるようなことも言ってくれる。

 基本的なプレイスタイルは、剣士の俺が道を切り開き、聖職者のカナミが回復でサポートに回る。
 攻守バランスの取れたコンビプレーで、序盤から中盤まではノーデスでサクサクプレイ。

 さすがに終盤でふたりパーティはキツいかもしれないが、そのときはそのときでを考えればいい。
 いわば、エンジョイ勢の代表としてオンラインデートを楽しんでいるかのような感覚だ。
 また、オンラインだからこそ、先程のようなリアルで言えないようなことも気軽に言えたりする。

(そういや、トリニティ・ワールド・オンラインの終盤では婚姻届と結婚指輪なるレアアイテムが手に入って、システム上、選んだ異性ひとりと結婚することができるんだよな)

 ゲーム内で結婚すると、レベル上限の解除や、能力およびスキルのパワーアップがなされる。
 つまり、終盤攻略のと言うのがまさにこれに当たるのだ。
 この事実はまだカナミにはサプライズとして内緒にしている。ま、照れくさいから言えないってのも半分なんだけどな。

「よし、今日のクエストは昨日の冒険で手に入れた、お前の持ってるその『赤い香水瓶』を自由都市メデオラにいる依頼主に届けることだ」
「エルドラドからメデオラに向かうにはたしか……」
「そうだ。黒の洞窟を抜けるんだ。周りも足元も暗いからしっかりついてこいよ」
「あっ、待って。その、できれば手……つないでほしいんだけど」
「しょうがねぇな。ほら」
「う、うん。ありがと。タクヤの手、あったかい」
「お前の手が熱すぎるんだよ。熱でもあるのか?」
「知らないっ」

 暗所恐怖症のカナミのため、できるだけ安全で魔物との遭遇が少ないルートを歩く。

「良かった。このままだと魔物と交戦することなく抜けられそうだね」
「でも、戦わなくちゃレベルが上がらないぞ」
「レベルはもっと安全なところでのんびり上げればいいじゃない」
「そんなにのんびりしてたら、じいさんばあさんになっちまうっつーの」
「ふふっ。あたしはそれでもいいよー? タクヤがずっと一緒にいてくれるなら」
「はいはい」

 まるで下校会話のようなノリで話すこと数分。
 ようやく洞窟の出口が見え周囲が明るくなっていくにつれ、カナミの表情もまた明るくなる……はずだったのだが。

「えっ?」
「な、なんだ……?」

 洞窟からフィールドへと画面が切り替わる瞬間、突如画面がブラックアウトしてしまった。

 オンラインゲームで落ちる(回線落ちする)ことはよくあること。
 しかし、最近の頻度は異常だ。
 おおよそ、運営側のサーバーに問題があるのだとは思うが、残念ながら遊ぶ側としてはどうすることもできない。
 仕方がないため、俺はすぐさまスマホの通話アプリを起動してカナミと連絡を取った。

「大丈夫か?」
「う、うん。でも、周りが真っ暗なんだけど……」
「もう一度ソフトを立ち上げてみろよ」
「ど、どうやるのよ」
「前にもやったことあるだろ?」
「で、でも……」

 煮え切らない返答をし続けるカナミに異変を感じつつ、俺はトリニティ・ワールド・オンラインを再起動してみせた。
 数秒後、ゲームのウィンドウが現れ、運営ロゴの後にタイトル画面が表示される。
 ロードをクリックして、直前のデータを読み込む。ここまではいつもと同じ。

「あれ……?」

 しかし、ひとつだけ違和感が。
 通常であれば直前のデータを読み込む際、パーティーメンバー……つまり俺とカナミのキャラクターが表示されているはずなのに、だけしかいなかった。

「気のせいか?」

 と、無理やり思うことにして再開。
 アイテムやお金がバグってたら困るな……と心配していたが、どうやらそんなこともなく、開始場所も黒の洞窟を抜けた先のフィールド。

「良かった。とりあえず安心したぜ。カナミ、そっちは大丈夫か?」
「た、タクヤ。あたし……」

 スマホ越しから聴こえてくる返事は相も変わらず心もとない。

「どうした? まだ起動できないのか?」
「ううん。そうじゃないの、ちょっとモニターを見て」
「え……?」

 カナミに言われるまま、トリニティ・ワールド・オンラインのゲーム画面を凝視すると、そこには驚くべき光景が広がっていた。

「タクヤぁ。あたし、どうなっちゃったの? ここ、どこ?」

 なんと、聖職者のカッコウをしたカナミ本人が映っているではないか!
 キョロキョロと不安そうに佇む彼女とモニター越しに見つめ合う。

「カナミ!? お前、いったいどうしたんだ!」
「知らないわよ! 突然周りが暗くなって、目を覚ましたらここにいたんだもん! ね、あたし怖いわ。早くここから出して!?」
「って言われても、こんなこと現実に……。そうだ! 運営に連絡……いや、こんな状況どうやって説明すればいいんだ?」

