攻撃と確率にステ振りしていたら最強になりました

りっくり

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第六十八話 確認と脱出

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 僕達は十分に宝箱に近づく。そして僕が代表して宝箱を開けた。(トラップが発動するのでは)と思ったがそれは無かったらしい。

【防御の金石を二つ、獲得しました‼︎】

「みんな、アイテムゲットした?」
「はい! 防御の金石を手に入れました!」

 アサガオがすぐに返事を返してくれる。僕とアサガオは同じアイテムを手に入れたが、みんなは僕とアサガオとは違ったアイテムを手に入れたらしい。すぐに僕は手に入れたアイテムの詳細を見る。

【防御の金石、防御力を五パーセント上昇させる。最大、二十五パーセント。装飾品アイテム。スロットに装備可能】  

 【防御の金石】の効果を確認するとすぐに防具の空きスロットに装備する。防御の金石はスロットを二つ使うらしい。
 二つ装備したので、防御力が十パーセントアップした。みんなも内容を確認した後、装備をしたようだ。

「早くここから離れてください!」

 宝箱が急に喋り出した。

「宝箱が喋ったぁぁ!」

 僕は目を見開きながら叫ぶ。みんなも驚いている様子だ。

「早くここから離れないとあなた達は死にます!」

 どう言うことなんだろうと考えているとここに入ってきた時に使った隠し扉が開き始めた。そして中から鎧を着た銅像が入ってこようとしていた。おそらくかなりの数だ。宝箱を開けたことでトラップが発動したみたいだ。

「そう言うことね~! みんな走って逃げるぞ!」

 僕達は蟻地獄を倒す前にツキナが叫んでいた扉に向かって走っていく。扉まで後、五メートルのところまで到達した時、ものすごい数の銅像がここに入ってくる。
 全員、鉄の鎧を着ており、腕には鉄の大剣を持っている。さらには予想以上に移動速度が速い。

「早く、早く!」

 トモが走りながら声を出す。ツキナが代表して扉を開ける。閉じ込められると言う鬼畜な展開はなかったようだ。すぐに扉が空いたので、扉の中に駆け込む。

「念のため、ワイヤートラップを仕掛けとくね!」

 リリがそんなことを言ってくる。

「頼む!」

 僕はすぐにお願いをした。トラップがあることで、できるだけ逃げる時間を稼ぐことが可能だ。それでも全てのモンスターを足止めできるわけではない。だが、無いよりはマシだ。
 僕達は何段あるか分からない階段をただひたすら上り続けた。階段を上り始めてから数分、銅像の足音が聞こえてきた。

「は、早すぎます!」

 アサガオは振り向いてすぐに心の高ぶりと焦りを抑えきれない乱れた声を出す。焦るのも当然だ。暗い中で足音が迫ってきているのだから。
 僕達は一回も振り向くことなく階段を上る。階段を上っていると三メートル先にボタンが出現した。
 あれを押したら銅像から逃げ切れるかもしれない。みんなに相談する暇はないので、自己判断でボタンを押す。ボタンを押してすぐに僕達の五メートル先の階段が崩れ始めた。(よかったぁ……これで追われる心配はない)と安堵していたのだが、階段の崩壊は止まらない僕たちを追うように崩れ始めたのだ。

「マジかよぉぉぉぉぉ! それはないだろぉぉぉ!」
「ヒビト! 何やってるの!」

 ツキナに叱られてしまったが、ボタンを押さなかったら銅像に追い付かれてしまっていただろう。

「ごめん……こうなるのは予想外だったぁぁぁぁ!」

 みんなに謝罪をしつつ、僕は無我夢中で走る。平らな地面が見えて来た。やっと地獄のような追いかけっこが終わる。階段を上りきったのと同時に階段の崩壊も停止する。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 僕達は疲れ果てていた。僕と同様にみんなも息が上がっている。これだけ疲れたのはいつぶりだろうか。いや、初めてかもしれない。

「こんなに走ったの、久しぶりだわ~」

 トモが懐かしそうに言う。

「そんなに走ったことあるのか?」
「あるさ! 小さい頃、トンボを追いかけて!」
「虫が好きだったのか?」
「今は全然だけどな」
「確かに」

 僕とトモが楽しそうに話していると、ツキナがある提案をしてくる。

「ここはモンスターが湧かなそうだから休憩しましょ」

 そう言えば地下迷宮に来てから三時間、一度も休憩していない気がする。みんなも全力で走ったせいか、顔に疲労の色を見せている。ここで休憩を取ったほうがよさそうだ。
 「オッケー」、「そうしましょ」などとみんな賛成しているので、僕達はここで休憩を取ることにした。

「そうと決まれば、これを使わないとな!」
 
 トモはそう言うと、ストレージの中からレジャーシートを出現させる。

「そんなもの何処で手に入れるんですか?」

 コジロウが不思議そうに言うので、トモははきはきとした口調で言う。

「聞いて驚くなよ! これは、課金アイテムだ!」
「はい? そんなものありましたっけ?」
「嘘だよ、雑貨をやっている仲のいいプレイヤーから貰ったんだよ」
「脅かさないでくださいよ、一瞬だけ僕の記憶を疑ってしまったじゃないですか」
「ごめん、ごめん。からかいたくなちゃった」
 
 トモは後頭部に手を当てて、苦笑いを浮かべていた。

「なら私も」 

 さっきまでトモとコジロウのやり取りを聞いていたリリが、ストレージから照明を取り出す。ランタンと比較にならないほど明るい。カップルそろって用意周到だった。

「そんなアイテムも作ってたの⁉」

 ツキナは驚きを隠せていない様子だ。確かにこの照明は出来がいい。置き型で辺り一帯を明るく照らしている。その分、燃料も多く消費するのだろうが……。

「じゃあ、最後にお待ちかねのこれを出すわね!」

 ツキナはストレージから大きいサイズのお弁当箱を取り出す。そしてツキナがそっとふたを開けると、中からサンドイッチが出てくる。
 見ただけで分かる。これはツキナの手料理だ。僕の中でだが、ツキナの作る料理の中でトップ三に入るサンドイッチだったのだ。ゲームでも現実世界でも食べたことはあるが、頬っぺたがもげるほどおいしい。

「おっ! サンドイッチだ!」

 僕は弾んだ声を出す。すぐにでも口に入れたいと思ったからだ。

「どうぞ、遠慮せずに食べてね」

 ツキナがそう言うので、誰よりも早く口に入れる。

「やっぱり、おいしい!」
「ありがとう!」

 ツキナは喜びをほほに浮かべる。みんなも「おいしいです」、「さすがはツキナ」などと言っている。そしてみんなと会話をしながらサンドイッチを平らげて行った。
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