 彼女がゲームの世界に転移してしまったから助けて欲しい。
 そんなことを口走っても、おおかた取り合ってもらえないだろう。俺が運営側の人間だったとしても、そう思う。

「と、とにかく落ち着け。スマホは持ってるんだよな? バッテリーはどれくらい残ってる?」
「半分くらい……」
「どうやら会話自体はモニター越しにできるみたいだから、スマホの電源は切って温存しておけ。このゲームの世界ではスマホなんて普及してないはずだ。充電がなくなったらアウトだぞ」
「わ、分かった。切る。次はどうすればいいかな?」
「とりあえずメデオラに向かって走れ。夜も遅いし、その場にい続けるのは危険だ」
「う、うんっ。北西でいいんだよね?」

 カナミの体育の成績はビリから数えた方が早い。
 だから走れと言ってもすぐガス欠して牛歩状態。
 クソッ。近くいれば手を引いたり、背負ったりすることもできるのに。
 それができない苛立ちや悔しさが、俺の心を不安にさせ、焦燥感を募らせる。

「はぁ、はっ、んはぁッ……。よ、ようやくついたぁ。ここまでくれば、とりあえず魔物は出ないはず」
「よし。じゃあそのまま宿に迎え。とにかく休める場所を確保するんだ」
「宿って言ってもあたし、それほどお金持ってないんだよ?」
「あ……」

 そう言えば、財布の管理は俺がしていたんだった。

「いくらある?」
「300JEMくらい……」

 JEMジェムとは、トリニティ・ワールド・オンライン内での通貨単位のことだ。
 300だと子供の小遣い程度で、宿に泊まるには最低でも5000は必要になる。
 手っ取り早く金を稼ぐには魔物と戦って得るしかないが、カナミは武器で戦うことに関しては不向き……ここでもまた壁にぶち当たってしまった。
 そんな折、突然背後から声をかけられる。

「お嬢さん、こんな夜更けにひとりうなだれていったいどうされたんですか?」
「ひゃひっぃ!?」

 振り返った先には、闇に溶け込むような黒のローブと黒のフードを着用したいかにも怪しげな長身男。
 顔が口元しか見えていないため正確な年齢は分からない。
 だが、それぞれ手にしている、血で染まったような真っ赤で分厚い辞典と、魔力溢れる漆黒の杖により、本人の異様なレベルの高さを窺い知ることができる。

「冒険者にしては、ずいぶんと頼りない顔をしていますね。何か困りごとがあると察しましたが」
「あ、いえ、その、実は……」

 藁をもつかむ思いでカナミは、男にこれまでの事情を話した。

「なるほど、あなたも取り込まれてしまったと言うわけですか」
「あなたも……ってことは、あたし以外にも同じ状況になった方がいたんですか?」
「いかにも。数年に一度、時空の歪みによって現実と仮想の境がなくなり、運悪く異なる世界へと迷い込んでしまう人間……マヨイビトが現れるのです」

 見た目とは裏腹に、パペックと名乗った男は優しげな口調で語ってくれる。
 そのせいか、カナミ自身も少しずついつもの調子を取り戻していった。

「あ、あの! どうしたら元の世界に帰れるんでしょうか?」
「私が知る限り、帰還方法はふたつあります」
「あるんだ! 良かったぁ」
「ただ、どちらも簡単にはいきません」
「え?」
「この世界の諸悪の根源である魔王を倒すか、大金を積んで空間転移魔法を購入するか、ふたつにひとつです」
「魔王、大金……。そ、そんなのあたしひとりじゃ絶対に無理だってば……」

 レベルも低いうえ、今宵の宿ですらお金が足りないのだから。

「とにかく、私ができる助言があるとすればもうひとつだけ。そのウエストバッグに入っている赤い香水瓶……それはクエストの依頼品ですよね?」
「そ、そうですけど……これが何か?」
「依頼主に届ければ、報酬としてJEMが貰えるはずです。今晩の宿代くらいにはなるかと」

 バッグの中身は外から見えないはずなのに、どうしてパペックは赤い香水瓶のことを言い当てたのだろう?
 本来ならば怪しむところだ。しかし、俺にももちろんカナミにも今はそんな余裕すらない。

「分かりました。まずはそうしてみます。ありがとうございましたパペックさん」
「健闘を祈りますよ。くくくっ……」
「――ッ!?」

 次の瞬間、不気味な笑い声とともにパペックはまるで初めからそこにいなかったかのように忽然と姿を消していた。

「なんだったんだろう、あの人……」
「とにかく、俺もモニター越しからサポートするから」
「う、うん。ありがとうタクヤ。あたし、頑張る」

 異世界にひとりぼっち。
 不安や恐怖は計り知れないはずなのだが、カナミは意を決したように自由都市メデオラへと足を踏み入れていった――。
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